Episode01 入学式
ラスティション メガミホテル
[ジント]
ラスティションを占領させられたあの大規模事件から4年の時が経った。そして朝、ラスティションのメガミホテルの私室で目を覚ました。
ジント「ふあぁ……」
気持ち良かった分のあくびを大きく吐く。俺を暖かく包んでくれた掛け布団から出てベッドから降りる。ベッドの乱れたとこを元の新品の状態に戻して歯を磨きに洗面所に行く。
身だしなみを整えた後、半袖短パンの服から制服に着替える。その制服はラスティションの国内で最大の学園、ラスティション学園の制服であり、俺は高校一年生として入学を迎える。
そんな俺の歳は20で、本来なら学校生活を受けられない年齢。しかしそれにはちゃんと理由がある。色々あってよく忘れてしまっていたが、記憶喪失である俺はこの4年間、蘇った記憶は本の一部。その一つが自分の年齢は永久の20歳。つまり不老の体で成長が止まっているという事を思い出した。その状態を利用したある計画を、ラスティションの守護女神であるノワール、その妹であるユニ。そしてラスティション信者達。それぞれの見た目の年齢に合わせて学校に入学し計画を実行する。
ジント「これでよし。朝食食って、ノワールとユニを迎えに行くか」
洗面所の鏡を見ながら制服に着替えた俺は、事前に準備したスクールバッグを持って、メガミホテルの食堂に向かい、イチゴジャムが塗られた食パンをくわえて二人がいる教会に向かう。俺やノワール達を学校生活を過ごすとその気にさせた計画の誕生は、全教祖を通じてある情報を得た事がきっかけだった。
三日前
《超次元ゲイムネプテューヌシリーズ Lite Light》
△
ラスティション教会 ノワールの仕事部屋
ケイ「よく集まってくれたね。待ってたよ」
ノワール「みんな居るわね?」
ジント「だと思うぜ」
俺とユニ、ラスティションの信者のリッド、レストア、アインとゴールドサァドのケーシャがノワールの仕事机の前に横に並んで集まっている。それは、教祖である
ケイ「うん、みんないるみたいだね。それじゃあ早速本題に入らせてもらうよ」
仕事机の椅子に座っているノワールと、その隣に寄り添っているケイが俺達の前に移動して、説明会が始まった。
ケイ「実は、他国の教祖を通じて1つ解消する必要がある問題があってね」
レストア「それは……なんですか?」
ケイ「実は教祖で各自一つの調べ事があった。それは原因不明のマイナスシェアーだよ」
ユニ「マイナスシェア……」
マイナスシェアー。ケイは原因不明と語ってるが、実はそれは例の【扉】から放出されるエネルギーの事を指す。遠まわしに言ったのは理由があり、それはノワールが【扉】に対して強い恐怖心を抱いているからだ。1度その単語を聞いてしまうと暴れだし、正気を失ってしまうからだ。そんなマイナスシェアーの事だが、約一年前の捜査で発覚した。【扉】は負の感情を餌に忍び寄り、吸収する事で、自身が放出される負のエナジー。それをマイナスシェアーといい、シェアエナジーに影響を与える物だ。
ケイ「そして、マイナスシェアーの放出率が高いとされている場所が学校なんだ」
アイン「光を侵食する邪気が、叡智を得る聖域を食らっているのか」
アインの痛々しい中二病言語の意味は分からなくはないが、要は特に負の感情が漂っているとされているのが学校だ。その負の感情は、学校生活の問題で誰しも一度は耳にする事、いじめや暴力や行き過ぎた欲望など。人の負の感情は、いわば嫌な事から産まれる。ある意味負の感情放出工場だと思わせる。
ノワール「その学校なのだけれど、特にやばいのがラスティション学園なのよ」
ケーシャ「ラスティション学園って、私が通っている学校…ですよね?」
ケーシャはラスティション学園の名前が出た事に驚いている。実はケーシャはラスティション学園の中学三年生の生徒で、もうすぐ高校一年生に進学する女の子だ。
ノワール「そう。まあ回りくどい説明会はいいわ。単刀直入に言うと、私とみんな、7人で学園に入学して、マイナスシェアーの放出を阻止するの」
拳を握り締めて自信満々に伝えるノワール。
レストア「しかしノワール様。入学するにはその手続きをしませんと……」
ノワール「大丈夫よレストア。既に手続きは済ましてあるわ。後は自己紹介の内容を考えるだけよ。そうよね?
リッド「ケイ様が…学園長!?その情報は知らない」
ケイがラスティション学園の学園長。それを聞いた俺達6人は驚く。と言う事は普段から見かけないのは実は学園長の仕事をしていたからだったのか。
ケイ「教祖として、その立場上の願いでね。頼まれたビジネスなのさ」
アイン「ケイ様。我らが聖なる光の聖域へ導かれる約束の時は、いつにやってくるんだ?」
アインは教祖相手でも構わず中二病言語で言葉を交わす。ケイは一瞬アインの言葉に戸惑ったが、意味を理解してから返事を返す。
ケイ「今から3日後、ラスティション学園の入学式が開催されるよ。学園の制服とそこで使用する教科書や文房具等はこちらから用意する。それと、それぞれの学年だが、君達の年齢を知っているノワールに任せている。残りの説明はノワールに聞くように」
リッド「任務了解」
ユニ「うん……」
その後、それぞれの仕事に戻り、やり遂げてはや夜の時間帯になった。今度はケイを抜かしたみんなで集まり、早速それぞれが所属する学年について話を始める。それはいいんだが…………
メガミホテル ジントの部屋
ジント「なんで俺の部屋に集まるんだよ」
ユニ「仕方ないでしょ?広くてこの時間帯に出入り出来るところと言ったらあんたの部屋しかないんだからね」
ノワールは持ってきた茶菓子やおやつと飲み物をテーブルの上に置き、説明会は俺の部屋で開始される。
ノワール「さて、まず所属する学年について話すわ。まず私の見た目の歳が近い子、私とジントとアインと高校一年生に進学するケーシャと同じ高等部よ」
俺は高校生か。大学生かと思ったんだが違ったようだ。
ケーシャ「私はノワールさんと同級生なんですか?嬉しいです」
ケーシャはノワールと同じ学年である事を喜んでいる。そんなノワールもケーシャと同様の様子。確か、ノワールが唯一素直に友達だと言った相手がケーシャだと言ってたな。
ノワール「ユニとレストアは中学部に入ってもらうわ」
ユニ「アタシとレストアは同じね。よろしく、レストア」
レストア「はい。ユニ様」
ユニ「あ、でも学校ではその様付けはやめてよね?」
レストア「うっふふ。はい」
レストアはユニにそう教えられ、苦笑いをしながら返事をした。まあ同じ年齢という設定で様付けって言うのも気恥しいし変だからな。
リッド「アタシは……流れてからして大学生か」
ノワール「あなたの歳の近い人はリューカやサンゴやビオがいるのだけれど、どれも問題があるのよ。ごめんなさい」
言われてみれば、見た目的に年齢が近そうだ。でも確かにあの三人は学校に居たらちょっと面倒事が起きそうにも思える。リューカは酒好き、サンゴは態度、ビオは常にロケットランチャーの装備。あんなのが学校に入学したら、学校生活が破壊尽くされてしまう。
リッド「いや、むしろ1人の方が潜入任務の失敗確率が低くなる」
ノワール「一応言うけど……学園にいる間は武器の持ち込みとダンボールに篭るのは禁止よ」
リッド「ノ……ノオォォォォ!?」
学級にいる間はダンボール禁止と告げられたリッドはクールなイメージが台無しになるくらいのリアクションをして、俺達は笑い声を上げた。
ノワール「あぁ……それとジント。あなたはラスティション学園高校生の生徒会役員に入ってもらうわ」
ジント「え?俺が生徒会役員?なんでだ?」
俺が生徒会役員にやらされる事理由をノワールに問う。
ノワール「あなたは優しい心の持ち主なんだから。それに私の秘書をやってるあなたなら、効率がいいの。もしかしたらマイナスシェアーの放出率をもっと抑えられるかも知らないのよ。だからお願い……」
ノワールは上目遣いで俺の目をじっと見つめてお願いして来た。元から拒否する気は無かったが、なんだこの可愛さは!卑怯すぎる。
ジント「分かったからそんな目で見るな」
ユニ「む…」
その突如、ユニから鋭い視線を感じた。試しにユニを見てみると、実際には燃えてないけど、心の表れかユニを囲むように炎を纏ってるように見えた。そういえば……あの時を思い出させるな。あの事件が終わった後の出来事。俺はユニの手によって一夜寝る事が出来なかった。あの時は本当にやばかった。
レストア「え…えと。ノワール様」
ノワール「なに?」
レストア「全教祖からって事は、もしかして、他国でもこのような事を?」
ノワール「あら、勘がいいわね。その通りよ。だから、これは全国のシェアーランクの競い合いとも言えるから、私も結構楽しみなのよね」
ある程度、秘書として知ってたけど、やっぱりノワールはシェアーランク一位を狙ってるんだな。うむ、相変わらずなり。
その後、説明が終わって残りのおやつを食べ尽くし、学園の入学式に向けてそれぞれ準備する為、ノワール達は帰っていった。
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《神次元ゲイムネプテューヌ V Lastation Theme》
△
ラスティション学園 校門前
そして3日後の今に至る。朝の学校。生徒が通う学校の校門の前に俺達7人が並び立つ。入学式と書かれた大きな飾りの看板が建てられている。そんな俺は予想として、ノワールがいる事で全方位から無数の視線を感じる事になると思ったが、不思議な事にその視線が感じない。
ジント「大騒ぎになると思ったんだが……」
ノワール「ラステイションでは私は女神の姿と名前で広まっているのよ。だからこの姿の時は一般人だと認識されているわ」
アイン「この偉大なる聖域。いい響きだ」
アインは目をキラキラさせていた。確かに俺もそうなりそうだ。このラステイション学園、史上最大なだけあって凄くでかい。目の前の景色がまるで次世代と思わせるように大半が機械の物ばかり。こんな学校を建設する計画を実行する際、大規模な工事と高額な額がかかったんだろうな。
レストア「ノワールさ…ん。もう時期式が始まる時間帯です。早く指定された教室に行きましょう」
レストアはいつもの習慣でノワールを様付けしそうになったが、そこを上手くさん付けにして誤魔化す。
ノワール「そうね。それじゃあそれぞれの教室に向かいましょ。ユニ、レストア、リッド。まあ後でね」
リッド「任務了解。潜入する」
リッドらしい発言をするとそのまま言葉と違って普通に大学部へと歩いていった。
ユニ「また後でね。ジント、お姉ちゃん」
レストア「失礼します」
ユニはレストアの手を掴み、共に中学部へと向かう。
ケーシャ「高等部の教室まで案内しますね」
ノワール「お願いするわ」
俺達は教室まで案内してくれるケーシャの後に続いて校門をくぐり抜け、校舎に入る。ケイが用意してくれた校内用の靴に履き替えて廊下に足を踏み入れた。その時どこからか小声で噂が聞こえてくる。
「毛先が赤いね。あの人」
「もしかして入学生!?」
毛先が赤い男って多分俺だよな……。
ノワール「むぅ」
生徒の小声を聞いたノワールが何か機嫌が損ねたかのように口をへの文字になった。
ジント「?」
ケーシャ「こちらです」
ケーシャが先頭を歩いていき、引き続き案内してもらう。職員室を通り過ぎ、すぐに見えた階段を1回登ると、目の前に【1‐A】の教室が見えた。
アイン「この……じゃなくて、これが私の教室だね」
アインは珍しい事に痛々しい中二言じゃなくて、普通に喋った。
ジント「なんだよ。普通に喋れるじゃないか」
アイン「流石に知らない人の前だとね…。それじゃあまた後で」
アインは指定された教室である【1‐A】のスライドドアを横にずらして中に入っていった。
ジント「俺はノワールと同じ【1‐C】だったな」
ケーシャ「ノワールさんと別々の教室になっちゃいましたが、すぐ隣ですね」
ノワール「そうね。ケーシャと一緒が良かったわ」
ケーシャの教室は俺達の隣の【1‐B】その教室は【1‐A】の隣にある。そして【1‐C】は【1-B】の教室の隣にある。途中までケーシャと一緒に行き、すぐに別れて自分の教室へ向う。
ジント「ここか」
ノワール「行くわよ」
ノワールが先に教室のスライドドアを開けて中に入り、俺はその後から入る。教室の様子はとても静かで、友達の同士と話をしていれば、知らない人同士チラ見をする人もいる、と言った感じの雰囲気。
ジント「確かここか」
ノワール「私は窓側ね」
俺の席は教室の約中心にあり、ノワールの席は窓側の黒板前だった。ちなみに教室の席は横7列と縦7列の構成である。それぞれの席に座り、入学式までの時間を過ごす。
「あの子、美人だわ〜」
「まじ可愛いなー」
「でもでも!一緒に入ってきた毛先が赤い男もいい!」
「いい教室に入れたかも」
なんて言う小声が聞こえてくる。試しに俺が周りを見ると、それに反応して生徒達が顔を逸らす。ちなみにノワールの方を見てみたら、黒板前をずっと見ていた。
次第に時間が過ぎていくと担任の先生らしき人が教室に入ってきた。全員が一斉に席に座り、入学式についての話が開始され、実際に入学式を行う体育館に向う。
ラステイション学園 体育館
体育館の中にありえないほどに大きい。まるでスタジアムのだと思わせる物だった。入学式が始まり、話にあった入学生代表が前に出て、感謝の言葉を述べ、スムーズに式が進む。そして神宮寺学園長ことケイが台に現れ、学園長の話に移った。
ジント「…………」
正直、この時間は苦手だ。話が長いという所が。まだかな?と思いながら長い時間が経って、ついに次に進み、次第に入学式が終わると、元の教室へと戻っていく。
ラステイション学園 【1‐C】
席に座り、それを確認した先生は自己紹介をしようと呼び掛けた。すると周りの生徒、と言うか同級生か。ざわつき始めた。どうやらなんて自分を紹介しようか考えてるらしい。自己紹介をする順番は早者勝ちと宣言され、それを聞いた俺は予め考えていた事を言おうと手を上げると。
ジント「?」
ノワール「?」
???「?」
俺を入れた3人の手が上がった。そのうちの1人は女性で、ノワールと同じサイドアップツインテールの髪型と左目が緑と右目は青色と両目の色が違うのが特徴の子。先生からジャンケンで先に勝った人から自己紹介をするように告げられ、早速ジャンケンを始めた。結果は名前の知らない女性が先に勝った。
セガサターン「じゃあ早速。私はセガサターン。誕生日は11月22日よ。特技は魔法!よろしくね」
その子はセガサターンと名乗った。拍手の音が鳴り響き、自己紹介を終えた彼女は席に座った。
セガサターン「今度は貴方達よ」
ジント「よし。行くぜ!」
ノワール「えぇ!」
ジャンケン!ぽん!
ジント「俺の名前はジント。たまにクエストで主に討伐系をやってる。趣味は料理かな?見た目はこんな感じだが仲良くしてくれると嬉しいぜ。よろしく〜」
お〜っと声を上げながら、全員から拍手の音を浴びながら席に座る。そして次は悔しそうにしているノワールの番。
ノワール「お、覚えてなさい!ジント!あ…じゃなくて…こほん。私はノワール。特技は料理で趣味はファッションデザインとか縫製よ。普段家では家事をやってるわ。よろしくね」
ノワールの自己紹介は、主に男子から声が上がった。いわゆる「アイドルが来た!」みたいな感じってやつか?3人の自己紹介を終えた今、その勢いに続いてみんなも自己紹介が進み、残り1人になったところで突然勢いが収まった。
ジント「?」
最後の1人、それは制服の上に黒いパーカーを着た彼女だった。最後は自分だけだと気付いた彼女は両手で伏せていた顔を上げた。その表情は不機嫌そうで口がへの文字。髪色は右横髪は赤、前髪は緑、左横髪と後ろ髪にかけて青と、変わったヘアカラーの女性。パーカーのポケットに手を入れたまま席を立って自己紹介をする。
ゲームギア「ゲームギア。よろしく」
名前を名乗り、そのまま席に座って顔を伏せた。周りのみんなは不思議な人だと思い、誰も拍手をしなかった。なんか可哀想だと思った俺はたった1人で拍手する。
そして全員の自己紹介を終えると、今度は親睦を深めようと全員でグラウンドに出ようと言われ、4人を抜かした全員が楽しげに先生の後を追って教室を出ていった。
セガサターン「改めてよろしくね。ジント君。ノワールさん」
ノワール「こちらこそよろしく。セガサターンさん」
俺とノワール。セガサターンと顔を伏せたまんまのゲームギアは教室に残って、改めて挨拶を交わす。
セガサターン「ほら行くわよゲームギア」
ゲームギア「ま、待って…」
セガサターンは席に座ったままのゲームギアを引っ張り上げて教室から出ようとする。
セガサターン「ほら!貴方達も一緒に!」
ジント「お、おう!」
俺とノワールはゲームギアを連れたセガサターンの後を追って教室を出ていった。
ラステイション学園 校門前
時間が遡って午後の12時を回ろうとしていた。俺とノワールとケーシャとアイン。そして知り合ったばかりのセガサターンとゲームギアと一緒にいる。ちなみに俺達はとユニ達とリッドを待っている。
セガサターン「まさか高等部進学初日から、仲良くなれそうな人と知り合うなんてね」
ノワール「そうね。私も嬉しいわ」
ケーシャ「良かったですね。ノワールさん」
アイン「私も」
実はこの後みんなで昼食を一緒に済まそうと約束をしている。セガサターン曰く、初日でここまで仲良くなれるとは思わなかった。そう話をしていると、ユニ達中学部とリッドが遅れて校門にやってきた。
ユニ「ごめ〜ん遅くなっちゃった」
リッド「同じく」
レストア「あの、ノワールさ…ん。この方々は?」
ノワール「この2人は同じ同級生で知り合ったばかりよ」
セガサターンとゲームギア、特にゲームギアは凄くマイペースに自己紹介をする。その後ユニ達にこの後昼食を一緒に過ごす事を伝えると一緒に行きたいと言われ、リッドも同行する感じになり、みんなで昼食を済ます事になって早速向かっていった。
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《超次元ゲイムネプテューヌ The animation tune》
△
ラステイション メガミホテル
カフェで昼食を済ませた後、それぞれ自由行動に入っていった。ユニはアインとケーシャと一緒にどこかへ出掛けて、レストアは家に帰り、俺はノワールを教会まで送り届け、自分の部屋に帰ってきた。ちなみにセガサターンは寄るところがあると眠気満載のゲームギアを連れてどっかへ行った。その時間帯から更に遡り、夜21時が過ぎた。そんな俺は今何をやっているかというと?
ジント「……」
窓を開けて外の景色を見ていた。でも実は見ている訳じゃなくて、どこからか聞こえる歌声を聴くためである。その歌声を聞くようになったのはつい最近、その歌声はなんとなく、安心させるような感覚を感じた。でも一番気になるのは、どういう訳かその歌声が知らない筈なのにが 知っているという謎で満ちた疑問を持っているから聴こうとしているのだ。
ジント「無意識に揺さぶられるんだよな……。そういえば、クロテューヌは今頃何してるんだ?」
あれから二年、クロテューヌとアリファは週に1回だけ俺の部屋に遊びに来る。これは決まり事のようにやってきて、週に一度も来ないと言った日は一度もない。その2人がここに来れば女神同様、例の如くゲーム三昧である。強い力を持っていながらやっぱり変わった奴だな。ふと妹の姿を思い浮かんでいると、聴きたかった歌声がどこからか聴こえてきた。
ジント「…………」
クロテューヌ「いい歌声だね」
突然部屋の方から妹のクロテューヌの声が聞こえた。俺は歌声に耳を済ませながらクロテューヌへ声を掛ける。
ジント「クロテューヌ?部屋にいるのか?」
クロテューヌ「うん」
そう答えると、クロテューヌの方からジントに近づき、歌声を聴こうと耳をすませた。
ジント「アリファはどうした?」
クロテューヌ「アリファならアダスオラのとこに行ったよ」
ちなみにアダスオラは現在、プラネテューヌで過ごしている。どういう風の吹き回しでプラネテューヌで過ごそうと考えたのかは知らない。
ジント「そうか」
クロテューヌ「私ね。この歌を歌ってる人知ってるよ」
ジント「へー。それは誰なんだよって…あれ?また消えたか」
クロテューヌは俺の興味を誘っておきながら、いつもより早いがその場からいつの間にか消えていた。
ジント「全く…何考えてんだが」
まだ聴こる歌声を最後まで聞いていると、歌い終わったのか自然に音声が聞こえなくなっていく。その後、気が向いて夜の風を浴びようと外へ出掛け、中央公園に向かう。
ラステイション 中央公園
夜の月が見えるこの時間帯と場所にやって来た。子供達が遊ぶ公園に足を踏み込む。そんな公園に意外な人が来ていた。
ジント「アダスオラじゃないか」
アダスオラ「……」
アダスオラが私服姿で公園の椅子に座っていた。相変わらず無愛想なのは変わらないがこうやって会うのは約1ヶ月ぶり。
ジント「ここで何してるんだ?」
アダスオラ「歌声を聞いていた」
俺はアダスオラから聞いたその歌声に心当たりがあった。もしかしてと思って試しに聞いてみる。
ジント「歌声?もしかしてどことなく聴こえる、あの歌声か?」
アダスオラ「貴様も聴いていたんだな」
どうやらそうだった。その時、誰かが公園に訪れる足音が鳴る。
ゲームギア「貴方は…ジント」
ジント「ゲームギアじゃないか?」
ゲームギアが公園にやって来た。この時間帯に1人で何しに来たんだ?
アダスオラ「……」
ゲームギア「……」
近くまでやってくると、そこでアダスオラの青眼の目とゲームギアの目が合った。互いの目を見て、何も話さない。
ジント「えっとだな。アダスオラ、この子はゲームギアって言うだ。実は知り合ったばかりで……」
アダスオラ「貴様、ネプギアを知っているだろ?」
▲
ゲームギア「…っ!?」
ゲームギアがネプギアの名前を聞いた時、俺は初めて驚いた表情を見た。そしてゲームギアから思わぬ発言を耳にする。
ゲームギア「どうしてか…分からない。でも、あいつは……私の因縁の相手……」
シェアエナジーに影響を及ぼすエネルギーである、マイナスエナジーの放出を防ぐ為、ラステイション内で最も多いとされるラステイション学園にジント達は入学し、そこでセガサターンとゲームギアに出会った。その夜、公園で偶然会ったアダスオラとゲームギア。その時、アダスオラが口にした事をゲームギアが耳にし、ジントの友達であり、ネプテューヌの妹のネプギアは因縁の存在だと明かされた。
その翌日。ジントはノワールに命じられた通り、生徒会役員になる為に生徒会室に向かうと、そこにはセガサターンと役員が出迎えたが、その役員はイメージとは違い、個性的な人達だった。
次回
Episode02 今日から生徒会役員