飛鳥と悟りの物語   作:桂木ヤユ

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実際のCDデビューからずいぶん経ってしまいましたが外せないと思ったので。


~CDデビュー~

「それで話ってなんだいプロデューサー。わざわざみんなを集めて。」

「一つ大事な発表がありまして集まって頂きました。」

 

 隣りでは桃子や百合子が何やら笑っている。一体何を企んでいるのか。さとりまで笑顔なのも気になる。

 

「えーこのたび飛鳥さんのCDデビューが決定致しました!!せーの!」

「「「飛鳥CDデビューおめでとう!!」」」

 

 途端に僕の周りで一斉にクラッカー鳴り僕の視界がカラフルな色で染まる。

 

「これはえっと、みんな知ってたのかい?」

 

 僕は状況を整理するように呟いた。

 

「そうよ!前々から交渉はしてたらしいんだけど二週間前にようやく決まったの!」

「それは普通最初に僕に話がくるんじゃないのかい?」

 

 僕は苦笑する。けれど自然と顔が綻ぶ。

 

「あらためて飛鳥ちゃんおめでとう!」

「良かった…ね。」

「まあ桃子より先っていうのに思うところがないわけでもないけどね!」

「みんな…ありがとう。えっとこんなときになんて言えばいいのかな…。」

「今年の抱負とかはどう?」

「それにしよう。えっと…。よし。」

 

 僕は少し深く息を吸い込んだ。

 

「さとりとの出会いを皮切りに、止まった時計の針が動き出すように今年は様々なことがあった。新しい出会い、新しい環境、新しい考え。それは既にセカイと呼べるものっだ。

 

 例えるならそれは、僕一人では生み出すことのできなかった色だ。灰色だった僕の心を身勝手に染めてく色。初めは少し動揺もしたし、不安もあった。けれど今は先を照らす灯台だ。

 

 みんながいたからこそ今の僕がある。みんながいるからこそ、この先の僕がいる。」

 

「えっとどゆこと?」

「桃子ちゃんしー!」

 

「つまりはみんなありがとう!これからもセカイに僕の存在を刻み付けるってことさ!

 

 ボクはアスカ。二宮飛鳥。ボクはキミのことを知らないけど、キミはボクを知っているのかい?知っている?それなら結構!知らない?大いに結構!これから僕を知れるなんてキミは幸せものさ。」

 

 みんなから拍手があがる。僕は前に突き出した手をおろす。

 

「なんて少し恰好付け過ぎたかな。」

「良かったわよ!良かったわよ飛鳥ちゃん!」

 

 このみ先輩は涙ぐんでいる。

 

「良かったよ飛鳥ちゃん!まるで物語の主人公みたいだった!」

 

 百合子は僕の手を取るとぶんぶんと上下に振る。

 

「桃子もすぐに追いつから!待ってなさいよ!」

 

 桃子は言葉とは裏腹に笑顔でそう言った。

 

「杏奈も…頑張る…。なんか…そう思えてきちゃった…。」

 

 杏奈は両手で拳を握りしめている。

 

「おやおや?いい雰囲気ですね。これは僕も頑張らなくては。」

「ありがとうプロデューサー。ここまでこれたのはキミのおかげだよ。」

「何を言ってるんですか。まだまだスタート地点ですよ。ここからが本番ですよ。」

「フフ。そうだね。これからもプロデュース任せたよ。」

「それが僕の仕事ですよ。」

 

 プロデューサーはいつも通り笑っている。

 

 僕はにこにこと笑っているさとりに声をかける。

 

「さとりありがとう。」

「言葉にしなくても飛鳥の気持ちは充分伝わっていますよ。」

 

 さとりは胸に手をあてる。

 

「それでも言葉にしたいのさ。」

 

 僕はそっとさとりを抱きしめた。さとりは少し驚いたように身体がびくっとしたけれど、僕の背中に手をまわした。

 

「仲が良いことで微笑ましいですね。」

「それはそうとプロデューサー。飛鳥のCDデビューを記念してどっか食べに行こうよ!」

「いいですね。どこか行きたいところはありますか?」

「私はおすし!」

「僕もお寿司がいいな。」

 

 僕はさとりの顔の横から顔を覗かせて僕は言った。

 

「じゃあ決定ね!ほらほらみんな片づけして服着替えてきて!」

「「はーい!」」

 

「まったくみんな騒がしいな。」

「でも嫌じゃないんでしょう?」

 

 僕は答えとばかりにフフッと笑った。

 




カラオケで共鳴世界の存在論歌っても90はなかなか取れない…。
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