FAIRY TAIL 紅の戦鬼   作:黒衣の男

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ラクサスと雷神衆

 

(そろそろ、ミスコンが始まるかな)

 

ギルドの中に入ったレーヴェは、壁にもたれかかって腕を組んでギルドの内装を見ていた。

前にきた時とは違い、今回のミスコンのために装飾されたであろう煌びやかなステージ。さらにテーブルが増えていた。

酒場の奥にプールが設置され外の入り口には売店やオープンカフェなどと充実していた。

中でも、レーヴェが一番気にしていたのは……

 

(ウェイトレスの服が変わってる……)

 

そう、ウェイトレスの服が変わっているのだ。すると……

 

「ん、お前もしかして……レーヴェか?」

 

椅子に座っている黒髪の男がレーヴェに声をかけた。

 

「久しぶりだな、グレイ」

 

レーヴェに声を掛けた黒い髪の青年……グレイに対しレーヴェも返事をした。

 

「うおっ、久しぶりだな‼︎取り敢えず、ココ座れよ‼︎」

 

グレイは右手で自分の右の空いている席を叩く。自分の隣に座れと言っているのだ。

レーヴェは、グレイの言葉に甘えて座る。すると、レーヴェはさっきから気になっていたことを尋ねた。

 

「ところで、お前また服きてないのか?」

 

すると、グレイは自分を見てから驚愕した。

 

「うぉ⁉︎いつの間に⁉︎」

 

「無意識で脱いだのか...相変わらずだな。普通にしていればいいのに」

 

そうなのだ。グレイは普通にしていればいたって普通の好青年なのだが、彼の魔法の師匠……ウルの修行によって脱ぎグセがついてしまったのだ。そのため所構わず脱いでしまい、民家から服を奪って逃げることもあった。

 

「しゃーねーだろ。俺だって好きで脱いでんじゃねーんだ」

 

「開き直るな」

 

 

グレイが開き直るのに対しツッコむレーヴェ。すると、グレイがレーヴェに尋ねた。

 

「でも、レーヴェお前確かフリーで仕事をしてなかったか?なんでここに居るんだ?」

 

「あぁ。師匠と一緒に揉め事処理屋やってたんだがな、突然師匠が消えてココ(フェアリーテイル)に行けって置き手紙があったんだよ」

 

レーヴェは突然消えた師匠に怒っていた。いつも自由奔放で何処かに消えるし、偶に借金を残して自分を保証人にしているのだ。その額はいつも自分の稼ぎの何倍もするのだ。だから、返すのにも一苦労。だからこう考えていたのだ。

 

(借金送ってきたら殺してやる……)

 

レーヴェの体から迸る怒りの念に対しグレイは、引き気味だった。すると……

 

「お待たせしました!我がフェアリーテイルの妖精の美の共演!ミスフェアリーコンテストの開催です!司会はこの俺マックスが務めます!」

 

『オオオオッーーー‼︎』

 

壇上に立っていた青年……マックスが高らかに宣言すると同時に、会場全体から歓声が上がる。

 

 

「あいつ、売り子やったり大変だな」

 

「売り子って外の売店のか?」

 

「あぁ」

 

「では、早速始めよう!エントリーNO1カナ・アルベローナ!」

 

 

 

 

「死ぬかと思った……」

 

「おいおい大丈夫かよ」

 

グレイは、今のレーヴェの姿に呆れていた。

レーヴェは鼻にティッシュを詰め込み、そのティッシュは血でまみれていた。

実は、レーヴェは激ピュアなのだ。女性の水着を見ようものならまず間違いなく倒れる。実際1番手の、カナ・アルベローナと2番手のジュビア・ロクサーは水着になったので鼻血を出して死にかけたのだ。

 

「ミスコンなんか見るもんじゃないな。出血多量で死ぬわ」

 

「そりゃ、お前だけだ。いい加減慣れろよな。お前もう15歳だろ。身長ちっさいけどな」

 

「身長は関係ないだろ。それに俺結構身長気にしてんだけど……」

 

「あ…そのすまん」

 

レーヴェは実は身長が歳の割に小さい。ルーシィの胸のあたりぐらいの身長だ。グレイは地雷を踏んだと思い謝罪した。そう2人が会話している時だった。

 

「エントリーNO7我らがギルドのスーパールーキー!その輝きは、精霊の導きか...ルーシィハ「ラストネームは、言っちゃダメー!」」

 

ルーシィの番になり、ルーシィは危うくファミリーネームまで紹介されそうになり、慌ててステージに飛び出した。

 

 

(よかった。パパが資産家だってばれたら選んでもらえないかも)

 

ルーシィの実家であるハートフィリア家は有名な資産家である。もし、バレてしまったら知られたら賞金が貰えなくなると危惧したルーシィは笑って誤魔化し、アピールタイムに入った。

 

「私は、星霊といっしょにチアダンスをします」

 

そう言って下に着込んでいたチアガールの服装に着替えるルーシィ。すると……

 

「エントリーNO8」

 

不意に控え室から聞こえて来る声。そして、次の参加者が現れた。

 

「ちょっと、まだあたしのアピールタイムが」

 

「妖精とは、私のこと。美とは私のこと。そう、全ては、私のこと。優勝はエヴァーグリーンで決定!

はい、コンテスト終了!」

 

 

「ちょっとあんた。邪魔しないでよ!! あたし……生活がかかってんだからね!!!」

 

自分のアピールタイムを邪魔されたルーシィはそう言ってエバーグリーンに食って掛る。

 

「おい、グレイ。あいつは‼︎!!」

 

「あぁ、雷神衆だ。ルーシィ!!! そいつの目を見るな!!!」

 

「え?」

 

「なにこのガキ」

 

グレイがそう忠告したもののもう遅かった。

エヴァーグリーンはメガネを外して、ルーシィに瞳を直接見せる。その瞳を見た瞬間ルーシィは石化した。

それを見た観客はざわざわと激しく動揺する。

 

 

「マズイぞ!!! 町民のみんなは早く逃げて!!!」

 

 

「うわああ!!」

 

 

「ひーー!!」

 

 

マックスの言葉を聞き、観客たちはその場から慌てて逃げて行き、妖精の尻尾(フェアリーテイル)のメンバーだけが残った。

 

「何のつもりじゃ、エヴァーグリーン!祭りを台無しにするつもりか!」

 

「祭りに余興はつきものでしょう?」

 

そう言って、舞台の後ろの幕を燃やすと、ミスフェアリーコンテストの参加者たちが石になっていた。

 

「馬鹿たれ!今すぐ戻さんか!」

 

そう、マカロフが告げた直後にステージに雷が降って来る。そこに現れたのは……

 

「よう、フェアリーテイルの野郎ども。祭りは、これからだぜ」

 

「雷神衆とラクサスだ!」

 

壇上には長髪の男フリード…長身の男ビックスロー…エバーグリーンを含めた三人チーム〝雷神衆〟を従えたラクサスの姿があった。

 

「バカなことはよせ!ラクサス!今すぐ皆を元に戻せ!」

 

「ファンタジアは夜だよな。さあ〜て、何人生き残れるかな?」

 

そう言ってラクサスはルーシィの頭上に雷を落とす。

 

(ッ⁉︎マズイ!)

 

誰よりも危険を早く察知したレーヴェは、壇上を駆け上がり石になったルーシィを抱え思いっきり飛び雷を避けた。ラクサスはレーヴェの突然の登場に少し怪訝な顔をした。

 

「誰だ、お前?」

 

「レーヴェって言えばわかるか?」

 

レーヴェが答えるとラクサスが高笑いをした。

 

「ハハハッ‼︎なるほどな。久しぶりだな、レーヴェ。お前がガキのときから変わらなさすぎて逆に分からなかったぜ」

 

「あんたは随分変わったな。不良息子みたいだぞ。いや、実際不良息子なのか」

 

「あぁ、そうかもな。それにしてもお前は揉め事処理やってた筈だが、よりにもよってうちに入るとはな。いいね〜俄然余興が楽しくなる」

 

「何を始める気だ?」

 

殺気をラクサスに向け放つ。その殺気は素人が受ければまず間違いなく気絶するような殺気だった。実際、ステージ近くにいるあまり実力のない魔導士は倒れている。だが、ラクサスは妖精の尻尾(フェアリーテイル)S級魔導士、つまり最強候補の一角だ。その後ろにいる雷神衆も、トップクラスの魔導士だ。そのラクサスは何事もないように話し出す。

 

「余興だよ、余興。フェアリーテイル最強を決めようっつう遊びだ。ルールは一つ、最後に残ったものが勝者。その名も、バトルオブフェアリーテイル」

 

その宣言の直後、後ろの机が飛ぶ。大きな音が聞こえたメンバーの視線がそこに向いた。

 

「いいじゃねえか、わかりやすくて。燃えてきたぞ!」

 

 

そこには、火竜(サラマンダー)と呼ばれる桜色の髪の青年……ナツの姿があった。

 

to be continued

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