オリ主が再びIS世界でいろいろと頑張る話だけど…side:ASTRAY《本編完結》    作:XENON

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Missing-link:新暦71年 家族

新暦71年………次世代エネルギー開発研究所。ありと未知のエネルギー発見、それを動力とした新型機関開発を主とし《夢》を追い求める天才たちが集うこの場所。その中央研究室で大人たちを前に熱心に数式を構築する少年の姿

 

「このように光も届く範囲に限りがある。つまり僕が言いたいのはエネルギーにも当てはまるんです。距離が離れれば離れるほど純度の高いエネルギーも徐々に減退、結果としてゼロになる……それをどう解決するか……コレです」

 

 

少年が一心不乱に数式を書き上げ同時に現れたのは一種の空間干渉力場…生み出された膨大なエネルギーが力場に包まれ減退する事もなく一つの基点から無数に枝分かれし暗かった部分に光が満ちる。その光景に息をのむ研究室メンバー

 

 

「……これなら無駄なくすべての地域をカバーできる」

 

 

「受信機は……こんなにまで小型化も」

 

 

ざわめく中、静かに一礼しそそくさと研究室を後にしその足で研究所にある小さな広場へ早歩きから一気に駆けそのまま宙返りし芝生の上に大の字に転がる少年の顔は無邪気で仕事をやりきった満足した表情を見せる

 

 

「はあ~~緊張したあああ。じいちゃんやお母さんみたいにできたかな~」

 

 

フにゃ~っとタレパンダみたいに芝生の匂いと太陽の光を身体一杯に感じ立とうとした時、顔面いっぱいに甘い匂いとふっくらとした感覚。そのまま押し倒された

 

 

「アルちゃん、見てたわよ~堅物のおじいちゃんの友達も大満足してたわ~えらい、えらいわあ~」

 

 

「の、ノイン姉さん?やめてよ~もう~みんな見てるから!?」

 

 

「別にいいもん。私のかわいい弟君とのスキンシップ、スキンシップ♪」

 

 

ゴロゴロと猫みたいに抱きつく義姉ノインに嫌がる素振りを見せるも顔は嫌がってはいない……ルセディス家に引き取られ二年。少年《アレス・ルセディス》は姉と…

 

 

「アルにいに~」

 

 

「うわ?ハーティ、そんなに走ったら」

 

 

「っつ!?…………ふぇ~~ん」

 

 

「ほら、じってして…うん、コレでよし」

 

 

 

つまづき勢いよく芝生に倒れる義妹ハーティが大粒の涙を流し泣きじゃくる…それを優しく抱き起こすアレスとノイン。そのやりとりは研究所につとめる職員には見慣れたモノで癒やしにもなっていた

 

 

「お義父さん、アレスの論文発表どうだたかしら?」

 

 

「ん~及第点かの。じゃが着目点も含め発想はなかなかじゃ……最初の頃よりずいぶん明るくなったのアレスは」

 

 

 

「はい……最初は心配してたけど娘たちもすっかり懐いて、ノインはすっかり夢中で、引きこもりにならないようにストライクアーツまで教えてるし、ハーティも「にいにもやるならわたしもする」って。ふふ」

 

 

 

「………確かにの。次の定期検診はいつぐらいかの」

 

 

「ひと月後よ……」

 

 

「……そうか……出来ればこのまま普通の人生を歩んで欲しいの……今度の検診で結果がわかるんじゃ。それまでの辛抱じゃよ」

 

 

「ハーティ、アルちゃんは私がハグハグするの」

 

「むう~ハーティもハグハグするの~」

 

 

「ふ、二人とも落ち着いて~いたたた!?」

 

 

姉と妹に両腕を思いっきり引っ張られ、いわゆる大岡裁きされてアレスの悲鳴が青空に響き渡った

 

 

コレはある少年の幸せな日々の記憶……取り戻すことのできない大事な家族との色褪せぬ記憶

 

 

悲劇まであと3年……

 

 

Missing-link:新暦71年

 

 

 

 

 

 


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