遊☆戯☆王Avenger(リメイク執筆中) 作:きりゅー@イグニスター
第1話にて、「1-A」の代表を決めるテスト」を「墨月高校対日光学園の対抗試合の学年代表を決めるテスト」というものに変更しました。
第7話にて、《ダイガスタ・ピーフォール》の(3)の効果を以下のものに変更しました。
(3):フィールドのこのカードが戦闘・効果で破壊される場合、代わりに自分の他の「ガスタ」モンスター1体を破壊し、相手に500ダメージを与える。
話を進めるに辺り、矛盾する箇所が幾つも出てしまうのでこのような処置にしました。
「私の手札は0枚……伏せカードも無い。でも私のフィールドには2体のモンスターがいる。それに墓地にはLPが1000以下の時に発動でき、ダメージを0にするハーフ&ゼロがあるわ。煌介、今のあんたにこの布陣を崩せる?」
「どうとでもなるさ。いいカードを引ければな!」
「あんたの事だし引くのよね……」
「いくぜっ、俺のターンッ!」
「……引いたぜ。装備魔法、解き放たれし星剣を発動!」
《解き放たれし星剣》 (オリジナル)
装備魔法
自分の墓地に「呪われし星剣」が存在する場合に、レベル5以上の戦士族モンスターにのみ装備可能。
(1):装備モンスターの攻撃宣言時に発動する。
装備モンスターの攻撃力はターン終了時まで、相手フィールドの攻撃力が一番高いモンスターの攻撃力分アップする。
(2):カードの効果で自分が1000以上のダメージを受ける場合、代わりにこのカードを墓地へ送る事ができる。
墓地へ送った場合、相手に500ダメージを与える。
「対象は勿論フリードだ!このカードを装備したモンスターが攻撃を行う場合、その攻撃力に、相手の一番高い攻撃力を持つモンスターの攻撃力を上乗せする!」
「!」
「フリードでダイガスタ・ピーフォールを攻撃だ!そしてこの瞬間、
放浪の英雄 フリード
ATK3300→ATK5500
「攻撃力5500!?……でも!墓地のハーフ&ゼロの効果!このカードを除外して、このターン私が受ける戦闘ダメージを1度だけ0にする!更にダイガスタ・ピーフォールは破壊される場合、代わりに他のガスタモンスターを破壊して、相手に500ポイントのダメージを与える!」
ウィンダールがピーフォールの前に立ち塞がり攻撃を受けた。
「危ねっ、そんな効果も持ってたのか!ぐっ」
煌介:LP700→LP200
「なんとか耐えたわよっ、煌介」
「俺はこれでターンエンドだ……ターン終了と同時に、上昇したフリードの攻撃力も元に戻る」
放浪の英雄 フリード
ATK5500→ATK3300
煌介:手札×0
伏せ×0
LP200
「(攻撃力はフリードが僅かに上回ってる。けど、次の朱音のドロー次第でやられちまうな……)」
朱音がガスタと名のついたモンスターを召喚した時点で煌介の敗北が決まる。
ダイガスタ・ピーフォールで特攻し、煌介にダメージを与えられるからだ。
そう、勝敗は朱音のドローに委ねられている。
「私のターン!」
朱音:手札×0→手札×1
「このカードは……!」
朱音はドローしたカードを確認すると、そのカードを間髪入れずにディスクに挿し込んだ。
「私はカードを1枚伏せてターンエンドよ」
朱音:手札×0
伏せ×1
LP750
「どうやら引けなかったみてーだな。俺のターン!」
煌介:手札×0→手札×1
「バトルだ!フリードでダイガスタ・ピーフォールを攻撃!」
「今よ!罠カード、サイコローラーを発動!」
《サイコローラー》 (オリジナル)
通常罠
(1):自分の墓地にサイキック族モンスターが存在する場合、相手モンスターの直接攻撃宣言時に発動できる。
その攻撃を無効にする。
その後、お互いにサイコロを1回ずつ振り、それぞれ出た目の効果を適用する。
●1:自分は1500ダメージを受ける。
●2~5:お互いにデッキから1枚ドローする。
●6:相手に1500ダメージを与える。
「お互いにサイコロを1回振り、出た目の数字によって効果が変わるカードよ。1が出たら私に1500のダメージ、2から5が出たらお互いに1枚ドロー、6が出たらあんたに1500のダメージが発生するわ!」
「どっちかが1か6を引いたら勝負が決まるってわけか……面白ぇ!」
「いくわよ煌介!」
サイコロのソリッドビジョンが出現し、回転を始めた。
「2人とも運任せのカードばかり使っていますな。私個人としてはもっと力と力のぶつかり合いをですな……」
「ふむ……。しかし運も実力のうち。どれだけ運任せだろうと、勝った者と負けた者に分かれる。それが
そして朱音のサイコロが回転を終え、結果が現れる。
「私は6よ!」
「……俺は4だ」
「決まったわね。私の効果が先に適用され、煌介!あんたに1500のダメージが入るわ!これで私の勝ちは決まりよ!」
煌介にドローは許されずただ敗北が待つのみ。
会場の誰もがそう思っただろう。
「そいつはどうかな!解き放たれし星剣の効果!装備されているこのカードを墓地へ送り、1000ポイント以上の効果ダメージを0にする!」
「何ですって!?」
「更に相手に500ポイントのダメージを与える!悪いな朱音、日光学園と戦うのは俺だっ!」
サイコロから放たれた光線が跳ね返され朱音を襲った。
「そんな……きゃーっ!」
朱音:LP750→LP0
「決まりました!学園対抗試合の1年生代表は、遊乃煌介さんに決定です!」
デュエルルームに歓声が轟く。
歓声の中、煌介は思わず辺りを見回した。
特別席の獅子山校長も満足げに笑っていた。
「遊乃煌介……奇想天外なプレイングとデッキ構築には随分と驚かされた。だが、彼ならば日光学園の1年代表……あの少年にも勝てるやもしれんな」
校長はゆっくりと立ち上がると煌介をじっと見据えた。
「おめでとうございます煌介さん。日光学園との対抗試合は明後日になります。開始時間は午前10時、日光学園の中央
担任の先生は勝利を称えつつ、遅刻癖のある煌介に釘を刺す。
「うっ……分かりました」
「おめでとう煌介!負けちゃったのは悔しいけど……私の代わりに、ぜーったいに勝ちなさいよ!」
「サンキュな朱音。お前の分まで頑張るぜ!」
「俺の分も忘れんなよ」
「この私を倒した美川朱音を倒したんだもの。対抗試合で勝つのは当然で必然だわ」
「拓哉……支倉。おうよ!」
「おめでとう、遊乃煌介君。いい
今度は獅子山校長が拍手をしながらこちらに歩み寄ってきた。
「獅子山校長!」
校長が生徒1人1人と話す事が滅多に無い為、朱音は校長が目の前に現れた事に驚いた。
「次はいよいよ日光学園との対抗試合だ。覚悟はできているかね?」
「ああ!どんな奴が相手か楽しみだぜ!」
「そうか……。その調子で次も頑張ってくれたまえ」
獅子山校長はそう告げると静かにその場を去っていった。
「まさか校長直々に激励してくれるなんてな……。さてと、早速帰ってデッキ調整だ。皆手伝ってくれ!」
「いいわよ」
「ああ」
朱音と拓哉の2人は頷き了承した。
「……?」
「お前も来るんだよ、支倉!」
「行きましょ、楓ちゃん」
「ちゃ、ちゃん……?」
朱音に腕を掴まれた楓は2つの意味で困惑していた。
「あら?私たちもう友達でしょ?」
「……そうね。でも、ちゃんはいらない。楓でいいわよ」
楓は内心喜んでいた。
久しぶりに対等に話せる相手ーーー“友達”という存在ができた事に。
「やったぁ♪」
「俺も楓って呼んでいいか?」
「ダメよ」
「何でだよー」
「ダメったらダメ!」
「はは……」
昨日の今日まで全く関わりが無かった楓が、こんなに近くで普通に話しているという不思議な光景を見て拓哉は苦笑いをしていた。
「(すごいな……朱音も煌介も)」
彼は静かに拳を握り締めた。
ー朱音の家ー
「今の煌介のデッキだと手札事故が怖いのよね」
「このカードはどうだ?デッキの回転を安定させる事ができるぞ」
そう言って拓哉は、煌介が常に持ち歩いている予備のカードの山から1枚のカードを取り出した。
《増援要請》 (オリジナル)
通常魔法
「増援要請」は1ターンに1枚しか発動できず、このカードを発動するターン、自分は戦士族モンスターしか召喚・特殊召喚できない。
(1):自分フィールドに戦士族モンスター1体のみが存在する場合、1000LP払って発動できる。
デッキから戦士族モンスター1体を手札に加える。
「ああ、これか。確かにいいカードなんだけど、
「非常食と組み合わせるのはどうかしら。発動できずに残ってるカードを処理して、ライフコストも賄えるわよ」
「なるほど!楓は頭いいな!」
楓のアドバイスを聞いた煌介は早速カードの山から非常食のカードを探し始めた。
「だから私の事は……ああ、もういいわ。好きに呼んでちょうだい」
「拓哉もありがとな!」
「ああ」
「これもいいな……あとこれも組み合わせると強いんじゃないか?うーん」
「ふふ……あ、煌介!」
「何だ朱音?」
「もう4時よ!迎えに行ってあげなきゃ!」
朱音が時計を指差す。
時計の針は4時を示していた。
「ああーっ!やべぇっ、急がないと!」
煌介は作りかけのデッキをケースに仕舞うと玄関のほうへ駆けて行った。
「遊乃の奴何をそんなに急いでるの?」
「あいつにはね、小学生の妹が居るのよ。毎日4時になったらその子を迎えに行ってるの」
「ふーん……あいつが兄貴なんて、なんか意外」
朱音と拓哉はうんうんと頷いていた。
「3人とも今日はありがとな!残りのカードは俺が決めておくからさ、安心して
煌介はドアを開けると大急ぎで家を出て行った。
「俺たちも帰るか」
「そうね……じゃ、また明日」
そして試合当日ーーー
「遅刻だーっ!」
やはりというべきか遅刻してしまった煌介は、会場となる日光学園を目指していた。
タッチの差でバスも逃してしまった為、全力で走っていた。
「遅刻だ遅刻だ遅刻!全力で走れば間に合うはずだけど……クソーッ!」
煌介は足元の石に気づかず、ものの見事に躓いた。
「いてぇっ!」
「お待ちください!」
全力で走り出そうとした煌介を、黒い服を着た初老の男が引き止めた。
「これ、落としましたよ。大事な物でしょう?」
その男は煌介が落とした黒いデッキケースを差し出した。
「ああっ!おじさん、あんたには感謝してもしきれねぇぜ!」
「いえいえ。それでは私はこれで」
男は近くにあった古びた教会に入っていった。
「へぇ、こんなところに教会が……あの人は牧師さんか……?……ってそんな事言ってる場合じゃなかった!」
煌介は再び全力で走り出した。
「……ふ」
男は煌介の方を振り返ると静かに笑みを浮かべた。