遊☆戯☆王Avenger(リメイク執筆中)   作:きりゅー@イグニスター

10 / 11
学園編も佳境へと迫っています。
諸事情により更新頻度は落ちると思われますが、この作品を読んでくださっている方の為にも(いらっしゃるのかどうかは分かりませんが)、細々と続けていきたいと思います。

追記:最後の方の装備魔法を装備するシーンで、カード効果の説明が抜けていたので追加しました。



第9話

「いやーごめんごめん。ホント、悪かったよ」

 

結論から言うと煌介(こうすけ)は試合に間に合った。

勿論、朱音(あかね)にこっぴどく怒られたが。

 

「もう……まあ、間に合ったからいいわ」

 

「デッキは完成したのか?」

 

「ああ、まあな」

 

「楽しみにしてるぞ。それじゃ、俺たちはこれで」

 

「精々頑張る事ね」

 

「ああ」

 

拓哉(たくや)、朱音、(かえで)の3人は観客席の方へ向かった。

 

「さて、俺は控え室に行くとするか」

 

 

日光学園ーーー校長の虎林雅巳(とらばやしまさみ)獅子山(ししやま)校長を敵視しており、40年以上対抗心を燃やし続けてきた。

それは学校間の関係にも飛び火し、20年程前から対抗試合が行われてきた。

墨月高校に比べるとエリート教育を徹底しており、生徒たちは幾段かプライドが高い。

厳しい教育のおかげで素行の悪い生徒は1人もおらず、プロ決闘者(デュエリスト)を何人も輩出している。

そんなこの学園の目玉は何といってもこの巨大な決闘(デュエル)場だろう。

かなりの人数を収容できる為、大人数によるトーナメントも行われている。

今日の対抗試合もまた、この決闘(デュエル)場で行われるのだ。

 

「皆様お待たせしました!実況はこの私、笹本次郎(ささもとじろう)がお送りします!」

 

決闘(デュエル)場の中心でマイクを片手に大きな声を出している人物がいた。

プロリーグでもお馴染みの実況者、笹本次郎だ。

虎林校長のコネで毎年、この対抗試合に呼ばれているのだ。

 

「さぁ、まずは1年生代表の入場だぁー!持ち前の運と思い切った行動で見事出場権を勝ち取った破天荒な決闘者(デュエリスト)!墨月高校1年、遊乃煌介(ゆのこうすけ)選手!」

 

プシュー、と白い煙が焚かれる。

煙が消えると煌介が姿を現した。

 

「頑張れー煌介ー!」

 

墨月側の応援席が沸き立つ。

墨月高校の生徒たちに負けじと、朱音も精一杯の声援を送った。

 

「対するは、ここ日光学園期待の星にして、現校長の実の息子!彼もまた日光学園の伝統、データに基づいた無駄の無い決闘(デュエル)を見せてくれるのか!?虎林優(とらばやしすぐる)選手!」

 

反対側の入口にも煙が焚かれる。

姿を現したのは純白の学ランを少しの乱れもなく着こなしている少年だった。

日光の生徒たちは声をあげず、ただ拍手を送る事しかしない。

少年ーーー虎林優は、その黒い瞳で既に入場している煌介をじっと見つめていた。

髪は黒く、背丈は煌介よりも少し高い。

 

「俺は遊乃煌介。よろしくな!」

 

煌介は握手をしようと近づいた。

 

「君が墨月の1年生代表ですか。僕は虎林優。今日はよろしくお願いします」

 

しかし丁寧な挨拶とは裏腹に彼は握手をしなかった。

それどころか冷たい表情で煌介を見上げてきたのだ。

その態度に煌介は少しムッとした。

 

「君がいいデータを提供してくれる事に期待しています。それでは」

 

煌介に一礼だけするとすぐに下がっていった。

 

「データ……何の事だ?」

 

「それでは両者位置について下さい!」

 

煌介は疑問を残しつつもとりあえず指定の位置に立った。

 

「いよいよ始まるのね……」

 

「対戦相手はあの虎林雅巳の息子だ。相当厳しい決闘(デュエル)学を仕込まれているだろうな」

 

拓哉は優を見ただけでその強さを感じ取っていった。

 

「その校長も何だか感じ悪いわねー」

 

楓の視線は、高い位置にある特等席で腕を組んでいる虎林校長へと注がれていた。

 

「優……あなたにとっての初陣、墨月の生徒を捻じ伏せておやりなさい……」

 

虎林校長はそう呟くと、ちょうど反対側に位置する席に座る獅子山校長を睨みつけた。

 

「いよいよ決闘(デュエル)スタートだぁ!だがその前に先行後攻を決めるぞ!」

 

決闘盤(デュエルディスク)の機能の1つ、先行後攻を決めるシステムが起動する。

 

決闘盤(デュエルディスク)によって先行の権利を与えられたのはーーー虎林優選手!」

 

音を鳴らし赤いランプが点滅したのは、優のディスクだった。

 

「僕が先行ですか。これで先に準備を整え、万全の状態で相手の行動に対応できます」

 

「後攻か……一応手札は増えるが……」

 

「それでは始めましょう!……決闘(デュエル)開始ィーッ!」

 

「「デュエル!」」

 

煌介:LP4000

優:LP4000

 

「僕のファーストターン」

 

優:手札×5

 

「ヴァイロン・スクエアを召喚します」

 

《ヴァイロン・スクエア》 (オリジナル)

効果モンスター

星4/光属性/天使族/攻1400/守1000

「ヴァイロン・スクエア」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分フィールドにモンスターが存在しない場合にこのカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、手札から魔法カード1枚を墓地へ送って発動できる。

デッキから「ヴァイロン・スクエア」以外の「ヴァイロン」モンスターと「ヴァイロン」魔法カードをそれぞれ1枚ずつ手札に加える。

(2):1ターンに1度、自分フィールドに「ヴァイロン」魔法カードが表側表示で存在する場合に発動できる。

手札から「ヴァイロン」モンスター1体を特殊召喚する。

 

「モンスター効果発動。このカードが召喚に成功した場合、手札から魔法カード1枚を墓地へ送り、デッキからヴァイロンと名のついたモンスターを1体、魔法カードを1枚、手札に加える事ができます」

 

優は手札から装備魔法1枚を墓地へ送った。

 

「僕は手札のヴァイロン・コンポーネントを墓地へ送り、デッキからヴァイロン・プリズム、ヴァイロン・マテリアルの計2枚を手札に」

 

優はチューナーモンスターを1体、永続魔法1枚を手札に入れた。

 

「更にヴァイロン・スクエアは自分の場に表側表示のヴァイロン魔法カードが存在する時、1度だけ手札のヴァイロンモンスターを特殊召喚できます。ヴァイロン・プリズムを特殊召喚」

 

《ヴァイロン・プリズム》

チューナー(効果モンスター)

星4/光属性/雷族/攻1500/守1500

このカードがモンスターカードゾーン上から墓地へ送られた場合、

500ライフポイントを払って発動できる。

このカードを装備カード扱いとして

自分フィールド上のモンスター1体に装備する。

このカードが装備カード扱いとして装備されている場合、

装備モンスターが戦闘を行うダメージステップの間、

その攻撃力は1000ポイントアップする。

 

「レベル4のヴァイロン・スクエアに、レベル4のヴァイロン・プリズムをチューニング。シンクロ召喚」

 

四角い機械の天使が光の輪を潜っていく。

やがて、巨大な機械の天使が降臨した。

 

「出撃、ヴァイロン・エプシロン」

 

シンクロ・効果モンスター

星8/光属性/天使族/攻2800/守1200

光属性チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

このカードに装備された装備カードは、カードの効果の対象にならない。

また、1ターンに1度、このカードに装備された装備カード1枚を墓地へ送って発動できる。

相手フィールド上のモンスター1体を選択して破壊する。

 

「優選手、早速シンクロ召喚を決めたーっ!」

 

「ヴァイロン・プリズムがモンスターゾーンから墓地へ送られた場合、500ポイントのライフを払って発動できます」

 

優:LP4000→LP3500

 

「このカードをヴァイロン・エプシロンに装備し、戦闘を行う間だけその攻撃力を1000アップ」

 

「実質攻撃力3800って事かよ……!」

 

「装備魔法、ヴァイロン・セグメントをヴァイロン・エプシロンに装備」

 

《ヴァイロン・セグメント》

装備魔法

「ヴァイロン」と名のついたモンスターにのみ装備可能。

装備モンスターは相手の罠・効果モンスターの効果の対象にならない。

フィールド上に表側表示で存在するこのカードが墓地へ送られた場合、

デッキから「ヴァイロン」と名のついた魔法カード1枚を手札に加える事ができる。

 

「ヴァイロン・セグメントを装備したモンスターはモンスター・(トラップ)の効果の対象になりません」

 

「セグメントの効果に加え、ヴァイロン・エプシロンの効果で装備カードは効果の対象にならない!強固な布陣が敷かれてしまったー!」

 

「カードを1枚場に伏せ、ターンエンド」

 

優:手札×2

伏せ×1

LP3500

 

「俺のターン!」

 

煌介:手札×5→手札×6

 

「対象にならないなら、対象を取らずに対処するまでだ!俺は異次元の女戦士を召喚!」

 

《異次元の女戦士》

効果モンスター

星4/光属性/戦士族/攻1500/守1600

このカードが相手モンスターと戦闘を行った時、

そのモンスターとこのカードをゲームから除外できる。

 

「バトルだ!異次元の女戦士でヴァイロン・エプシロンを攻撃!」

 

「異次元の女戦士はバトルした相手を対象を取らずに除外できるモンスター!セグメントを装備したヴァイロン・エプシロンでもこの効果は防げない!」

 

「馬鹿な……いくら攻撃力2800のエプシロンを処理できるからとはいえ、君は受けるであろう大ダメージを省みないのですか?」

 

「ああ。そんなの気にしてたら勝てないからな」

 

異次元の女戦士が、自身より一回りも二回りも大きいヴァイロン・エプシロンを剣で斬りつける。

エプシロンは無傷ではあったが、すぐさま女戦士が剣が作り出した次元の裂け目へと押し込まれてしまった。

 

「プリズムの効果でエプシロンの攻撃力は3800。君には2300のダメージを受けてもらいます」

 

「っ……」

 

煌介:LP4000→LP1700

 

痛手となる程の反射ダメージが煌介を襲う。

 

「フィールドから墓地へ送られたヴァイロン・セグメントの効果発動。デッキからヴァイロンの名を持つ魔法カード1枚を手札に加えます。僕はヴァイロン・フィラメントを手札に」

 

「しかし優選手もタダではやられないっ。ヴァイロン・エプシロンが装備していた装備魔法の効果によって、新たな装備魔法をデッキから手札に加えたぁっ!」

 

「カードを2枚伏せてターンエンドだ」

 

煌介:手札×3

伏せ×2

LP2100

 

「わざわざダメージを受けてまで除外しなくとも、裏側守備表示で伏せていた方が安全かつ合理的でしょう。君はこの選択を後悔する事になるかもしれませんよ」

 

優は煌介を指差し指摘した。

 

「後悔なんてするかよ。第一、俺は今まで後悔した事は1度もないぜ」

 

「そうですか。なら僕が君の人生で始めての後悔をさせてあげますよ。僕のセカンドターン」

 

優:手札×3→手札×4

 

「罠カード、ヴァイロン・サルベージ。僕のターンにのみ発動でき、墓地のヴァイロンチューナー1体を特殊召喚します。僕はヴァイロン・プリズムを選択」

 

《ヴァイロン・サルベージ》 (オリジナル)

通常罠

(1):自分ターンに自分の墓地の「ヴァイロン」チューナーモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターのレベルは1つ下がる。

 

「このカードで特殊召喚したモンスターのレベルは1つ減少します」

 

《ヴァイロン・プリズム》

☆4→☆3

 

「更に僕はヴァイロン・ソルジャーを召喚」

 

《ヴァイロン・ソルジャー》

効果モンスター

星4/光属性/天使族/攻1700/守1000

このカードの攻撃宣言時、このカードに装備された装備カードの数まで

相手フィールド上のモンスターを選択し、表示形式を変更できる。

 

「レベル4のヴァイロン・ソルジャーに、レベル3となったヴァイロン・プリズムをチューニング。シンクロ召喚。出撃、ヴァイロン・シグマ」

 

《ヴァイロン・シグマ》

シンクロ・効果モンスター

星7/光属性/天使族/攻1800/守1000

光属性チューナー+チューナー以外の光属性モンスター1体以上

自分フィールド上にこのカード以外のモンスターが存在しない場合、

このカードの攻撃宣言時に発動できる。

デッキから装備魔法カード1枚を選んでこのカードに装備する。

 

「出たぁーっ!優選手、2ターン連続でシンクロ召喚を決めたぞ!」

 

「2回もシンクロ召喚通しちゃって……ちょっとまずくない?」

 

「こ、煌介なら大丈夫よ」

 

「本当に大丈夫なの……?」

 

観客席の楓は動揺する朱音を不安そうに見据えると、煌介の方に目をやった。

 

「このくらいで負けてもらっちゃ困るぜ……なあ煌介」

 

一方で隣に座る拓哉は静かに呟いた。

 

「装備魔法、ヴァイロン・フィラメントをシグマに装備」

 

《ヴァイロン・フィラメント》

装備魔法

「ヴァイロン」と名のついたモンスターにのみ装備可能。

装備モンスターが攻撃する場合、

相手はダメージステップ終了時まで魔法・罠カードを発動する事ができない。

フィールド上に表側表示で存在するこのカードが墓地へ送られた場合、

自分のデッキから「ヴァイロン」と名のついた魔法カード1枚を手札に加える事ができる。

 

「これでシグマの攻撃に対し、君は魔法(マジック)(トラップ)が使えなくなります」

 

「げっ……!」

 

「これでは煌介選手は攻撃をかわす魔法・罠カードが使えない!大ピンチだ!」

 

「バトル。ヴァイロン・シグマで直接攻撃(ダイレクト・アタック)です。この瞬間、シグマの効果によりデッキから装備魔法、ヴァイロン・マテリアルを装備」

 

《ヴァイロン・マテリアル》

装備魔法

「ヴァイロン」と名のついたモンスターにのみ装備可能。

装備モンスターの攻撃力は600ポイントアップする。

フィールド上に表側表示で存在するこのカードが墓地へ送られた場合、

デッキから「ヴァイロン」と名のついた魔法カード1枚を手札に加える事ができる。

 

ヴァイロン・シグマ

ATK1800→ATK2400

 

「攻撃力が600アップだ!この攻撃が通れば優選手が勝利する!煌介選手、いったいどうするんだー!?」

 

「くっ……」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。