バカと中華小娘とお姉さん   作:村雪

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 どうも、村雪でございます!一か月以上空けての投稿となってしまって申し訳ありません!

 知らぬ方に伝えさせていただきますと、実はもう一つssを投稿し始めまして、そちらに力を注いでおった次第でございます。お待ちしていただいた方々に改めてお詫び申し上げます!すみませんでした~!


 さて、前回までで合宿一日目は終了し、今回から二日目へ突入していきます!さてさてどうなっていくか・・・楽しめる内容であることを祈りますっ!

 それでは!


―――ごゆっくりお読みください。





自習―勉強、より遊びを取るのが学生だよね!(大ペケです)

『はわ~あ~あー。ん~、よく眠れたー・・・あら?お早いですね魔理沙。もう起きてたのですか』

 

『……お前な。自分をぼこぼこにしたやつらと一緒の部屋で安眠できると思うか?わたしゃそんなタフな精神を持ち合わせていないんだぜ』

 

『どの口がそんなウソを言うのですかねまったく。お茶いりますか?』

 

『おう、渋めのを頼むぜ』

 

 

 

『う~~ん・・・なによさこのデカイボールは~・・・(ふにふに)』

 

『あ、あうう~~~・・・そこはダメです~・・・・』

 

 

『・・・か、壁が・・・壁がのしかかって・・・助けて勇儀・・・』

 

『う~・・・貧乳には貧乳の魅力があるはずなのに、アキのバカ~(ギュ~)』

 

 

 

『・・・な、なんとも男は興奮間違いなしの光景だな(ずずっ)』

 

『それは魔理沙もなんじゃないですか?顔赤くなってますよ(ズズー)』

 

『ぶっ!ババッカ野郎!興奮なんかしてねえっての!私を吉井たちといっしょにすんな!』

 

『そう言いつつ、その横目は一体何をロックオンしてるんですか・・・。今更なんですけど、変な気は起こさないでくださいよ?寝込みを襲ってきたら部屋からたたき出しますからね』

 

『だ、誰が襲うかっ!さっきからお前は私を何だと思ってるんだ!』

 

『何って・・・〝百合〟ですが(ズー)』

 

『だっ!だ誰が〝百合〟だバカ~~~ッ!』

 

『(ガラッ!)こら!早朝から何を騒いでるんだ霧雨!他の皆に迷惑だろうがっ!』

 

『げっ!?ち、違うんだ慧音先生!今のは全部美鈴が―――ごはぁ!?』

 

 

 

 

 

 

 

 

「魔理沙、大丈夫?くまが出来てる上に、おでこがかなり赤くなってるわよ?」

 

「・・・隣にいるだけだってのにこの癒し・・・私の味方はお前だけだぜアリス・・・!」

 

「へ?ど、どういたしまして?」

 

 

「………雄二。私も、私の好きな人は雄二だけ」

 

「霧雨にのっかってたわ言を言うんじゃねぇ翔子。ウチのアホどもが靴を脱いでおれを狙ってやがる」

 

 

「やい!ここで会ったが百年目よさ!あの時受けたくつじょくを何割にもして返して――」

 

「あーもう、うっさいわよ。寝ようとしてたんだから静かにしなさい(ドスッ!)」

 

「やほぷっ!?」

 

「チルノちゃん!?はっ、博麗さん!お腹を殴ったりなんかしちゃダメです!あと、今は自習の時間でお昼寝の時間じゃありませんよ!?」

 

「ああ、耳元でうるさかったからついね。あと、覚えときなさい姫路。睡眠は人に欠かせないもの。だから昼寝の時間なんか気にせず、寝たいときに寝るのが一番なのよ」

 

「そ、それはそうなんですけど・・・どうしましょう。そう言われると博麗さんが正しいことをしているように見えてきます・・・」

 

「ダメよ姫路さん、こいつのたわ言を信じちゃ!このバカは昨日すっごく早く寝てたんだから睡眠時間は十分よ!」

 

 

 

「の、のう美鈴。ここの問題を教えてほしいのじゃが・・・」

 

「ん?どこの問題ですか秀吉君。覗きが出来るエッチな秀吉君が出来ない問題とはいったい?」

 

「・・・か、勘弁してくれんかのう。昨日の事は本当に悪いと思っておるのじゃ。寛大なお主の心で許してやってほしいぞい」

 

「ほほう?秀吉君は、友達や妹の裸を狙ったハレンチな野郎をすぐさまに許せとおっしゃいますか。秀吉くんこそなかなか寛大ですね」

 

「うう、あれだけシバかれてシメられれば贖罪したことになってもいいと思うのじゃが・・・」

 

 

 

 

「まったく、皆朝から元気なこと……美鈴と秀吉君はギクシャクしてるみたいだし、どうしたのかしら?」

 

「……さあ……昨日からずっとああ」

 

「う~ん。同じクラスメイトで同じ女の子なんだから、仲良くしてほしいんだけどなー」

 

「で、何を当たり前のように私の隣にいるのかしら、吉井明久?妹紅さんは大歓迎だけど、その友達の性別も正しく判断できない頭はついに理性も制御不能になったのかしら?じつにスケベで変態でケダモノね」

 

「そっ、そこまで言わなくてもいいよね十六夜さん!?ただ十六夜さんみたいな美少女の隣に座りたいっていう純粋な心をそこまでぼこぼこに痛めつけなくてもいいはずだよねっ!?」

 

「……思いっきり不純じゃないか」

 

「たく、そういうことは瑞希に言えと言ってるのに。あなたなんかに言われてもまったくときめかないわ」

 

「だからさらに追い打ちをかけないで十六夜さん!もう言葉の刃で涙という名の血が止まらないよっ!」

 

 

 

 女子風呂覗き作戦に失敗してから一夜たった合宿二日目の朝。僕達FクラスはAクラスと合同学習を行っていた。

 

 せっかくの機会だから美鈴さんの妹である十六夜咲夜さんと仲良く勉強をしようと接近を試みたけど、相変わらず手厳しい女の子で僕に優しさを向けてくれる日はまだまだみたいだ。

 

 

「でも、どうして授業じゃなくて自習形式なのかな?僕としてもそっちのほうが嬉しいんだけど…」

 

 

 こうやって十六夜さんと並んでいられるのもそのおかげ。友達と向かい合って分からない問題を解き合ったりしてる光景があちこちで見える。

 

 

「ふん、モチベーションの向上が目当てだそうよ。Fクラスの人はAクラスを見て頑張ろうと思い、Aクラスの人は吉井を見て吉井みたいにはなりたくないと思う。つまり互いがお互いを見てやる気をあげるってことね」

 

「なるほど。どうして〝Fクラス〟じゃなくて〝僕個人の名前〟だったのかをのぞけば分かりやすい説明だったよ、十六夜さん」

 

 

 確かにこうやって上のクラスの人と一緒に勉強すれば、何かが変わってきたりするんだろう。僕は女の子と一緒に勉強できるのが一番の喜びだけども。

 

 ちなみに今ぼくは、美鈴さんや姫路さんにはうかつに近づかないようにしてたりする。いつ昨日の怒りが再発するか分かんないからね。

 

 

「あ、咲夜はここで勉強してたんだね。ボクも一緒していいかな?」

 

 

 そうやって十六夜さんと会話を弾ませていると(※あまり弾んでいません。)、一人の女の子が僕達の前に近づいてきた。確か、工藤愛子さんだったかな?

 

 

「あら愛子。隣にスケベがいるけど、それでいいなら全然かまわないわよ?」

 

「ちょっと十六夜さん!藤原さんにそんなことを言うだなんていくら君でも許さないよ!?」

 

「あんたこそ人の家族に罪をなすりつけるなんて良い度胸ね?ん?」

 

「……なんで、私?」

 

 

 大丈夫藤原さん!僕は君のことをスケベだなんて思ってないよ!すぐに十六夜さんに発言を撤回させるから安心して!

 

 

「あははっ!大大丈夫!ボクもすっごくエッチだから全然気にしないよ~」

 

「マジですかっ!?」

 

 

 ところが工藤さんの反応は僕をとりこにするのに十分だった。ぼ、僕もスケベだからそこら辺の話をもっと詳しく!

 

 

「愛子、あなたはまたそういう教育に良くないことを…見なさい。バカ吉井が興奮して目を血走らせるし、妹紅さんはおもいっきりあなたと距離を取ったわよ」

 

「…………こいつが世に噂の………痴女か……」

 

「ちっ……!?あ、あ、あははは。ち、痴女っていうのはちょっとな~……とにかくお邪魔するね?(いそいそ)」

 

 

 工藤さんはこわばった笑顔で僕たちの正面に腰を下ろした。おや、どうやら生々しい言い方はダメみたいだ。女の子としての恥じらいを完全には忘れていないようで逆にホッとしたよ。

 

 

「えっと、藤原妹紅さんだよね?咲夜から話は聞いてるよ。ボクは工藤愛子。趣味は水泳と音楽鑑賞で、スリーサイズは上から78・56・79、特技はパンチラで好きな食べ物はシュークリームだよ」

 

 

 いや、そんなこともなかったようで工藤さんは赤裸々と思春期の男の心を揺さぶる言葉を続けてきた。

 

 

「………あっそ」

 

 

 対する藤原さんの反応は淡白なもの。思わず工藤さんも肩をガクッとすべらせる。

 

 

 

「あ、あれ?ボクなりにユニークな自己紹介をしたつもりだったんだけど、なんだか妹紅ちゃんの反応がさらに冷たくなったのは気のせいかな?」

 

「………そういう類はクラスの変態共でいっぱいいっぱい……だから、それ以上は払い捨てる」

 

「大人しそうな顔の割にバッサリした考え方だねっ!?」

 

 

 確かにFクラスの男子は一言目には「彼女欲しい」、二言目にも「彼女欲しい」と言い続けるスケベな連中ばかり。僕みたいにまじめで凛々しさあふれてたら別だけど、そんな大勢と一緒にいると妹紅さんの負担も大きいよねー。

 

 

 

「そ、そんな冷たいこと言わないでよ妹紅さんっ。ほらっ、特技のパンチラを特別サービスで見せてあげるよ~?」

 

 

 そんな魅力的すぎることを言ってスカートをつまむ工藤さん。誰がまじめ?凛々しいだって?そんなもの撤回するから僕に見せてくれ工藤さん!

 

 

 

「……恥じらいとか持て。同じ女として、かなり恥ずかしい」

 

 

 しかし鉄の心を持つ藤原さんを動かすには至らなかったようで、工藤さんは容赦ない一言が告げられることに。

 

 

「がぁん!?は、恥ずかしいって~……!」

 

 

 さすがにそれにはこたえたようで、工藤さんはよろよろと地面にへたり落ち、その肩を十六夜さんが撫でてなぐさめに入った。

 

 

「愛子……残念だけど一理あるわ。この機会に自分というものを考えましょう(ポン)」

 

「う~……咲夜の新しい妹さんは厳しすぎるよ~……」

 

 

 というより工藤さんの話し方が少し刺激的なのが行けないと思う。僕は全然良いけど、藤原さんはそういうの苦手そうだもんなー。

 

 

 って、あらら。ポケットから色々とこぼれちゃってるじゃないか。ハンカチやお菓子や変な機械が散らばって……

 

 

 

「―――って、あれ?工藤さん、その機械は?」

 

 

 僕の見間違えでなければ、昨日ムッツリーニがヘマをして落っことしたブツに似ているような…?

 

 

「え?ああこれ?コレは小型録音機だよ!最近はまっててね~、使うとすごく面白いんだ!」

 

 

 工藤さんはそう言って録音機を拾い上げる。するとそれに興味を持ったのは、以外にも藤原さんだった。

 

 

「……そういうの、何に使うんだ?」

 

「!い、色々あるよ!妹紅さんはこういうのはやったことがないかな?」

 

「……やらない」

 

「そっか~。色々面白い使い方があるんだよ?たとえばね~……(かちゃかちゃ)」

 

 

 じっと録音機を見る藤原さんに仲良くなるチャンスと見たのか、工藤さんが素早く機会を触りだす。どうやら使い道の一例を見せるみたいだ。

 

 

「――こんなふうに声を組み合わせたりできるんだ!(ピッ)」

 

 

 

 

 

≪………私≫≪藤原妹紅≫ ≪世に噂の≫≪痴女≫≪だよ≫ ≪すっごくエッチだから≫≪やらない≫?

 

 

「「ぶふぁっ!?」」

 

 

 なるほど。藤原さんと工藤さんの言葉があわさって、ものすごく過激な言葉が出来あがったではないか。これには思わず僕も十六夜さんも変な声が出ちゃったよ。

 

 

「ねっ!こーやって妹紅ちゃんとボクの声を混ぜて面白い紹介にしたり……て、あ、あれ?妹紅さん?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「………痴女じゃない………!私、そんなふしだらな女じゃない……!!まだ【ぴちゅーんっ!】なのに………ひどい………っ!!!(プルプルプル)」

 

 

 〝頭隠して尻隠さず〟。まさにそれを表現するかのように、合成音声を聞いた藤原さんは自分の座布団を頭にかぶせて沈み込んでしまった。う~ん、こんな妹紅さんを見るのも久しぶりだな~。よっぽど恥ずかしかったみた・・・・・・むっ!?

 

 

 

「ええっ!?ご、ごめん妹紅さん!座布団に思いっきり頭を突っ込んじゃって、そんなに嫌だった!?本当にごめんなさいっ!わ、悪気はなかったんだよ~!!」

 

 

「も、妹紅さん大丈夫!妹紅さんがそんなハレンチな女の子じゃないことは私たちがよく分かってるわ!だからいったん落ち着いて!ほ、ほらスカートがみだれてパンツが……!」

 

 

 

―――なるほど。藤原さんの好みは〝白〟なのか。

 

 

 しかしこれじゃー〝尻隠さず〟じゃなくて〝パンツ隠さず〟だ。こんな珍場面を拝める日が来ようとは、藤原さんには心からお礼を言わねばなるまいね。……マジありがとうござっしたぁああ!!

 

 

 

「おぉおぉ。いったいなんだぜこの光景は?吉井も鼻血を流しちまって…何があったんだ?」

 

「……十六夜が、藤原の尻を……!男女ともにバカ売れ…っ!(バシャバシャバシャ!)」

 

「あ、魔理沙、ムッツリーニ」

 

 

 すると、さわぎをかぎつけた魔理沙とムッツリーニが野次馬のようにやってきた。幸い十六夜さんがスカートをなおしてあげていたので妹紅さんのパンツが激写されることは無かったけど、代わりに別の目玉写真が撮られたみたいだ。次のムッツリ商会が楽しみだね!

 

 

「えっと、工藤さんがちょっとイタズラみたいなことをしちゃって、それで藤原さんがね」

 

「イタズラねー。…どんなイタズラをされたら、こんな頭隠して尻隠さずの可愛らしい妹紅が出来あがるんだぜ?」

 

「……あと少しで、パンツが見えるのに……!!(ポタポタ)」

 

「ほら、藤原さんに謝り続けてる工藤さんが録音機を持ってるでしょ?それで変な言葉を作っちゃって……」

 

 

 藤原さんのパンツが見えたのはものすごく嬉しいけど、やっぱり友達にそんなことをするのはやめてあげてほしいものだ。パンツが見えたのはこの上なく嬉しいんだけども。(最近の君のスケベ度はうなぎのぼりですね、まったく)

 

 

 

「…録音機か…(ジッ)」

 

「?どうしたの魔理沙、そんな難しい顔して?」

 

 

 魔理沙も藤原さんみたいに興味がわいたのか、急にまじめな顔で工藤さんの録音機を見つめだした。アリスさんとお話ししたときにその内容を記念にとっておこうとか考えてるのかな?

 

 

「なあ工藤。お前よくその機械をいじんのか?」

 

「へ?う、うん。最近の趣味だからよく触ってるよ?」

 

「ほ~……。どんなことしてるんだ?」

 

「え、えっとね~……今度は妹紅さんじゃ悪いから……(カチャカチャ)」

 

 

 再び工藤さんが機械を触りだした。また声を組み合わせるつもりみたいだけど、藤原さんが今度こそ怒っちゃうんじゃ……

 

 

 

 

「はい、こんな感じでいつも楽しんでるよ」

 

 

 

ピッ

 

 

≪藤原さん≫ ≪僕と≫ ≪やらない≫?

 

 

 

「げはっ!?」

 

 

 その矛先はどうやら僕となるみたいだ。

 

 

「あっ、ちが!も、妹紅さんじゃなくってボクで・・・!」

 

「ちょ、ちょっと工藤さぁん!?」

 

「…!!……明久……お前と言う奴は……っ!(ボタボタボタ)」

 

「………吉井………お前なんつーことを……(ドン引キ)」

 

「ちっ、違うよ!?今のは僕じゃないからね2人ともっ!?」

 

 

 ななっ、なんて言葉を生み出してくれちゃってるのさ!?そんなもの聞かれたら、僕はあっという間に女の子たちからクズ野郎の称号を得ることになっちゃうじゃないか!

 

 工藤さん!その相手が工藤さんだろうが妹紅さんだろうが僕が社会的に死ぬのは間違いないから、操作ミスであわあわしてないではやく僕を弁明してーっ!?

 

 

「――――~~っ!?死ねっ……死ね変態……っ!(ガタガタガタ!)」

 

「はい!一番聞かれてはならない子に聞かれて最上の罵倒の言葉をもらったー!?」

 

 

 座布団に頭を埋めててもちゃっかり言葉は聞いてたみたいで、座布団の震えがさらにヒートアップ。これはもう二度と僕と口を聞いてくれないんじゃないだろうか。

 

 

「ちっ、違うよ藤原さん!今のは僕じゃなくて工藤さんが流した録音だからねっ!?」

 

「吉井……確かにお前の正直なところが嫌いじゃないって前に言ったが……さすがに今のはないわ。あまりにもないんだぜ」

 

「……懲役もやむを得ないセクハラ……(ポタポタ)」

 

「ま、魔理沙もムッツリーニも今のが僕じゃないってことぐらい見てたから分かるよね!?分かってるんだからそんな怖い顔して僕を睨まないでよ!?」

 

 

 っていうか鼻血を流してるムッツリーニが非難する側にいるのが納得いかない!さっきから誰をチラチラとみてるんだっ!君の方がよっぽど興味津々になってるじゃないか!

 

 

 

 

 

「………ヨシイアキヒサ」

 

「…………………………………はい」

 

 

 

 そして、そんな大慌てする僕にとどめをさすかのように凍えるような声。

 

 

 

ふっ………もう後ろを振り向かなくても分かるさ。彼女でしょ?僕をヘンタイと信じてやまない美人でドSなあの子に間違いないんでしょ!?

 

 

「……ナニカ、言イ訳ガアッテ?コノ性欲ダダモレ下種野郎ガ…!」

 

「…………思春期の男の子だから、やっぱりそういうことにきょ―――」

 

 

 

 

 自分が言ったんだから、せめて言い分を聞いてから関節を決めてほしかったよもう。

 

 

 

 

 

 

 

『おっ、おお落ち着いてください咲夜さん!吉井君をそんな鬼気迫る表情で締めあげてるものですから周りの方が一人残らず震え上がっていますよ!?いったいどうしたというのですか!?』

 

『……この変態があろうことにも、妹紅さんにやらしいことをしようとぬかしたのよ……!』

 

『よぉし潰すっ!手ぇ貸しますよ咲夜さんっ!!』

 

『まっ、待って待って美鈴さん咲夜!それは吉井君じゃなくてボクが勝手にやっちゃったことで吉井くんはなんにも悪くないのっ!だから2人そろって関節技を決めないで~!?』

 

『ちょ、ちょっと何やってんの美鈴!?止めに入ったあんたがなにアキに止めをさそうとしてんのよ~!』

 

 

 

 

 

「やれやれ、最近の吉井はサンドバッグ代わりだな」

 

「………女子とあれほど密着出来るとは………けしからん……っ!」

 

「じゃあ変わってやれよ。当の本人は泡を吹いて気絶寸前だから、喜んで変わってくれると思うぜ?」

 

 

 まああの2人のターゲットが吉井だから、向こうがお断りするだろうけどなー。

 

 しかし、咲夜のヤツもやっぱり美鈴の妹だぜ。あの声が吉井のじゃないってことぐらい賢いアイツなら分かるだろうに… 

 

 

「ふう、明久にはすまぬが、なんとか一難去ったのじゃ…」

 

「おっ?どうした秀吉。珍しく元気がないじゃないか」

 

 

 そうやって安全な場所から他人事のように眺めていたら、少しばかり疲れた表情の秀吉が私たちのもとへやってきた。さっきまで美鈴と話してたわりには妙だな??

 

 

「うむ。先ほどまで美鈴に、昨日のことで延々と文句を言われておってのう…」

 

「ああ。なるほどなー」

 

 

 背と胸と同じように心も大きい美鈴も、さすがに昨日のことは怒ってたもんな~。おおっと、何かを思い出しそうでブルっちまったぜ。

 

 

 

 

「『異性の裸を盗み見しちゃダメです!』とか、『そんなところで男の子らしいことを見せなくても…』とか、『秀吉君もちゃんとそういうことに興味があったんですねー』とか、『秀吉君の新しい一面を見れました』とか、『も~、あんまりイタズラしちゃダメですよ?秀吉君のエッチさん♪』とか言われたのじゃ…」

 

 

「私の気のせいか?後半になるにつれて怒りが喜びになってねぇかそれ?」

 

「………悪いことをした可愛い子供をしかりつけるお姉さん」

 

 

 あいつ、実はこの秀吉に覗かれようとされてまんざらでもないとか言うんじゃないだろうな。それだと今後、アイツを見る目がものすご~く変わることになるんだぜ。

 

 

「まあ、紅も紅で、やはり姫路や島田と同じ女子ってことなんだろうさ」

 

「おっ。霧島は大丈夫なのか坂本?」

 

 

 するとまたまたやってきたのは、Aクラスの学年主席である霧島翔子の夫の(あくまで予定だが)坂本雄二。1人で来たところを見ると、どうやらさっきまで隣にいた霧島と離れることに成功したみたいだぜ。

 

 

「ああ。翔子はあっちで乱心状態の十六夜を止めに行ったから大丈夫だ。……もっとも、今なら紅のヤツもセットになってるがな」

 

「あいつら2人を相手に、霧島も美波も根性があるなー。台風に突っ込んでいくようなもんだぜ」

 

「確かにのう。雄二、お主はたくましい嫁を持ったのじゃ」

 

「…………実に妬ましい……」

 

「だっ、誰が嫁だ誰が!!秀吉!お前もとうとう明久と一緒のバカになっちまったのか!?」

 

「でも秀吉の言う通りじゃんか。いいじゃないかよ~、美人で賢くて愛がいっぱいの嫁だぜ?全世界の男が欲するものだぞそれは」

 

 

 それを本当に心から否定するんなら、こいつは一度病院に行くことをお勧めするぜ。私なんか!私なんか全然うまくいってないってのに!贅沢病かなんかにかかってるとしか思えねえんだよこいつっ!

 

 

「う、うるせぇ!人のことをとやかく言う前にお前がまずアリス・マーガ――」

 

「うわぁあああああ!?バカ言うなシャラァアアアップ!」

 

「ムガガガガッ!?」

 

 

 こっ、こいつはバカなのか!?今ここ同じ部屋に本人がいるんだぞ!?私が機転を利かせて口を封じれたから良かったものの、もしも聞こえてたら――――!

 

 

 

 

 

「あら?呼んだかしら坂本代表?」

 

 

 

………そうだよな。あんな大声だったらそりゃ絶対聞こえるよなバカ野郎が!

 

 

「い、いやいやアリス!なんでもないんだぜ!アリスが気にすることは無いぞっ!?」

 

「ぇ…で、でもそれは、今口を封じられている坂本代表が言う言葉であって、魔理沙が言うことではないんじゃないかしら……」

 

 

 そう言って正論を返してきたのは、まさに坂本が叫ぼうとした件の少女、アリス・マーガトロイド。ア、アリスとおしゃべりできるのは嬉しいけど、このタイミングだとあまりにもまずいっ!なんとしても元の場所へ戻ってもらわねぇと…!

 

 

 

「だっ、大丈夫だって!きっとアリスの聞き間違えだ!坂本がアリスを呼ぶわけないんだぜ!アリスを呼ぶ理由なんざまったくないんだからさ!」

 

「そ、そうかしら……?………あと、魔理沙にまあまあひどいことを言われてる気がしてならないのだけど…」

 

 

 とたん、ショックを受けたと言わんばかりにしゅんとしだすアリス。あ、あれ?私何か言っちゃった?アリスを傷つけるようなこと言っちゃったか!?

 

 

「ま、待ってくれアリス!私はアリスを傷付けたくて、何かを言ったわけじゃないんだぜ!」

 

「そ、そうなの?本当??」

 

 

 

 

「お、おうっ!―――ただ、アリスに(恥ずかしい話を聞かれたくないから)絶対に来てほしくなかったんだ!」

 

「……………(ピシッ)」

 

 

 

 ………ん?おかしいな。きちんと理由を説明したつもりだったんだけど、なんでアリスは安心した顔で硬直したんだ?

 

 

 

 

「……う、うう~~~!!(ぶわっ!)どうして私はいつもこんなことを言われるのよ~!霊夢っ!霊夢~~!!(ダッ!)」

 

「ええっ!?アッ、アリスー!?」

 

 

 なっ、なぜだ!?いったいどこにアリスを号泣させて脱兎のごとく去らせる要素があったんだよ!?

 

 

「ぶはっ!は~、は~……。いや、今のはアイツも勘違いしちまうだろ。霧雨の言い方が悪かったな」

 

「うむ。アリスはわしの知る女子の中でも随分と繊細じゃからのう。その言い方はマズかったのじゃ」

 

「……少し配慮が足りなかった」

 

「なっ、なんだと!?いったいどこに間違いが……ああっ!?霊夢の奴、アリスに思い切り抱き着かれやがって…!」

 

 

 メ、美鈴といい咲夜といい霊夢といいっ!どうして私に出来ないことをこうやって簡単にしてもらえるんだ!うらやましいんだよ畜生っ!お金払うから秘訣を教えてくれ!

 

 

 

「……しかし、明久は何をやらかしたんだ?おかげで翔子から逃げられたが、あいつらの剣幕が凄まじいな」

 

 

「………」

 

 

 そんな私の切実な願いを知らない坂本は、さっきの私と同じようなことを言って向こうを見る。

 

 

……仕方ねえ。ここは頭を切り替えて気になったことを報告しておくか。

 

 

「あ~・・・坂本。ありゃ工藤の録音が原因だぜ」

 

 

「ん?どういうことだ?」

 

「ついさっきなんだけどな……」

 

 

 私は、工藤が機械をいじるのが得意なこと、最近の趣味が録音……あるいは盗聴であることを坂本に話した。

 

 

「…………なるほど。それは少し気になるな」

 

「だろ?」

 

「??お主らは何を言っておるのじゃ?」

 

 

 坂本はすぐに理解したみたいだけど、秀吉はよく分からないと首をかしげて私の方を見て来る。んー、そんな確信ある話ではないから言っていいものか分からないけど………一応伝えとくか。

 

 

 

 

「つまりだな……。私たちが探してる盗聴犯、及び盗撮犯が工藤の可能性があるってことだ」

 

「!なんと、いったいどういう根拠があってなのじゃ?」

 

「あいつ、意外と機械の操作がうまくってよ。しかも結構イタズラ好きだろ?完全に根拠のない予想だけど、容疑者の1人にしてもいいかなって思ってさ」

 

「………確かに、素人にあれほどのことはできない」

 

 

 そこらへんに詳しい土屋もうなずきながら工藤の技術を褒めた。どうやら土屋の目にも工藤は怪しく見えたみたいだぜ。

 

 

「ふむ。では工藤を犯人と仮定するとして、どうやって調べるのじゃ?素直に答えることは無いと思うぞい?」

 

「まあそうだろうな。だから単純に、あいつに犯人の証がないか調べるだけだぜ」

 

「火傷の痕があるかどうか、ってことだな?」

 

「おう。そういうこった」

 

 

 火傷があったら黒、なかったら白と実にシンプルなことだ。

 

 

「じゃが…どうやって工藤の尻を調べるのじゃ?聞くも調べるも至難なのは変わりないぞい」

 

「………しかも、やつはスパッツをはいている……」

 

 

 なんで工藤の下着事情を知ってんのかはともかく、土屋の言う通りなら脱がせるものが倍になったんだから、確かに痕を確認するのがさらに難しい。

 

 

 

「大丈夫だ。私に考えがある」

 

「「「ほう?」」」

 

 

 でも、私だって何も考えてないわけじゃない。きちんと自分に迫る危機(好きな人の暴露)を回避するために昨日の晩から頭を働かせているんだぜ。

 

 

 

「対価はでかいだろうが、間違いなくうまくいくはずだぜ」

 

 

 

 さて、まずは全力で抱き着いてるアリスを剝がさないとな。

 

 

……いい加減うらやましいんだよっ!私の目の前でそんなイチャついてんじゃねえぞごらぁ!!

 

 

 

 

 

『霊夢っ!霊夢~~~~!!(ぎゅ~~!!)』

 

『うわっ、なによアリス?私は美鈴と違って柔らかい胸なんかないわよ。そんな全力で顔をおしつけてもさらしの感触しかしないってのに…』

 

『う~~……!だ、だって美鈴も咲夜も何かもめてるから、あなたしか慰めてくれる人がいなくって……!』

 

『はいはい。ややこしい言い方するなっての(なでなで)。……んで、今度は何が原因なのよ?』

 

『ひっく……!ま、魔理沙が私に来てほしくないって……私なんかに用はないって言われたの……!』

 

『……は?何かの聞き間違いじゃないのそれ?魔理沙に限ってそんなこと言うわけないじゃない』

 

『で、でも……本当にそう言われて……!』

 

『………(ちらっ)。………あー、アリス。きっとあんたの早とちりよ。魔理沙がすごい羨ましそうな顔してこっちを見てるから、さっさと仲直りしてきなさい』

 

『………でも、でも、また同じことを言われたら……』

 

『あ~もうウジウジと面倒くさいっ!(ぐいっ!)そんときは私がなんとかしてやるから早く行きなさいっての!(ぺしっ!)』

 

『痛いっ!?わ、分かった!分かったからお尻を叩かないで霊夢!私はあなたみたいに強い心と身体を持ってないのよ!(よたよたよた)』

 

 

 

『は~、まったく…………あ?なによ、姫路、チビ』

 

『あっ。いえその…』

 

『だっだ誰がチビよさぁ!?アタイはチビなんかじゃないもんっ!』

 

『あーはいはい。じゃあノッポね。それなら文句ないでしょうが』

 

『は、博霊さん。チルノちゃんがノッポと言うのは、さ、さすがに無理があると思うのですが……』

 

『ノッポ!?ふ、ふふん!あんた意外と分かってるじゃない!そうよ、アタイは誰よりもノッポ!絶対にチビなんかじゃないのよさっ!』

 

『こいつはそう思ってないみたいよ』

 

『…あ、あはは……』

 

『んで?私をじっと見てどうしたのよ。なんか前もそんなことがあったわよね』

 

『あ、えっと、博霊さんも……や、優しい人なんだなって思いまして……』

 

『………あ?〝優しい〟??………〝冷たい〟ってのはよく言われるけど、優しいってのは初めて言われたわね。どこにその要素があったのよ?』

 

『だって、泣いてるアリスさんを慰めて、魔理沙ちゃんと仲直りさせてあげようとしてたじゃないですか。冷たい人ならそんなことしません』

 

『……そうかしら。あまり適当なこと言ってると怒るわよ』

 

『え、ええっと………私は褒めたはずなんですけど、どうしてそこで怒りが……』

 

『うっさいわね………あんまりそういうの慣れてないのよ』

 

『えっ?』

 

『だーかーら、恥ずかしいって言ってんのっ。何度も言わせんじゃないわよ』

 

『…………ふふっ(にこにこ)』

 

『姫路………その笑顔はいったい何かしら?その慈愛に満ちたほほ笑みは?』

 

『はいっ。―――――博霊さんって、すごい可愛いんですねっ』

 

『・・・あ、う・・・・だっ、だから褒めるなっ!(ビシッ)』

 

『あう!痛いですっ!?』

 

『ノッポのアタイに敵は……むっ!?あんた何みずきにデコピンしてんのよさぁ!ノッポのアタイの恐ろしさを見せてや(ガン!)けふぅっ!?』

 

 

 

 

 




 お読みいただきありがとうございました。

 はい、とうとうやってしまいましたよ弾幕被弾と言う名の伏字を!

 久しぶりの投稿と言うことで思いっきりテンションが上がっての書きなのですが、あくまでギャグです!文を書いた本人が言うことじゃないですが、変にやらしいこと想像するんじゃないですよー!?

 さて、前半は明久が中心だったのですが、後半は久しぶりに魔理沙に語ってもらいました今回。明久が神に幸運を授けられたり罰を受けたり、アリスがダッシュしたり、珍しく霊夢がうろたえたりするといった色々な場面を書いてみましたが、いかがでしたでしょうか?一度でも笑っていただければ嬉しゅうございます!

 それではまた次回っ!再びおバカ達が動きますよーっ!

 

 
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