Girls und Kosmosflotte   作:Brahma

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「シャンプールが苦戦中だと。」
「はい。イゼルローンに押されています。艦砲射撃と航空隊により制空権を握られ、さらに敵は地上に38cm自走臼砲、いわゆるシュトルムティーガーを持ち出して進撃してきます。」
「わかった。すぐ行く。」




第52話 シャンプールの地上戦であります(前編)。

シ「これより作戦を開始する。まず敵第1陣に砲撃、トーチカを喪って混乱した敵陣を、われわれローゼンリッター、戦車隊、陸戦隊で突き崩す。」

「腕が鳴りますな。」

ブルームハルトの返事に、シェーンコップはうなづくと、優花里のほうに顔を向ける。

シ「秋山中佐よろしくたのむ。」

「了解であります。これより敵の頭上に砲撃を開始します。」

部下「発射準備完了しております。」

優花里「了解。シュトルムティーガー、全車砲撃開始であります。」

部下「おお。発射!」

優花里の命令がつたえられ、38cmロケット臼砲が轟音をたてて一斉に放たれる。

「これより戦車隊は、砲撃で開いた敵陣に突入するであります。陸戦隊の皆さんとの連携を密にし、突出は避けるであります。」

部下「了解。突撃。」

敵弾がみまうなか、麻子は巧みな操縦で避ける。

 

「前線より報告。トーチカは敵自走砲の砲撃と上空からの艦砲射撃に耐えられずに次々に崩壊しています。」

マロン「なんだと!!強力な戦車に積める120mm砲どころか、15cmカノン砲に耐えられるんだぞ。」

「敵は、38cmロケット臼砲を用意してきました。」

マロン「な..なんだと...!」

「トーチカに立てこもる士官が次々に戦死しています。」

マロン「退却は許さぬ!塹壕の歩兵支援にまわすよう伝えろ。」

「了解。」

マロン大佐は司令部から第一段陣地の戦況をみまもりつつつぶやく。

「このトーチカは、たいていの戦車や戦車砲は効かない。しかし38cmの自走臼砲を用意されるとは….」

シャンプールの防御陣地はそれなりな堅牢さをもっていた。ハイネセンとイゼルローンとの通過点の立地に位置し、当然ながらハイネセンへ直接向かった場合の後方かく乱可能な中間基地になることを救国会議側も考えていた。しかし、防御陣地はIS-2、KV-2クラスの火力を持つ戦車や88mm高射砲どころか、15cmカノン砲に耐えられる構造にして、15cmカノン砲を備えつつも、戦車はあくまでも補助的なものとして資金をかけないようにして、帝国の亡命者部隊の安い戦車を使っていたのだった。しかしかんじんのトーチカが上空からの艦砲射撃と自動装てんのシュトルムティーガーによってほぼ無力化された。艦隊戦で勝負がつく時代に戦車を多用することはない。防御陣地と塹壕さえあれば十分との考えだったが、修正をせまられていた。

「大佐、だいぶ苦戦しているようだな。」

「はい...。ん、お前は?」

「俺のことはどうでもいい。それよりも、こちらで新たな兵器を用意する。今晩あたりから配備できるだろう。」

「ありがたい。」

「請求はハイネセンの政府にまわす。」

「...。」

「そうかんたんに失敗してもらうわけにはいかないのだよ。」

「....。」

マロン大佐は複雑な面持ちでこの男をみつめた。

(何者だ...こいつは....。)

 

部下「隊長、西住中将から連絡、敵第2陣、第3陣のトーチカ、鉄道路線破壊終了、第1陣のトーチカ破壊の報があり次第、突撃を願う、とのことです。」

部下「秋山中佐より連絡。こちらも第1陣のトーチカを全て破壊したとのことです。」

シ「うむ。わかった。」

シ「いま、トーチカを全てつぶしたという連絡があった。これより突撃を開始する。」

部下「わかりました。」

部下「おおやっと出番か。」

部下「腕が鳴るぜ。」

 

「このままでは第1陣が突破されます。」

マロン「全軍で撃ち返せ。一人残らず生きて返すな。」

「対戦車砲をくらえ。」

「うわあああ…やばいであります。」

「秋山さん、昼食の角度にしてはじき返したぞ。」

「ありがとう。冷泉殿。」

優花里は、アンツィオ戦を思い出していた。

あのときはこのB1bisであや殿が操縦でよけてくれたっけ...

優花里の戦車隊は前進する。

「うわあああ。戦車が来るぞ。」

「戦車には戦車だ。」

救国会議軍の戦車が姿を現す。

 

部下「12時方向に敵の発砲を確認。」

部下「見たことのない戦車だな。」

「あれはアイちゃんから報告のあった2号戦車に50mm砲を乗せたタイプであります。徹甲弾、距離1000、撃つであります。」

部下「命中。」

 

「ぎゃああああ。」

 

「あんのじょう装甲紙ですか...。訓練用車両ですから...同情するであります。」

 

「周囲に警戒を怠るな。対戦車砲をもった敵を探せ。」

シェーンコップが叫ぶ。その様子は上空の空戦隊にも伝えられる。

「まかせてください。」

アイたち空戦隊が戦車砲規模の金属反応を探して敵を攻撃していく。

「ぎゃあああ....。」

敵の悲鳴が各所で起こる。

優花里は身を乗り出して指揮をする。

「よし。第1陣突破であります。続いて第2陣も突破するであります。」

 

「前線から報告。第1陣が突破された。」

マロン大佐は命じる。

「第2陣の兵で第1陣を奪還せよ。」

 

「突撃するであります。」

優花里の戦車隊とシェーンコップの陸戦隊が突撃していく。襲いかかってくる救国会議軍の兵士が倒されていく。塹壕から手榴弾を投げてくる兵士もいて、けが人や死人はさけられなかったが、気が付いた者は、戦車にかくれてやり過ごすことも許していた。

 

「大佐、報告です....。」

「なんだと。イゼルローン軍の砲撃で、主要な橋と鉄道、第2陣と第3陣のトーチカが破壊された?」

「はい。それだけではありません。第二段目のトーチカも上空から攻撃されています。」

「制空権を握っている者の強みということか...。」

「しかし、この塹壕、地下陣地、地雷自体は防げまい。地雷は敵のみに反応するようにしてある。」

しかし、大佐の自信をよそに敵の工兵隊が地雷探知機でつぎつぎと掘り起こしていく。

 

地上の画面がスクリーンに映され、第14艦隊の艦橋で会話がかわされていた。

「エリコさん。」

エリコは微笑んで答える。

「あの陣地には地雷があることがわかっていた?しかも費用が安く容易にさがせなくするにはどうするか?それに敵味方を区別するにはどうするか?それを考えるだけ?」

 

マロン大佐は事態が把握できなくなりかけていた。

「なぜだ、なぜやつらは地雷を掘り起こせるのだ。しかも探知機で容易にさがせないよう、陶製地雷なのに。」

「地雷を制御しているコンピューターとコントロール地雷に何者かが侵入したようで...。しかもその電子制御で地雷の位置が探知されたようです。」

工兵たちの探知機には地雷の配置図と座標がおくってあった。

「うぬぬ、抵抗しつつ、撤退だ。」

救国会議の兵士たちは、果敢に抵抗しつつも、撤退していった。

 

「一段目突破成功。」

第14艦隊の艦橋でも地上でも勝利の歓呼が上がる。

シュトルムテイーガーを引き連れた戦車隊は進み

「秋山さん、第二段目まで、あと4kmだ。」

「全車仰角合わせ。」

「発射であります。」

二段目第1陣にシュトルムティーガーの砲撃が開始された。

こうして1日目で第二段目のトーチカも無力化された。

夕闇が迫り夜となり、イゼルローン軍の攻撃がひとまずやむとトーチカも反撃をやめる。そうして寝静まったと思われたころ、上空に停泊している第14艦隊をどこからともなく強力な光条が襲い掛かった。

「!!」

いくつかの艦艇が撃沈されはじめていく。

またシュトルムティーガーも上空から襲ってくる砲弾に爆煙をあげて、次々とひっくり返らされ始めた。

「や、夜襲だ。」




快調に進撃していたイゼルローン軍であったが...

ちなみに本作のアンツィオ戦の設定は、アンツィオがマカロニ作戦を行うととも優花里たちが漫画版のようにB1bisに乗り込んでいるという謎な設定です。

優花里が砲撃を命じるシーンで、部下のセリフを削除。話の筋からしてなくても支障なし。かえって設定や世界観を損ねているため(9/13,23:34)。
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