グレカーレだと長いため、本編では『グレ』と表記します。ご了承ください。
某鎮守府、夕方ーー
◇埠頭◇
リベ「とーちゃーくっ♪」
マエ「今日も平和な海だったね〜」
グレ「でも平和だとヒマ過ぎてやんなっちゃう!」
〜三人で哨戒活動を終えて帰ってきたとこ〜
リベ「あはは、でも平和なのが1番だよ♪」
マエ「リベの言う通り。それにグレカーレは任務外は提督の妻として色々やることがあるし、暇だなんて言ってる場合じゃないでしょ?」
グレ「ま、まあね〜……テートクって〜、あたしのこと大好き過ぎるから? あたしがいないと何も出来ないダメ人間のよね〜」ナハハ...
マエ「だったらそんなこと言わないの」メッ
リベ「あ、提督だ!」
グレ「っ」ビクッ
〜提督、三人からの報告をその場で受ける〜
提督「ーー分かった。ご苦労だった。補給後マエストラーレとリベッチオは待機。グレカーレは執務室に来てくれ」
マ・リ『はいっ』ケイレイ
グレ「は〜い……」
〜指示を受け、マエストラーレたちは補給室へ向かった〜
提督「? グレカーレも行ってこい」
グレ「う、うん……」
提督「どうした?」
グレ「えっと……さっきの話、聞こえてた?」
提督「さっきの?」
グレ「"あたしがいないと何も出来ないダメ人間"っての」
提督「あぁ、その話か。気にしてない。だからさっさと補給に行け」
グレ「わ、分かった……」
ーーーーーーーーーー
〜補給を終えた三人。グレカーレがそそくさと執務室に向かったあとのこと〜
リベ「グレカーレなんか元気無かったね〜」
マエ「身から出たサビでしょ」
リベ「???」クビカシゲ
マエ「あの子、見栄っ張りだから私たちの前では良いカッコしいだけど、実のところはグレカーレの方が提督のこと好き過ぎて、提督におんぶに抱っこ状態なのよ」
リベ「へぇ……」
マエ「ただ提督もグレカーレのこと愛してるから、グレカーレのためになんでもやっちゃってるとこがあるからね。全部が見栄からきた嘘って訳でもないの」ニガワライ
リベ「つまり二人は仲良しでラブラブってこと?」
マエ「……たまに私はリベが羨ましくなるわ」
リベ「?????」
ーー
◇執務室◇
提督「……どうした?」
グレ「ごめんなさい……」ギューッ
〜グレカーレ、提督にだいしゅきホールドしながら謝罪中〜
提督「謝ってる意味が分からない」
グレ「みんなの前でまた変に見栄張っちゃったから」
提督「ふむ……」
グレ「ホントはあたしの方がテートクがいないと何も出来ないのに、嘘ついちゃった……だからごめんなさい」
提督「俺は何も気にしてない」
グレ「あ、あたしが気にするの! あたしがあんなこと言っちゃってるから、みんなからのテートクの評価が下がっちゃうかもしれないなよ!」
提督「なら素直にすればいい」
グレ「うぐっ」
提督「……まあなかなか難しいよな」ナデナデ
グレ「んぅ……♡」
提督「グレカーレが心配してるようなことは起こってない。みんな変わらず、俺たちを仲睦まじい夫婦だと思ってる」
グレ「ホント?」
提督「本当だ。見栄を張ったが故に出た言葉がどうあれ、俺たちが心から愛し合っているのをみんな知ってる。だから俺は気にしてない」
グレ「……うん……」
提督「でも俺の前ではこんなにも素直なのに、どうしてみんなの前だと見栄を張るんだろうな?」
グレ「そ、それは……あたしがテートクを……」
提督「俺を?」
グレ「……独り占めしたい、から……」
提督「? そんなことしなくても俺はグレカーレだけのだぞ?」
グレ「そ、そういうことじゃなくて……」アセアセ
提督「?????」
グレ「テートクは素敵な上官なの。あたしたち艦娘に優しいし、軍略にも長けてて華々しい戦果をあげてるし、それに驕り高ぶったりしないし、海外艦だからって差別しない。そんなテートクを艦隊のみんなが慕ってるし、好きなの」
提督「それはみんなの上に立つ者として嬉しいな」
グレ「だ、だからね? あたしはあたしなりにテートクのお嫁さんになりたくてアタックしてたの。それでテートクと今の関係になれたんだけど、今更みんなの前で素の自分を出すのが恥ずかしくて……」
提督「ふむ」
グレ「そ、それに素直なあたしはテートクにだけってした方が、より愛してもらえるかなって」アウアウ
提督「……相変わらず可愛いな」
グレ「ホント?」
提督「あぁ、可愛いよ」
グレ「えへへ……♡」
提督「まあこれまで通りでいいってことだな。ただ今の話を聞いたから、俺は悩んでる」
グレ「?」クビカシゲ
提督「可愛くて素直なグレカーレをみんなに見せびらかしたいが、そんなグレカーレは俺だけが独り占めしたいとも思ってるからな」
グレ「あうあうあうあう……♡」
提督「グレカーレがいないと、俺はダメ人間だからな?」フフン
グレ「あ、あたしだってテートクがいないとダメ艦娘だよ〜♡」デレデレ
提督「困ったな〜?」
グレ「ね〜?♡」
提督「とりあえず、おかえりのキスしようか」
グレ「ただいまのチュウが先〜♡」
提督「え〜?」
グレ「反論は許さないからっ♡ ただいまっ、il mio moroso(私の大切な人)♡ チュッ♡」
提督「おかえり、cucciola(子犬ちゃん)……ちゅっ」
二人の愛の秘密はこれからも二人だけのものだろうーー。
グレカーレ 完
グレカーレ終わりです!
あの態度の裏にある本当の気持ちが一途な愛だったら素敵だなって思ったので、このような感じにしました!
お粗末様でした♪