照-Teru- テルーの大冒険   作:夜斗

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あらすじを変えました。変えた理由は後書きでw

オリジナルキャラクターが出ます。


第2局 実力

 部室の前にたどり着いた照達は、部室の扉をコンコンと叩こうと思った所で、扉に貼られてある紙を見つけた。そして、叩こうとしていた手を下に降ろした。照と菫はその紙を見た。貼られてあった紙には、

 

 部員募集

 誰でも大歓迎です。だけど、まず最初に入部テストをしてもらいます。そこで、1軍、2軍、3軍を決めさせてもらいます。いきなり1軍という事は滅多にないですけど、もし1軍なったとしても慢心しなようにしてください。練習をさぼったりしていたら降格になる事だってあるという事を覚えておいてください。それに、1軍だからと言って、インターハイに出られるとは思わないようにしてください。1軍でも、十数人はいますので。そして、その中で強い人ベスト5がインターハイのメンバーに選ばれます。2軍になった人も、落胆せず、練習をしっかりと励んでほしいと思ってます。頑張ってる人は昇格されます。3軍になった人も諦めなければ昇格もあります。3軍の人の最初の仕事は雑用が多いですけど、しっかりと練習をしてください。

 最後に、この話を読んで、それでも入りたいと思った人は、扉を2回叩いて入ってください。

 

 2人は最後まで読み終えた。そして、照は1軍に興味を持った。どうせやるなら1軍で頑張ろう、と。

 

「へぇ、こんな感じなのか」

「1軍か....」

「どうしたんだ?照。1番を目指すのか?」

 

 菫は、照が1軍に興味がありそうな反応をしたので、1軍を目指すのかを聞いた。

 

「目指す....のかな?」

 

 その質問に照は曖昧な答えを言った。菫は、それを聞いて、1軍を目指すのか、まあ私が1軍を目指すのには変わりがないがな、と思った。

 

「まぁ、頑張れ。私も1軍に入れるよう努力するから。それじゃあ入るか」

「うん」

 

 菫はそう言い、照が肯定したのを確認すると、扉を2回叩き、扉を開け入って行った。照もそれに続くように、入って行った。

 

 

 

 *****

 

 

 

 2人が入ってからまず最初に目に入ったのが、全自動麻雀卓だ。それも、何台も。軽く十数個ぐらいはあるだろう。それに、満員状態だった。どの卓も人が居て、麻雀をやっていた。入部テストでもしてるのかなと、ぼーっと見ていたら、部長らしき人から声をかけられた。

 

「二人は入部希望者ですか?」

「あ、そうです」

 

 照が言おうとしたら、代わりに菫が言った。そして、その言葉を聞いた部長らしき人の説明が始まった。

 

「まず、私は部長の牧瀬香織(まきせかおり)です。2人は入部テストを受けてもらいます。もう先に来た人たちは、始めてますが、特に早い者勝ちというわけではないので、焦らずゆっくりしていってください。此方の部員達と5試合やって、その結果を見て何軍になるか判断します。じゃあ、早速えっと....」

「あ、私は弘世菫です。で、こっちは」

「宮永照です」

「分かりました。弘世さんに、宮永さんですね。それじゃあ、弘世さんはこっちの卓。宮永さんはあっちの卓でお願いします」

 

 そう言って、部長は私たちの後に入ってきた人に、説明をする為に行ってしまった。残された2人は、

 

「じゃあ、私はこっちだから頑張れよ」

「そっちも」

 

 と、言い、別れた。菫は早速、言われた場所に行き、卓に座り麻雀をやり始めた。照は、それを見送ってから自分もと、言われた場所に行き麻雀を始めた。やる前に麻雀を打ってくれる部員の人に挨拶を忘れずに。

 

 

 

 *****

 

 

 

 なんか、ギャラリーが騒がしい。そう思った菫は、その方向に目を向けると、ある卓に大勢が群がっていた。それも何十人も。自分も行きたい、という気持ちが出てきたが。それを抑え、菫はこの試合の最後の言葉を言う。

 

「ロン、8000、終わりですね」

「うわぁ、強いですね。これで3回1位。2回2位。多分だけど、1軍になれると思うので頑張ってね」

「ありがとうございました、部長さん。でも、さっきの部長さんも強かったですよ。1位を取ることはできなかったですし。」

 

 菫が言った通り、部長は強かった。2位の人に2万点近くの差をつけて断トツの一位だった。そして、次に部長が言った言葉を聞いてこの強さに納得した。

 

「まあ、これでも去年の個人戦ベスト8に入れたからね」

「ベスト8⁉︎すごいですね」

「ありがとね」

「あ、それと、さっきからむこうが騒がしいんですけど、何かあったんですか?」

 

 菫は、さっきから行きたくてムズムズしてた気持ちを抑え。向こうで、何があってるのかを問いかける。すると、部長は丁寧に答えてくれた。

 

「えっと、あなたと一緒にいた、宮永さんが、とんでもない打ち手だったんでね。説明するのは簡単なんだけど、言っても理解できるかどうか....。実際に見てもらったらわかると思うから、見てくる?」

 

 部長は、なんか言いにくそうな、今ある現実を受け止めれないような。ありえないものを見たような、びっくりしてる顔をしていた。菫はそれを見て不思議そうな顔をしながら、ギャラリーがいっぱい集まってる卓に近づいていった。そして、卓を見たらありえない光景が目に入った。

 

「ツモ、6200オール、これで全員飛びです」

 

 その卓には、1軍らしき人が3人、それに照がいた。しかも、今の照の言葉が本当だとすれば、1軍の3人相手に、同時飛ばしをしている。その瞬間、照に質問したいことが山ほど出てきた。例えば....

 

「うわっ、強すぎ。これ6連続和了だよね?しかも、全員焼き鳥で終了。これ、誰がどう見ても文句無しで1軍決定じゃん」

「ですね。結果は5試合中全ての試合で、2人以上飛ばしてます」

「ヤバすぎっしょ。えっと宮永さんだよね。中学は麻雀部とかに入ってた?」

 

 この質問だ。菫の知る限りではインターミドルには照はいなかった筈。なのに、この強さ。

 

「中学は部活に入ってないです。麻雀は家族麻雀しかやったことがないです」

 

 菫は、驚愕した。家族麻雀だけでこの強さだと⁉︎

 それと同時にギャラリーの人達が、ざわめき始めた。耳を澄ませば、えっ?あの強さで、家族としかやったのがない?中学、麻雀部に入ってないであの強さ⁉︎とんでもない人が現れたな、などなど。

 

「えっと、それは本当?」

「本当です」

「マジで⁉︎、これはもしかしたら....勝てるんじゃない?」

「あぁ、あの個人戦二連覇した。戒能良子さんに」

 

 戒能良子。一昨年と去年の個人戦優勝者。以前までの個人戦の決勝戦は、ほぼ同じぐらいの強さの人達が戦っていた。が、高校になってから、突然現れた選手。周りの選手を圧倒的な強さで寄せ付けず、変幻自在なプレイをした選手。団体戦でも、大活躍をし、母校の大生院高校を団体2位にした経歴を持つ。今年の活躍によっては、高校卒業後、プロになるという噂まで出ている。

 

 部長は手を叩き、私語を止めさせる。

 

「はい、これで、今日の入部テストを終わりにします。それでは、結果を発表します」

 

 ごくっ。緊張してるのか周りから、唾を飲み込む音が聞こえてきた。菫もすこし顔が強張っているようだ。照は相変わらず、ぼーっと自然体で部長の言葉を聞いていた。

 部長は、一旦周りを見て、みんなが聞く姿勢になったのを確認したらさっそく結果を発表し始めた。

 

「まず、1軍。宮永照....」

 

 周りからは、やっぱりか、流石にあれを見せられたのに、1軍じゃないのはありえないよな。という声が聞こえてくる。

 

「そして、弘世菫」

 

 その言葉が、部長から言われた瞬間。菫は、嬉しさより、あぁ、あの照と同じ1軍か。という思いが出てきた。あの強さを見せつけられたら、本当に同じ1軍でいいのか、という思いが。と、そのまま思考の海の中に入り込む、というその瞬間、部長の言葉が聞こえ、現実に戻された。

 

「3軍は....以上です。これで、明日からはそこにいって練習を始めてください。はい、今日は解散」

 

 これから、どうしようかと思っていた菫だがそこに、照が話しかけてきた。

 

「菫、1軍になれたよ。菫もおめでとう」

「あ、あぁ。照もおめでとう。って言うか、照強かったんだな。あのポンコツ姿からは想像できなかったよ」

「むっ、だから、私はポンコツじゃない」

「分かった、分かった。それじゃあ、帰るか」

 

 そういって、2人は部室の扉を開け廊下に出て行った。

 

 

 

 *****

 

 

 

 廊下を歩きながら、菫は考えていた。本当にあの強さは家族麻雀だけなのか。もし本当だとしたら、家族に秘密があるんじゃないか、と。それを確かめる為に菫は早速、照に問いかけた。

 

「照、お前本当に家族麻雀だけしかやってないのか?」

「うん、そうだよ」

 

 照は即座に答えた。照の顔を見ると、何で前に聞いた質問をまた聞いてるのかな?と思ったのか不思議そうな顔をしていた。菫はその顔を見て、嘘をついているわけじゃないな。と思い次の質問を問いかけた。

 

「家族で、3麻?」

「いや、親2人と私と妹の4人で普通の麻雀」

「あれ?妹はいなかったんじゃ....」

「あっ、酷い。誘導尋問をされた。やっぱり3麻をやってた」

 

 照は慌てて、訂正をした。が、慌てすぎていて、滅茶苦茶なことを言ってしまった。それを見た菫は、大きく溜息を吐き、照の言ったおかしな事にツッコンだ。

 

「おい.....おい.....。言ってることが滅茶苦茶だぞ」

「知らない。妹はいない」

「はぁ、何でそんなに妹が居ない事にしたいのかが気になるが.....」

 

 と、菫は照を見たが、照は聞かれたくないのかそっぽを向いていた。偶に此方をチラッと見てくるが、菫がジッと見てると分かったらすぐさま、目を逸らし、その繰り返しだった。菫はこれ以上追求しても何も出ないな、と思い話を止めた。

 

「まぁいい、この話は終わりだ」

「うん」

 

 

 2人とも話すことがなくなり、無言で歩いていたが、耐えきれなくなり菫が、話題を出した。

 

「あ、そうだ照って寮か?」

「そう、205号室」

「本当か?私は206号室だ」

 

 何と偶然にも隣同士だった2人。照はそのことを知り、菫に遊びに行っていいか尋ねた。

 

「隣....。遊びに行ってもいい?」

「いいぞ。けど、中の物を壊したりするんじゃないぞ。何か、照が使うと爆発しそうだからな」

「失礼なことを言われた。流石に私でもそこまで酷くない。ただちょっと動かなくなることもあるだけ」

「おいっ、おいっ」

「大丈夫」

 

 照は、菫を安心させるために、胸を張って答えた。が、菫は、それを聞いてますます照がポンコツだな。と思った。

 

「これほど、安心できない、大丈夫を聞いたことがないな」

「むっ、菫。私に厳しすぎる」

「お前が、ポンコツ過ぎるんだよ⁉︎」

 

 菫は、照にそう言った。照はその言葉を聞いて、ムッとして、早足で寮に帰ろうとした。が、当たり前だが、早速寮とは逆方向に帰ろうとしていた。それを見た菫は、

 

「ったく、お前は自分の方向音痴の酷さを自覚しろ!」

「方向音痴じゃない、100回に1回ぐらいは当たってる。それに、偶にちゃんと帰れる事だってある」

「だから、それが方向音痴だといってるんだ!しかも、とんでもない酷さのな!ほら、私とお前の寮の部屋は、隣同士だし。一緒に行くぞ」

 

 と菫はいい、照の手を掴み引っ張り出した。照は、いきなり捕まれ、引っ張られたので、よろけて転けそうになったが、何とか転ける事は防げた。菫はそれを横目で見て、行っても大丈夫だと判断し、寮に向けて歩き始めた。そして、2人はそのまま寮の中に入って行った。

 

 

 その夜、鍵がなくて、部屋に入れない。と言って泣きついてる新入生が居たそうだがこれもまた今は関係ない話だろう。

 

 

 

 *****

 

 

 

 21世紀、世界の麻雀競技人口は数億人を超え、

 

 

 プロの麻雀プレーヤーは人々の注目を集めていた。

 

 

 高校でも大規模な全国大会が毎年開催され、

 

 

 そこではプロに直結する成績を残すべく、

 

 

 高校生麻雀部員たちが覇を競っていた。

 

 

 これは、その頂点を目指す少女たちの軌跡。




前までのあらすじだと此処で一旦完結になって、気が向いたら入部後の話を書くつもりでした。
けど、この話を書いてたら、気が向いたのでw 投稿スピードはゆっくりですけど少しずつ書いていきます(=゚ω゚)ノ
感想&評価&お気に入り待ってます(・∀・)ノシ

あ、今の白糸台は照達が高校三年生の時ほど部員はいなくて、何チームもつくれないので普通に、部員で強い人ベスト5がインターハイに出られますw
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