魔法先生も異世界から来るそうですよ!   作:さゆとき

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第8話

廃墟を抜け、貯水池で水樹の苗を設置し、子供たちと顔合わせをした僕らは、コミュニティの本拠である屋敷の中に入りそれぞれに宛てがわれた部屋を物色したあと、来賓用の貴賓室で軽く雑談をしていた。

そしてある程度話をしていると黒うさぎさんから湯殿の準備が出来たと声がかかった。

 

「それじゃぁ二人とも、先に入らせてもらうわね」

「あぁ、構わねぇよ。俺は二番風呂の方が好きなんでね、ネギもいいだろ?」

「うん、構わないよ。僕らのことは気にせずゆっくりとどうぞ」

「ありがとう。いきましょ、春日部さん」

「うん」

 

 

────人とも充分離れたかな。

 

「さて、僕はどうする?」

「ま、今回は俺一人でいいさ。軽く潰してくるよ」

 

十六夜君は外の…多分フォレスガロの方に行ったようだし、気配をほぼ完全に隠してる方に行こうかな。

フォレスガロの人たちがいるのとは正反対の窓から飛び出して屋根の上に行くと、一人の少女が座っていた。

 

 

※※

 

 

「ふふ、ガルドには鬼種の恩恵を与えた。これで試せると良いのだが」

「いったい何をかな」

 

その言葉に私は驚きつつも振り返ると、身の丈ほどある杖に乗って浮いている──確かネギという少年がいた。

 

「で、どちら様でしょうか吸血鬼さん。場合によっては──」

 

私の種族に気づくか、完全に隠していると思ったのだが。

 

「警戒させたのなら謝ろう。私はレティシア=ドラクレア、ノーネームの元メンバーだ。ところで君はさっき私の種族を当てたな、なぜ分かったのだ?」

「ただ、僕の師匠が吸血鬼で、その気配とかが似ていただけですよ。で、その元メンバーが何用で?」

「いや何、黒うさぎが新しいメンバーをコミュニティに加えたと聞いてな。少し実力を確かめたくなったのでな」

 

なにせあの白夜叉の前で打倒魔王何て話すのだ、最終目標はノーネームの復活だろう。

ただ、その為にはあの時の魔王を打倒しなければならない。

その実力もなければ止めるしか無いのだから。

 

「なるほど、僕らの実力を確かめに来たってことですか」

 

どうやらある程度の警戒は解いてくれたようだな。

しかし、迂闊に動けば、いつでも襲えるように構えているか。

 

「それで、どうしますか」

「いや、今日は遠慮しておく。また明日来させてもらうよ」

「分かりました、それでは僕も失礼しますね。ちょうど下も終わったようなので。それではまた明日」

 

ふぅ、行ったか。それにしても流石はナギの息子といったところか。ネギに関しては白夜叉と張り合えるらしいから問題は無いだろう。後は三人を見極めれれば良いのだがな。

 

「さて、私も御暇させてもらうよ」

 

 

※※

 

 

「ふぅ、やっと行ってくれたか」

 

それにしても吸血鬼の真祖──いや、あの感じだと純血種のほうか、とにかく吸血鬼が出てくるとは思わなかったな。ただどうにもバランスが取れてないように感じる気がする。まるで元々の力が無くなった、みたいな感じで。

 

「よ、ネギどうしたんだ、考え事か」

 

十六夜君がいつの間にか正面に。ちょっと考えすぎたかな。

 

「ちょっと考え事をね。それよりも十六夜君はどうだったの?」

「俺の方は、そうだな。簡単に言えば、あいつら潰して、打倒魔王宣言して、明日に向けておチビに発破をかけたぐらいかな」

「打倒魔王──あぁ、ネームバリューかな」

「ま、そういうこった。さ、さっさと風呂に入っちまおうぜ、お嬢様たちをさっき見かけたからもう問題ないだろしな」

「賛成。ついでにこれからの事でも話そっか」

 

十六夜君の目的はガルドに奪われた旗の返却と打倒魔王宣言でノーネームの名前を売ること。

ただ、時を操るかのような恩恵を持つ魔王を打倒するには相当の手練が必要だ。

となるとさっきの吸血鬼には戻ってきてもらいたいものだけど──訳ありっぽいしなぁ。

 

「おーい。ネギー、行くぞー」

 

ま、どのみちこの考えは机上の空論。

だったら今は、

 

「うん、今いくよ」

 

黒うさぎさんの言っていた大浴場を楽しませてもらおうかな。

 

 




どーもさとこいです。

ほんとに久しぶりに書いたせいで書き方を忘れました。
なので今回はレティシア視点を追加しました。
前の方が良かったという人が特にいなければ、こんな感じで進めていきたいと思います。(8話以前の話にも追加していくつもりです)

それでは、今回も読んでいただきありがとうございます。
次回の投稿は未定ですので、また更新されるのをお待ちください。


※あらすじを変更しました。
※1/28日、全話修正を加えました。
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