ハネダ山道 最深部
《新次元ゲイムネプテューヌV2 : Sa Ku Ra ~In Full Bloom~》
△
[アルブム]
アルブム「あの大きな森の中に、ネプテューヌさん達がいるんだよね?」
サクラ「多分……そうだと……思うわ……って言うか息切れしていないの?」
サクラは上半身前に倒して、両手を膝に付いて息を整えている状態でたずねた。
アルブム「え?してないけど」
僕は即答に答えた。
サクラ「アンタの体……どんな構造になってるのよ……はぁ…はぁ……。プラネタワーからここまで全力疾走だったのに……」
確かにプラネテューヌからここまで走ってきたけど、気づいたら僕は息が整ったまんまだった。
プラネタワーの庭で僕達の前に急に現れたクロテューヌにある事を教えられ、ここまで止まらず走ってきた。教えられた事は断片的だけど、分かるのはネプギアさんとユニさんが危ない事。僕は昨日2人と一緒に話をして仲良くなった友達、だから僕なりに人一倍心配だった。その気持ちが強いせいであまり疲れていないのからなのかな?
アルブム「多分、体より気持ちのが強いからだと思うかな?」
サクラ「何よそれ……。まあそれは置いておいて、ここから向こうまでどう行く?」
僕達がいるのはハネダ山道の最深部、つまり続く道がない行き止まり。あの森に続く道はこの場にはない。
僕はしばらく場を見渡す。正面と右は壁、左は崖。崖下を見渡すと、かなりの高さがある。一番下の地を見ると、遠くに続く道が存在した。その小さな道を目で辿っていくと、大きな森に続いているのが分かった。
アルブム「サクラさん、あの道なら森に続いてるかも」
サクラ「どれどれ?」
アルブムに言われて崖下を覗く。
サクラ「わ、私達はかなりの高さの位置にいるんだねー。ここまで走ってきたけれど、あの道に続く道は無かったわ」
崖下を覗いたサクラは本のちょっと動揺した。
ここまで来て、あの道続くような道は無かった。多分その道はまた別の入口だろう。
アルブム「そうなんだけど、あの道を進まないと行けれないと思うんだ」
サクラ「ほかの道はないなら、ここを直接降りていくしかないわね」
アルブム「うん。…………え?」
気のせいかな?直接降りていくって聞こえたような.........
サクラさんから有り得ない言葉を聞いた僕は、表情が固まる。
サクラ「どうしたのよ?ボケっとした顔して」
アルブム「い、いやだって、ど、どうやって降りていくの?」
サクラ「ほらあるでしょ?アクション系でさ、壁を走って上り下りするとか」
アルブム「現実を見てよ」
サクラ「さあ〜私の手に捕まって」
そう言ったサクラは、僕の返事を聞かずに手をギュッと掴む。
アルブム「ちょちょちょ、待ってよ!いくら何でも……」
サクラ「行っくわよ……」
僕の体内からかな?なんかミサイルを発射するカウントダウンが始まったような心拍の反動が伝わる……
3…………2…………1
アルブム「ま、待っ……」
サクラ「はぁ!」
サクラは崖をうつ伏せに落ちていくように勢いよく飛び降りた。手をがっしりと掴まれた僕は、サクラの勢いに乗せられて、頭から落下する形になった。
アルブム「うわぁぁぁ!」
サクラ「あはは!ちゃんと捕まっていてね!」
アルブム「捕まるも何もサクラさんが痛いぐらいに僕の手を掴んでる!」
サクラ「さあ走るよ!」
サクラさんは崖の壁に足が着くように体を傾かせる。そして足がついた瞬間、さっきサクラさんが言ってた通りに壁を下るように走り始めた。
アルブム「え〜!?」
この状況はいくら何でも非現実的だ。僕とサクラさんが記憶喪失の状態だと言うのも非現実的だけど、壁を走るとか僕にとって非現実的だよ!
サクラ「やっふぅ!このまま森に続く道まで走るよー!」
アルブム「サクラさん!さっき息が整ったばっかりなのに、全然疲れてないじゃん!」
サクラ「アタシはいつ疲れたなんて言ったかな?さあこのまま行くよ!」
アルブム「うぅぅわぁぁぁぁ!」
落ちていく音は本当に凄まじい。バタバタと轟音が鳴る。念の為、身に付けているメガネを外して、豪風に襲われながらもなんとかポケットにしまう。
サクラ「うおぉぉー!」
▲
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ハネダ山道の森林 入口前
《東京ザナドゥ Hazy Moon》
△
[サクラ]
アルブム「つ、着きましたね」
サクラ「遠くから見て何度か思ったけど、こうして近くから見ると、中は広そうね」
アルブム「それでサクラさん。大丈夫ですか?」
サクラ「えぇ、もう大丈夫。誰かに
アルブム「いや言わなくていいよサクラさん」
サクラ「それで、どう探す?」
この森は、見る限り大きい。目の前の景色は木で埋まっている。もはや森林ね。
アルブムは締まっていたメガネを取り出し、身に付け、この後どう動くべきか考える。
アルブム「この森は、ネプテューヌさん達が会議で話し合って向かった場所、それも敵意の存在がある森、単独は危険だと僕は思う」
サクラ「なるほどね。なら慎重に行きましょ。出来ればこのままモンスターとか会わないように!」
アタシは二人一緒に森の中へ、前に進もう足を踏み入れようとした瞬間だった。
サクラ「!?」
アルブム「!?な、何だろう……この重苦しい感覚」
サクラ「分からないわ。でも危険な感じがするわ」
目の前から禍々しい気配が感じる。さっきまでこんな感じは無かった。きっとこの森林の中からに違いない。この中にネプテューヌさん達がいると思うと、何だか嫌な気配を押し通せるような勇気が湧いてくる。
サクラ「行こ。アタシ達はここまで来たのよ?今更立ち止まってはいられない」
アルブム「そ、そうですね。とりあえず、進んでみよう」
禍々しい感覚を押し退けるように前へ進み、ガサガサと草むらを歩く音鳴らせ、奥へと姿を消していった。
ハネダ山道の森林 ???
進み始めてから約20分が経った。多分今の時間は三時くらい。険しい自然道をひたすら進む。モンスターに出会わないのは嬉しいけど、森の音が非現実的だった。左方向からは虫の鳴き声や自然音が鳴り響いているのはいい、ただ右方向からは何も聞こえない。細かな音一つ、微塵も聞こえない。右耳の聴力がない限りこんな事は有り得ない。気味が悪い。
サクラ「この森、なんか変よ。左側からしか音が聞こえないとか、ここはどうなってるの?」
アルブム「右の空間と左の空間は別物とか?」
サクラ「え?」
アタシの後を追うように進みながら、アルブムは言う。
アルブム「例えるなら左は壁外、右は壁内だよ」
サクラ「つまりアタシ達は、外と内の間にいるって事?」
アルブム「かも知らない」
サクラ「単純に考えればそれしか他に思い至らないわね。でもだとしたら、右方向は普通じゃないって感じよね」
アルブム「そうとしか思えないね」
こんな広い森の中にネプギアとユニやジント達を見つけ出すのは至難の業ってレベルじゃない。明日までに見つけ出せそうにないかも知らない。危険だけど声を上げて呼び掛けるしかない。
サクラ「ネプギアーー!ユニーー!みんなーー!」
▲
アタシは両手を使って呼び掛ける。しかし応答は無かった。
サクラ「はぁー やっぱ簡単にはいかな……っ!」
アルブム「……!」
少しだけ間が空いてから、応答の代わりに右側から草むらからガサガサと音が鳴った。アタシ達は反射的に音が鳴った方へ顔を向ける。
まさかアタシ……変なやつ呼び出しちゃった感じ?
アルブム「サクラさん、やっぱり逆効果っぽいです」
ガサガサ音の元が徐々に現れる。黒のシルエットが見え始める。中心がまるで棘があるようなボールとその周りは触手のような物がニョロニョロと動いている。
サクラ「な、なんか臭くない?」
アルブム「わ、分かった!中心が丸くて周りに触手のような物と悪臭………」
アルブムの説明が終わる前に、その正体の姿が表した。
全体が濃緑色。中心はシルエット通りに丸いが、丸呑みできそうな大きな口とその中から紫色の煙が出ており、複数の小さな目を持っている。そしてその周りにシルエット通りの触手が複数生えている。
ぐあぁぁ!
アルブム「モルボル!」
《東京ザナドゥ 忘却の遺跡》
△
標的を見つけたかのようにアタシ達を襲いかかってきた。
サクラ「嫌ぁぁ!キモイ!逃げろぉー!」
アタシはあまりにもキモさに動揺して、進む道へ逃げる。
アルブム「待って!サクラさ……あっく!」
アタシを追いかけるが、運が悪い事に地面から生えていた木の根っこに足が引っかかり、転んでしまう。
サクラ「アルブム!」
転んでしまったアルブムを助けに向かうが、モルボルがゆっくりと近付いてくる。
アルブム「さ、サクラさん!」
早く助けないと!じゃないとアルブムが危ない!
じゃないとまた失う!失う?また?何がまたなの?アタシはなんで、また失うなんて思ったの?
???【それは、あなたは一度何かを失ったからです】
サクラ「え?……え?」
気付いたら周りはモノクロに染まって、時間が止まっていた。転んだアルブム、追いかけてくるモルボル。どちらもピクリとも動かない。そしてアタシの前の宙に浮いている謎の女性。顔は大人びていて、凛々しい目と綺麗な白眼。白くて長い髪の毛がゆらゆらと静かに靡いている。黒と紫色の神々しさを感じさせる巫女服。
その全体は神様と思わせる。
月詠【私は月詠、あなたが生まれ付き傍にいる。秘められし守護神です】
サクラ「月詠?アタシに秘められた守護?」
月詠【サクラ、あなたは彼を助けたい。そして危機に迫っている友人を助けたい。そうですね?】
サクラ「あ……うん!そう!アルブムを助けたい!そしてネプギアとユニを助けたい!でも……」
アタシは顔を沈めた。最初は助ける事だけを考えた。でもモンスターを目の当たりにして一気に不安が襲いかかり、気が負けてしまった。
何故だか分からない。どうしてここまで落ち込むのか分からない。焦る事よりも不安で沈んでしまう。
月詠【あなたは普段、気が強く仲間思い。そして勇敢。しかし失ってしまった時の精神的ダメージに弱い。あなたはそれを失った時の感覚を思い出しているのです】
サクラ「どういう事なの?」
月詠【あなたは記憶喪失なのでしょう。だから混乱するのです。しかし今はそれを気にする時ではありません。もう一度問います。サクラ、あなたはお仲間を助けたいですか?】
アタシに迷いはない。アタシは助けに来た、それだけの事。仲間を助けたい。アタシは一度何を失ったのかは分からない。でもきっと二度はしたくない。その思いがあるから仲間を助ける事に迷いなど持たない!
サクラ「うん!アタシは、仲間を助けたい!」
月詠【では、この剣を受取りなさい】
月詠の後ろから幾万の桜吹雪が舞う。アタシの目の前に圧縮し、一つの太刀に変化する。黒い鞘と六花の桜の形をした鍔。アタシは両手で達を受けてる。
サクラ「これは……初めて見て、初めて触ったのに、この手触り、アタシは知っている?あ、頭に…使い方が…」
頭の中に色んな剣術と剣技が浮かび上がる。その途端、徐々に冷静を取り戻す。
月詠【「
サクラ「舞桜……」
アタシは太刀の鞘から抜き、刃を見る。アタシの姿が映し出されるその顔に変化があった。両目の色が月詠と同じ白眼の綺麗な色に変わり、髪色も白く変色し静かに靡いている。
サクラ「ありがとう。今度から一緒だよ。月詠」
月詠【はい、サクラ。ではお行きなさいサクラ。あなたが助けたいお仲間のために!】
サクラ「承知つかまつる!」
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ハネダ山道の森林 ???
[ホワイト]
人影を追ったのが逆に罠に引っかかったのかも知らない。上空に飛んで辺りを見ようとと試みたが、有り得ない事に森から抜け出せない。無限に続く木、それしか分からなかった。
ジント「もうここは普通じゃないな」
ネプテューヌ「おかしいな〜 でもますます怪しいよね!」
ホワイト「今現在ここの位置が分からない、でも感覚的にはさっき草原の北から人影を追ってきたと思う。どっちへ進むべきか……」
ネプギア「...............」
ユニ「...............」
2人は何かに引っかかると訴えていた。人影を見失った時から2人の様子がおかしい。互いの顔を見合って、浮かない顔をしている。
ネプギア「本当に知らないんですか?プルルートさんを」
ホワイト「プルルート?ごめんなさい、私に心当たりがないわ」
ジント「俺もだ」
ネプテューヌ「私も知らないよ〜。どんな人?」
ユニ「常にマイペースで口調が異常な程にのんびりした感じで、神次元のプラネテューヌの女神よ?本当に分からないの?」
さっきから2人は、そのプルルートと言う人の話を続けていた。私達は同じ事を何度と口にしている。
ジント「二人とも、気になるけど今は探索に集中しよう。な?」
ネプテューヌ「うん......」
ユニ「............」
2人はジントの言葉を最後に、プルルートのと言う人の話が終わった。しかし表情は変わらず疑問に満ちている。
ネプテューヌ「さて〜 どっちに進む?前?後?右?左?」
ジント「それなんだけど、ここは直感で行こうぜ。あっちだ」
ジントが右手を伸ばし、指さしてる先は右側だった。
ホワイト「大丈夫なの?ジント」
ジント「さあな。でも立ち止まってるよりはましだ」
ネプテューヌ「じゃあその方向を行ってみよ」
指さした先へ私達は進む。落ちた枝を踏み歩く音、葉っぱを退かす音。歩く度に自然音が鳴る。そしてたどり着いた先は、恐らく最深部前なのだろうか?少し広い広場に着いて、少し離れた先にいかにも宮殿の扉らしき物がドンと存在している。
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それを目撃した途端だった。ネプギアとユニの悲鳴が聞こえた。
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[アダスオラ]
《新次元ゲイムネプテューヌV2 Fate》
△
キュルルル…………
アダスオラ「なるほど、この世界の主か」
俺達は【扉】の最深部までやって来た。道中の雑魚は全て蹴散らし、非力の状態ではあるブランは2人に任せ、後は俺が相手をしてきた。そしてここにたどり着いた。俺やジントにとって思い出の地、そして悲劇が起きた地だ。
ノワール「アイツを倒せばこの【扉】から抜けられるわよね?」
アダスオラ「その通りだ」
ピーシェ「でも大丈夫なの?見る限り大きいよ?」
主の大きさはあの時の火炎龍よりでかい。だが、大きな中庭の中心に立っているその主は足が無く、地面と一体化している。言わばトレントと言うべきであろう。
アダスオラ「確かに大きい。だが所詮動かない的だ。どうせい根っこによる地中からの攻撃法しかないだろうな。 ピーシェ!ブランを抱き上げて空中に飛べ。こいつは俺とノワールがやる」
ピーシェ「分かったよ」
ノワール「ちょっと!私に命令しな……」
アダスオラ「黙れ、俺の言う事だけ聞けノワール」
アダスオラは横に立つノワールに顔を向かず、横目で睨む。その視線をノワールは思わず動揺し、素直に従う事にした。
アダスオラは右手にキュアノスライトを展開させ、ノワールはショートソードを構えて、突撃する。
ピーシェ「ブラン」
ブラン「分かったわよ。大人しくしているわ」
ピーシェ「うん」
ピーシェは女神化でイエローハートに変身し、ブランを抱き上げて宙高く飛び上がって行く。
アダスオラ「いいかノワール。あいつは身動き出来ない変わりに防御性能が高い筈だ。植物の弱点になりうる属性攻撃は持ってないか?」
ノワール「一応あるわよ。ボルケーノダイブ。武器に炎を纏わせて地面に振り下ろすと、地面から前方へ移動する炎の柱を噴出させて攻撃する属性技よ」
アダスオラ「よし、ならそれを放て!」
前にノワールが走りながら、ショートソードに炎を纏わ。その場でジャンプすると同時に振り上げる。
ノワール「ボルケーノダイブ!」
落下すると同時に振り上げたショートソードを一気に振り下ろす。ショートソードを地面に叩いた瞬間、炎の柱が現れた。噴火するように前方へ地面を突き破るように出現する炎はトレントへ向かっていく。
身動きが取れないトレントは簡単に命中する。その影響で全体に炎が広がり出した。
グゥルァァァ!
余程効いているようだ。トレントは苦しみの鳴き声を上げながら激しくもがいている。
YH「決まった!」
ノワール「やったわ!」
アダスオラ「..................」
しかしすぐに火が鎮火された。焼き焦げた部分が見えるが、再生している。
YH「どんどん治ってる!」
ブラン「自己再生......」
ガアァァァ!
威勢がいい雄叫びを上げた。場の地面が一部砕け始めた。そこから七つの触手が現れた。恐らくトレントの根っこだろう。
アダスオラ「下がれノワール」
ノワール「……っ!」
ノワールはその場から後ろへ大きく下がる。現れた触手は全てノワールに狙いを付けていた。
アダスオラ「...............」
ノワール「どうするつもり?」
アダスオラ「こうする」
アダスオラはノワールを庇うように前に立った。アダスオラと後ろにいるノワールに目掛けて触手が襲いかかる。
キュアノスライトを前へ縦に持ち替えたアダスオラは両手を使って回転させ始めた。その回転速度は徐々に早くなる。目に止まらない程の回転速度になり蒼い残像が残る。それにもかかわらず触手は前方からやって来るが、キュアノスライトの回転により徐々に削られていく。
YH「うわぁぁ。かっこいい!」
ブラン「す、凄い...」
半分削られた触手は攻撃を止めて後に下がる。そして案の定、自己再生能力で削られた部分が修復されていく。
アダスオラ「なるほど、やはりコアを狙わないと倒せないようだな」
ノワール「コア?」
アダスオラ「そうだ。この世界の主は全て自己再生能力を備えている。ただし弱点はある。それがコアだ」
ノワール「そのコアがあいつのどこかにあるのね」
アダスオラ「お前の属性攻撃は炸裂した。そのお陰でやつは苦しもがいていたが、どうやらコアは今現在見える所にはないようだな」
ノワール「それはつまり、コアはまた別の方に存在するって事?」
アダスオラ「そうかもしれん」
完全再生した触手は再びアダスオラとノワールを襲う。空中から見ていたピーシェとブランはどうにか他の方法がないかを考えている。
ブラン「コア......」
YH「どこにあるの?コアはー」
本体はどこか、それを考えてる時だった。
この空間の右側から何かの鳴き声が響き渡り、木が薙ぎ倒される激しい音が聞こえてくる。そしてその正体が現れたが、現れ方が普通では無かった。
全体的に丸く、触手が無数にあるその物体は吹き飛ばされ、トレントに激突する。
アダスオラ「なんだあれは?」
ブラン「あれは...モルボル?何故超次元のモンスターがここに?」
???「みんな!ここに居たんだね」
聞き覚えがある女性の声が聞こえてくる。その方向を見ると、白い髪の毛が静かに靡いているのが特徴的な女性が立っている。左手に鞘と右手には太刀を持っている。神秘極まりない雰囲気を漂わせるが、その顔に見覚えがある。
アダスオラ「貴様は……サクラ?」
サクラ「こんばんは アダスオラさん。」
アルブム「ちょっと待ってよ〜 サクラさん……って皆さん!こんなところ居たんですね!」
アダスオラ「詳しい話は後で聞かせてもらう。サクラ、戦えるなら火線しろ。アルブムはそこで隠れていろ」
サクラ「承知!」
アルブム「わ、分かりました!」
アルブムはその場で身を潜め、サクラは前線に立つ俺達の火線に入る。
YH「ブラン。アルブム君と一緒に隠れてて。私はノワール達を手伝うから」
ブラン「私も……すっかり小さくなったわね」
イエローハートは抱き上げてるブランを身を潜めているアルブムの元へ下ろし、アダスオラ達の火線に入る。
ノワール「なんだか負ける気がしないわね」
YH「ねえノワール。なんで変身しないの?」
そう言えば小娘は合流してから一度も女神化していない。何か考えでもあるのか?
ノワール「奥の手は最後にとって置くものでしょ?」
アダスオラ「お前……」
ノワール「ん?」
アダスオラ「いや、何でもない」
一瞬だった。こいつの姿が一瞬だけアリファに見えた。
どの次元も、似ている物だな。
サクラ「モルボル......まだ動くの?」
激突していたモルボルは、時間を掛けて体制を整えた。傷を負ったトレントは既に再生され、再び触手攻撃を仕掛けてくる。
それぞれ散開し、触手を回避する。かわされた触手は地面に突き刺さり砕く音がなる。
アダスオラ「少しは本気になったか」
サクラ「みんな、モルボルは自己再生を持ってます」
ノワール「と言うとあいつも主なのね」
YH「どうすればいいの?」
アダスオラ「サクラ、お前の剣技を見せてみろ。把握する必要がある」
サクラ「いいわ。
太刀を鞘にしまい、居合の構えを取る。そしてトレントとモルボルがいる前方へ駆け巡り、アクロバティックな動きで触手攻撃を避けていく。
グルルルァ……
サクラ「正直アンタに近づくの嫌なのよ。悪臭が付くから。だからあわよくばこれで終わりにする!」
サクラはトレントとモルボルの間合いを取り、太刀の有効範囲まで接近する。
サクラ「
技名を唱えた瞬間、鞘から太刀を抜くと同時に刃が光出し、目が追いつかない速度の斬撃で攻撃した。その途端だった。時間差に空気を切る音が鳴り響き、無数の斬撃がトレントとモルボルまとめて襲う。
切り裂く音が止まらない。主の切り傷は止まらず増えていく。そして斬撃が止む頃、最後の一撃で光子の爆発が起きて桜が竜巻のように舞い散る。
▲
ノワール「な、あの一振りは全部あの斬撃なの!?」
アダスオラ「なるほど、あれは居合技か」
サクラ「アタシの戦闘スタイルは居合切りが基礎。高速戦闘がアタシのベースよ」
自然に竜巻の舞が止んでいく。刻まれたトレントは無造作に切られ、もはや木とは言えない姿に変貌し、再生はしなくなった。しかしもう一方のモルボルは一度バラバラになったが、その生命力は計り知れない。斬られ分裂した体のパーツが奇妙な音をたてながら1つになり、元の姿へ再生する。
グルゥァアァァァ!
サクラ「くっ!まだ再生するの?」
アダスオラ「ほう。どうやらトレントは戦闘不能。再生不可まで追い込めた。だがこいつはそうはいかないようだな」
ノワール「きりがなさそうわね」
YH「散り1つ残したら復活するんだね!」
見た限り不死身の生命を持つモルボルの攻撃にアダスオラ達が応戦する。しかしなんど倒しても、文字通り復活する。
ブラン「あのモルボル、ただのモルボルではないわね」
アルブム「はい。あれではダメみたいです。もっと他の方法がある筈です」
ブラン「えぇ.........。私の力が元に戻っていれば.........」
アルブム「確か、ブランさんは女神様何ですよね?」
ブラン「そうよ。でもこの世界、神次元では今の私は女神化が出来ないわ」
アルブム「今は彼等に任せるしかない......って事ですね」
[ブラン]
私には一つの疑問があった。応戦する彼等の戦闘に、アダスオラの戦闘にそれがある。何故、火炎龍を倒した時に放った技【扉】の幻覚空間を破壊させた、フォトンバーストを使わないのか?あの威力ならあのモルボルの破片1つ残らず倒せるのに............。何かのそれを放てられない理由があるの?
私は彼にそれを伝えたかった。でも口にする事が出来ない。何故ならアダスオラの表情は、一緒に応戦している皆の表情よりずっと冷静。真剣な表情で戦う彼等と違いアダスオラは余裕の表情。何かある。私にはそんな感じがした。
アダスオラ「そろそろいいだろう。お前達、遠くに下がれ」
YH「分かった!」
サクラ「了解!」
ノワール「何するつもり?」
アダスオラ「そのままの意味だ。茶番を終わらせる」
応戦していた彼等はアダスオラ以外の全員は大きく距離を取る。そしてアダスオラが取った行動は、例の技をくり出す。
アダスオラ「フォトンバースト!」
私が考えていた通り、アダスオラはフォトンバーストを放つ。しかし放たれた方向はモルボルではなく、変わり果てたトレントの位置から上に向けて放たれた。
ブラン「どうしてそっちに……」
ノワール「ちょっとアダスオラ!どこ狙って.........」
放たれたフォトンバーストは、何も無い空気に着弾し、蒼い爆風が巻き起こる。その途端、モルボルがピタリと動きを止まった。
アダスオラ「いい加減、その禍々しい視線が目障りに思えて来たからな。姿を表わせ」
《BLEACH Revelation》
△
誰かに問いかけている。爆風が起きたその先を見ると、2人の黒いシルエットが見え始める。1人は蝶の様な影と、その頭部を掴んでいるもう1人の大きな翼。その2人のシルエットに見覚えがある。特にあの大きな翼………………
ブラン「っ!?」
私はそのシルエットの正体に気づいた。何も考えずに、右手にハンマーを出現させ手に持ち、即座にシルエットの元へ掛けていく。
アルブム「ブランさん!」
アルブムは咄嗟に呼び掛けるが、私は止まらない。
ノワール「出てきちゃだめよ!ブラン!」
YH「ブラン!」
アダスオラ「あの馬鹿が!」
その時だった。大きな翼を持つそのシルエットが動いた。掴まれていると思われる蝶のシルエットがアダスオラ達の方へ投げ飛ばされ、もう1人は私の方へ向かってくる。そして爆風からシルエットの姿が見えた。
ブラン「やっぱりテメェか!」
ノワール「っ!? プルルート!」
???「久しいな。超次元の守護女神よ」
また現れた。ここにまでやって来た。
ブラン「ダーク……ホワイト!」
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ハネダ山道の森林 ???
[ネプテューヌ]
ネプテューヌ「ネプギア!ユニちゃん!……ってノワール!?」
出来事は、横に立つ大きな石の扉を見た時に起きた。気が付くと一緒に付いてきた我が妹とユニちゃんが、ノワールに似てた姿、ポニーテールと青い目。左目の下に垂直に伸びている青い線状が特徴の女の子に捕まり、黒と青い丸い結界の中に捕らわれ、意識を失っている。
ノワールに似たその子から感じる雰囲気は今までにないくらい圧倒的。多分ダークメガミと同等かも。
???「あなたがリーダーに似たネプテューヌ……外形は似てるわね」
ジント「お前は誰だ!ネプギアとユニを離せ!」
???「あなたに名を名乗る資格はないわ。でもあなたは私の兄の好敵手だったわね」
ジント「はぁ?」
アリファ「私はアリファ。兄であるアダスオラの妹。この2人を返して欲しかったらかかって来なさい。あなた達の実力、見せてもらうわ」
身に秘められし守護 月詠にのやってサクラの力が覚醒。モルボルと戦っている最中アダスオラ達と合流し【扉】の主であるトレントは、サクラの超人的剣技によって倒された。しかし、アダスオラが薄々気付いていた禍々しい視線の正体をさらけ出れ、闇の女神 ダークホワイトが現れ、いつの間にか捕われ、気絶しているアイリスハートが姿を表した。
一方ジント達は謎の人影を追うが見失ってしまった。直感で道を進むと、宮殿の扉と思わせる大きな扉とジント達を待ち構えたアリファが現れ、彼女の手によってネプギアとユニが捕らわれてしまった。捕らわれた2人を助けるべく、アリファに挑む。超次元のグリーンハートとホワイトハートを圧倒させたアリファに、ジント達は勝つ事が出来るのか?そしてダークホワイトと鉢合わせしたアダスオラ達はダークホワイトに勝つ事が出来るのか?
次回
Episode10 絶対強者と捕らわれの2人
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