オリ主が再びIS世界でいろいろと頑張る話だけど…side:ASTRAY《本編完結》 作:XENON
ーギガフロートー
「ん~コレならどうだ…」
テスターを差し込みグローブをつけた手を動かす。テスターいや検査機器から伸びたケーブルの先には連合系MSの装甲が外された腕がメンテナンスベッドにおかれ動きにあわせて連動するのを見る青年…ロウ・ギュールは満足そうに顔をしながら見る先にあるのはどの系統に属さないMSの片腕と両脚、周りには組み立て途中のアーマが無造作におかれてる
《ロウ、装甲の予想形状データと《上》で制作しているパーツのマッチングやってみたぞ》
「サンキュー《8》(はち)……ん~コレは結構難物だな………一応、連絡だけはしておくか。ユンにコイツのデータを送ってくれ」
《了解》
ロウとはなしていたのはアタッシュケースに液晶画面がついたコンピューター《8》。宇宙を浮遊していた戦闘機?のコンピューターらしいが人間と変わらないパーソナリティをもち、ともに笑い、たまに喧嘩したりもするロウの相棒。彼が組み上げた図面はエクシェスのコンピューターからサルベージした本来の手足の概念図
手足だけならギガフロートの設備でも出来るのだが、武装に関しては《8》が言う「上」……アメノミハシラの設備でしか製作および調整が難しい。ジャンク矢組合のユンにパーツに関してのデータを送り終えロウはアストレアF2と並ぶエクシェスを見上げる
「…8、エクシェスのヴォワチュールリュミエールと各関節周りのチェック頼む」
《了解だ………あの手足がいつでもつけられるようにOSの更新もやっとくぞ。ロウはなにすんだ?》
「オレか?エクシェスの隣にあるアストレアF2をみとく……なかなか面白い動力を積んでるみたいだからな~」
《┓( ̄∇ ̄;)┏、ハラバラニするなよ?》
「わかってる、わかってるって……さて、この前拾ったコレがあいそうだ……モノは試しにつけてみるかな」
楽しそうに笑うロウの背後には青を基調とした増加装甲一式が並んでいた
「ふう………はあっ!」
朝靄の中、拳を撃ち、肘撃ち、ギガフロートの床を抜かんばかりに揺るがしながら踏み込む姿…
「…ふううう……」
朝日を前に深く呼吸するのはサーペントテール《6》マルス・レディーレ。傭兵たるもの常に鍛え何時でも戦えるように今は亡き拳神バリー・ホー。またの名を《神無手》に師事し覚えた八極拳と自らの身体が覚えていた武術?の稽古を終え、軽く一礼する。近く掛けてあったタオルを手にし汗を拭きながら昨日の事を思い出していた
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ーーーーー
「くっ!」
激しく揺れるコックピット。操縦桿を握るマルスの瞳はモニターに注がれる…無骨で鉄塊と見間違えるほど巨大なメイスをグラムで受けるエクシェスの関節が軋み悲鳴を上げている
(……今まで遭遇したMSとは違う…パワーもだが機動性もエクシェスより上だ……)
操縦桿越しに伝わる重さから力量を悟るマルス…グラムのカートリッジは無い、ヴォワチュールリュミエール、リュミエールシールドも使えない。エネルギーもレッドゾーン…VPS装甲もバイタルエリアと関節周りのみ起動しているか危機的状況は変わらない
相手は機体コンディションは万全。それにメイスにまだ何かあると長年の経験が訴えている
(……恐ろしく頑丈なフレームで構成されているだけじゃない…それに装甲もVPS装甲に近い特性。それにあの動きは普通のOSじゃむりだ)
何度となく打ち合う中でわかった事を頭で整理し目の前のガンダムに集中する。宇宙で対峙する二機…互いに動かない。一つの流れ星が空をかけた。それが合図と言わんばかりに互いにバーニア全開でせまりグラムとメイスが激しくぶつかり合う。徐々に押され始めるエクシェス…とっさにバーニアを軽く上方へ噴かす。そのままの勢いで懐に潜り込み胴めがけ蹴りを入れた
わずかに距離が離れエネルギーがなくレーザーブレード無しのグラムを構え切っ先を突きの要領で胴へ打ち込む…バルバトスはそれを狙っていたかのようにメイスを突きつけ突っ込むグラムとメイスがこすれ火花が散り鈍い音が響く
メイスがエクシェスのコックピットに当たるも止まり、グラムもバルバトスのコックピットを捉えた状態で止まっている。引き分けかと誰もが思った次の瞬間、メイス先端から杭がエクシェスのコックピット付近に穿たれ相貌から光が消えた
「……負けたか……」
赤く染まったコックピットでつぶやき、シュミレーターのハッチを開いたマルス…相手の武器を見抜けていればと感じていた。しかし最大の敗因は自身の焦りだと気づき、次からはエネルギーカートリッジの予備とさらなる操縦テクニック向上を課題にきめ外へでた
「………ハーティ…アレス……誰なんだろ…ぼくの記憶に関係があるのかな…」
碧銀の髪の少女、赤い髪の女の人…アインハルト、ノーヴェとあった時に浮かんだ断片的な記憶…すごく懐かしく何故か胸の奥が苦しくなった。今までになかった事もだがメディカルルームで診てもらってすぐに出逢ったソーナ・シトリーと言う女性に可愛い。さらにはお母さん宣言されるまえに抱きしめられた
鼻血が出しながら、凄く安らいだ気分になっていたのを思い出して顔が真っ赤になるのを感じながらシャワールームへと入る…すでに誰かがいるみたいだ
(………誰かな…たぶんナガスミくんや翔真くんかな?とにかくさっぱりしよう)
汗だくになった服を脱ぎ、パネルに軽く手を触れる。暖かい水滴が肌にあたり落ちていく…気持ちよさそうにしていた表情が引き締まる。背後に気配を感じ何気ない感覚でバスタオルをつかみ振り返りざまに後ろにいた人物に投げた、シャンプー、ボディソープのボトルが舞い落ち視界を奪い素早く馬乗りになるような形で組み敷いた…がマルスの顔から血の気が引いていく
「………な、なんでマルス、おまえがここにいんだよ!」
赤い髪にピンっと立った癖毛、金色の瞳を向ける自分よりも年上の女性…ノーヴェに馬乗りに両手首をつかんでいる姿は端から見れば誤解を招く姿勢…バスタオルで身体は隠れているモノの布越しにでもわかる二つの大きな膨らみ、柔らかさに動転し勢いよく離れうわずった声を上げた
「ご、ごめんなさい!まさっ……うわあ!?」
勢いよく飛び退いた足元にはボディソープのボトル。それを踏みバランスをあわわと崩し再びノーヴェに倒れ込んだ。マルスの手にふかふかした弾力、顔にさわさわとした何かと甘酸っぱい女の子特有の匂いと鼻先に濡れた?感触…まさかとキギギと油が切れたロボットのように顔を上げた
顔を真っ赤にし豊かな胸を鷲掴み、おなか辺りには飛び散ったであろう白濁したボディソープ?がたぱたぱ落ち濡らし、トドメにマルスの眼前には楽園ならぬ赤く薄いKe
「あ、あ、あ、う、うわああああああ!!」
「ぶはっ!?」
いつの間にか展開したガンナックルで鼻血を盛大に噴くマルスの顔を全力全開で殴り抜いた、ぎゅるぎゅるとシャワールームの中で身体が舞いベチャと落ちた
「ナニがあったの!………………………ノーヴェちゃん、ナニを」
「そんな関係にいつの間に……お母さん悲しいわ…知らないうちに、お、大人の……」
「あ、あ、コレは、その、違いいますから!なのはさん、ソーナさん。あたし、マルスとはそんな関係じ…」
慌てふためきながら駆けつけたネプテューヌ、なのは、ソーナたちに説明するノーヴェ。マルスは鼻血をダクダク流しながら気絶しているのに気づきまだ寝ているツバサを起こしメディカルルームへ急行、輸血により命を取り留めたそうな
了