オリ主が再びIS世界でいろいろと頑張る話だけど…side:ASTRAY《本編完結》    作:XENON

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「なるほどな、わかった」


「リード、何かわかったか?」


「ああ、マルスが受けた依頼なんだが何やら裏がありそうだ。まだ裏はとれてないがな」


「劾、どうする?」


「………イライジャ、これはマルスが自分で考えた上で引き受けた依頼だ。オレは最後まで任せてみようと思う。クライアントはマルスを裏切った訳ではないからな」


顔に傷が目立つ美青年…イライジャ・キールにそう応えたのは傭兵部隊サーペントテールリーダー、最強の傭兵《叢雲劾》。彼の言葉に酒瓶を片手にしたリードも頷く

クライアントは裏切っていない。つまりはマルスは今の依頼を継続して行う義務があることを意味するからだ


「そうだった、劾。依頼が来ているんだが受けてみるか?」


「誰からだ?」


「ああ、依頼人は大東貴一。肩書きを調べたんだが管理局地上本部提督でGspirit隊隊長を兼任しているようだ、詳しい依頼内容は直に会って話したいそうだ」


「管理局?地上本部…………まさかマルスの依頼と関係あるのか?」


「良い線いってるなイライジャ。俺もそれなりには探りは入れておいたんたが中々の狸だって噂だ。劾、引き受けてみたらどうだ?」

リード、イライジャの視線が集まる中、劾は静かに口を開いた


「わかった。会ってみよう……引き受けるか、引き受けないかはオレ自身が決める」


「なら、早速連絡を入れるぜ。俺とイライジャ、ロレッタと風花にも立ち会ってもらうがかまわないな?」


「問題ない」


ニカッと笑いながら早速連絡するリード…果たして大東貴一からサーペントテールに頼む依頼内容はまだ誰も知らない


PHASE-36「新たな翼。死を呼ぶ凶鳥ーマルスー」side:ASTRAY   

翔真がミネルバのタンホイザーを打ち抜く数時間前…ギガフロート。そこにあるMSデッキで新たな機体が仕上がった

 

 

「こ、コレが俺のウィングガンダム?」

 

 

「ああ、《上》から送られてきたガンダニュウム合金とオレが作ったパーツを組み込んだんだ。詳細はコイツに載ってるからみてくれ」

 

 

いままでの姿とは大きく様変わりした愛機に驚きながら手渡された端末に目を通し唖然となり落としそうになった

 

バスターライフルは出力は1.5倍、旋回およびスラスター最大出力向上、反応速度も…なによりバスターライフルは分割でき三種類の武器へ変わるのもだが両肩に備え付けられたビームマント発生器。新規製造されたパーツが高次元に組み合わされ、もはや別モノともいえる機体にナガスミは震えていた

 

 

「………ロウさん、俺に使いこなせるかな」

 

 

「ソイツはナガスミ次第だ。形は違っても元はお前のウィングガンダムなんだ。機体を全力で信じてやれ。マルスもエクシェスを信じて駆っているからな……」

 

 

「……機体を信じる……名前は?」

 

 

「名前か?……ウィングガンダムフェニーチェ・リナーシタだ。あとコイツもつけてやるよ」

 

 

「こ、コレってブースタ?」

 

 

「ん~少し違うか。《VLブースタ》だ…コイツならトレミーに早く合流出来るだろ?マスドライバーの射角調整すればもっと早くつけるぜ」

 

 

明るく笑うロウの隣のメンテナンスベッドには機体をつつほどのブースタが置かれている。ナガスミはもう一度ウィングガンダム…ウィングガンダムフェニーチェ・リナーシタを見上げる

 

(リナーシタ、俺はお前を使いこなしてみせる……だから力を貸してくれ)

 

 

PHASE-36「新たな翼。死を呼ぶ凶鳥ーマルスー」side:ASTRAY   

 

 

…一時間後、ナガスミはバードモードに変形させたリナーシタ追加ブースタ装備のコックピットに座っている

 

 

『悪いなナガスミ、トレミーの食料、日用品、MS補給パーツのコンテナまで追加させてしまって』

 

 

「別にいいよ。こっちこそ色々してもらってばかりで…」

 

 

『気にすんなって…それより8をマルスに渡してくれよ…ジョージ!カウントダウン頼むぜ』

 

 

『キャプテンだ!ナガスミくん、大舟に乗ったつもりで安心してくれたまえ!』

 

 

「は、はい……(ジョージ・グレンってこんなにはっちゃけてたのか?)」

 

《気にしない方がいいぞ?》

 

 

冷や汗を流すその隣には液晶がついたアタッシュケース…8(ハチ)の姿。今後の補給をやりやすくするためマルスに預けるよう頼まれたのだ

 

「そうか?じゃ翔真先輩がいる場所までひとっ飛びしてくるか」

 

 

ーリニアカタパルト展開。目的地までの射角算出、障害有無確認……VLブースタ、アッセンブリ完了ー

 

リナーシタ《VLブースタ》装備が可変マスドライバーレールに固定。チェック項目を確認し操縦桿を握るナガスミの表情に緊張感が走り、待機を示すランプがすべて緑に変わった瞬間、すさまじい加速と共にリナーシタは打ち出された

 

 

ーーーーーーーー

ーーーーーーー

 

 

「………連合のウィンダム部隊確認。フリーダム、織斑一夏とインパルス、篠ノ之箒、戦闘行動継続確認…」

 

エクシェスのグラムが深々とウィンダムのコックピットを貫き通す、その背後からビームライフル、トーデスシュレッケンが迫るが振り返りざまに撃破したウィンダムをそのまま射線状に投げ、ビームと実体弾が貫き火花を散らしながら爆散。それにより視界が閉ざされ慌てて姿を探す二機のダガーLが震える。みるとコックピットに深々とアーマシュナイダーが突き刺さっている。パイロットが最後にみたのはモニターを貫く厚く冷たいアーマシュナイダーの刃…微かに血らしきモノが刃を伝い垂れてきた

 

 

「…………三機撃破…残り十五機…」

 

静かに抜くと力無く落ちていく二機に小さく呟くと次のターゲットへと向かいながら、ウィンダム、ダガーLを次々とグラムで袈裟切り、アーマシュナイダーでコックピットを穿たて抜くとオイルが血のように吹き出させ装甲についた、気にもとめず背後から来たダガーLの胴体へ潜り込みドラグ・リムで腹部を鋏む。

 

 

『い、いやだ!たすけ………グビアッ!?』

 

 

泣き叫ぶ連合兵士のコックピットがグシャリと押しつぶされる。挟みきられ泣き別れになりダガーLは落ちていく。次の相手は誰だと言わんばかりにメインカメラを向ける。一切の躊躇も見せず情け容赦なく撃破していくエクシェスに連合兵士たちに恐怖心を植え付けるのに十分すぎた

 

 

 

『く、来るなああ!?』

 

 

『ち、ちくしょおおお』

 

 

『………い、やだああああ!』

 

 

何よりも彼らを最も恐れさせたのはエクシェスの左肩にあるマーク。口を大きく開け稲妻を模した蛇の口に《SERPENTTAIL》の文字と《6》の数字…生きた伝説でもあり最強の傭兵《叢雲劾》が率いる傭兵部隊サーペントテールの六人目のメンバーの搭乗機《アストレイ・エクシェス》

 

 

《最強の傭兵》叢雲劾、《英雄殺し》イライジャに並ぶ傭兵……マルス・レディーレ、またの名を《死を呼ぶ凶鳥》マルス。味方であれば確実な勝利を呼ぶ軍神(マルス)、敵になれば相対したMS乗りすべて死へと導く凶鳥(エクシェス)

 

 

連合兵士、ザフト兵士の間でも彼と相対し生き延びたパイロットはいない…例え生き残ったとしても恐怖のあまりに二度とMS乗りとして再起できない

 

 

「サ、サーペントテール《6》!し、《死を呼ぶ凶鳥》がソレスタルビーイングにいるだと!?MS全機、奴を近寄せるなあああ!!」

 

 

「……後続部隊到着まで数を減らす。エクシェス、VL起動………すべて斬り伏せる」

 

 

今、彼等の前に《死を呼ぶ凶鳥》が羽ばたく……金色に輝く光の翼…VLを起動したエクシェスの超加速に付いてこれずMS(ウィンダム、ダガーL)だったモノが次々と切り裂かれ、爆発散乱していく、爆発の中から腕が弧を描き船のブリッジに勢いよく深々と突き刺さる。

 

 

「…………連合護衛艦の戦闘継続不可能確認。旗艦タケミカヅチ周辺の護衛艦およびMS排除任務に移る…」

 

 

VLを解除し向かうは連合旗艦タケミカヅチ護衛艦隊。まっすぐ突き進んでいくエクシェスの行く手を阻むように空からビームが降り注ぐ、軽く舌打ちしコントロールスティックを傾けスロットルを踏み素早く回避行動をとり上昇したマルスは相手の姿を捕らえた

 

 

PHASE-36「新たな翼。死を呼ぶ凶鳥ーマルスー」side:ASTRAY

 

 

 

 

続きは超電磁砲さんの本編で!

 

 




マルス・レディーレ

性別:男

身長:160㎝

体重:52Kg


年齢:14~15歳ぐらい(外見年齢から判断)

髪の色:黒に前髪に赤いメッシュ

瞳の色:黒

出身地:不明


職業:フリーランスの傭兵


若干15歳にして傭兵業を営む少年。一年前、火星圏のデブリベルトを胴体以外を破壊されたMSごと漂っていた所をジャンク屋に拾われた。意識を取り戻すも過去の記憶が無く、唯一覚えていたのはMSの名前「エクシェス」だけ、しばらくジャンク屋に身を寄せ生きる術を探していた時、ジャンク屋の知り合いの傭兵と出会った際、記憶の断片が蘇る


《管理局》《Gspirits隊》《大東貫一》のワード……失った自らの記憶を思い出す鍵になるのではないかと思い、ジャンク屋の仲介を経てついて行く事に

その際、ジャンク屋から餞別がわりに様々なパーツを組み込み修復した《アストレイ・エクシェス》を受け取り、名前がないと不便だろという理由でロウから《マルス・レディーレ》と名付けられた(意味はラテン語でマルス《火星》・レディーレ《戻る叉は来る》)




普段は純粋で無垢…いわゆる天然で女性に対して免疫が無い。ラッキースケベ体質(結城リト並み)もち。料理が得意だが見た目が壊滅的で味は最高。一人称は《僕》。ただMS、特にエクシェスに乗ると一変、冷静かつ大胆、奇抜な戦法で敵を撃破していく。



趣味:料理(創作!?) 読書(主に歴史書)、刀剣鍛造(ジャンク屋の影響で)

好きなモノ、海、風



嫌いなモノ

地球の雷、オバケ


搭乗機:アストレイ・エクシェス



アストレイ・エクシェス


形式番号:JGMWF-00X


全高:17m

重量:58t

装甲材質:発砲金属+VPS


動力源:パワーエクステンダー+デュートリオン


特殊装備:ヴォルチュワル・リュミュエール


武装

対ビームコーティング・アーマシュナイダー×4



量子通信誘導浮遊破砕爪《ドラグ・リム》


カートリッジ式ビーム発生器内蔵実体剣シュベルトゲベール《グラム》


超高出力ビーム斬撃剣《ライオットザンバー》


特殊機能:V・T(Vampire・Territory)



機体解説


火星圏に再び訪れたロウが同圏内にあるデブリベルトを航行中に両腕、両足、装甲を損壊させたMSの胴体と武装らしき残骸を見つけ中に冷凍睡眠されていたマルスと共に回収、マルスが記憶をとりもどすために傭兵部隊サーペントテールについていく事を決めた時に餞別替わりに修復し手渡した機体

喪われた両腕は連合系いわゆるX105系列と200系を、両足はアメノミシハラで天ミナをメンテしたさいにでた余剰パーツを組み、唯一無事だったボディフレームに発泡金属とVPS装甲をあわせ機体データにあった外観とほぼ同じに仕上げる一方で背部に105系のストライカープラグを組み込みと同時に武装の修復時に《グラム》にエネルギー消費を押さえるためアクタイオンが保有するEカートリッジ技術、量子通信誘導破砕爪《ドラグ・リム》にも組み込まれV・Lの稼働時間延長に貢献している


しかし特殊機能《V・T(Vampire・Territory)》の仕様はロウ、《8》でも解析およびプロテクト解除が出来なかった……解禁はマルスの記憶がよみがえった時かもしれない

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