バカと中華小娘とお姉さん   作:村雪

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 どうも、村雪でございます。
 え~、前回も述べましたように、私村雪めは戦闘描写がかな~り下手でして、かなり簡単になってしまってます!お許しください!
 
 他にも読んでもらってると、思う事が出てきて言いたいことが出てくるかもしれませんが・・・ここは一つ、生暖かい目で見てやってください。

 ――それでは、ごゆっくりお読みださい。
 



逆転―可憐、に見えて残虐なのだー

「ぎゃああああ!!」

「アタイの敵はいねがー!!」

 

 

 あ、チルノがまた1人倒しちゃったよ。なんだか僕の存在がどんどん薄れていくなあ…

 Dクラスと交戦状態に入ってちょっと経った。その勢いが驚いたことに僕らFクラスにあるみたいで、僕らはガンガン押し進んでる。で、その立役者がさっきからいきいきしているチルノというわけで・・・ぼ、僕だって活躍してるさ!さっきDクラスの男子を1人補習室送りにしてやったんだから!

 

 

「吉井!このままDクラスまでいけるかもね!」

 

 

 さっきまでお姉さまお姉さまと言い続けていた女子を、ぎりぎりで倒した島田さんがそう言ってきた。島田さんにただ手を貸しただけなのに、鉄人に連行される間際に僕を呪い殺すと言われて涙を流したのは秘密。

 

 

「確かに、押しこめるかもねっっとお!!」

 

「あっ、くそ!」

 

 

 よし!これで2人目!チルノなんかに負けられるか!

 

 

「つ、塚本!ここはいったん撤退するべきじゃないか!?」

 

「く、し、しかしそれは・・・!」

 

 

 どうやらDクラスの人も劣勢を感じて撤退を考え出してるみたいだ!よおし!撤退をし出したところをうまく攻めれば、勝利は目の前だ!僕立ちFクラスの大きな一歩だ!

 

 

 

 

「ルーミアちゃん!こっちこっち!」

 

「わー、大越(おおこし)は移動が早いなー。」

 

 

「ん?」

 

 

 Dクラスの方から、2人の女子がこちらへと向かってきた。

 

 

 1人はメガネを掛けた女子で、もう一人はチルノと同じくらいの背、頭に赤いリボンをつけた金髪ショートボブの女の子だ。なんだろう?

 

 

「おお!来てくれたのかルーミア!」

 

 

 その内の1人の金髪の少女 ―ルーミアと言う名前みたいだ― を見た途端に、Dクラスの生徒達が歓声をあげだした。…え?ひょっとして相手の援軍なの?文月学園の女子の制服は着てるけど、僕、てっきり迷子かと思っちゃったよ。

 

 

「お燐(りん)に言われてきたのだー。どの人が厄介な人なんだー?」

 

 

 やけにのんびりとした話し方だなあ。ひょっとして寝ぼけてるのかな?だったらすぐに布団に戻って眠ることをお勧めしよう。

 

 

「あいつだ。あの水色の髪の毛をした奴だ。」

 

「・・・・・・あ、あの子だな。分かったのだー。」

 

 

 む、ルーミアさんの狙いはどうやらチルノみたいだ。彼女はとことこと、また1人補習室へと沈めたチルノに歩いていく。

 

 

「むっ!次はアンタが相手ね!」

 

 

 チルノもルーミアさんに気付いて、獲物を見つけた獰猛な目でルーミアさんをロックオンした。うーん。いくら援軍とは言え、あの点数だったチルノに勝てるとは思えないなあ・・・まあちょっとは点数が減ってるとは思うけど、なんとかなるかな?最強って言ってるから最強に返り討ちにしたりして。

 

 

「おー、多分そうなのだー。」

 

「最強のアタイに挑むとはなかなかやるわね。褒めてあげるわ!」

 

「最強、なのかー?」

 

 

 チルノのさいきょー発言にこてんと首を傾げるルーミアさん。

・・・・・・な、なんかめちゃくちゃ可愛らしく見えるぞ!?ダメだ僕!一目惚れなんかするほど君の女の子への精神の壁はやわじゃないはずだぞ!さあ、僕の偉大なる心壁よ!彼女から放たれる煩悩(ぼんのう)を弾き返すんだ!

 

 

「じゃー私は勝てないのかー…?」

 

「だ、大丈夫だよルーミアちゃん!ルーミアちゃんならきっと勝てるよ!」

 

「わはー。ありがとなのだー。」

 

「がはっ。」

 

 

 僕の精神の壁とやらは豆腐並の脆(もろ)さだったみたいだ。

 な、なんて子なんだろう!?幼く無邪気な満面のニパーッという笑顔に、僕のハートは血をこぼしかけたじゃないか!!その可愛さは小動物なみか!?!

 

 

「吉井、あんた鼻血が出てるわよ?」

 

 

 衝動を体の中に留め切れなかったみたいだ。さては僕を出血多量に追い込む気だな!?効果は抜群(ばつぐん)だよチクショウ!

 

 

「じゃあ、試獣召喚(サモン)なのだー。」

 

 

 僕がほとばしる熱いパトスを抑え込もうとしている内に、ルーミアさんが召喚獣を呼び出した。

 

 白いロングTシャツの上に、黒いワンピース。チルノの召喚獣に少し似ているけれど、チルノに比べてだいぶ大人らしい恰好にも見える。

 

 で、武器は・・・・・・・・・・・・あれ、何も持ってないぞ?なんでだろう?

 どこかに隠してあるのかと思って召喚獣を見続けたんだけど…その疑問は、一瞬にして後回しにする必要が出てきた。

 なぜなら――

 

 

『Dクラス ルーミア・アピュエス 英語197点』

 

 

――――彼女の点数を見てしまったから。

 

 

「な、なんてことだい!」

 

「うそ!?あのルーミアって子、チルノより点数が高いじゃない!?」

 

 

 今チルノがやられたら、せっかくこちらに寄ってくれてる流れが相手に移っちゃうじゃないか!

 

 

「へえ・・・な、なかなかやるわね。褒めてあげるわ。」

 

 

 点数が負けてるのにどうしてチルノはそんな強気になれるのさ!自分の点数を知っているのかい!?最初の時ですら168点だったのに今は―

 

 

『Fクラス チルノ・メディスン 英語 81点』

 

 

 もう半分きってるじゃないか!それでも僕に勝ってるのがむかつくけど、ルーミアさんには遠く及んでないよ!?

 だ、だめだ!このままいけば間違いなくチルノは補習室送りになるよ!ここはチルノをいったん下がらせて補充試験を受けさせてから勝負にも

 

 

「でも、最強のアタイに勝てるわけないわ!こんなところで負けるわけにはいかないのよさああああっ!」

 

「ちょっとは身の危険を感じろおおお!!」

 

 

 しかもそれ思い切り死亡フラグじゃん!!点数的にも、チルノがくたばるのは確定したよ!やはり君は僕よりもバカだっ!!

 死神が宣告に来たとき並に死が絶対となったチルノは、召喚獣をルーミアさんの召喚獣へと走らせてトライデントを突き立てようとする。

 

 

「わー。」

 

「あっ!?」

 

 

 当然、ルーミアさんは召喚獣を少し横に動かして回避した。うん。絶対ここでルーミアさんは攻撃するだろうね。ああ、さようならチルノ。君の事はしばらくの間忘れないよ・・・!

 

 そして、その時はやってくる。

 

 

「じゃあ―――、」

 

 

 ルーミアさんの召喚獣がチルノの召喚獣に肉薄し、自分を鼓舞するためか口を大きく開け、攻撃を―――――

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――――いただきますなのだー。」

 

 

 

 

『『『『え。』』』』

 

 

 

 

 がぶっ!

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・カミツイタ?

 

 

 

――ブチイッ!

 

 

 

・・・えと、カミツイタのは首元で・・・変な音をたてて一気にクイチギッたね。・・・で、チルノの召喚獣のチギレタ部分から、何やら赤いものが噴き出してまわりを赤にしてそれがきれいというか鮮やかと言うかすごいというかつまり

 

 

 

 

『ぎゃああああああああ!?』

 

『ぐええええええええええ!?』

 

『きゃあああああああああああああああああっ!!!!?』

 

 

 FクラスDクラス男子女子分け隔てなく絶叫した!!

 

 うええええええええ!?ちょ、ちょっとなんて攻撃の仕方なのさあ!?笑顔と全然ミスマッチだよ!?というか教育の場所で見せたらだめなシーンじゃない!?学校はこんなグロテスクな仕様を許しちゃっていいのかなあ!?

 

 

「・・・・・・あ、も、ウチだめ……(カクッ)。」

 

「し、島田さん!」

 

 

 床に倒れそうになった島田さんを抱える!平らな胸が上下してるから、気絶してるだけみたいだ。グロテスクなのがダメという、意外な島田さんの一面を見た瞬間だった。

 

 

『ぐあああ!!そういうのだけはダメだあっ!!』

 

『お、おうえええええ!!』

 

『忘れて私の頭ああああああ!!』

 

『いやああ!もうお家帰るうううう!!』

 

『さ、最強のあたいがあああああ!!』

 

『お、お燐ざああああああん!!』

 

『きゃー!きゃあああああ!!』

 

『ひぐっ、うっ、ひっいやあ・・・!』

 

『・・・これはこれで、乙だな。』

 

 

 戦場は一気に混沌状態になった!なんだかFクラスよりDクラス女子の皆さんの方がダメージを負ってない!?で、分かってた結末より自分の召喚獣の惨殺姿につっこもうよバカチルノ!そして最後の奴!もうそれは人としてまずすぎる性癖が目覚めかけてるよ!?ああもう僕だけでは突っ込みきれない!

 

 

「戦死者は補習ううううう!」

 

「な、なにすんのよ!?さ、最強のアタイにこんなことして良いと思って―」

 

 

 バタン!

 

 

 てつじいいいいいん!?なんでこの惨状をスルーしてチルノだけをかっさらっていってるのさああ!!まずは大事なことを処理していけよ!!

 

 

「わー、きれいなのだー。」

 

 

 お願い!もうこれ以上つっこませないで!ルーミアさんはもうやばいほどやばいってのは分かったからさあ!!もうその笑顔が無邪気なんかじゃなくてイカれた狂い笑いに見えてきたよ!!あと好きな色は赤なんだね!全身真っ赤な召喚獣を見てこれ以上なく笑ってる姿に僕の足はメロメロだ!

 

 

「ォ、うえ・・・よ、よ、よし!Dクラス!今が好機だ!なんとか立ち上がって攻め入るんだ!!」

 

 

 Dクラスの隊長らしい人が青い顔をしながらそんな指示を出してきた!くそう!なんてタフな奴なんだ!

 

 

『お、おおーー・・・!』

 

 

 そしてそれに従う君たちも凄いよ!さすがに女の子はまだ無理みたいだけど!!

ぼ、僕たちも体勢を整えなくちゃ!

 

 

「す、須川君!悪いけどひとまず島田さんを教室に運んであげて!」

 

「りょ、了解!」

 

 

 島田さんの目は覚める気配はない!ここにいたらやばいから教室で寝といてもらおう!そして僕たちは迎撃準備だ!いつまでもダメージを受けると思ったら大間違いだぞルーミアさん!僕にかかれば君なんて何も怖くない女の子1人だよ!

 

 

「他の皆は急いで迎え撃つじゅ―」

 

「次はあなたでいいかー?」

 

 

 一瞬腰を抜かしかけた。

 

 

「ル、ル、ル、ルーミアさん・・・!」

 

 

 いつの間にか僕の前方には、満面笑顔な悪魔、ルーミアさんがががあががあが・・・!!

 

 

「じゃあ、よろしくなのだー。」

 

 

 ニパっと血まみれの顔で花を咲かせる彼女の召喚獣に、笑顔とは何なんだろうと僕は思わずにはいられなかった。

 

 

「よろしく断りたいねっ!!」

 

 

 バイオハザードの被食者の体験を強制的に味わうことになりそうだ。そんな経験したくなかったよ!助けてメーリィィィン!

 

 

 

 

 

 

「はっ!?」

 

「うおっ、急に立ち上がってどうした紅?」

 

「あ、すいません!何か呼ばれた気がしまして。」

 

「?静かでしたから、多分誰も呼んでないと思いますよ?」

 

「で、ですよねー?ごめんなさい!」

 

 

 もう!私の五感はあてになりませんね!?

 自分の感覚器官に不満を覚えながら、私は再び問題に取り組み始めようとしたのですが、

 

 

 がらがらっ!

 

 

「ん?須川…って、なぜ島田をおぶってるんだ?」

 

「み、美波ちゃん!?どうしたんですか!?」

 

「おいおい、何があったんだ?」

 

 

 なぜか島田さんを背負いながら、須川君が教室へと入ってきました。

 

 

「ああ、実はDクラスの奴でやばい奴が出てきたんだ。」

 

 

 須川君は島田さんを彼女の座布団を枕にして、寝かせた後に説明をしてくれました。

 

 

「やばい奴?誰だ?」

 

「ルーミアって女子だ。」

 

 

 ルーミア…知りませんね?どんな女子なのでしょうか?

 

 

「…この女子(ぴらっ)。」

 

「さすがムッツリーニだな。」

 

「余すところなく女の写真を撮ってやがるぜ。」

 

 

 時間差なく写真を取り出す所が凄いです。どんだけ写真を撮ってるんですか?

 

 ともかく、皆でのぞいた写真には、金髪にリボンをつけた女の子がニコニコと朗らかに笑っていました。良い写真ですね~!技術面も凄いです!

 

 

「かわいい女の子ですね~。」

 

「確かにのう。チルノと同じくらいの身長じゃろうか?」

 

「で、このルーミアがどうしたんだ?」

 

「そいつにチルノがやられてな・・・」

 

「ええ!?じゃあチルノちゃんは・・・」

 

「補習室で頑張ってる、でしょうね。」

 

「まあ、あいつには良い経験だと思うぜ?」

 

 

 負けたのなら仕方ありません。学力は向上しますし、魔理沙の言う通りまあチルノの為にはなりますね。最強だから嫌だ!とか言いそうですけども・・・

 

 

 

 

『チルノ・メディスン!しっかり問題を解かんか!』

 

『いやよ!最強のアタイがいやって言ってるんだからそれはやらなくていいのよさ!』

 

『バカ者!最強だからこそしっかり勉強をするんだろう!』

 

『!!な、なるほど!筋肉マッチョなのに賢いわね!アタイ頑張るわ鉄人!』

 

『・・・・・・貴様が頑張ろうとしているのに免じて、今のは聞き逃してやろう。幸運だったな。』

 

『――ねえ原人っぎゃあ!?な、なに最強のアタイの頭をグーで殴ったのよさ!?』

 

『むしろなぜお前は怒られないと思っているのかが不思議だ!・・・で、何だ?』

 

『ぐうう・・・!この恨み、寝るまで忘れないわ!・・・・・・これ、なんでここに"es"がついてんのよ?"fish"でいいでしょ?』

 

『・・・む、すまん。これはミスプリントだな。すぐに直そう。』

 

『まったく、最強のアタイが気付いたおかげね!やっぱり鉄人は鉄人ね!』

 

『――そうだな。では、気付いてくれたチルノには、さらに問題をプレゼントしよう。鉄人先生からの感謝の気持ちだ。』

 

『ぎゃああああ!?ふ、ふざけんじゃないのよさこのゴリラああ!』

 

『勉強の前に貴様は言葉づかいについてよほど指導してほしいようだな!覚悟しろっ!』

 

『・・・あ、あの。もう少し静かにしてほしいですの2人とも……』

 

 

 

 

 

「じゃが、それでなぜ島田が気絶しておるのか分からんぞ?」

 

 

 秀吉君の言う通りです。チルノがやられたからと言って気絶することは、普通ありえないですよね?なにか発作でも起こったとかでしょうか?

 

 

「ルーミアって奴の召喚獣のせいなんだ。」

 

「召喚獣?」

 

 

 え?ひょっとして吉井君の観察処分者特有の物に触れれる特権を、彼女も持ってて島田さんに攻撃したとかですか?それってまずいんじゃないでしょうか?

 

 

「召喚獣が変なのか?」

 

 

 しかし、須川君の答えは違いました。

 

 

「変っていうか・・・・グロテスクだったんだ。」

 

『グロテスク?』

 

「ああ。その召還獣の攻撃の仕方が、相手の召喚獣に喰い付いて噛み千切るって感じだ。」

 

「ひっ!?」

 

 

 ど、どんな攻撃方法ですかそれ!もはやゾンビじゃないですか!瑞希さんが可愛い悲鳴をあげたのは良しとして!

 

 

「・・・で、チルノがその餌食になって、喰われた首元から血があふー」

 

「いやああっ!!言わないでくださいいいいい!!!」

 

「お、落ち着くんだぜ瑞希!」

 

 

 ああ、瑞希さんはこの手の話がに苦手なんですね。大声をあげて耳をふさいだりしちゃって!姫路さんの女の子スキルには全く敵いません!

 

 

「…普段にない取り乱し様、売れる・・・!(カシャヤシャ)。」

 

 

 そして土屋君のカメラマン根性にもです。人の不幸をネタにしてると、そのうち天罰がくだりますよ~?

 

 

「なるほど、つまりそのルーミアのせいで島田は気絶してDクラスに押され始めた、というわけか。」

 

「ああ。だから俺はこの後また戻るつもりだが・・・」

 

 

 坂本君はあまり変わることなく須川君の話を聞きます。代表として取り乱さず作戦を練るのはさすがですね!そういう私もあんまり変わらずですけれど!女の子スキル低っ!

 

 

「・・・・よし、なら紅(ホン)。ここはお前に出てもらおうか。」

 

「!了解です!」

 

 

 おっ!やっと出撃命令が出ましたね!ずうっと座ってばかりだったので退屈していたところです!きっちり体を動かすことにしましょうか!

 

 

「では、いってきます!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぐあああああ!!」

 

「くそったりゃああ!」

 

「え、援軍を呼べごはあ!?」

 

「ま、松川ー!」

 

 

 今、僕たちの流れは一切を乗っ取られた。僕たちの士気はさきほどの衝撃場面に根こそぎ奪われて、防戦一方のまま前線を少しずつ下げてしまっている。部隊長として何か策を立てなきゃいけない状況だけど、今の僕にそんな余裕はない。

 

 

 ガチィンッ!!

 

 

「おうわああああ!!?」

 

「わー、すばしっこいなー。」

 

 

 がちんとなる歯に僕は何度目かの冷や汗をかいた。ぁあああっぶなかった!あとちょっとで腕が胴体とおさらばしてたよ!!

 

 

 

『 Dクラス ルーミア・アピュエス 英語160点

           VS

  Fクラス    吉井明久    英語 64点  

                    

 

 

 何度もかみついて攻撃されかけたけど、避けて避けて避けまくったからまだ僕の点数は減っていない。でもルーミアさんの点数は、僕が避けた時に召喚獣の武器である木刀で叩いてちびちびとだけどダメージを与えている。でもやっぱり元々の点数が点数だから・・・す、すっごいピンチな状況ってことさ!

 

 

「すごいなー。どうしてそんなにかわせるのだー?」

 

「い。いろいろとあってねっとお!?」

 

 

 ルーミアさんは不思議そうに首をかしげるが、もはやわずかにさえも可愛いと思えず恐怖を覚えるだけだった。

 

 

「ふっ、ルーミアさん。僕をなめてもらっては困るよ(がくがくがく)。」

 

 

 震えながら言っているから全く決まってないと思う。

 一年生の頃から先生のお手伝いという事で何度も召喚獣を出してたから、扱いに関してはけっこうすごい方だと思う。今ほど観察処分者で良かったと思ったことはないよ。じゃないとすでに僕の召喚獣は食材になってるだろうしね。

 

・・・・・・でもそれより増して、痛さがあるからこれほど観察処分者でいることが最悪だと思ったこともないけどねっ!!

 

 

「そうかー・・・じゃあー」

 

 

 そんなかみ合っていない感想を出している内に、ルーミアさんの召喚獣が少し前かがみになって

 

 

「――もっと早くするのだー」

 

 

 ドンッ!

 

 

「い!?」

 

 

 僕の方にさっきまでよりもっと早く爆走してきた。や、やば―!

 

 

 がりっ!

 

 

「!~~い~~~だだだああ!!僕の肩にえぐれるような痛みがあああ!!」

 

 

 痛い痛い痛いいいいいい!!ぞ、ゾンビに噛まれる人ってこんなに痛い思いをするのかあああ!!!しかもこれでもまだかすったぐらいだよおおお!?

 

 

 

『 Dクラス ルーミア・アピュエス 英語160点  

VS

  Fクラス 吉井明久       英語 41点 』             

 

 かすったから点数の減りは少ないみたいだけど、痛みは変わってないっ!!むしろ点数は減らしてくれていいからダメージを減らして下さい痛い痛いい・・・!

 

 

「・・・あれ?どうして痛がってるのだー?」

 

 

 床に転げまわって痛みを紛らわしている僕を見たルーミアさん。目をパチクリさせて攻撃してくるのを止めてくれた。

 あ、こ、これは見逃してくれるチャンスかも!?

 

 

「ぐ…じ、実はね?僕は観察処分者なんだ!だから召喚獣にダメージがあると僕にも痛いことが起きちゃうんだよ!!」

 

 

 痛い体に耐えながら僕は必死に説明をした!お願い!僕はこれ以上、食べられるなんて絶対にあってはいけない痛みを受けたくないんだ!

 

 

「へー、そうなのかー。」

 

「そうなんだ!」

 

 

 よし!ルーミアさんがこちらを見て動かない!これは気の毒に思ってくれて見逃そうかどうかを考えてくれいるところ…のはず!やっぱりこの子は優しい人なんだよ!

 

 

「それは気の毒だなー。」

 

「そう!気の毒なんだよ!だからー」

 

 

「ちょっと当たって痛そうだったのに、もっと痛くなるのだからなー。」

 

「・・・・・ほえ?」

 

 

 今何て言ったのだろう?もっと痛くなる?何が?誰がだい?

 

 

「じゃあ、最後に言い残すことはあるかー?」

 

「待て待て待って!?ひょっとしてまだ僕に攻撃するつもり!?噛み千切られた苦痛を味わう悲惨で可哀そうな僕を、さらに噛み千切る気なのか君は!?」

 

「それが残す言葉でいいのかー?」

 

「僕の食殺はまぬがれないの!?そんな言葉が遺書替わりなんて絶対ごめんだよっ!」

 

「分かった、きちんと伝えておくのだー。」

 

「誰に!?そんな事を伝えられた人はどんな顔をするだろうね!」

 

 

 そんなに意味のない遺書なんかあってたまるか!・・・っていうか僕ホントに死ぬの!?鉄人の補習地獄じゃなくてほんとのあの世へ行っちゃう!?い、いやああああああ!!

 

 

「わ、分かったルーミア!ここは認めよう!ぼくのま―」

 

「じゃー、サヨナラなのだー。」

 

「ちょ!?待っ、」

 

 

 ドンッ!

 

 

 さっきと同じように、ルーミアさんの召喚獣が大口を開けて疾走してきた。

 

 

「も、もっと生きたかったあああああああーーっ!!!!」

 

 

 ああ、どうやら吉井明久の16歳の生涯は人に食べられて終わりを迎えるみたいだよ・・・・。

 

 

 来るであろう肉体の痛みに頭を抱えてその場にうずくまり――――――――――――――?あ、あれ?痛みが来ない。失敗したのかな?

 

 

 おそるおそる頭をあげてみると……

 

 

「?皆早いのだなー。」

 

 

 またもきょとんとしたルーミアさん。

 

 

『・・・・・・(ガチガチガチ!!)』

 

 

 ピラニアみたいに凶暴な歯を何度も音を鳴らせる彼女の召喚獣。

 

 

・・・・・・そして、その首根っこを掴んだ、緑色のチャイナドレスを着たもう一つの召喚獣。

 

 

「や~、これはなんとも怖い召喚獣ですねー?」

 

 

それを操っているであろう、赤い髪の背の高い女の子、紅美鈴さんがはらはらした様子でルーミアさんの召喚獣を見ていた。

 

 

「・・・ナイスタイミングだよ美鈴さんんんんんんんん!!」

 

 

 僕はだばだば涙を流しながら彼女の足にしがみつく。彼女こそ、現代失われた現人神(あらひとがみ)。明日から僕の食事である砂糖と塩を献上することにしよう。

 

 

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・!」

 

「ひっ!?な、何よ十六夜!外に行ってたあなたがわ、悪いんじゃない!注意されたからってそんな人を殺すような目をしないでよおっ!?」

 

「・・・・・・あ、ごめんなさい。今、ちょっとゴミがまとわりついた感じがしてね。悪気はなかったわ。」

 

「だ、だれがゴミよっ!?そんな言い方はないでしょ!?」

 

「さて・・・ゴミを消すにはほうき…いえ、掃除機なんかで殴ったらいいかしら?二度とそんな愚行をさせないためにもここはきっちり心に恐怖を刻み込んであげる必要が―」

 

「ひいっ!いやあああ!た、助けて愛子、代表おおおお!!」

 

 




 お読みいただきありがとうございます!

 え、美春出ないの?と残念に思う方、すいません!はぶかせてもらいました!
 清水さんは原作通り、明久たちがFクラス先方部隊に突っ込んでっすぐに彼女に発見され、そのまま返り討ちにあって鉄人に拷問、もとい補習を行われています!違うところと言えば明久が美波を見捨てず共闘したところでしょうか。ともかく、美春ファンの方ごめんなさい!

 今更な気もしますが、作品の事で思う事がありましたら気負うことなくコメントしてください!出来る限り返信します!
 
 それではまた次回で! 美鈴さんの活躍にご期待を!・・・・・・と言いつつ、村雪、活躍するところをしっかり書けるのかなあ…
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