IS インフィニット・ストラトス~ツインドライブの使い手~Ver1.02 作:Thalys954R
屋根に上ると織斑先生が居た
「こんな時間に何処へ行く気だ?赤城」
嫌な人に見つかったな
「ちょっと散歩に行ってきます」
もちろんISでね
「許可した覚えはないが」
そう言えば許可居るんだっけ?
「俺は嫌だったんですが、機体のバージョンアップと業務連絡もかねて来いと篠ノ之博士から」
篠ノ之の名前が出たとたん織斑先生の態度が変わる
「また呼び出しか・・・全くあいつは」
入学式までの1ヶ月間に2回ほど俺は篠ノ之博士に呼び出され無断外出して大騒ぎになったのである。
「伝言があれば伝えておきますが・・・今日は他の用事もあるんで手短になる用件をお願いしますね」
そう言って行こうとすると手を捕まれて引き留められた
「まったく、明日の授業に支障を出すような事にならないようにしろ、いいな?」
織斑先生はそういうと寮に戻っていった。
「さてと、行きますかね」
[翔、昨日追加された機能で現地での移動手段を利用できます。駐車場に向かってください]
新機能、バイクを使用できる?。
「バイクを持ってくのか?重労働だぜ?」
持つのは大変だが、バックスは特に問題としてないようだ
[そうではなく、バイクをISの装備として登録します]
また凄いことだな
「つまり、ISのバススロットにこいつを入れるって事か?」
俺は無理だと信じたい・・・だってバススロットには容量制限がある。
一定以上は入らないのだ
[私は通常のISよりもバススロットを多く持っていますので容量的には問題ありません。それに雨ざらしにされる機械を見るのは同類として見るに堪えません]
それが本音か、
「じゃあ他の機械はどうするんだ?」
[翔、これは貴方のバイクであり私の仲間でもあるのですよ?]
これ以上なに言っても無駄か・・・
「分かったよ。じゃあそうしよう」
もう何を言っても論破されそうだ
バススロットにバイクを入れると僕はツインドライブの起動手順をスタートした。
「ツインドライブ起動チェック」
[シンクロシステム正常起動しました。ミラージュ ランサーF1(FX/G2/CR-200)との同期を開始しています・・・同期完了しました、同期率は100.5パーセントです]
俺を光が包み俺は人型モードのバックスと同じ姿になる。
そうバックスは人型では女性なのである・・・つまり何故か俺は今、体は女性なのである。
これは束さん曰くバックスとミラージュのシンクロによって作られる特殊なシールドによって見た目だけ女性に変わるのだとか・・・あと俺じゃないというカモフラージュの意味もあるらしい
「チェックリストクリア、起動!」
そして俺をISが包んで起動完了である
[ツインドライブモードで起動しました、私としてはツインドライブで飛行しなくても間に合う速度だと思うのですが・・・]
「さあ、俺も分からないよ、博士がご氏名だし、仕方ないんじゃないか?」
[最初は嫌がっていませんでした?]
確かに最初にツインドライブで起動したときはショックだった。
手は震える、足はガクガクととても男とは思えない容姿に愕然ともしたけど、セカンドシフト後の機動性が格段に違っていたりするという利点の方が多かった。
「さてと、新記録を作りますかね・・・」
数分後ユーラシア大陸のはるか上空、成層圏を超音速で飛行する未確認飛行物体が観測されたとかされないとか。
ル・マン郊外
結局、指示された場所が二転三転して結局70キロほど走らされた後
「お久しぶりです、博士」
俺は篠ノ之博士と会っていた
「久しぶりだね~いつ以来かなぁ?」
いつも通り?の熱烈な歓迎を受けながらとりあえずデータを渡す。
「とりあえずこれが言われていた課題です。ちょっと出力的に今博士が作ってるのよりは低いですけど、バランスとって設定してあるので扱いは簡単かと」
この2つは俺が趣味で勝手に設計した第4世代ISである。
「ほうほう、前回の第3世代の時より完成度高いねぇー」
束さんはデータをすぐに展開しチェックを始めると同時に追加装備をブラックバードにインストールしていく。
ここで悪魔がでてきた・・・
「しょちょー来たんですかぁー?」
中学生くらいの女の子がでてきたがこの子が悪魔なのである。
実は過去2回ともこの子にいじられているのである。
この子は新乃 圭ちゃん、いわゆる「女の子が好き」と言うタイプの人だ。
「圭ちゃん!?いやー・・・・ひゃん・・・あ、ちょと!?ほんとにやめてください!!」
ここで知っておいて貰いたいのが今俺は女性であると言うことである。
「ちょっと!?どこさわってるわけ!?離せ!このHENTAI!!」
速攻で後ろに回られて胸を以下略・・・・
対処方法?簡単です一本背負いで投げる!
「離れろ・・・この変態がぁ!」
そして蹴る!ひたすら蹴るのである・・・え?死なないか?大丈夫だと思うよ
「あ~良い・・・この蹴られる感覚ぅ・・・」
いっそのこと殺してやりたい・・・イカンイカン、俺の暗黒面が顔を出すところだった。
とりあえず適当に気絶させるか・・・
「さてと、ポル君の部屋にいる子なんだけど、知ってるよね~?」
とりあえず圭ちゃんをしばき倒したところで束ねさんに言われた
「はい、とりあえずは嫌われる算段を付けてます。最悪は逃げます」
そういうと束さんは爆笑した
「あーはははは、きびしーねぇ。いやーやっぱりポル君を学園に送って正解だったね」
俺は覚えてないというか知らんけどな
「とりあえず、この後は罪人達の贖罪を・・・ちょっとね」
意味深に笑うと束さんは
「でもね、あの子の気持ちも分かってあげた方が良いと思うけどね~♪」
束さんにしては人に関わるようになったと思う。いや冗談じゃなく
「そうですね、心得ておきます」
「そうそう、今回は新しい装備も追加したから」
そういうと束さんは気絶している圭ちゃんを引きずってラボに行ってしまった。
「さてと、じゃあ行きますかね」
[本当に行くのですか?翔]
彼女を送り込んだ真意を確かめにデュノア社社長宅に行く
「行かないといけない気がするから・・・かな」
思ったより近かった件について・・・
「ここか情報収集を兼ねるから単一仕様能力じゃなくてストラトス プロトティーポを使用する」
[了解、第2形態移行、ストラトス プロトティーポ展開します]
※ストラトス プロトティーポ:第二形態から使用可能になる偵察特化型装備。マイクロカメラの映像を機体に投影することによってあたかもそこに何もないように消えたり、センサー波吸収塗装による完全なステルス形態でセンサーは一切反応しない。ただし機体のエネルギーと電磁パルスの関係で膨大なエネルギーを使用する攻撃装備は使用できない。単一仕様能力(漆黒ノ霧)との併用はできない。
監視カメラ、赤外線アクティブセンサーに空間波動センサーと・・・ここは機密の軍事研究所か?
「面倒だ、一気に突っ切る」
[あまり得策とはいえませんが・・・この場合ストラトス プロトティーポの性能テストにもなりますね]
そのまま社長がいるであろう部屋に到着したがセキュリティーシステムに反応はなかった。
「お悩みのようですね、デュノア社長」
その男、シャルルの父は昼間だというのに自室のソファーで頭を抱えていた
「誰だ!?」
来客の予定はなかったようだな
「息子さんの学友ですよ、ちょっと彼のことでお話があって参りました」
太陽の光で逆光だったので2・3歩前に出る
「日本から来たというのか?まさか・・・超音速機を使用しても無理だ」
驚愕するシャルル父を前に俺は
「私は少々常識という概念がありませんので」
そういってメモリーカードを投げて渡した
「つまらんことで娘を大変な目に遭わせる事はないと思うのでせめてもの慈悲です。第3世代ISの非武装仕様です」
タダででくれてやる訳じゃない、俺はそこまで慈悲深い人間じゃない。ちゃんと言わなきゃいけないことがあるからな
「何故私たちにここまで・・・」
俺はブラックバードを解除、残念ながらツインドライブ機の待機状態ではまだ女性なのである・・・悲しい
「もちろんくれてやる訳じゃない、あんた・・・自分の娘を道具にしてでも会社を守りたいのか?」
そう聞くとシャルル父は沈み込んだ表情になった
「私は、役員会の決定を覆せなかったのだ・・・」
そうしてシャルル父はポツポツとその経緯をしゃべり始めた。
自分の妻は子供を産めない体質であったこと、シャルルは不倫相手の子ではあるが正妻は彼女を引き取りたいと言っていたこと、しかしデュノア社の役員会で日本における特異ケースとの接触にちょうど良いと言うことで彼女を利用しなければいけなくなったこと、その罪の意識から彼女に冷たい態度をとっていたことなど。
「なるほどね、利益優先のくだらない理由ではあるけど、一応父親としての自覚はあるわけだ・・・」
まあ及第点かな。
「シャルロットは・・・どんな様子なんだい?」
まあ父親として当然か
「あんたにそれを心配する権利はないと言いたいところではあるが・・・まあ良いだろう、俺に女子であると早速ばれたな、まあ俺はちょっと事情が事情だから仕方ないと思うが」
なんだか・・・ただの男前女子的な風に見られてる?
「そうか・・・君なら仕方ないとな・・・」
残念そうではあるがある程度あきらめが見えた。
「俺は帰るけど、やっぱりそのメモリーカード返してくれ。第3世代と第4世代のデータが入った特典仕様に交換だ」
とりあえず父親としての自覚があるだけマシかな
ISを展開、寮に帰宅しないと面倒な時間だ・・・。
俺は空を飛んでいる感覚が好きだ、大気を切り裂いて超音速の壁を破るイメージが好きだ。
残念なことはブラックバードの高速モードはマッハ7.1(時速8697.5㎞/h)で飛行し東京-パリ間なら1時間ちょっとと言うことである。
日本・IS学園 学園寮にて
寮に戻るとシャルルは寝ていた。そりゃあそうだ、午前4時を回ってるんだから。
俺は適当に着替えるとベッドに横になった。
「ドッと疲れるのは残念なんだけど、訓練後みたいで心地良いな・・・」
[私には理解しかねます]
そして俺は若干仮眠をとったと言う睡眠時間で翌朝を迎えたのだった。
午前6時
「こう・・・ちゃ?」
俺が紅茶を入れているとシャルルが目を覚ました
「おはよう、シャルル。目覚めの紅茶でも飲むかい?」
神様が送ってくれた荷物の中に何故かティーポットと茶葉が入っていたことはびっくりだ。
というかあの段ボールは無駄に容量がある。某狸じゃなくて某猫の4次元何とかと一緒とか?
「それじゃあもらおうかな」
昨日の夜あんな事があったとは思えない顔だな
「はい、かしこまりました。なにかご要望は?」
俺も寝ぼけていた気がする・・・・
「じゃあミルクティーをお願いします」
「紅茶の入れ方」なる本が段ボールから出てきたのも驚きだよな。
「さて、昨日の件でシャルルのお父さんと会ってきたよ、それで・・・」
やっぱり話しておくべきだと思い話そうとしたんだけど言葉が出ない
「昨日、父から電話があったよ。今までのこととその・・・これからどうするかの事で」
シャルル父も行動派なんだなと思ったが・・・もっと早くに動くべきだと思う
「これから、どうするんだ?もしかして本国に・・・」
シャルルはうつむきながら
「呼び戻されるだろうね、そしたら最悪は牢屋行きかな」
困ったように笑うシャルル
「問題ない。シャルル、君はここに残れるよ」
俺は平然と言った。
「え!?」
俺は生徒手帳の特記事項の欄を開く
「お父さんに呼び戻そうと言う動きもあるって言われたんじゃない?でも、IS学園校則特記事項「本学園に在学中の生徒はその在学中においてありとあらゆる国家・組織・団体に帰属しない」っていうのがある。つまり戻そうとしても学園の校則で禁止されていてこれを破ることはアラスカ条約に違反することになるんだ。3年間は安心だし第3世代ならもうとっくに試作段階に入っても良いくらいのデータは与えてきたから平気だよ」
嫌われることを目的にしたけど結局はこうやって協力してしまう俺って結構情けないやつ
「翔って、嫌われようとしたり、でも僕のために動いてくれたりして一体どっちなの?」
ここで本心を話すべき何だろうか・・・
「俺か?うーん・・・・ただ、ちょっとお節介が焼きたくなっただけかな。まあ気にすんな」
言ってて恥ずかしくなった
「うーん、もう無理かな?」
なんか幻聴が聞こえた?
「シャルル?何だって!?」
うろたえる俺にシャルルは
「秘密だよ♪」
そういって微笑んだ
次話へ続く