がっこうぐらし!~皆で生きる~   作:どらえふ

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お久しぶりです。

仕事・プライベートが忙しいのと、少しスランプしていました・・。





第15話 イシドロス大学

「いやあああああああああああああああ!!!」

 

 

寝静まった部屋で、女の子の悲鳴が聞こえる。

 

 

女の子の悲鳴で目覚める。

 

 

「大丈夫よ・・るーちゃん・・・あ・・・ごめんなさい・・起こしちゃったわね・・・」

 

悠里さんに抱かれて泣いている女の子・・・留美ちゃん。

 

 

「うっ・・うっ・・まどかちゃん・・・ゆかりちゃん・・・」

 

 

「・・・無理ないよ・・・あんな出来事で、現実を受け入れろ・・・なんて・・しかも

友人がああなってしまっては・・・・」

 

「留美ちゃん?どうしたの?」

 

胡桃さん達が何かあったのかと心配そうにやってきた。

 

「ごめんなさい・・・るーちゃん悪い夢をみてしまって・・・」

 

「うっ・・・うっ・・・」

 

泣き崩れる留美ちゃん。

 

悠里さんは留美ちゃんをぎゅと抱きしめ、大丈夫だよと宥める。

 

次第に留美ちゃんは安心したのか、眠りについた。

 

 

「仕方ないよな・・。昨日まで普通の日常が崩されてしまったんだから・・」

 

 

「スースー」

 

寝息を立てる留美ちゃんに大丈夫だろうと、僕達も眠りにつく。

 

 

ー翌日ー

 

 

「・・・っ・・・おはよう・・ございま・・す・・」

 

留美ちゃんがぎこちない挨拶をする。

 

 

「おはよう」

 

僕達は普通に挨拶をする。

 

今の彼女には不安があるだろう。

 

僕達が出来る限りその不安を取り除いてあげればいい。

 

今、頼れる人は姉である悠里さんと僕達大人だ。

 

 

今日の朝食は炒飯だ。

 

弥生さんと姉さんが作ってくれた。

 

「(小声で)すみません、お二人に作って貰って」

 

「(小声で)いいのよ。なるべく妹さんの傍にいてあげたいでしょ」

 

 

何とか留美ちゃんは朝食を残さず食べてくれた。

 

 

 

「そうだ!」

いきなり大声をだす由紀。

 

僕はその声に、飯を喉に詰まらせる。

 

「ゲホッ・・ちょ・・お前なぁ・・いきなり大きな声を出すなよ。」

 

「るーちゃんも生活部に入部しちゃいなよ?まだまだ新入部員募集しているよ。ね?りーさん?」

 

って!俺の話きーて!全く・・・。

 

「るーちゃん、どう?お姉ちゃんの部活に入ってみる?」

 

「りーねぇの部活に?」

 

留美ちゃんは少し考え、入部する事を決意した。

 

 

「やったぁ~また新入部員が入ったよ~」

 

ーーーーーーーーーーー

 

 

ーーーーーー

 

 

「さて、そろそろ僕達も大学に向かいましょうか?」

 

「そだな。無事りーさんの妹さんも救出でしたしな・・。」

 

 

「そっか・・君達は大学に向かうんだったね。短い時間だったけど人と話せて良かったよ」

 

「弥生さんもここを出て一緒に行きませんか?」

 

弥生さんは首を横に振りここにここに残ると言う。

 

「本当はここを出て、貴方達と一緒に行きたい・・。でも、あの日から私はここでワンワンワン放送をしている。私の放送なんて聞いてくれる人なんていないと思ってた。でも、貴方達が聞いて来てくれた。もしかしたら他にも私の放送を聞いてくれる人がいるかもしてない・・。そう思うと・・・ここを離れるのはなんだかなってね。ありがとね。誘ってくれて」

 

 

「そうですか・・・。」

 

 

「・・・でも、もしこの騒動が無事に解決したら・・皆でまた集まってお喋りしたい・・な」

 

「弥生さん・・・。解りました!それまで弥生さんも無理しないで下さい」

 

弥生さんに別れを告げ、僕達は大学に向かった。

 

 

 

 

弥生さんが住んでいた家(?)から段々遠ざかる。

 

僕は見えなくなるまでずっと見つめていた。

 

 

「水洗最高~」

 

キャンピングカーのトイレから出てくる由紀。

その顔は満足そうだ。

 

「由紀ちゃん、はしたないわよ?留美ちゃんもいるんだし、それに弟も一応男の子なんだから・・・」

 

 

「えへへ~」

 

 

「由紀先輩、そこは笑う所ではありませんよ。佐倉先輩も何か言ってはどうですか?先輩いっつも

由紀先輩には甘いですよね。」

 

美紀さんに強く問い詰められるが曖昧に答えてしまう。

由紀は昔からの付き合いでもあり、もう慣れてしまっている。

 

 

 

「先輩?どうしたんですか?もしかして・・怒ってます?すみません・・生意気な事言って・・でも・・」

 

「あ、あぁ・・別に怒ってないよ。ただね・・弥生さん、一人で大丈夫なのかなと思ってね。本当は僕達と一緒に行きたいんじゃないかな?」

 

 

「大丈夫よ。人は生きようとする強い意志があれば生きていける。貴方の好きなアニメや漫画にも

そんな台詞あったでしょ?大丈夫!」

 

「姉さん・・・」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーー

 

 

ーーーーーー

 

 

 

ー夜ー

 

既に夢の中にいる由紀と留美ちゃん達

 

夜が明けるまで、僕たちはファミレスの駐車場で停泊をする。

 

 

 

 

「思ったより時間掛かりそうだな。まぁ、前にモールに行った時から解っていたけど」

 

 

僕と胡桃さんは地図を広げ、×(バツ)印を付けながら、ルート捜索をする。

×は車が道を塞いでいて通行出来ないor奴らが大量に生息している。

 

 

 

「少々危険だが・・・最悪奴らが数体なら・・こちらで迎え撃つしかないけど・・・?どう?胡桃さん?」

 

「だよな~。それっしかないよな~。」

 

「よし、そうとなれば寝るか。お前もしっかり寝とけよ?それと明日、俺が運転だから宜しく!」

 

 

「へいへい。お休み~」

 

 

 

ー翌朝ー

 

今日は僕が運転だ。

 

「さて、行きますか」

 

ブロロロロ・・・

 

 

車を走らせ15分。

 

助手席では由紀が地図を見ながらナビをしてくれている。

本当なら胡桃さんが座っているんだが、地図が苦手なのか、頭の上には某国民的

アニメみたいに「?」が浮いている。

 

仕方なく由紀をサポートとして助手席に座らせている。

 

 

 

「ねぇねぇ、あれじゃない?ほら」

由紀が指さす方向をみると、大学らしき建物を発見する。

 

 

流石大学だ。

建物も大きい。

 

 

車を停車させ、周りに奴等がいないか辺りを見回す。

 

「・・・っ・・・居ないな・・・」

 

どうやら周りにはいない様だ。

 

 

「動くな!!」

 

 

ドアを開け、降りようとすると声が聞こえた。

 

何処から声が聞こえるのか、辺りを見回すと眼鏡を掛けた小柄な男性が現れた。

手にはボーガンを持っており、こちらに撃つ体制で身構えていた。

 

 

「あ、あの・・・」

 

「動くなと言ったはずだ!少しでも動いたら、矢を撃つぞ」

 

声を掛けようとする間もなく、ボーガンを身構えた小柄な男性はこちらを睨んでいる。

 

「り、りーねぇ・・」

 

怯えている留美ちゃん。

悠里さんの裾をギュっと握りしめている。

 

「僕達は奴等でもない。人間だ。ほら、小さな女の子が怯えている。だからー」

 

「まぁまぁ。この子達がこう言っているんだから信じてあげなよ?」

 

眼鏡を掛けた女の子が現れた。

 

「出口・・!・・っち。勝手にしろ」

小柄の男はそう言い残し、その場を去った。

 

「やーやー、危ない所だったね?怪我とかしてないかな?ん?」

 

眼鏡を掛けた女の子、「出口」っと言ったかな?

フレンドリーの様に僕達に話しかけてきた。

なんなんだろう・・あの小柄の男とも知り合いなんだろうか?

油断させて、背後から襲ったりとかしないだろうな?

兎に角話でも聞いてみるか。

 

 

 

「あの・・貴女は?それとさっきの人は?」

 

「まぁまぁ。取り敢えず中に入ろうよ?ね?」

 

彼女の後に続いて大学に入る事にした。

 

 

ー大学構内ー

 

「いやぁ~危なかったねぇ~丁度トイレに行こうとしたら、外に見慣れない車が見えてね。救助が来たのかなと思ったら君達が見えてね~」

 

「は、はぁ・・」

 

「まぁ、取り敢えず・・ようこそ!イシドロス大学へ。-そして・・」

 

出口さんはある部屋のドアを開ける

 

 

「僕のサークル『自堕落サークル』に」

 




12月にはがっこうぐらしの連載も再開するようですし楽しみですね。

大学かぁ・・。



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