ラブライブ! 「」の境界   作: いがみ合う双子

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中編は海未メインのお話です。

漫画版はアニメと違って海未は結構ガチで穂乃果を拒絶してます。
だから漫画版は面白いけど単行本が今3巻まででちょうど9人そろってPVが出来たまでなので正直3巻までの内容までやったら更新が遅くなると思う。

では第1章中編、どうぞ。


中 〜すれ違い〜

 

ーーーーーーーー

 

こんな関係がいつまで続くと、私は思っていた。小さい頃から色んなやんちゃをしては笑いあって日々ともに行動していた。けどどこかで思ってた。あの子の隣にいつまで立てるのかと。あの子と一緒に剣道を始めてその不安がどんどん大きくなる。そしてその不安が現実になってしまった時、私はどうすればいいのだろうか。

 

ーーーーーーーー

 

「それじゃあこの書類お願いしていいかしら。」

 

「・・・あぁ。」

 

なんでこんなことしてんだろう。

 

確か、高坂と園田の仲がおかしいと思って探りを入れようと思った矢先呼び声が聞こえ、声を発した人物を見るため後ろを振り向く。

 

そこにいたのは金髪でポニーテールをしておりこっちを向きながら驚いた顔をしている女生徒がいた。

 

それから、互いに自己紹介をしてオレが疲労してるのかというとすごい勢いでこちらに近付き「少し手伝ってくれない?」と言いながらオレの手を掴んで生徒会室に連行された。

 

そして今に戻るわけだが。

 

「・・・他のメンバーは?」

 

明らかにこの二つの山と化した書類を1人で片付けてるとは思えない。

 

だがここにいるのはオレとかいちょ「名前で呼びなさいっていたでしょ。」・・・絢瀬の2人だけ。

 

生徒会って結構人いなかったか?

 

だが当の本人は。

 

「え、え〜と、このくらいなら私1人でも片付くかなって思って。」

 

「・・・アンタ、バカなのかアホなのかどっちなんだ。」

 

「それ結局私をバカにしてるじゃない!」

 

「だったらこんなことにはなんないだろ。」

 

「うっ!・・・すみません。」

 

「わかればいい。・・・ん?」

 

絢瀬いじりもそろそろやめて書類に目を通そうとすると見覚えのある人物達を見つけた。

 

ちょうど生徒会室の窓から見える場所で何やら動いてるような。

 

「どうかした?・・・ああ、あの子達ね。」

 

オレの視線の先に気づき絢瀬もそちらに視線を向ける。

 

その先にいるのは高坂と南、それとあいつらの後輩の小泉と星空だったか。

 

「あの子達ね、このくらいの時間になるとあそこで練習してるみたいなの。」

 

「練習?なんの?」

 

「"スクールアイドル"って、知ってる?」

 

"スクールアイドル"。

 

読んで字の如く、学院で活躍するとアイドルの事らしい。

 

あまりそういうのに興味がないからよくわからないが結構スクールアイドルがいる学院は多く、それ目的でその学院に入学する人も多いそうだ。

 

その中でも注目されているのがこの音ノ木坂学院のちょうど隣と言ってもいい場所に建っている"UTX学院"に在学中のスクールアイドル「A−RISE」というスクールアイドルだ。

 

ファンの人たちも多いらしくメディアにも載るぐらい有名のようだ。

 

そして音ノ木坂が廃校になるかもしれない原因でもある。言い方は悪いが。

 

「つまり、この学院でスクールアイドルとしてやっていけば入学希望生が取れるかもしれない。てことか。」

 

「そういうことみたいね。けど。」

 

高坂を見ていた絢瀬の表情が曇る。それもそうだ。

 

スクールアイドルなんて聞けば誰でもなれると勘違いするだろう。

 

だが実際、問題が山積みだ。

 

メンバーはいいかもしれない。だが衣装は?曲は?マネージャーは?会場は?資金は?

 

考えるだけでどんどん問題がゴミのように出てくる。

 

だからこそ絢瀬は心配なんだろ。あいつがまた"ナイテシマウカモシレナイ"から・・・・ッ!

 

「っ!ど、どうしたの?」

 

「・・・いや、なんでもない。」

 

なんだ。さっきオレはなんて言った?

 

高坂がまた泣く?なんで"また"なんだ。そもそも絢瀬の時もそうだ。

 

あいつの暗い表情を見ただけで何かが頭を過ぎってく。

 

・・・だめだ。いくら考えても答えが見つからない。

 

ん?そういえば。

 

「園田はいないのか?」

 

「園田?・・・あぁ、海未のことね。なんでもちょっとしたすれ違いが起きちゃったみたい。」

 

すれ違い?

 

だからあの2人、ここ最近妙な雰囲気だったのか。

 

「・・・理由は?」

 

オレは少し気になり絢瀬にすれ違いが起きた原因を聞いてみる。

 

「あの子と海未は昔から何かと競い合ったりしてたの。テストの点数だったり、体育の球技大会だったり。言ってしまえば親友と書いてライバルと言う。そんな感じだったの。けどあの子がスクールアイドルをやるために今入ってる部活を退部するために道場に行って自分の心境を海未に話したの。でも、海未はそれを許せなかったのかな、すごく酷い事を言われたみたいなの。」

 

「裏切られた・・・てところか。」

 

「海未からしたら、そうなのかもしれないわね。」

 

結局のところ、園田が意気地になってこうなっただけじゃないか。

 

「・・・あいつらも相当バカなのか?」

 

「どうなのかな。けどだからこそ不安なの。あの子は・・・穂乃果の心は今、折れるか折れないかぐらいまでになってる。そんな状態でゲリラライブなんてしたら。」

 

「ゲリラライブ?」

 

「この後、学園の近くでゲリラライブをするみたいなの。」

 

ゲリラライブ、ねえ。

 

「そう。はい、書類終わったよ。」

 

オレは自分の分の書類をさっさと終わらせて絢瀬に渡す。

 

「ええ、手伝ってくれてありがとう。それであなたは見に行くの?」

 

パイプ椅子から立ち上がり背伸びをする。確かにゲリラライブをチラッと見に行くのもいいが、その前にやることができた。

 

「悪いけど、やることができたからいけないかも。」

 

「そっか。それじゃあ気をつけてね。」

 

「アンタも早めに帰んなよ。夜の街は物騒だからな。」

 

そう言いながらオレは生徒会室を出る。

 

行く場所は分かってる。さっさとあのバカに説教でもしてやらないとな。

 

 

 

 

「記憶がなくても、心は覚えているのね。」

 

 

 

ただ出る際に聞こえたこの言葉に、少しだけ疑問を感じながら。

 

 

 

 

それから数分後、海未が所属してる剣道部の道場に着いた。

 

どうやらすでに部活は終わっているのか中は静かだった。

 

果たして園田入るのかと思ったが、どうやら憂鬱に終わった。

 

鏡の前で道着を着て正座をして瞑想している園田がいた。

 

案外様になってるな。そう思いながら園田に近づく。

 

「よう、部活はおしまいか?」

 

「っ!・・・両儀さん、いたのでした言ってください。少し驚いたではありませんか。」

 

「悪かったな。」

 

そこで言葉が止まる。

 

それからどちらも声を出さずただ黙っていた。

 

沈黙。聞こえるのは外で動き待ってる車やカラスの声だけ。

 

そんな中長い沈黙を破った者がいた。

 

「何も、聞かないのですね。」

 

園田だ。

 

どうやらあっちは少ながらずオレがきた理由に心当たりあるようだ。

 

「そうだな。・・・あいつの、高坂のどこが気に入らなかった?」

 

だからその理由をそのまま園田に問いかける。

 

「・・・別に、そういうわけでは。」

 

「ならなぜ、あいつを拒絶した?」

 

拒絶。

 

絢瀬の話を聞いて最初に思ったのはこの一言だった。

 

小さい頃から一緒にいたからこそ、自分にとっての理想を拒絶されるのが嫌で、自分の勝手な言い訳で相手を拒絶してしまう。

 

人間なら誰もが思うことだ。将来を誓い合った夫婦もふとしたきっかけでカンタンに相手を拒絶して別れてしまう。親友の中もそうだ。

 

「あいつは、あいつなりに"自分に出来ること"を見つけて歩き出した。だがお前はどうだ。自分の理想にしがみついて高坂の一歩を認めずただ意地になって、拒絶して。」

 

「わ、私は別にそんなつもりは。」

 

「お前がそう思っていても無意識にしがみついてるんだよ。お前と高坂のことは絢瀬から聞いた。だからこそ言わせてもらうが、いい加減自分の理想を相手に押し付けるのはやめろ。」

 

「・・・・。」

 

こいつは言ってしまえば駄々をこねた子供と一緒だ。自分の思い通りにならないからただ意地を張って相手の意見も聞こうとせず自分の都合のいい言い訳を言ってるだけ。

 

そんなんじゃいつまで経ってこいつは前に進まない。

 

「あいつはあいつなりの道を見つけた。お前はそのままそこに止まってるつもりか?」

 

「・・・・なに。」

 

「ん?」

 

「・・・ッ、貴方になにがわかるんですか!!」

 

「・・・・。」

 

「私はずっと、穂乃果の隣に立っていたかった。勉学でも剣道でも。けど、結局あの子はいつも1人で突っ走って、私に構わず先に行ってしまう。私はそれが堪らなく怖かった。」

 

「・・・。」

 

「あの子も、ことりも自分のしたい事が見つかってるのに私だけなにもなくて。だから穂乃果と一緒に剣道をしてあの子の隣にずっといたかった。・・・でも、分かってたんです。こんな事したってなにも変わらない。結局私は置いていかれてあの子達だけ先に行ってしまう。」

 

園田はそこまで言うと声を出さず、ただ小さく泣いていた。

 

自分だけ置いていかれたくない。つまりは劣等感に近いだろう。自分の取り柄なんてこれしかない、そんな事を思うたびにどんどん底に沈んでいく。そして置いていかれたくないから自分の気持ちに素直になれなくてただ相手を追い求めてるだけで。

 

人間は誰かに支えられないと生きてはいけない。

 

だが園田はその支えがなく自分の理想を支えにしてきた。だからカンタンに折れる。

 

だからこそ、前に歩かなくちゃいけない。

 

「なら、やってみればいいじゃないか。スクールアイドル。」

 

「・・・えっ?」

 

「離れてしまうなら、離れないように後ろにぴったりとついていけばいい。それにたとえ剣道でなくてもあいつの隣に立てるだろ。」

 

「・・・。」

 

「それに、あいつもお前が隣でいて欲しいって思ってるはずだ。でなきゃお前に退部届なんて渡さないだろ。」

 

「両儀、さん。」

 

「園田も、もう自分の答えに気づいてるんだろ?だったら、あとはそのまま前に進めばいい。進んであいつの、あいつらの隣に立ってもっと前に進んでいけ。それがお前のスタートダッシュだと思うぜ。」

 

「私は・・・ッ。」

 

園田は勢いよく立ち上がり更衣室に向かう。それから数分後制服に着替えた園田が出てきた。

 

オレはチラッと時計に目をやる。そろそろ高坂達のゲリラライブが終わってしまう。

 

「園田。高坂達は学園の前でゲリラライブをやってるらしい。行ってやれ。」

 

「わかりました。それではお先に失礼します!」

 

そう言って道場から出て行く。

 

これでもう園田に関しては問題ないだろう。

 

そう思いながら道場の鏡をみる。

 

そこには確かにオレがいる。だけどそんなオレが霞んで見える。

 

結局のところ、オレはただの偽善者。なのかもしれない。

 

「あいつに偉そうに言ったが、結局オレも空っぽでなにも残ってない人間なんだろうな。」

 

あの日目覚めてからオレの心どこか隙間が空いてるかの様で、何もかも残ってない空っぽになった自分が一番、自分の理想を相手に押し付けているのかもしれない。

 

 




うまくできたかな。あまり自信がないな。

そしてストック分がここまでなので更新が遅くなります。次の更新は月曜かな。仕事がイベントで忙しくなるから確実に遅くなる。

ではまたいずれ。
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