ハァハァハァ・・・皆いるね?」
僕は皆がいるか再確認する。
「大丈夫よ。皆いるわ」
よし・・・。
1Fに着くと、黒煙が廊下に広まり、視界が悪い・・・。
タオルを水につけて、口に当てる。
小学校の時に、避難訓練でやった事が活かされるなんてな・・。
~地下~
ドンッ
「くそっ・・・なんでこうなったんだよ・・・!」
俺は壁に殴りつけた。
「ちくちょう・・・折角助けが来たと思ったのに・・・!」
胡桃さんが悔しそうに、拳を握りしめる。
「もういや・・・もう耐えきれない・・・」
悠里さんらしくない、情緒不安定に陥っている・・・
「・・・」
後輩の美紀さんや圭ちゃんも俯いたままだ・・・。
姉さんは皆を宥めている。
それにしても、一体何故ヘリは墜落したんだろう?
いや、今はこれからの事を皆で考えないと・・・。
「暫くここで体を休めよう・・なんだ色々疲れた・・」
~翌日~
少しだが、皆落ち着いてきた・・
コンテナにあったチョコと水を食べ、地下を出る。
1Fに向かうと、廊下一面黒い煤だらけ・・・。
「部室や屋上の菜園は大丈夫かしら?」
悠里さんは不安なのか、急いで部室に向かう。
~3F学園生活部~
ここも煤だらけ・・・。
スクリンプラーが作動し、部室は水浸し。
「もう駄目ね・・」
炊飯器など電化製品はもう使えない・・。
「ここはもう使えないわね・・。皆、地下に行きますよ・・」
~地下~
「電気は駄目・・今予備電源で動いているだけ・・」
姉さんが状況報告をする。
「じゃ、
「・・・・(コク)」
「・・・・・っ」
一同沈黙する
暫くすると
「ならここを卒業して大学に行こうよ?」
由紀が突然大きな声を出した。
「大学・・・か・・・。」
それに・・緊急避難マニュアルにも載っていたし・・。
皆を見ると、もうそこに行こうと一致団結していた。
「お、決まりだな。そうとなると色々忙しくなるぜ」
胡桃さんはニッと笑う。
相変わらず頼もしい相棒だぜ。
「そうですね。今ある予備電源を活用して、ここを出る準備とかした方がいいですね。
先輩、私達も手伝います。何すればいいですか?」
姉さんは周りを見渡して、何をすればいいか考える。
「そうねぇ・・・あ!じゃあ・・美紀さんと圭さんは食料や医療品の仕分けをお願いしようかしら?」
「「仕分けですか?」」
「そう。保存食とか、怪我とか熱などの医療品は車に積んで、そうじゃない日持ちしない食料は
この準備期間で食べきるの。それをやって欲しいのよ。」
「「解りました」」
後輩達は仕分けか。美紀さんは悠里さんのお手伝いをしていたから大丈夫だろう。
「さて、私達はソーラーパネルとかで車をする改造わよ。ガソリンとかなくても、パネルがあれば
いけると思うわよ?」
「よし、早速行動・・・あれ?由紀は?」
さっきまでいた由紀がいない・・。
「あれ?そういやあいついないな」
僕と胡桃さんは辺りを見渡す。
辺りを探すと、由紀は隅っこでポツンと座っていた。
「あ、居た・・。お~い、由紀?なにやっ・・」
僕が声を掛けると、由紀はビクンッと体を震わせる。
恐る恐る由紀は振り返る。
「あ・・・」
そう。由紀はこっそり「うまか棒」を食べていた。
「あのね・・その・・・えへへ」
笑って誤魔化んじゃない・・・。
「由紀ちゃん・・・」
ゴゴゴゴッ
はっ!?この気は・・・
僕も振り返ると、悠里さんと姉さんが仁王立ちで、しかも般若のお面を被っている(?)
ではありませんか。
「さ、準備に取り掛かりましょう。時間は限られているわ」
満面の笑みの悠里さん。
この人と結婚したら大変だな・・。色々と・・・。
由紀はゆるモードから覚醒モードに切り替わっている。
一体あの2人はどんな事をしたんだろう?
~数日後~
なんとかパネルを装着させた。
これでガソリンが無くなっても車は動くだろう・・。
後は水と食料・・この人数なら数ヵ月はいけそうだ。
モールに行った時と違って、今度は長旅になりそうだ・・・。
しっかり準備しないと・・。
「これで準備は万全だね。後は・・由紀が卒業式やりたいと言ってたが・・」
「卒業式かぁ・・・別にどうでもいいんじゃね?」
「胡桃ちゃん嫌?高校最後の思い出にしたいなぁ・・(´・ω・`)」
「うっ・・・ったく。しゃーねな。」
しょぼーんとする由紀に、胡桃さんはやれやれと折れる。
「やった♡じゃ、私。教室をお掃除してくるね~」
「あ、おい由紀・・・」
僕が止める前に由紀はスキップしながら、さっさと行ってしまう。
「まぁいいや。じゃ、飾りつけとか、卒業証書でも作りますか」
由紀が掃除している間に僕達は卒業の準備をする。
暫くすると・・・
「わぁあああああああ!」
「!!!!!」
由紀の悲鳴が聞こえてきた。
「今の由紀だ。俺ちょっと行ってくる!!」
僕は由紀の悲鳴がする教室に向かう。
由紀は廊下で蹲っていて泣いている。
「どうした!」
「大樹~!!」
由紀は泣きながら僕に抱き付いてくる。
「うっ・・うっ・・」
僕は教室を見る。
「はっ!」
教卓の所に一体のゾンビが黒焦げで倒れている。
周りにはモップが落ちていて、血痕が付いている・・・。
ま、まさか由紀が?
由紀は泣いている・・・
僕は由紀を思いっ切り抱き締め、大丈夫大丈夫と頭を撫でながら由紀が泣き止むまで
抱き締めた・・・。
あのゾンビ・・確か由紀の友達だったな・・。あの見覚えのあるパンチパーマは・・・。
※♫~「仰げば尊し」のBGM
由紀が落ち着きを取り戻した所で、僕達は卒業式を始めた。
一人一人答辞を読み、証書を授与した。
この高校では色々あったが、こんな形で卒業とはな・・。
「仰げば尊し~わが師の恩~」以下略
「先輩、ご卒業おめでとうございます」
「やだぁ~美紀ってばぁ~。私達も一緒に卒業するのにぃ~」
「もう・・圭ったらムード台無し・・」
「ふふっ、二人とも有難う。後、これからも宜しくな」
~地下~
「予備電源は明日で無くなるわ・・。なんとか間に合ったわね・・」
「ええ」
「さて、明日は皆さんはここを卒業ですね。今日が最後のお風呂です。
ゆっくり体の疲れを癒して、明日に備えましょう。校舎で過ごす最後の夜です。」
最後のお風呂か・・。
ゆったり浸かろう・・・。
皆が寝静まった後、僕もお風呂に入る。
~男子風呂~
「ふぅ・・もう明日には大学生かぁ」
そんなしみじみと思い出に慕っていると、扉が開いた。
「大樹・・」
「ちょ・・由紀・・ここ男湯・・」
「うん・・久し振りに一緒に入らない?」
チャポン・・
背中合わせで湯船に浸かる・・。
「どうしたの?」
「うん・・・あのね・・私・・・仲が良かった友達を殺めちゃったの・・」
「・・・・・」
「教室にいてね・・私の足を掴んだの・・・それがとても怖かった・・」
「・・・」
「自分でも解らないの・・・でも体が勝手に動いてね・・」
あの時の事だろうな・・・。
「私・・・」
「大丈夫だよ・・・。きっとあいつは由紀に感謝していると思う・・。由紀が
苦しみを解放したんだと思う・・・。だから・・自分を思い詰めるな・・・」
僕はそう言い残し、風呂場を出る。
由紀・・・ずっと思い詰めていたんだろうな・・・。
~翌日~
僕達は校庭に一列に並び、学校に一礼をする。
「さ、皆。そろそろいいかしら?もう思い残す事はないですか?」
「・・はい」
僕達は最後の校舎を目に焼き尽くした。
車に乗り込み、学校を出る。
「次はイシドロス大学に向かいますよ・・って先生も引率でいいのかしら?」
「姉さんは僕達にとって必要な大人です。だから一緒にいて下さい」
「・・・そうね・・・。私は先生であって、貴方の姉でもあって、親代わりですものね」
「それじゃ皆~」
「「レッツゴー」」
次の大学ではどんな事が待ち構えているかな?
大学にはどんな先輩がいるんだろう?
怖い人かな?
もしかして人間同士の争いになるのかな?
そんな不安と期待を持ちながら僕達は大学へ向かった。
次回:大学編突入!
「るーちゃん・・」「ワンワンワン放送局~」
「なめかわ小学校?」「久し振りだね。るーちゃん」
「ここがイシドロス大学?」「新入部員になるかもよ♪」
「このコンテナ・・・」「出てけ!」
「あの餓鬼を連れてこい!」「ふふっちょろいね」
「!しまった!!」「自堕落サークル?」
「あの子・・」「どうしたんですか?先輩」
「うっ・・・」「急げ!」
「ようこそ。イシドロス大学へ」
由紀とのお風呂シーンは「新世紀エヴァンゲリオン鋼鉄のガールフレンド」
の霧島マナとシンシが背中合わせで温泉に入るシーンがあったので、それを
拝借しました。
最後のは「グリザイアの果実」っぽい予告をオマージュしました。
大学・・「ゴールデンタイム」「げんしげん」とか
見てると、行けば良かったなぁと・・・。
羨ましいキャンパスライフですね・・・。
さて、佐倉慈も大学に向かいます。
今の所、誰も死亡していません。
原作キャラ死亡を生存ルートにするのって難しいですね。
色んな人の生存ルートを見ていますが、皆、この作品が好きなんだな
と伝わってきます。
でも大学編では・・・どうかな?
私はあまり死亡ルートは好きじゃないですね・・。
好きな人・嫌いな人・・十人十色ありますが、
私は出来れば生存ルートで、それぞれのキャラには幸せになって欲しいです。
例えば「ドラゴンボール」の16号。
あれも死亡しないで、どこかの自然な所で過ごして欲しいな
とか・・
あまり関係ない話でしたね。すみません・・。
では次回「大学編」でも、由紀達や私、どらえふ共々
宜しくお願いします。
どらえふ