多分次からは、一週間前後の間隔で投稿すると思いますので、ご認識お願いします!
一話目の最後にちらりと出たサイキョーなあの子。下の名前はちょっと似合うかなあと思ったものを付けさせてもらいました。色々思う事が出来ると思いますが、そのときは申し訳ないです!
―では、ごゆっくりとお読みください。
「では、廊下側の人からお願いします。」
福原先生はペースを崩すことなく、クラスメイトとの面識を高める自己紹介を促しました。まあ、確かに大事なことですが・・・なぜそこだけはきちんとするんですか。
さて、窓側ということで私の順番は近いですね。順番は後ろからか前からか・・・
「木下(きのした) 秀吉(ひでよし)じゃ。演劇部に所属しておる。」
秀吉君がトップバッターのようですね。ほうほう、演劇部をやられてるんですか。ひょっとして、その女性らしさは演劇の産物でしょうか?私もやったら可愛らしくなれる!?
「あとよく間違われるが、わしは女ではなく男じゃ。」
『なにいいいいいいいいいいいっっ!!??』
それを聞いた途端、男子達のけたたましい声が一つになって私たちに直撃します。いや、私が言えた義理じゃないですけどどれだけ驚いてるんですか皆さん。
「し、信じられねえ!あんなに可愛らしい顔をして男だと!?」
「てっきり男子の格好をした女子とばかり・・・!」
「馬鹿な・・・!じゃあ、おれはどうすれば…」
「いやっ、実は女だが訳があって男の振りをしているという可能性も無いわけではない!」
『なるほど!わけあり男装(だんそう)っ娘(こ)萌えーーっ!!』
「ち、違うぞいっ!?わしは正真正銘の男じゃ!!」
慌てて否定する秀吉君。そんな仕草がまたいじらしいため、まわりは秀吉君が男装した女子ということで認識を通してしまいました。い、違和感はそんなに無いですから大丈夫ですよ!・・・あれ、これってフォローじゃないですか?
「・・・はあ。ともかく、一年間よろしく頼むぞい。」
苦労してるのですね、秀吉君・・・
残念そうにしながら秀吉君が座って、後ろの男子へと順が移ります。
「・・・土屋(つちや) 康太(こうた)。」
そう言って、土屋君はすぐに座ってしまいました。ふむふむ、土屋君は口数が少ない大人しい男子のようですね。
…ただ、なぜカメラを手に持っているのかは分からないです。
「島田(しまだ) 美波(みなみ)です。海外育ちで、日本語は会話はできるけど読み書きは苦手です。」
次は女の子でした。活発的な目に髪の毛を黄色のリボンで結んでいて、とても元気そうな彼女は帰国子女とのこと。それだけでかっこいいなと思いますねー!
「あ、でも英語も苦手です。育ちはドイツだったので。趣味は―」
何でしょう!?とても素敵なことなんでしょうか!?ピアノですか?フェンシングですか?それとも想像すら出来ないもっと凄いことでしょうか!?
わくわくしながら私は島田さんの言葉を待ちます!
「趣味は、吉井明久を殴ることです☆」
・・・・・・・・・だからっ!!だから私の希望をぶち壊さないでくださいいいいいいいっ!!なんでそんなバイオレンスな趣味を満面の笑顔で言えるんですか!!ドイツでは人を脅すときに笑顔をうかべる習慣があるとでも!?そんな作法は故郷へ置いてきてください!
ああもうっ!真逆の意味で想像すら出来ない凄いことを言いのけちゃいましたよこの子!!
「・・・あぅ。し、島田さん。」
「吉井、今年もよろしくね。」
暴力の的とされた吉井君が、私の後ろの座布団ですごく身を縮こめているのは防衛本能の一種でしょう。今のように普通の挨拶が出来るのに、なぜあんなことを言ったのやら…。ちょっと気に掛けといたほうがいいですね。
そして、その後ろの男子二人がごく普通の挨拶を終え(ものすごく安心しました。平凡って大事なんですね…)、
「では前に戻って、紅(ホン)さん。お願いします。」
私の番が来ました。よし!私も前の二人に続いて普通な自己紹介といきましょう!
「初めまして!紅(ホン) 美鈴(メイリン)と言います!好きな呼び方で呼んでもらって構いません!」
『きたきたきたぁぁぁぁあっ!!!』
おおう!?突然のハモリ声!?
『紅(ホン)さ~ん!』
『中華小娘さいこーっ!!』
『美鈴(メイリン)さん!』
『メイリ~ン!!』
『メーリンメーリン!』
『中国だぜ~!』
『これは…売れるっ・・・!』
あ、あはは。とっても元気なメンバーみたいですね。あと魔理沙、あとでチョップしてやります。その呼び方はやめなさい。
「一年間よろしくお願いしますね!」
上出来です!これほど端的かつ必要なことを言えれば問題ないでしょう!さあ、次の人にバトンを―
「あ~~~~~!!!!」
「へ?」
突然な大声。クラスの皆と一緒にそちらを見ると・・・・左のほっぺたを赤くした、水色の髪の毛の女の子が私を指さしていました。あ~~・・・・・・。
「なんですか・・・・チルノ?」
チルノ・メディスン。去年私と同じクラスだった女子でございます。
私の鳩尾(みぞおち)あたりの背と、とても小柄なため小学生にも見える彼女。ほっぺが赤いのは居眠りしていた痕跡でしょうか?とにかく、なにかと私に絡んでくる私の中の困ったちゃんの一人です。
…別に関わってくるのが困ると言ってるわけじゃあないですよ?ただ・・・・・・
「メーリン!ここであったが…!・・・・・え~と、何年目だっけ?」
「百年目ですよ!」
「嘘ねっ!あたいはまだ10歳だもの!百年も生きてないわよ!」
「ことわざに文句を言われても困りますよ!?ていうか10歳って絶対おかしいでしょう!!せめて1歳前後で数え間違えてください!!」
「ふふん!最強のアタイの前には数字なんてちょちょいのちょいよ!」
「関係ありません!それはただ単に間違えてるだけでしょうが!!」
・・・アホなんです。一年間一緒のクラスだったんですけど、古今(ここん)まれに見るアホの子なんです。それでとても行動的なため私はいつもいつも面倒を見ることになっていたのです!あ、ちょっと胃痛が・・・
「と、とにかくチルノ!今は自己紹介の時間ですからまたあとにしませんか?」
これ以上関係のないことに時間は費やしたくありません。なんとかチルノに引き下がってもらおうと私は説得してみました。
「む!それもそうね!」
「わ、分かってくれましたか?じゃあ―」
「アタイの名前はチルノ・メディスン!好きなことは遊ぶこと!嫌いなことは勉強よ!」
「ちょっとお!?どうしていきなり自己紹介をし始めるんですか!?順番はまだでしょう!?」
そして、それは先生がいる前で言うような事じゃありません!ほら福原先生も怒って…変わってませんね!!
「あと、アタイはバカじゃなくて最強なの!バカって言った奴がバカなんだから!」
「じ、自分で何回バカって言ってるのか数えましょうよ・・・」
「あ~!今バカって言ったな!?じゃあ言ったメーリンがバカだっ!!」
「………も、もうそれでいいですから、頼みますからいったん座ってください。チルノ。後であめ玉あげますから。」
「ホントっ!?じゃあ座る!」
即座にチルノは座りました。・・・この子、ほんとに小学生並みの頭ですね。前から使っていたチルノ攻略法ですけど、そのうちさらわれたりしそうでホントに怖いです。保護者はどんな教育をしてるんでしょうか・・・?
「あ、あの。質問良いですか?」
「!あ、なんでしょう!?」
チルノの家庭事情を考察していると、男子の一人が挙手をしていましたので、私は慌てて聞く耳を正しました。
そんな彼の質問は、くしくも二度目のものでありました。
「紅(ホン)さんは、どうしてFクラスにいるんですか?」
「どうしてと言いますと……え~と・・・」
私がここにいるのがそんなにあわないのでしょうか?私は咲夜さんほど勉強が出来るわけではないので、ちょっと買い被りすぎだと思うんですけど・・・
『試験が始まってすぐに眠って白紙のまま試験時間が終わっちゃいました!』とは言いたくない。そんなこと言ったら私の生涯の大恥ずかし物語が思い切り広げられて、もう生きていけません。
さて、それならさっき坂本君に言ったことをもう一度言う事にしましょう。
「試験問題がなかなか難しくて解けなかったんですよ!」
「そーなの!?メーリンってバカねっ!」
「あんたには言われたくないわチルノオッ!!!!」
さっきあなたが言ったこと覚えてますかねええ!?思いっきりバカって証拠でしょうがこのバカ!
「・・・・・・すまん、紅さん。」
「はあ、はあ・・・・気にしないでください。」
憐憫の眼差しを向けないでください。もう、ほんとに泣きたくなりますから・・・
「・・・改めて、一年間お願いします。」
ぺこりと弱々しく頭を下げて、今度こそ私は自己紹介を終了しました。ううっ、普通に終わらせたかったのにどうしてこんなに疲れる目にあうんですか~……
「・・・紅。苦労しておるんじゃな。」
「その言葉、傷ついた私の心に優しく染み渡ります…」
秀吉君がぽんと肩に手を置いて労わってくれました。ああ、あなたが隣の席でホントに嬉しい・・・地獄に仏とはまさにこのことです!
「――コホン。えーと、吉井明久です。気軽に『ダーリン』って呼んでくださいっ♪」
『ダァァーーリィーーン!!』
「わっ!?」
ふ、再び!?全員が大合唱しました!私が前を向いている間に後ろの席らしい吉井君が言ったことが原因ですが、ノリが凄いですねこのクラスは!
「――し、失礼。忘れてください。」
引きつった声で皆に断りをいれる吉井君。それなら言わなければ良いでしょうに・・・
あ、そういえば私は言ってませんでした。皆さんも言ったわけですから、私も言うべきところでしょうか?
・・・よし。一応言っておきましょうか!
スッ(吉井君の方を向く私)
「あれ、どうしたの紅(ホン)さん?」
少し青い顔の吉井君に、私はすうっと息を吸って、告げます。
「ダーリンッ!!」
・・・・・・あ、あれ?無音?
『『『ふぅおおおおおおおおおおおおっっっ!!!??』』』
「ひええっ!?」
否、それとは対極になるほどの大声が響き渡りました。な、なんでぇ!?
『な、なんだ今のとろけるような天使の声は!?』
『俺にむかってささやいてくださったのか!?』
『ばかが!俺に決まってるだろ!』
『いや、俺だ!』
『おれだ!』
『俺だ!』
『じゃあ俺が!』
『『『『どうぞどうぞ…って言うとでも思ったかあ!!』』』』
『もう一度、もう一度お願いします!』
『……決定的瞬間を激写する…!!』
『だ、ダメだよ紅(ホン)さん!僕たちお互いのことを知らないからまだはや頭が割れるように痛いいいっ!!?』
『吉井~!あんた何言ってんのよ~!!』
『ホ、紅(ホン)は明久とそういう関係じゃったのか!?』
『ダーリン?それって何さ?』
『それはなチルノ、とてもうまいお茶のことを言うんだぜ。』
『へ~。じゃあ、あのよしーって奴はお茶なの?』
『ぶっ・・・!あ、ああ、そ、そうだぜくふぷっ・・・!』
『そーなんだ。じゃあ後でちょっと飲んで』
『信じるなよ!?考えなくてもわかるだろうが!それは多分ダージリンのことだチルノ・メディスン!!霧雨は適当なことを言うんじゃねえっ!!』
『え!?違うのゴリラ!?』
『誰がゴリラだ!』
『ちぇっ、ばらすなよ坂本~。』
『こ、この最強のアタイをだますとは、やるわねまりさ!!』
『どこがだ!そんなもん小学生でも違うと分かるわボケ!』
『だだ、誰がバカよ!?バカって言った奴がバカだもん!!』
『人とお茶の見分けがつかないのになんでバカとボケが同じって分かるんだよ!?』
『ちなみにチルノ。ボケっていうのはバカなんかでは言い足りないときに使うひどい言葉なんだぜ。』
『ア、アタイはバカじゃないのにいいいいいいいいいっっ!!!』
『別に違いはねえ!ってお、落ち着けチルノ痛ででででで!!お前本気で覚えてろよ霧雨えええええ!!!』
「・・・え~と。」
何ですか、この混沌とした空間は。これ全部私のせいですか?で、でもたった一言言っただけですよ!?それが罪だというのなら私に発言権は無し!?どんだけ私の言葉は影響力あるんですかあっ!?
だ、誰かこの場に平安を――――!!!
ガラッ
神様は手を差し出してくれたみたいです。教室の扉が開かれて、一人の女の子が入ってきました。
・・・あれ?あの人って確か・・・
『え?』
「あの、遅れてすみま、せん…って吉井君!?白目になって倒れてどうしたんですかっ!?」
クラス皆が首をかしげる中、吉井君の危険な状態を見つけた少女、姫路(ひめじ)瑞希(みずき)さんはトタトタと慌てながら吉井君の元、つまり私の方へと走ってきました。
魔理沙に似てふわふわとしたロングヘアー、そしてそこに付けられた可愛らしいウサギの髪留め。とても優しそうな雰囲気を出す少女で、学園でも有名となっている女の子です。
「丁度良かった。今自己紹介をしているところなので姫路さんもお願いします。」
先生、できたら生徒の危機も気にかけてあげてください。あと、吉井君の心配をする今の姫路さんには聞こえないかと「あっ、はい!分かりました!」届いちゃった!!そして分かっていいの姫路さん!?
「ひ、姫路瑞希と言います。よろしくお願いしましゅ!」
あ、ちょっとかんじゃいましたけどそこが可愛らしく思えました。
「ちょっと待った!」
「は、はい!?」
突然の待ったに姫路さんはびくっとした。なんだか小動物みたいです。
その声の主は魔理沙でした。彼女も不思議そうな顔をして姫路さんを見ています。
「質問だぜ。どうしてここにいるんだ?姫路ぐらいの奴ならもっと上のクラスにいるはずだぜ?」
疑うこともなく姫路さんの学力を買う魔理沙。それに同意してか他の皆さんもうんうんと頷いています。
というのも、姫路瑞希さんはとても頭がいいのです。学年で一桁の順位に入ったこともあるそうで、才色兼備な女の子だと言えましょう。……咲夜さんもですけどね!!姉バカ違います!!
「えっと、じ、実は振り分け試験日に高熱を出しちゃいまして・・・」
ああ、そういうことですか。
この文月学園では試験途中で退席すると0点扱いとされ、必然的にFクラスに行くことになるのです。
途中で退席して0点。居眠りして全く解かなかったから0点。結果は同じでも聞いた人は同情と爆笑とで反応が違うでしょうね~。
『そう言えば、俺も熱の問題が出たせいでFクラスに』
『ああ、科学だろ?アレは難しかったな。』
『俺は弟が事故に遭ったと聞いて実力を出し切れなくて』
『黙れ一人っ子』
『前の晩、彼女が寝かせてくれなくて』
『今年一番の大嘘をありがとう』
『あたい、サイキョーだから問題を解かなくても良かったのよ。』
『その結果ここにいるということに気付け。』
『私はつい試験の日付を忘れてたんだぜ。』
『言い訳のつもりがより大きな穴を掘ってるぞ・・・』
ちょっと自虐をしている間にまわりは試験結果への言い訳ムードに。言ったところで変わらないんですから諦めましょう。
「で、ではよろしくお願いします!」
流れについていけなかったのか、姫路さんは吉井君の隣の席へと逃げるように移動して腰を降ろしました。
「き、緊張しましたあ~・・・」
そのまま脱力してちゃぶ台に突っ伏してしまいました。あらら、よっぽど気を張っていたようですね。
「あのさ、姫―」
「姫路さん、お疲れ様でした。と、何か言いましたか吉井君?」
「・・・い、いや。なんでもないよ。」
なんでもあるって顔なんですけど・・・・まあ本人が言うからいいですかね。
「あ、えっと…紅 美鈴(ホン メイリン)さんですよね?」
「あれ?私のことを知ってるんですか?」
どこかで口を交わしたことがありましたっけ?
「はい。紅さんのことはよく話で聞いていました。」
?私ってそんなに有名でしょうか?心当たりはないんですけども・・・
「そうでしたか。では改めまして。紅 美鈴(ホン メイリン)です。お好きに呼んでください♪」
「分かりました!じゃあ、美鈴(メイリン)さんって呼ばせてもらっていいですか?私も好きに呼んでもらって構いません!」
「問題ナシです!では1年間よろしくお願いします、瑞希(みずき)さん!」
「はい、よろしくお願いします美鈴さん!」
私たちは笑いながら握手をしました。あ~!これは最高の思い出となりましたね~~!
「紅(ホン)さん、姫路(ひめじ)さん。すみませんが今は自己紹介を聞くようにお願いします。」
っと!これはいけない!
「じゃ、またあとで♪」
「はい、またあとで♪」
クスリと笑うのを最後に、私たちは自己紹介をする人達の方を向いた。
「――です。よろしくお願いします。」
丁度一人が自己紹介を終えたところでした。次の人からしっかり聞きましょう!私は聞く姿勢を取って、名前だけは最低覚えようと身構えます。さあ、ドンと言ってください!
「アタイの名前はチルノ・メディスン!好きなことは遊ぶことで嫌いなことは勉強することよ!」
聞いた!さっきあなたの自己紹介は聞きましたよチルノォっ!!わざわざ二回しなくてもそんなことは知っています!
「それで!そこにいるメーリンはアタイの子分なの!」
あ、それは知りませんでした。
「ってちょっと!?いつから私はあなたの子分になったんですか!?」
そんな事実は記憶にございません!!百歩譲ってどちらかが子分だとしても絶対にあなたでしょうがチルノ!!
「ふっ。そんなの、メーリンがアタイに勉強を教えてくれたころからよ!」
「ええ!?それって初めて会話した時の事!?あなた私のことずっとそう思ってたの!!?」
1年生の夏のときチルノは私の横の席だったんですが、英語の授業で早く終わった人は周りの出来ていない人を教えて待つことになって、チルノに苦戦しながらも説明をしてあげたりしたんです。まさか、それが私への意識を変えようとは・・・!そんな事実知りたくなかったです!
「ていうか!それだと〝先生〟のイメージがつきますよね!?」
「メーリンは先生じゃなくて生徒よ!そんなことも分からないなんて、メーリンはバカなの?」
「だからあなただけには言われたくないわああああっっ!!!」
「ちょ!?お、落ち着いて紅(ホン)さんんんん!!」
「ぼ、暴力はダメです美鈴(メイリン)さんっ!!」
チルノにとびかかろうとするも、左わき腹から瑞希さんが抱き着き、後ろからお腹に吉井君が腕を回したために動けない。二人とも息がぴったりですね!?
「紅さん、落ち着いてください。」
「これも私のせいですか!?」
絶対ひいきしてるでしょう!?あのおバカが小さくて弱い者いじめに見えたから止めてるだけでしょ!?もっと中立になってください!!
「メーリン!高校生にもなって暴れるなんて、メーリンは子どもか!!」
「こっ、こ、こ、この子はあぁぁぁぁああ…………っ!!!!!」
し、しかし言ってることは間違っていない!なぜっ、アホのくせに、バカのくせに、⑨のくせに!なぜこういうときだけ正論を言えるんですか……!!
「・・・・・ふううううううう。すいません。吉井君、瑞希さん。もう離してもらって大丈夫です。」
深く息を吐くと、やはり落ち着くものですね。元に戻った私はしがみついている二人に離れるように促しました。
「ほ、本当に大丈夫ですか…?」
「はい。もう落ち着きました。」
「そ、そう?突然だったからびっくりしたよ。」
「すいませんね。世話を焼かせました。」
ホッとした顔に戻って二人は私を解放してくれました。いやはや、私もまだまだ子供でしたね。確かにチルノの言う通りでした。
「やっと落ち着いたみたいね。」
そのチルノは、動じることなく腕を組んで私を見据えていました。ホント、度胸だけは凄いですね・・・
「ええ。なんとか落ち着きましたよ。おバカ。」
「あ、あ、アアタイはバカじゃないもん!!」
その姿もわずか5秒間。打って変わって顔を真っ赤にして抗議しだすチルノ。つーん。今までのお返しですよ。
「め、メーリンのバカ―っ!」
ドスンと音をたててチルノが座りました。ふう、やっと終わりましたね~…
「お、お二人は仲が良いんですね。」
「あはは。良くも悪くも喋る仲ですよ。」
こっそりと呟く瑞希さんに私は答える。ケンカするほど仲が良いって奴ですかね。
「やれやれ、やっと私の出番なんだぜ。」
そう言って立ち上がったのは魔理沙。頼みますから普通にお願いしますよ?
「霧雨 魔理沙(きりさめ まりさ)だ。恋に生きる乙女で絶賛アタック中だぜ!」
『おおおおお!!?』
「へ、へ~?」
「はわ…す、凄いです。」
ニカッと笑いながらの魔理沙の大胆発言に男子は黄色い声をあげ、島田さんや瑞希さんはポッと顔を朱に染めながら魔理沙を見続けています。可愛いですねえ~!
『そ、それって俺の事か!?』
『そういえば、去年に一回話したことがあったけど、まさかそれがフラグに!?』
「残念。ここにはいないんだな。」
『『ちくしょおおおおおお!!』』
淡い期待を砕かれた二人は涙を流して畳を叩きました。あ、畳に穴が…
「私の決めた人はただ一人だけだぜ。だから、私へのアプローチは勘弁してくれよな!」
『なら、そいつを消せば俺の事が好きになる!?』
「おおい!物騒なことを言うんじゃないぜ!?」
「というか、仮に消しても絶対本気で嫌われますよ!?」
努力の向きが逆すぎます!もっと正しい方向に努力してください!
「う、ウチだって・・・」
「わ、私も頑張って・・・」
「ん?」
二人が何かをつぶやきましたが、聞き取ることは出来ませんでした。
・・・それにしても魔理沙。あなたのその物怖(ものお)じしない態度には感服します。叶うかどうかはわかりませんが応援させてもらいます!
「とにかく、よろしく頼むんだぜ!」
そう言って魔理沙は腰を降ろしました。
ほっ。また変なことを言って時間を取らせるかと思っていましたが、杞憂に終わったみたいですね。これで落ち着いて残りの人自己紹介を聞けます。
皆さん、個は出さなくていいですよ!?何事も平穏が大切です!・・・べ、別に振りじゃないですからね~!?
お読みいただきありがとうございます!『バカと中華小娘とお姉さん』を初の投稿とします村雪です。
昨日、投稿してから時間をあけてから見たんですけど、多くの方に読んでいただいている上に、お気に入り登録、さらにはお褒めの感想を送ってもらっていましたので面喰いました!
本当に初めてだったので読んでいただけるかと不安でしたが、読んでいただいたかたには感謝の一言です!
次回からもバカテスの雰囲気を大事に、面白おかしく読んでいただけるように精進して書きますので、どうかよろしくお願いいたします。
・・・文章が短くなると思うので、あまり過度な期待はやっぱりご遠慮を!?