オリ主が再びIS世界でいろいろと頑張る話だけど…side:ASTRAY《本編完結》    作:XENON

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PHASE-76「雷鳴の闇 後編」side・ASTRAY副題《繋がる想い、滅びの力》

「・・・・やらせない!」

 

「ッ!」

 

光の翼を広げるガンダムタイプがレーザー刃を輝かせ振り下ろしたシュベルトゲベール?が蒼いMSに迫ろうとする寸前に間にはいり両手で挟み防いだ…何だろう。何かざわざわするけど今は蒼いMSを助けなきゃいけない気がする。バビロニアバンガードの位置座標と味方識別コードを素早く転送し向かうように言った

 

 

 

『ッ!・・・・感謝する………(ま、まさかゴースト?なぜ今になって)』

 

戸惑いにも似た何かを蒼いMSから感じながら機影が離れていくのをサブモニターで確認しながら追撃行動に移ろうとする前に立ちふさがる。目の前の二機はデータがない。ならバビロニアバンガードに辿り着いて潜行するまでの時間を稼ぐしかない

 

 

《気をつけろマルス。ザフトのデータベースにハッキングしたんだが、あの二機は最新鋭機だ!機体名称は……》

 

 

 

「…光の翼を広げているのはデスティニー、パイロットは篠ノ之さん、あと一体、多分誘導兵器搭載機はレジェンド……乗っているのは……」

 

 

 

《マ、マルス?》

 

 

『邪魔をするなァァァァ!』

 

 

「っ………考えてる暇はないか…8さん!アレの用意を!!」

 

 

色んな情報が何処からか流れてくるのを遮るように聞こえた声にハッとなる。光の翼を広げたガンダムタイプ…こちらに向けて突き出したデスティニーの左手…掌部分から高エネルギー反応…パルマフィオキーナを撃ち込もうとしているのを右に交わすと同時に膝蹴りを決め、反動を利用して反転。背後から接近する機体にバーニア全開で接近しようとスロットルペダルを踏み込んだ時だ

 

 

ーこの感じ・・・・・なるほど、貴方も私と同じ類いで

すか、なら仕留める!ー

 

 

いまの声は…あの機体を操るパイロットのモノだとわかったけど、ビームサーベルを抜きはなち横凪に切りかかってくる。とっさに僕…オレは両腰に収納されたフレイムソードを引き抜き振り下ろされた刃を防いだ時、またざらつく感覚がした

 

 

(な、なんだ……この感覚は?頭に響く………それに同じ類って何なんだ……それに乗っているのは女の子?)

 

 

 

『やりますね…ゴースト、いえサーペントテール《6》マルス・レディーレ……』

 

 

「……戦闘中にお喋りとは余裕だな」

 

 

フレイムソードとビームサーベルをぶつけ合うなか疑問が浮かぶ…エクシェスならわかるがゴーストに乗っているオレをサーペントテール、名前まで知っている?今は蒼いMS…グフイグナィテッドを逃がす時間稼ぎと新型機の性能を確認する

 

 

今後、もし戦うことになれば必ず役に立つはずだ……少数精鋭のトレミーにとっても

 

 

 

(………サーペントテール《6》…此方の機体の性能を把握しようとしてますね…)

 

 

ー奏!援護する!!ー

 

 

また声が?アラートがなる前にもう一つのフレイムソードを逆手に取り迫るパルマフィオキーナを防ぎつつ捻らせ下へずらし、反動を利用し距離を取った

 

 

『ホァシン・リー、何故お前が此処にいる!!』

 

 

「………篠ノ之箒……」

 

 

ザフト公用回線から怒りにも苛立ちにも似た声が届く…レジェンド、デスティニー両機の完成度は高い。デスティニーは以前、S2型インフルエンザのワクチン輸送時に戦った際につけられていたシルエットと似通っている…おそらくは遠中近にも対応した万能機として開発されている。レジェンドは外観から判断してプロヴィデンスの後継機だ

 

背中、両腰にあるのは量子通信誘導兵器に間違いない

 

 

 

『私もいることも忘れるなホァシン!!はあああ!!』

 

 

 

「くっ!」

 

 

『よそ見はいけませんよ?』

 

 

シュベルトゲベール?を大きく振りかざし光の翼を広げ加速して切りかかるデスティニーの斬撃をスレスレで回避し、致命傷になる攻撃をフレイムソードで受ける一方で間隙を縫いながら撃たれたビームを切り払う度に表面に施した耐ビームコーティングが剥がれはじめてる。レジェンドからの隙の無いビーム砲撃は脅威だ

 

 

 

(…………グフイグナィテッドは戦闘空域から離れた……なら此処に止まる必要は無い)

 

 

 

「8!ファントムライト起動!!」

 

 

《合点承知!ファントムライト起動!!》

 

 

 

ゴーストの身体から炎があがる…いやミノフスキードライブ《光の翼》が全身に配置されたIフィールドにより激しく波打つ姿に箒はぎりっと操縦慣を握りしめアロンダイトを構え切りかかる一方、奏は驚きの表情を見せた

 

 

 

「光の翼、そして銀色の装甲に胸の髑髏……二年前に突然現れ、レクイエム戦を最後に姿を消した海賊傭兵《クロスボーン・バンガード》………再び現れるとは」

 

 

 

ー…………議長が言っていたのは《彼》でしたか………ー

 

 

まただ……レジェンドのパイロットの声が聞こえる…それに攻撃の手を緩めず、シュベルトゲベールの斬撃を超高速で動きかわしていくゴーストを操縦するオレを見定めている気がする

 

 

何なんだ。レジェンドの女パイロットは……今は戦闘領域から撤退を優先する。スロットルペダルを踏み込み凄まじい加速でぐんっとシートに押し付けられるも一気に間合いをつめレジェンドへ逆手に構えたクジャク…十六基のビームエミッターを解放、超高圧ビームの刃が生まれそのまま切りつける、ビームライフルを持つ腕を溶かし切断する

 

 

『やりますね!ゴースト!………でも相手は私だけではないですよ』

 

 

『……そこだ!ホァシン・リー!!』

 

 

 

「くっ!」

 

 

 

背後からの接近警報がなる前に振り返りみたのは光の翼を広げ残像を残しながシュベルトゲベール、アロンダイトを正面に構え切りかかってきたのをかわす…クジャクで受けようとした…しかし相手の姿が消えナニカを感じ本能的に機体を後ろへ下げようとした瞬間、正面モニターにアロンダイトの刃が映り迫るモニターが消え、変わりに灼熱のレーザーが溶かしきっている

 

 

 

「う、うああああああ!?」

 

 

砕け散る全天周モニターからビーム刃を避けるた機体を右後ろへ下げつつアロンダイトを握る手ごと切り払い、海面へ落ちるののも気にせずコントロールステックを倒すと同時に蹴りを胴へ叩き込んだ

 

 

篠ノ之箒、やはり化けたか………それにデスティニーは彼女自身に合わせて開発されている事がわかる…

 

 

「8、粒子グレネードを……同時に離脱する」

 

 

 

《了解!》

 

 

 

大きく切り裂かれたコックピットからこちらを伺うデスティニー、レジェンドに向けてグレネードを投げると煙幕が吹き出しあたりを真っ白に染め上げる…

 

 

『く、どこだ!……どこにいるホァシン!!』

 

 

 

『センサーが阻害されている?………』

 

 

ノイズ混じりの通信が響く…粒子グレネード、高密度に圧縮したGN粒子と煙幕を内蔵した特殊装備。GN粒子がもつ通信阻害する特性に有視界戦を妨害する為に自作したものだ。このすきにミラージュワゾーへ変形をファントムライトを展開と同時に加速、二機を残して離脱した

 

 

 

ー……………次はにがしませんよゴースト………マルス・レディーレー

 

 

レジェンドのパイロットの声が頭に響く…セーフティーシャッターが8の操作で降りた…サブモニターに暗号通信通知を朦朧とする意識の中でひらく

 

 

ー織斑千冬、スコール・ミューゼル保護、トレミーとの接触成功、ポイントTJM・198325で合流されたしー

 

 

「は、8さん。このポイントにゴーストを向かわせて……」

 

 

《了解?……マルス!どうした。マルス!!》

 

 

それを最後に僕の意識は深い闇に落ちた

 

 

 

 

 

PHASE-76「雷鳴の闇 後編」side:ASTRAY《繋がる想い、滅びの力》

 

 

 

「そう、わかったわ………」

 

 

『……議長、私に干渉してきたのは』

 

 

「……アナタの推測通りよ、次に出逢うときは彼は生かして捕らえなさい……」

 

 

『生かしてですか?』

 

 

 

「ええ、私の、いえ私たちの望みを叶える為の鍵を持っているから………頼むわよ奏」

 

 

 

『わかりました、近海の捜索後に箒と共に帰投します』

 

 

奏からの秘匿通信を閉じ椅子に深く座り込む…あの子に干渉してきたのはマルス・レディーレいえ、アレス・ルセディスに間違いない。奏と干渉できたのは脳量子波が無意識的に強くなっている証、つまりは純粋種《イノベイター》に覚醒しつつあること

 

プトレマイオスⅡ艦載機には太陽炉搭載MS数機、艦内航行推進およびフィールドにGN粒子が使われている事がわかる。マルス・レディーレはジャンク屋組合にいたこともあり太陽炉搭載MSの整備する機会が多々あるから当然ね

 

ミッドチルダにいる工作員がGspirits隊から強奪、そう見せかけ譲渡した新型機《00クァンタ》には新型粒子発生機関が二基搭載されている。おそらくプトレマイオスⅡで調整にも参加し高純度のGN粒子を浴びているはず

 

もし記憶が戻り純粋種へと覚醒したら、アレを手にすることが出来る、《Gspirits隊のいた世界》に失望しミッドチルダに訪れたイオリア博士が再び《人に革新をもたらすため》に産み出した《アレ》を使わないことには私の望みが叶わない

 

 

今度こそ手にしてみせる。五年前は残党を利用しても不完全な覚醒を促すしか出来なかった……でも私が植え付けた偽りの復讐の炎はアレス・ルセディスのISは完全な覚醒を導くだろう

 

 

「A-RESUのインヒュレート・スキル…………光量子演算処理システム《VEDA》を………」

 

 

 

コレで役者は揃った……さあ、踊りなさい…私が演出した復讐の舞台の幕を開くのはアナタなのだから

 

 

 

 

★★★★★★★★★

 

 

三日後、イギリス到着まであと五日日となった、プトレマイオスⅡはティワズ輸送部門《タービンズ》の護衛と同時に修復作業を進めていた…しかしもう一隻の船…マルスがこちらの世界に帰還したさい搭乗していた戦艦《バビロニア・バンガード》が併走している

 

 

「よし、外装の修理は終わりと……ナガスミくん、そっちの第四砲門はどうかな?」

 

 

「こっちはGNファイバーとコンデンサーを交換したら終わりだ……って大丈夫かよマルス?」

 

 

「大丈夫、涼子とアインの看病が…………効いたから……うん……」

 

 

 

「ん??」

 

 

 

「と、とにかくカレル達をフル動員して修復を急がせようか…浮上しているとザフトに見つかるから」

 

 

 

「そうだな………(はは~ん、そういうことか……なんか翔真先輩にますます似てきてるな)」

 

 

頭から湯気を出すマルスを見て何となくさとるナガスミ…三日前、突然通信を寄越してきた未確認戦艦、通信回線がひらくと行方不明になっていたノーヴェとクリスの姿

 

 

『聞こえるかトレミー!兄貴が、兄貴が!御門とツバサを早く!!』

 

 

 

切羽詰まった声にすぐさま椄舷、再会を喜ぶまもなくMSデッキに連れてこられたツバサ、リンネ、ネプテューヌ、アインハルト、御門がみたのは胸…コックピットハッチを大きく切り裂かれたゴーストガンダム、ミラージュワゾーがメンテナンスベッドに置かれている。複数のカレル達がコックピットハッチを切開している間に、ツバサと御門はナノマシンベッドの用意と各種点滴、アインハルトはカレル達にゴーストガンダムの冷却とハッチ解放とセーフティーシャッターを開くよう指示をとばしていく中でハッチが音を立て落ちシャッターが解放、籠もった熱気があふれ返るコックピットを覗いたツバサ、御門がみたのはぐったりとしたマルス、そして耐熱シールドに包まれた8の姿

 

 

「早くナノマシンベッドに寝かせるんだ!御門、早くパイロットスーツを脱がせろ」

 

 

 

「え、ええ!わかったわ…ノーヴェ、クリスも手伝って!!」

 

 

「「わかってる!!」」

 

 

我に返った御門の声が届く前にコックピットからマルスを引きずり出し、手早くバイザーを外しパイロットスーツを手慣れた様子で脱がしていく…至る所に火傷がめだつ身体がみえる。インナーだけになったマルスをナノマシンベッドへ横たわらせバビロニアバンガードのメディカルルームへ運び入れた…しかし驚くべき事が起きていた

 

 

 

「ウソ……身体の火傷が…」

 

 

「御門、今は治療に集中して(おかしい、短期間でこの治癒力は有り得ない……戦闘機人だというのはわかるけどあり得なさすぎる)」

 

 

ナノマシンベッド内で驚異的な回復力を見せるマルスを目にしたツバサ、御門は驚きながら治療を進めて半日後…交代でみていた御門がチェックした時、微かにまぶたが動いた

 

 

『ん……ここは』

 

 

 

「ま、マルス…もう、アナタったらこんなに心配させて…バカ」

 

 

『ご、ごめん……御門がいるってことはトレミーにいるの?』

 

 

少しだけ涙目になった御門から説明を受けてトレミーに無事合流出来たこと、そしてイギリスまでの安全な進路をティワズ輸送部門《タービンズ》が護衛兼、道案内を会長から指示されてることを知り頭が上がらないと感じる一方でトレミーの現状を知り可能な限り修理を航行しながら行うことを告げ指示をとるべくナノマシンベッドから出ようとしたが、

 

 

「マルス、火傷に打撲はまだ治りきっていない。今、無理をすれば身体に障るよ」

 

 

「そうよ!少しは自分の身体を大事にして。いくら私やツバサがいるからって……ナニカあったら」

 

 

 

「わ、わかったから………じゃあ休ませてもらうかな……8さんは?」

 

 

 

「アインハルトちゃんと一緒にいるわよ。クリスとノーヴェも艦内航行システム周りの調整しているから…少しは頼りなさい」

 

 

「うん…あ、銀ハロにトレミーの修復状き…」

 

 

 

「「いいから休め/やすみなさい!!」」

 

 

 

 

ツバサと御門にあと3日の休養をとるよう言われ、大事を取りメディカルルームで御門、アインハルトが付き添う形で泊まることになった。クリスとノーヴェもつきそうと言いいだしたが御門に耳元でナニカ言われ引き下がった…何を言われたんだろうと考えながら、ナノマシンベッドから出てきたマルスは病院着に着替え横になりうとうとしていた時だ

 

 

 

「……マルス、おきてるかしら?」

 

 

 

ひかえめな静かな声…御門だとわかる。うすぬのごしに見える影は二つ見える。誰かわからないけど気にせず話しかけてみた

 

 

「どうしたの御門さん?」

 

 

「………………傭兵、やめる気はないの?あなたぐらいの年だったら普通に暮らして、学校に通って、友達に囲まれて可笑しくないのよ」

 

 

「……そうだね…ソーナ義母さん、セラ叔さ……姉さんにも言われたよ…そういうのも悪くないって」

 

 

「だったら……」

 

 

「………でも、それじゃ《何か》から逃げたことになる。傭兵になったのも《僕自身》が何者かと知るためだ…三年前以前の記憶が無い。《今の僕》になる前の僕を知りたい……でもサーペントテールに入っても思い出せなかった。わかったのはMS操縦が出来てみんなの機体や艦のフルメンテナンス出来る事。それにクリスが僕をアレス・ルセディスって名前が本当の名前だっていったんだ」

 

 

「……アレス・ルセディス?」

 

 

「………それからなんだ、おかしな感覚がするようはなったのは。過去の世界で翔真さんのサポートをしている時に戦闘中、ノイズ混じりの声が聞こえてナニカとつながる感覚がたびたび起きるんだ…帰ってきてすぐに戦ったザフトの新型機…とくにレジェンドのパイロットの声がはっきりと聞こえたんだ……僕は……」

 

 

 

『誰なんだ』と出かけた言葉を飲み込んだマルスは膝を抱えうつむいた時だ。カーテンが開き誰かが優しく抱きしめた…顔をあげると御門が少し照れながら包み込むよう抱いている

 

 

「大丈夫、アナタはマルス・レディーレ…今こうして依頼が無くても皆がいるトレミーのために頑張ってる少し天然で転けると私たちにエッチな体勢で押し倒す優しい人………どんなことがあってもわたし…私たちは信じるから。記憶が戻ってもね…だから安心しなさい」

 

 

「…うん………」

 

 

 

「じゃあ、ひさしぶりに身体の調整をしましょうか。今日はもう一人てつだって貰うから」

 

 

「え?な、なんかいきなりじゃ……」

 

 

 

「いいから、いいから………今日はしっかり起きていてね」

 

 

耳元で囁く御門が静かにカーテンを開く。ソコには何時も身体機能調整(!)に使うピンク色のマット、特殊ジェルの容器が二つ並びに何より驚いたのが

 

 

「き、今日は精一杯頑張らせていただきます!」

 

 

アインハルトが顔を真っ赤にしながらこちらをみている…なぜか競泳水着姿でいることに困惑するマルスをうつ伏せに寝かせると特殊ジェルを手すると軽く温めると背中へと落とし伸ばしていく…柔らかな指が肌を滑る度にピリピリと火照る感覚に襲われる

 

 

「アインハルトちゃんは腰から下をお願いね」

 

 

「は、はい頑張ります………」

 

 

 

ヌルリと特殊ジェルを手のひらで温め落とし塗り込む…やや小さな瑞々しい手と相手の身体を知り尽くした手が心地よさを与える反面、マルスは焦っていた

 

 

(ま、まずい……いろいろと…)

 

 

普段なら眠ってしまうのに今日は目がさえ、胸がバクバクし下半身に血が集中していく…必死に落ち着かせようとするも肌を滑る手、御門とアインハルトの息づかいと甘い匂いに目が回り始めた時、背中に手とは違う柔らかなふっくらした二つのナニカが密着し滑る…まさかこの感覚はと思い立ち上がろうと身を起こすもぬるりと手を取られ倒れたマルスの目に映るのは大きく二つ実る魅惑の果実。それを食い込むほど手がわしづかみし柔らかさの中にかたくなる部分を指がこすりあげられビクンと身体を震わす御門。しかも馬乗りになり色々とヤバい部分に触れている

 

 

「あばれちゃだめよ…んっ…」

 

 

「あ、あ、あ、御門さ、さん?な、なにおぅ」

 

 

「ナニって調整よ?……ねぇマルス、ノーヴェとクリスとHしたでしょ。なんでって顔してるわね…二人の態度を見ればわかるわよ……」

 

 

「それとコレがなんで」

 

 

「………私とアインハルトはねマルスの事が好き…likeじゃなくloveのほうよ。知らなかっただろうけど」

 

 

「え?ええ!?」

 

 

「わ、私は答えが聞きたいんです………私と御門先生をどうおもっているのかを…」

 

 

顔を近づけ潤んだ瞳、やや赤みを帯びた肌…心なしか息づかいも妖しく手が腹筋を滑り胸板で止まり、指先で円を描きながら聞いてくる。特殊ジェルで肌は艶やかに濡れ、競泳水着は身体のラインをはっきりと魅せる…なぜか大人の姿、御門に負けるも豊かな膨らみが強調された魅惑の果実が揺れるのをみて心臓が高鳴りながら思った

 

 

御門は自分の身体を調整し、何かと相談に乗ってくれる誰からみても魅力的女性。アインハルトは礼儀正しく何事にもまっすぐで、可愛いモノが好き…そんな二人からの好意。真剣な目に自然と自らの想いも言葉になる

 

 

「………僕は…御門先生、アインハルトが好きだ……でもクリスとノーヴェが…」

 

 

「大丈夫よ。ノーヴェは『アタシ等以外の女とつきあうより御門やアインハルトと付き合う方がましだし』、クリスちゃんは『兄貴はノーヴェとアインハルト、御門、んでアタシらと付き合った方がいいにきまってんだからな』………って了解は得てるわよ。だから…」

 

 

「わ、私達もですね。平等に……その……え、Hして欲しいんです!」

 

 

 

「ア、アインハルト!?……うわっ!?」

 

 

 

「女の子にここまで言わせるなんて罪づくりね~さ、あの子たちよりスゴいことを…し・て・あ・げ・る♡」

 

 

組み敷かれたマルス之唇を柔らかくふさぎ舌を割り込ませ味わい尽くす御門、頑張りますと拳を握りしめ恐る恐る手を伸ばしたのを目にしてからぷつりと意識が落ち、軽い腰の痛みとけだるさで目を覚ましたマルスの隣には

 

 

 

「あ、あ……はぁ、激し過ぎ…もういっぱあい♡」

 

 

「まだ、中があったかいです…あ、あふれて」

 

 

 

乱れたシーツ、白く白濁したナニカをゴポリとあふれさせながら震わす二人を前に「またやってしまった」と頭を抱えるマルス…以前(過去の世界で)クリス、ノーヴェをここまでしてしまった事があったからだ……この3日間、本当に色々な事があった。

 

 

トレミーの修復具合を銀ハロ(マルス専用ハロ。様々な整備端末と常にリンクしており異常があれば知らせる機能とMS用OS最新バージョン構築、GNドライブ、エイハヴリアクター、核エンジン、武装に関しての調整もこなす)を通しみてて、芳しくない事を知って気づかれないように抜け出したが

 

 

 

ー……どこにいくんですかマルス?ー

 

 

「ソ、ソーナ義母さん!?」

 

 

笑顔だが背後に鬼のオーラならぬ悪魔の翼を広げ立ちはだかる義母のソーナ・シトリー…抵抗する間もなされたお仕置きを思い出し身震いする。あれはまさに悪夢としかいえない……叔母にあたるセラフォールは

 

 

ーねぇねぇ、ウチの番組《サタンレンジャー》に出てみない?謎の美人傭兵って役でー

 

 

ーぜ、全力でお断りしますー

 

 

ーええ~でてほしいよ~う。こんなに可愛いんだからバレないからー

 

 

 

天使に見えていたセラフォールのキラキラした目に負け収録回になったらでることを契約してしまった………昨日の時点で身体のやけどと打撲は治ったのだが、さすがに四人を相手にしているせいか少し目の下に隈が出来、腰も痛い…

 

 

「………ははは、身体持つかな」

 

 

 

「マルス、今度いい薬(精力剤)を処方しておくけど」

 

 

「い、今はまだね…それより一夏くんは?」

 

 

 

「まだ完治には遠いかな…それに」

 

 

「一夏の看病はわたしがやる」

 

 

「いいえ私がやるから」

 

 

「わたしがやる」

 

 

休憩もかね診察に来たマルスとツバサ、ネプテューヌの前で千冬と一夏が撃墜されたとはやて経由で聞き、飛んできたメガーヌ、簪が火花を散らしている。ベッドにいる一夏は冷や汗を流していた時、艦内に警報が鳴り響いた

 

 

『現在、トレミーよりハンマーベッド、バビロニアバンガードへ、Eセンサーが連合、ザフトのMS部隊を確認捉えた!二方向から我らを挟み撃ちにする腹積もりわかろうて。修理を一時中断して防衛行動に入る!!』

 

 

 

「敵が………く」

 

 

「一夏、まだ動いたらダメよ」

 

 

「でも…このままじゃ」

 

 

 

「………一夏さん、僕とナガスミくん、ツバサくんに任せて…今は身体を直して」

 

 

「でも…」

 

 

「今無理して出てナニカあったら…メガーヌさんや、簪さん……それにアイン……アインハルトが泣くから……」

 

 

 

強い意志の光を瞳に宿らせ見せるマルスをじっとみて、しばらくして肩を落とした

 

 

「わかったよ………トレミーを…みんなを守ってくれ」

 

 

 

「はい」

 

 

 

「よし、じゃあいこうか…ネプテューヌ、まかせたよ」

 

 

 

「まっかせなさ~い♪ミカミカもいるから安心して」

 

 

明るく答えるネプテューヌに笑みを返しツバサがメディカルルームから足早にでる。マルスも続いてでようとした

 

 

 

「マルス、あとでアインハルトと何があったか詳しく聴かせてもらうからな」

 

 

「は、はい」

 

 

 

笑顔だか黒い笑みを浮かべる一夏…ぞくりとしながらトレミーのMSデッキへ続く通路を通り抜けた…ナガスミとツバサはすでにリニアカタパルトへ機体を固定し発進体勢に、ゴーストはまだ修理が終わっていない。ひさしぶりに愛機があるデッキへ来て思わず息をのんだ

 

 

「こ、コレは」

 

 

 

「ロウさんから送られてきたエクシェス本来のパーツを組み込んだんです……名前は《ガンダム・エクシェス》。本来のジェネレータが無くて粒子貯蔵タンクを搭載しても三割しか出力をキープ出来なくて」

 

 

 

驚くマルスの前でアインハルトが説明する中、本来の姿となったエクシェスに懐かしさを強く感じていた

 

 

 

 

「アインハルト、ありがとうエクシェスを整備してくれて………じゃあいってきます」

 

 

 

「はい…いってらっしゃいマルス」

 

 

 

 

少し照れ混じりの声を聞きながらキャットウォークを上昇させハッチにたどり着きひらくと身体を滑り込ませ火を入れる。モニターに光が灯りエクシェスのツインアイが捉えたデッキ内映像が映されアインハルトが真剣な面もちで発進シークェンスをサポート、リニアカタパルト射出位置へ固定されリニアボルテージが上昇していく

 

 

『エクシェス、発進準備完了。コントロールをマルスさんに委譲します』

 

 

 

「了解。マルス・レディーレ…………ガンダムエクシェス、戦場へ飛翔する!!」

 

 

 

 

ギンッとツインアイが光り、凄まじい加速と共に空へと弾き出されると同時に状況を確認する…現在、連合のウィンダム部隊をナガスミがかるウィングガンダム・フェニーチェ/リナーシタ

 

 

 

『圧倒させてもらうぜ!いくぞリナーシタ!!』

 

 

構えたバスターライフル(トライツバーク装備)の砲口から生まれた凄まじいまでの極太のビームから生まれる圧倒的火力でウィンダムを飲み込み火球が生まれ連携を寸断、混乱状態に陥る中でビームサーベルが切り裂いていくたび光が何度も瞬いている

 

 

 

 

「しっこいな………空を飛ぶ相手は苦手だな」

 

 

 

バビとグーン、ゾノで編成された部隊をツバサがかるガンダムバルバトス《第六形態》が滑空砲を構え撃ち落としていく…が海面からゾノ、グーンが背後から迫ってきているのをみたマルスはリュミェールを展開、海面スレスレを飛行し接近するや否やゾノ、グーンのコックピットめがけ手刀を打ち込み沈黙させた

 

 

 

『マルスか!?』

 

 

「はい、ツバサ君は海中にいる部隊を…バルバトスにスケイルモーターをつけてあるから」

 

 

 

『わかった海中にいる敵は俺がやるよ…空の敵はまかせたよ』

 

 

 

「うん」

 

 

 

軽く拳をぶつけ離れ海中へ潜るバルバトス…瞬く間に無数の水柱が上がる中、上昇しながら妙に落ち着いているなと感じている。バビ、シグー、ゲイツRのリニアガン、ビームをバレルロールしながら武器を選択。両肩装甲が展開、三つの球状クリスタルが覗くとリュミェールが強く輝く

 

 

この武装を自分は知っている…出力スロットを最大にしていくとクリスタル部に光が走り放電現象が起こり始めたのと同時に暗い闇に墜ちていく感覚に捕らわれていくマルス…傭兵モードとは違う

 

 

もっと、深いところからナニかがまとわりつき脳裏に声が響く

 

 

 

ー……………シュウ…テヤル………チリアクタノコラズ………ダイト……ー

 

 

 

出力が上がる中でGN粒子がコックピット内に溢れかえる中で微かに唇が動いた

 

 

 

「…………する………」

 

 

 

『な、なんだ!あれは!!』

 

 

 

『とにかく攻撃だ!ソレスタルビーイングを殲滅するんだ!!』

 

 

 

放電現象に驚くバビ、シグー、ゲイツR…エクシェスの肩装甲に収められたクリスタル部に超高出力レーザーが照射、やがて太陽黒点に匹敵するほどのエネルギーから発生しているからだ

 

 

 

「………つする………めつす………」

 

 

俯きながら呟くマルスの耳には戦場にいるすべての声が響く中でゆっくりと顔をあげた見えた瞳は赤みを帯びた金の虹彩に輝いている

 

 

「…………する……………殲滅する…ドラグファング、敵を噛み砕け…」

 

 

トリガーを引いた瞬間、両肩装甲内に蓄積された圧倒的破壊力を秘めた光が溢れ瞬く間にバビ、シグー、ゲイツRを飲み込んだ

 

 

『うわ、うわあああああああああーーーーーーーーーーー』

 

 

 

 

光の中で蒸発していくシグー、ゲイツR、バビのパイロットの断末魔の叫びはむなしく消え止まることなく突き進む光は無人島を半分削り取るように蒸発、海面は煮え返り雲が生まれ雨が降り始め、肩装甲内の光が消え閉じると同時に警報がなる

 

機体に装備されていた四基の粒子貯蔵タンク残量がレッドゾーンになっている…しかしマルスの様子がおかしい。アームレイカーを握る手が震えている

 

 

「……な、なんなんだコレは………なんでこんな武器がついているんだ…………」

 

 

 

『マルス、こっちのほうは片づいたよ…どうした?』

 

 

「な、なんでもないよ……帰ろうトレミーに」

 

 

 

『ああ、早く帰ってメシにしようぜ』

 

 

 

 

冷静さを装い、ナガスミとツバサに答えながら震える手を抑え、トレミーへと進路をとった

 

 

 

 

………エクシェスの力に呑まれそうになる不安に耐えながら

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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