フィオーレ王国……人口1700万の永世中立国。
そこは…魔法の世界。
魔法は普通に売り買いされ、人々の生活に根付いていた。そしてその魔法を駆使して生業とする者達が居る。人々は彼らを〝魔導士〟と呼んだ。
魔導士たちは様々なギルドに属し、依頼に応じて仕事をする。そのギルド、国内に多数。そのフィオーレ王国にある街マグノリア。その街で1人の青年が居た。
その青年の名は、 レーヴェ。
「疲れた。急にこんな場所に行けって、舐めてんのか。あのアホ師匠」
レーヴェは、頭を掻きながら椅子で体を伸ばしていた。何故こんなに人が多いのかと考えていると、足元にあった一枚のビラを拾い上げる 。そのビラを見た後、何故人がこんなに多いのかということに納得した。
「収穫祭か……なるほど。とりあえず目的地を探すか」
「さてと……」と思い椅子から立ち上がり歩こうとすると前から、「家賃ーーー‼︎」と言いながら女性が走ってきて、突然の事だったのでレーヴェは避けれず、飛ばされてしまった。
「ゴ、ゴメン。大丈夫だった!?」
ブロンドの髪の女性がレーヴェの元に駆け寄り手を差し出す。レーヴェはその手を取ってから立ち上がった。
「一応な」
「なら、いいんだけど……本当にゴメンね」
「気にすんな」
すると、レーヴェは女性の手の甲に紋章があるのに気づいた。
「なぁ、あんた
「えっ、うん。そうだけど」
「悪いけど、案内してくれないか?」
「いいけど……ギルドに何か用事?」
「あぁ」
面倒くさいけど、と呟いて溜息を吐いた。
「あんた、名前は?」
「……レーヴェだ」
「私はルーシィ。よろしくね、レーヴェ」
「よろしく」
笑顔で握手の為に手を出すルーシィに対して、レーヴェも手を伸ばし握手して、そのあと二人とも歩き出した。
「……ちなみにあんたが向かってた方向はギルドと逆よ」
「何⁉︎」
◆
移動後
「……昔見たのと変わってるな」
それもそのはずだった。なにせ、レーヴェが来る前に見たギルドは、魔導士ギルド
「いろいろあって建て替えたのよね……ってやば⁉︎ミスコンが始まる‼︎」
そして、ルーシィはまたも「家賃ーー‼︎」と言って走って行った。取り残されたレーヴェは頭を掻きながら入り口の前で立ち止まっていた。
(前に来たのはいつだっけな……)
レーヴェはギルドの人間ではなかった。ならなぜ、前にきたことがあるのかというと自分の師匠の付き添いだ。レーヴェの師匠は前にこのギルドに居たらしい。
「おや、お前さんは……」
すると、レーヴェは突然、後ろから話しかけられた。
「久しぶり爺さん」
「レーヴェか。久しぶりじゃのう。元気にしとったか」
「一応な」
レーヴェが爺さんと呼んだ人物は、マスターマカロフ……つまり、
「そうか。所であの人はどうしたんじゃ?」
「知るか、あんなアホ。朝起きたら手紙があって『
「苦労しておるの、相変わらず」
「全くだ」
「それで、お主はうちで仕事をするのか?」
「あぁ。あれでも、師匠のアドバイスは外れたことがないからな」
そこがムカつく所だ、とレーヴェが付け足して、マカロフは苦笑した。
「ま、どっちにしろ今日は無理じゃろ。さぁ、ワシはミスコン見に行くぞ〜〜‼︎」
そう言って、マカロフは意気揚々とギルドの中に入っていった。
「やれやれ」
実は、レーヴェの師匠の手紙には続きがあった。
『
「……初恋じゃないっての」
そう言って、レーヴェはギルドに足を踏み入れた。
to be continued