侍の国。
彼等の国がそう呼ばれてたのは今は昔の話。
二十年前、突如宇宙からやって来た
しかし天人の絶大な力を見て弱腰になっていた幕府は、天人の侵略をあっさりと受け入れ開国してしまう。
そして幕府は天人による傀儡政権となり、天人達が我が物顔で江戸の街を闊歩する様になった。
一方国・主君のために天人と戦った攘夷志士達は弾圧の対象となり、他の侍達もその多くが廃刀令によって刀を失い、戦う気力を失っていた
天人襲来から二十年の月日が経ち、江戸の町はかつての面影が残ったいなかった。
そして、ここ大江戸スタジオ。
今そこでは、身長が140あるかないかぐらいの少女がカメラマンの前でポーズを取っていた。
「今日の撮影はここまでです!」
「ありがとうございます!」
少女はその声と共に、笑顔でカメラマンとスタジオに居るスタッフに挨拶をする。
「坂田さん。今日もありがとうございます」
「いえいえ、私も良い収入になってますから」
少女はやってきた男性に笑顔で頭を下げる。
「今日の仕事の依頼料はいつもの口座に振り込んでおきますので。またお願いします」
「はい!」
そう言うと少女は、もう一度頭を下げてからスタジオを出る。
スタジオを出ると少女はおもむろに手帳を取り出す。
手帳はピンクで可愛らしい動物のシールが貼ってある。
「大江戸スタジオ ファッション雑誌『プチコスモス』撮影11:00。終了」
これまた可愛らしいペンでその文字に斜線を引き、手帳とペンを鞄にします。
「12:00か。家に戻るのもアレだし、今日は外で食べちゃおう」
そう言って、少女は鞄からローラースケートを取り出し、足に履き、移動を開始する。
「何処で食べようかな~」
流れるような綺麗な銀髪のツインテールを靡かせながら、食事処が多い通りを移動しながら、昼ご飯場所を探す。
すると、ある店に銀髪天然パーマの男の後ろ姿を見ると、少女はその後を追って店に入る。
「い、いらしゃいませ!」
レジに居る人間を掛けたような眼鏡が、声を上げる。
少女はそんな眼鏡に目もくれず、先程の銀髪天然パーマの男の席に近づき、男の前に座る。
「相席いいですか?」
「いいですかって、聞く前に座ってんじゃん」
「まぁ、いいじゃん。すみませ~ん、かつ丼大盛り!」
厨房からヘイ!と声が聞こえ、少女は男を見る。
「で、また何もせず甘い物、銀兄?」
「そう言うお前は仕事どうしたんだ?
男の名前は坂田銀時。
この男、甘いもの好きでニートな侍だ。
そして、少女の名は、坂田眞銀。
この男とは双子の兄妹である。