プリキュアオールスターズ 地球滅亡の危機と月の都を救え!   作:夢原光一

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第8話 月光城と覚悟

ブラック達が八意永琳と出会う、少し前。

フローラ達は、ついに月光城へ到着する。

 

マーメイド「ここが、月光城・・・」

 

トゥィンクル「なんか、デザインが気持ち悪いわね」

 

トゥィンクルがそう言う。

 

スカーレット「あそこが入り口らしいですわね」

 

スカーレットがそう言う。

そこは、確かに入口だ。しかし、見張りはいなかった。

その代わり・・・

 

あかつき兵A「ほら、急げ、急ぐんだ!」

 

あかつき兵B「サボるんじゃねえぞ」

 

そこで最終工程の作業と打ち上げ準備を両立しながら重労働されている玉兎達と監督しているあかつき兵の姿があった。

 

トゥインクル「可愛そう・・・」

 

フローラ「あんな重労働させるなんて、許せない」

 

フローラがそう言う。

 

あかつき兵C「そういえば、綿月の姉の方は、何処に隔離したんだ?」

 

あかつき兵B「ああ。奴なら、城の中程の階の部屋に監禁している」

 

あかつき兵C「そうか。けれど、いいのか?監禁の見張り兵以外、警備は手薄だけれど・・・」

 

あかつき兵B「大丈夫だろう、きっと。プリキュアは、都に入るどころかかなり後退したっていうし。警備が手薄でも、平気だろう」

 

あかつき兵C「そうだな。何しろ、こちらには、戦の賢将と呼ばれているアールドール様がいる。人殺しができないおかげで、重傷者はあまりいない」

 

あかつき兵B「ああ。プリキュアは、自分達で首を絞めているものだからな。能力はあれど、戦争の経験はない。この戦は、勝ったのも同然だな」

 

あかつき兵C「そうだな。さて、早いところ、作業を進めないと」

 

あかつき兵がそう言う。

 

スカーレット「今の話、聞きました?」

 

マーメイド「ブラック達が、都から後退したって。けれど、向こう事態は、思ったほど深刻みたいね」

 

フローラ「でも、どうあれ、私達は人は殺しちゃあいけないんだよ!どんな理由や状況であっても!」

 

トゥィンクル「フローラの言う通りだね♪」

 

レイセン「・・・・」

 

フローラ達がそう言うが、レイセンは何処となく険しい表情をしていた。

 

トゥインクル「それより、豊姫はこの城の中程の部屋に監禁されているって!」

 

フローラ「なら、急いで、向かおう。ロケットの発射には、依姫が必要不可欠だし、奪還すれば飛ばすことはできません」

 

マーメイド「そうね。なら、早いところ救出しましょう」

 

スカーレット「ええ」

 

フローラ達がそう言う。

 

レイセン「初めに、1つだけ謝っておきますけれど、さっきも言いましたが、私達玉兎は、城へ入ることは許されていませんので、案内することは・・・」

 

トゥィンクル「そこは、気にしないで」

 

フローラ「豊姫は、城の中程の階の部屋に監禁されているって言っていたし。とりあえず、上がって、それらしき部屋を探しましょう」

 

スカーレット「行き当たりばったりですね」

 

マーメイド「そうね。まあ、とにかく、見張りに見つからないように入りましょう」

 

レイセン「はい!」

 

そう言って、フローラ達は、月光城に入り込む。

兵士達は、監督に集中していたため気づかれることなく、入れたのであった。

 

 

 

 

月の都郊外・サグメの屋敷

 

21人「・・・・・」

 

サグメの屋敷に撤退しためぐみ達は、なぎさ達が治療している部屋の前で、待っていた。

ただし、2人同時でないと変身できないホワイトとリズムだけは、変身したままでいる。

 

めぐみ「大丈夫だよね、ひめ達は・・・」

 

つぼみ「大丈夫に決まっています!永琳さんって人が、治療しているんですから!」

 

マナ「めぐみ。信じよう永琳さんのこと・・・」

 

めぐみの弱気発言につぼみとマナがそう言う。

すると、部屋からウサミミの女性、鈴仙・優曇華院・イナバ。通称うどんげが部屋から出て来た。

 

ホワイト「優曇華院さん!なぎさは、なぎさの容体は!」

 

ホワイトがうどんげにそう言う。

 

うどんげ「心配しないでください。師匠の治療は、全部成功しました」

 

うどんげの言葉に喜びを隠せないホワイト達。

 

リズム「よかった~」

 

うどんげ「まあ、師匠は、治療はもちろん薬師としても腕の立つお方ですから」

 

うどんげがそう言う。

 

つぼみ「うどんげさん達が来なかったら、なぎささ達は、きっと・・・」

 

つぼみがそう言う。

 

六花「そう言えば、うどんげさんのそのウサミミ。レイセンさんと同じですよね。もしかして、うどんげさんも月の都の人なんですか?」

 

六花がそう言う。

 

うどんげ「ええ、昔はそうでしたわ」

 

せつな「昔は?」

 

うどんげ「はい。私は、この月の都の玉兎でしたけれど、ある理由で月から逃げて、今は、地上で、師匠と姫様、てゐと一緒に暮らしているんです。あ、ちなみに、師匠と姫様も元々は、月の都の出身なんです」

 

うどんげがそう言う。

 

つぼみ「そうなんですか!」

 

うどんげ「はい。姫様は、昔とある理由で、地上への流刑となり、地上へと刑期を終えた姫様を迎えに来た師匠ですが、月に帰ることを拒み、師匠は、他の使者を皆殺しにして、姫様とともに逃亡生活をして、迷いの竹林に行き着き、そこで、今暮らしているんです」

 

亜久里「そうなんですか」

 

亜久里がそう言った時だった。

 

「あらあら、噂に聞くプリキュアが、こんな情けない失態を犯すなんて、正直がっかりしたわ」

 

そこにストレートで、腰より長い程の黒髪の女性が現れてそう言う。

 

うどんげ「あ、姫様!」

 

いおな「姫様!?」

 

「フフフ。初めまして、私蓬莱山輝夜よ。よろしくね」

 

黒髪の女性、輝夜がそう言う。

 

永琳「姫様、こんなところにいて」

 

そこに永琳が治療室から出て来てそう言う。

 

輝夜「永琳。私もいつもニートなんかじゃないわよ。こうして、結界を張っているんだからね」

 

輝夜がそう言う。

 

めぐみ「結界?」

 

うどんげ「はい。姫様の能力で、サグメ様の屋敷全体を結界を張り、敵から認知できないようにしたのです」

 

うどんげがそう言う。

 

つぼみ「あの永琳さん。1つだけ、いいですか?」

 

永琳「何かしら?」

 

つぼみ「何故、顔見知りでもない私達を助けたんですか?」

 

つぼみがそう言う。

 

永琳「そうね・・・。サグメの必死な頼みかしら?」

 

せつな「サグメさんの?」

 

永琳「ええ。サグメが私に直接会いに来て、私にお願いしていたわ。私もサグメがあんなに必死に頼む姿を見ていたら、行かないわけにもいかずに、優曇華院と姫様を連れて、月にやって来たのよ」

 

永琳がそう言う。

詳しいことを聞きたかったが、何故か聞いちゃあいけないという雰囲気があったため、ホワイト達は、突っ込むことをやめようとした時だった。

 

いおな「本当に、それだけですか?」

 

いおなが異議を解いた。

 

永琳「あら、それは、どういう意味かしら?」

 

いおな「永琳さんは、昔刑期を終えた輝夜さんを迎えに来た。けれど、永琳さんは、使者を皆殺しにして、逃亡した。こんな罪を犯しながらも、月に戻るなんて、普通ならしないはずです。サグメさんのお願い以外にも理由があるはずです!」

 

いおながそう言う。

 

永琳「・・・優曇華院ね。まったく、あの子は・・・」

 

永琳は、そう言うとうどんげは、苦笑いをする。

永琳は、少しため息をついて話し出す。

 

永琳「まあ、その質問だけれど、確かに、私は使者を殺して、姫様を逃げた。そして、本来なら月の都に戻るようなマネはしない。どんな理由があってもね・・・」

 

リズム「じゃあ、なんで、戻って来たんですか?」

 

永琳「まあ、理由は、今回月を襲撃したあかつき本人ね」

 

六花「ボス本人ですか?」

 

永琳「ええ。月は、見えない結界で守られていて、外の世界の技術では、月の裏側に行くことは不可能。もっとも、そんな兆候があれば、月の民がキャッチして、万全に備えているわ。けれど、その兆候もなく、急な奇襲で、あっという間に月を占領したわ。外の世界のロケットは、せいぜい10人も満たない定員。だが、奴らは、大軍で押し寄せた。そこで、私は、1つの答えにたどり着いたわ。奴らは、次元の力で、月に来たのよ」

 

永琳がそう言う。

 

アコ「次元の力!?」

 

永琳「ええ。昔似たような力を、3回ほど月へ来た人がいるわ。まあ、そのうち2回は、とある妖怪が月の都に戦争を仕掛け、兵を送るために使ったものだけれどね。で、私は、その答えに導いたが、ここで、1つ疑問に思ったわ。外の人間に次元を使えるほどの使い手がいるのかって?で、サグメがシャゴホッドをあかつきが持っていたと言っていたから、私は、シャゴホッドを捨てた張本人である純狐を問い詰めたわ」

 

永琳がそう言う。

 

アコ「純狐?」

 

うどんげ「前に、月の都を月の都を侵略した神霊です。まあ、その時は、私達の活躍で、純狐を倒して、その本人は、今地上との何処かに住処を置いているらしいの」

 

うどんげがそう言う。

 

永琳「で、純狐を強めに問い詰めた。で、彼女は、こう答えたわ」

 

 

回想シーン

 

純狐「そうか。あの男、用意してあった次元の力で、月へ攻め、しかも凍らせずに侵略するとは、なかなかやりおるのう~」

 

永琳「それは、どういう意味かしら純狐」

 

純狐「月の民のだったお前に答える義務はない、と言いたいところだが、奴がとんでもない計画を実行しようとしているみたいだから、話しておくわ」

 

回想シーン終わり

 

永琳「月の都を占領する時、純狐は、あかつきにも、侵略に加勢するように言ったわ。あかつき本人は、それに承認する代わりに、見返りを要求して、純狐は、シャゴホッドの設計図をあかつきに渡したんだ。そして、承諾したあかつきのために純狐は、次元の力で、月の都に来られるように準備していたわ。けれど、その前に、霊夢達の活躍で、純狐の野望を打ち砕いたわ」

 

ゆり「けれど、時を経って、あかつきは、純狐が用意した次元の力を利用して、月へ攻めた。というところですか?」

 

ゆりがそう言う。

 

永琳「まあ、そういうことかしら」

 

永琳がそう言う。

 

六花「ちょっと、待って!その純狐っていう人は、神霊なんですよね!だったら、普通の人間であるあかつきと接点があるわけ・・・」

 

永琳「確かに、普通の人間と神霊の彼女じゃあ、接点がけしてないわ。そう、普通の人間ならね・・・」

 

ホワイト「それは、どういう意味ですか!」

 

永琳「彼、あかつきは、半人半妖なのよ」

 

永琳がそう言う。

 

えりか「は、半人半妖???」

 

ありす「それは、どういう・・・」

 

永琳「そのままの意味よ。彼は、半分人間で、半分妖怪なのよ」

 

永琳の言葉にホワイト達は、ビックリする。

 

永琳「半分人間、半分妖怪の血が流れる彼は、親子ともども仲良く暮らしていたらしい。だけれど、妖怪討伐する人達が家へ攻めて来た。あかつき本人は、逃げれたらしいけれど、親は殺されてしまったわ。その後、何年か歩き回った後、地獄の女神・ヘカーティア・ラピスラズリに拾われて、そこで、育った。それから、幾年かいた後、独り立ちした。で、ヘカーティア・ラピスラズリが、純狐にあかつきを紹介したのよ。純狐が破れた後、あかつきは、連絡が途絶えたらしいけれどね」

 

永琳がそう言う。

 

マナ「じゃあ、あかつき率いる兵隊は、みんな妖怪なの?」

 

なお「そ、それは、それで、嫌だ・・・」

 

りん「うんうん」

 

マナの言葉にお化け嫌いのなおとりんがそう言う。

 

永琳「いや、妖怪なのは、半人半妖のあかつきとエリドリーだけ。もう1人の側近のアールドールとその兵士は、人間よ。けれど、その人間は、孤児や訳ありの人を育て、戦闘訓練させたけれどね」

 

永琳がそう言う。

 

永琳「まあ、そう言うわけで、あかつきの野望を撃ち下すために私は、月へ来たのよ」

 

永琳がそう言う。

 

いおな「そうだったんですか」

 

いおながそう言う。

 

永琳「それで、プリキュア。これからどうするのかしら?」

 

つぼみ「どうするって・・・、もちろん、都に行って、あかつき軍団を倒し・・・」

 

永琳「で、また同じことを繰り返すのね」

 

いつき「え!」

 

リズム「そ、それは、どういう意味ですか!」

 

永琳「意味も何もないわ。あなた達が、都であかつき兵と再び戦って、あなた達は兵士を殺さずに行こうとするでしょう。でも、ケガしても、軽傷者、気絶し意識を取り戻した者ならすぐに戦線復帰し、あかつきには、被害は限定的。完全に負のスパイラルよ。これは、今まで怪物と戦ってきた者とは訳が違うわ。本気で兵士の息の根を止める覚悟がないと、負のスパイラルから脱することは出来ない。そして、今度こそ必ずプリキュアの誰かが死ぬわ」

 

永琳がそう言う。

本気で兵士の息の根を止める覚悟がないと、負のスパイラルから脱することは出来ない。それは、プリキュアに兵士を殺さなければ、あかつき軍団を倒すことができない、そういうことである。

だが・・・

 

つぼみ「それでも・・・。それでも、私達は、人を殺すことはしません!」

 

なお「そうよ!」

 

六花「例え、どんな理由や状況であろうと、人を殺していいなんてことはないわ!」

 

いおな「憎しみが憎しみを生むだけよ!」

 

つぼみ、なお、六花、いおながそう言う。

 

永琳「それは、プリキュアの信念かしら?まあ、それは、それでいいわ。けれど、覚えておきなさい。1つの判断が命取りになるわ」

 

永琳がそう言う。

 

うどんげ「あ、プリキュアの皆さん。治療も終えましたから、部屋に入っていいですよ。けど、何名かはまだ寝ていますので、起こさないようにしてください」

 

うどんげが雰囲気を変えるためにそう言う。

 

ホワイト「そうですか」

 

こまち「じゃあ、お言葉に甘えて」

 

そう言うとホワイト達は、なぎさ達がいる部屋に入る。

 

永琳「はあ~、優曇華院。少しは、空気を読みなさいよね」

 

うどんげ「すいません、師匠。けれど、あんなことをプリキュアに言わなくっても・・・」

 

永琳「優曇華院。私は、ただ現実的なことを言っただけよ。このまま、戦闘に戻っても、プリキュアは、誰1人殺さないわ。でなければ、本当にプリキュアの誰かが死ぬわ。そうなれば、連鎖を起こし、プリキュアは必ず全滅するわ!」

 

永琳がそう言う。

 

「八意様は、相変わらず手厳しいわね」

 

うどんげ「さ、サグメ様!」

 

永琳達の前に現れたのは、サグメだった。

 

永琳「そうかしら?まあ、それより、あかつきは、本気で外の世界を征服しようと考えているが、他に何か企んでいる気がするわ」

 

サグメ「奇遇ですね。私も同じような考えを持っていました」

 

永琳とサグメがそう言う。

 

うどんげ「そ、それはどういう意味ですか?」

 

うどんげがそう言うと輝夜も頷く。

 

永琳「実は、純狐が奇妙なことを言っていたわ。『彼は、征服以外にも何かある。根拠は、前に私が会った時、私と同類』だと・・・」

 

うどんげ「同類?」

 

サグメ「つまり、純狐が月の民であり月の女神とされる嫦娥を恨んでいたように、あかつきにも誰かを恨んでいると」

 

永琳「そうよ」

 

輝夜「それって、親を殺した人間たちのことかしら?」

 

永琳「その可能性はないわ姫様。それは、核兵器を使って、核戦争を起こさせて、人類を滅亡の危機においやるわ」

 

サグメ「それに、側近のアールドールとその兵士らは、人間よ。もし、人間を恨んでいたなら、雇わないし、育てたりもしない。それにとっくに捨て駒にされているわ」

 

サグメと永琳が輝夜の発言を否定する。

 

うどんげ「じゃあ、誰を恨んでいるんですか?」

 

永琳「それは、わからないわ。けれど、あかつきがよからぬことを実行しようとしているのは、事実よ。今は、それだけ・・・」

 

永琳が空を見上げながらそう言うのであった。




東方縁起図鑑

鈴仙・優曇華院・イナバ(読み:れいせんうどんげいんいなば) CV:高田初美(ふし幻)

永遠亭で暮らす月の兎で藥師の八意永琳の弟子。
元々は月に住む「月の兎」だったのだが、現在は月から逃げ出して幻想郷にある永遠亭で暮らしている。なお、月の異変後は、堂々と「地上の兎」と名乗っている。
普段は、永遠亭の主である蓬莱山輝夜のお守から師匠である永琳の補佐、永遠亭の家事全般や迷いの竹林に住む妖怪ウサギたちの監視統率、そして人間の里へのお使いなど、恐ろしく多岐にわたる。また、雑用係であり、薬師の師匠である八意永琳に学びつつ、日々様々な雑用を(押しつけられつつも)こなしている。
同じ兎のてゐにはよく手を焼いていて、また、師匠たちの板挟みで中間管理職のような苦労をしいられているとか。
そんな苦労人だが、戦闘のセンスは高いらしく、永琳から永遠亭の荒事全般を任せられている。月にいた頃の上司である綿月依姫や綿月豊姫からも高く評価されていた。
さらに、元々臆病な性格だったが、いろいろなことがあったおかげで、強敵にも臆することなく立ち向かう等、特に精神面において大きく成長した姿も見られる様になった。
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