ダンジョンとアイズと斬魄刀   作:もちもちもっちもち

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廃教会

 夢を見ていた。

 

 ひどく懐かしい光景だ。

 強さに執着することもなく、仲間の意味さえも知らなかった。

 ただただ毎日を泣いて過ごしていた、そんな遠い昔の日の記憶。

 

 ――あなたも素敵な相手に出会えるといいね。

 

 私の(お母さん)

 風のような人だった。

 温かくて、綺麗で、幸せを運んできてくれる、私の憧れ。

 私を膝に抱え、物語を紡ぎ、見上げたそこには、太陽のような笑顔があった。

 

 ――いつか、お前だけの英雄にめぐり逢えるといいな。

 

 私の英雄(お父さん)

 物語に登場する英雄をそのまま形にした、そんな人だった。

 弱きを助け、強きを挫く。その在り様に憧れ、私は剣を手に取った。

 見様見真似で剣を振り、失敗すると励まし、成功すると褒めてくれた。

 

 ずっと続くと思っていた。

 お母さんがいて、お父さんがいる。物語を読んでもらい、剣を教えてもらう。

 あの時もそうだった。

 遠出で訪れた迷宮都市で、私は両親の帰りを待っていた。

 両親が帰ってきたら何をしてもらおうか。

 物語を読んでもらおうか、剣を教えてもらうか、それとも他の――。

 

 

 でも、両親は帰っては来なかった。

 

 

 なにかあったのかなと心配した。

 いつになったら帰ってくるのかなと不安になった。

 どうして帰ってこないのかと恐怖した。

 もう二度と帰ってこないのではないかと思って絶望した。

 

 退屈だったから本を読んだ。

 一人で読む本は、ちっとも面白くなかった。

 それでも読んだ。読み続けた。

 一冊を読み終え、後ろを振り返り、そこにあったはずの笑顔にないことに気付いた。

 視界が滲んだ。

 続きの本をとった。

 読み終えて、後ろを振り返った。

 誰もいなかった。

 そんなことを繰り返した。

 そして、最後の本を手に取った。

 ページをめくる手が震えた。

 何度も言葉が詰まった。

 そして、読み終えてしまった。

 後ろを振り返った。

 誰もいなかった。

 嗚咽がこぼれた。

 読む本がなくなったから、剣を手に取った。

 教わった通りの型をなぞる。

 構えて、振り上げて、振り下ろして、薙いで、突いて、残心、構えなおす。

 繰り返し練習した。

 日が暮れた。

 手に豆ができた。

 夜が更けた。

 手が血塗れになった。

 日が昇った。

 体が動かなくなった。

 頑張った。

 痛いし、疲れた。

 本当に頑張ったよ。

 だから――。

 けど、誰も褒めてくれなかった。

 一人。 

 私は、独りぼっち。

 誰も、私に本を読んでくれない。

 誰も、私を褒めてくれない。

 

 

 もう、お母さんもお父さんもいないんだと実感した。

 

 

 涙がでた。

 声を上げて泣いた。

 涙が枯れるまで泣き喚いた。

 喉が潰れるまで泣き叫んだ。

 意識を失うまで泣き続けた。

 

 

 ――クロ・シロクロだ。よろしくな。

 

 

 目が覚めた時、彼はそう言って笑った。

 疲労で寝込でしまった私を、彼は付きっ切りで看病してくれた。

 私は喋れないのに、彼は構うことなく喋り続けた。

 話題が尽きると、彼は私に本を読み聞かせてくれた。

 お世辞にも上手とは言えない、むしろ下手な部類だろう。

 役毎に口調や声音を変えるお母さんのものとは全然違う、ただ大きな声だけが特徴の語り。

 それなのに、ひどく懐かしいような気がして、気付けば私は続きをねだっていた。

 

 動けるようになると、彼は私に剣を教えてくれた。

 基本に忠実なお父さんとは真逆な、とても大雑把な剣だった。

 足を引っける、砂で目潰しをするなんて序の口。邪道とは彼のような戦い方なのだろう。 

 悔しくて、絶えることのない人を食ったような笑みを浮かべる彼をギャフンと言わせたい。

 無我夢中で剣を振り、彼の戦法を真似てもみた。

 そして、偶然振った剣が当たって、茫然とする私の頭を、彼は撫でた。

 「やるじゃねぇか」と言って褒めてくれた。

 ぐちゃぐちゃになった髪を抑えながら見上げた先にあったのは、太陽のような彼の笑顔だった。

 

 

 (お母さん)のように、いつも傍にいてくれた。

 英雄(お父さん)のように、いつも守ってくれた。

 

 

 両親は今も帰ってきてはくれない。

 どこにいるのかもわからない、どうすれば帰ってきてくれるのかも分からない。

 でも、帰ってきたら、見つけ出せたら、言おうと決めていることがある。

 お母さん、お父さん。私、見つけたよ。素敵な人を、私だけの英雄を。

 だから、強くなりたいんだ。

 彼の傍にいれるように、置いて行かれないように、相応しくなれるように。

 守られるだけなんて嫌だ。今度は、私が彼を守ってあげるんだ。

 

 だって、彼は私の相棒なんだから――。

 

 

 

 

 

 ◆  ◇  ◆  ◇

 

 

 

 

 

 頬を撫でる風に、アイズの意識はゆっくりと覚醒する。

 視界の端で泳ぐ自室のカーテンを眺めながら、霞みがかった思考は先の夢を思い出そうとする。

 どんな内容だったかは思い出せない。だけど、

 

 

「……クロ」

 

 

 あいたい。

 名前を口にすると、より強くそう思えた。

 思い立ったが吉日と、アイズは行動に移る。

 確か、朝からクロの姿が見えず、他にすることもなかったからと昼寝をしていた筈。

 固まった筋肉を解しながら状況を整理すると、アイズは自室の扉をくぐった。

 

 

「あっ、アイズだ!」

 

「ティオナ」

 

「どうしたの? 朝から見かけなかったけど」

 

「……寝てた」

 

「おはは、じゃあおそようだ。そういえば今日で最後だっけ、ロキからの禁止令の期日って。アイズ、よくもったねー、あたしだったら三日ともたなかったよ」

 

 

 そう、明日で≪ダンジョンに潜ること、鍛錬の類は全部禁止≫というロキとの公約はなくなる。

 頭を掻くティオナに、アイズは表情を緩めた。

 

 

「皆が、ティオナがいたから」

 

 

 ショッピング、市内観光、買い食いなどなど。

 暇を持て余していたアイズを気遣ってか、ロキ・ファミリアの団員達が色々なところに誘ったり、仕事を与えてくれたのだ。

 今アイズが身に纏っている衣服も、ティオナ達と一緒に行った服屋で買ったものだった。

 

 

「アイズー!」

 

「わっ!?」

 

「このこのー! 嬉しいこと言ってくれるじゃない!」

 

「ど、どうしたしまして……?」

 

「――なにやってんの、あんた達」

 

 

 呆れ顔で現れたティオネに、そういえばとアイズは尋ねる。

 

 

「あの、二人とも。クロ、知らない?」

 

「クロならヘファイストス・ファミリアに行くって言ってたわよ」

 

「ああ、斬魄刀のメンテナスが終わるのって今日だったっけ。いつもよりだいぶ掛かったから、もしかしてどこか不具合でも起きたのかな。どう思う、アイズ――」

 

 

 返事がない。

 ティオナが振り返った時、アイズは窓から飛び降り、中庭を突っ走っていた。

 

 

「はやっ!?」

 

「まったく、本当にあの子は……」

 

「クロが絡むとアイズは周りが見えなくなるからねぇ。ほんと、兄妹みたい」

 

「……兄妹、ね」

 

「ん? どうかしたの、ティオネ」

 

「なんでも。お子様のティオナに説明したって分かるわけないし」

 

「なんだとう!? なにさ、ティオネのオジコン! 趣味とか完全におばさんじゃんか!」

 

「団長以外の男に興味なんてないわ! 私が好きなのは強くて可憐な美少年、フィン団長よ!」

 

「誰かー! ここにショタコンという名の変態がー!」

 

「そんなのと一緒にしないで! 私は団長の! 中年の! 渋みの良さが大好きなだけよ!」

 

「ショタコンにオジコンってなにその組み合わせ!? なんでこんなのがあたしのお姉ちゃんなの!? まだクロみたいなお兄ちゃんの方がマシだったよ!」

 

「うっさいわね! 私だってこんな貧相な胸の妹なんて欲しくなかったわよ!」 

 

「貧相とか言うなぁ! このケツでか女!」

 

「なんですってぇ! ケモナーティオナが生意気なのよ!」

 

「けけけっ、ケモナー!? どうしてそこでベートが!?」

 

「あらぁ? 私はベートなんて一言も言ってないんですけどぉ?」

 

「~~~~~~~っ!? う、うがああああああああっ!!」

 

「つかてめっ私はオジコンでもショタコンでもねぇ!! フィンコンだぁああああああ!!」

 

 

 そして、この姉妹喧嘩は互いに双剣と大双刃を取り出すまでヒートアップ。

 喧嘩を鎮圧、説教をするフィンにうっとりと頬を染めるティオネにティオナはドン引きするのだった。

 

 

 

 

 

 ◆  ◇  ◆  ◇

 

 

 

 

 

「わくわく、わくわく」

 

「ヘスティア様。別に目的地は逃げやしないんですから、のんびり行きましょうや」

 

「何を言っているんだい、クロ君! これから向かうのは念願の拠点だよ! ボクと未来の眷属たちの家なんだよ! いくらボクが神といったって、はやる気持ちを抑えろなんて無理な話さ!」

 

「ははっ、でもあんまり期待しないでくださいね。穴場っていったって殆ど悪い方の意味なんですから」

 

「でもタダなんだろう? 期待していないといえば嘘になるけど、多くを望むのは罰が当たるというものさ! ほらほらクロ君! 急がないと置いてくぞ!」

 

「へー、ヘスティア様って場所知ってるんですね?」

 

「うぅ……クロ君が意地悪する」

 

「出来心です! 調子乗ってすみませんでした!」

 

 

 楽しそうだ。

 壁からそっと彼等を観察するアイズは、言葉なく落ち込む。

 そして、何故こんなことをしているのだろかと今更ながら思うのだった。

 

 事の始まりは、クロを探してヘファイストス・ファミリアへ赴いた時だった。

 ちょうど玄関から出てきたクロを発見して喜色を浮かべるが、彼に続くように現れたヘスティアの登場に、アイズの表情は困惑へ。

 咄嗟に隠れるアイズに気付かず、彼等が向かった先が、以前彼が話していた拠点へ向かうのだと気付いて安堵へと変わるのだが、何故か彼等と合流することができない。

 

 ――本当、楽しそうだな。

 

 自分には到底できない、四季のような喜怒哀楽でクロとの会話に花を咲かせるヘスティア。

 飛び込めない。彼等の間に割り込むための一歩が踏み出せない。

 

 

「着きましたよ、ヘスティア様」

 

 

 顔を上げたアイズの目に、見覚えのある光景が映る。

 

 

「……ここって」

 

 

 人通りが皆無の区画にひっそりと佇む、朽ちた廃教会。

 オラリオは神々が住まう街。故に神を祭る教会が廃れるのは自然の摂理といえる。

 だが、アイズが考えていることは全くの別のことだった。

 

 

「お、おおう。さすがのボクもこれは予想外だったよ。それにしてもクロ君、ボクは自分の言ったことを撤回する気はないけど、さすがに雨風を凌げればOKと思えるほど望みは低くはないんだけど……」

 

「神様が教会に住むのは別におかしくないですよね?」

 

「や、やってやろうじゃないかこんちくしょうめ! 大丈夫、こんな時のために貯めておいて貯金があるんだ! こんなオンボロ教会、ボクのマネーパワーで劇的改修して――」

 

「ちなみにこの教会の地下には普通に生活スペースがありますよ。俺が勧めてんのはそこです」

 

「クロ君がボクをイジメる~~~~ッ!!」

 

「サーセンした!!」

 

 

 廃教会の中へと進む二人の後を慌てて追う。

 床に降り積もった埃が舞い上がり、罅割れたステンドクラスを透過した陽光がキラキラと星屑のように煌めく、そんなどこか神聖な空間に、アイズが思うのは懐かしさだった。

 二人が奥の隠し扉を潜っても、既にアイズの足取りに迷いも焦燥もない。

 勝手知ったる我が家のように、時間をおいて隠し扉を潜り、薄暗い階段を下りていき、そして辿り着いた扉に耳を近付け、中の様子を伺う。

 

 

「く、クロ君。お願いして、いいかな……?」

 

 

 初めて耳にした、しおらしいヘスティアの声。

 

 

「では、僭越ながら俺が」

 

「ふふっ、そんなに緊張しなくていいんだよ?」

 

「……無茶言わんでくださいよ」

 

「――んっ……」

 

「す、すみません!」

 

「ぼ、ボクのことはいいから。続けて」

 

「でも……」

 

「いいから。それに……こんなこと、クロ君にしか頼めないから」

 

「ヘスティア様……」 

 

 

 頭の中が真っ白になった。

 震える手が、閉じられた扉を僅かに開く。

 そして、空いた隙間から覗かれたアイズの双眸が見開かれる。

 

 目を瞑り、何かを堪えるように頬を紅潮させたヘスティア。

 アイズに背を向け、ヘスティアに被さるように手を伸ばすクロ。

 

 

「だめっ……!!」

 

 

 瞬間、アイズは扉を開け放っていた。

 

 

「ほい、取れましたよヘスティア様」

 

「ありがとうクロ君。いやー、まさか蜘蛛の巣に出迎えられるとはね」

 

 

 そして、全力でずっこけるのだった。

 

 

 

 

 

 ◆  ◇  ◆  ◇

 

 

 

 

 

 穴があったら入りたいと、アイズは切実に願った。

 

 

「大丈夫かい、アイズ君。体調が悪いのなら帰ってゆっくり休んだ方が……」

 

「……大丈夫です。ほんと、大丈夫ですから……」

 

「ならいいんだけど」

 

 

 心配そうに尋ねてくるヘスティアに、その感情が増していく。

 二人掛けのソファに腰掛け縮こまるアイズは、お茶を用意するために台所へ向かったクロが早く帰ってくることだけを考える。

 

 

「それにしても、外は違って中は意外と片付いてるんだね。ちょっと掃除すればすぐにでも住めそうだよ」

 

 

 箪笥にテーブル、ソファ。別室にはベッド。台所には一通りの調理器具も揃っている。

 ヘスティアが思っているだろう疑問に、アイズは答えた。

 

 

「……ここは、クロの秘密基地です」

 

「クロ君の……?」

 

 

 懐かしそうに細めた目を、部屋の中央に置かれた二畳分の畳に向ける。

 

 

「クロ、そこでよく座禅を組んで瞑想してました。刀を膝の上に置いて……私が、そう、ロキ・ファミリアに来てしばらくしてだと思います」

 

 

 当時、ふらっと何処かへ出かけるクロの後を追って訪れたのが、この廃教会だった。

 あの頃はとにかくクロから離れず、ずっと後をついて回っていた。

 今だからこそ分かるが、クロだって一人になりたい時はあっただろう。

 何度も尾行に失敗して、ようやく見つけたクロは、廃教会の地下で静かに瞑想をしていた。

 

 

「私もクロを真似てみて、瞑想したりして……いつの間にか眠っちゃったりして」

 

 

 そんな時、クロは決まってアイズが起きるのを待ってくれていた。

 目が覚めた時、クロも行っていた瞑想を取り止め、可笑しそうに苦笑して、言うんだ。

 

 

「≪帰るか、アイズ≫って……そう言って、クロは……」

 

 

 でも、時には睡魔に負けてしまって。

 そういう時はよく、おんぶをしてくれた。

 重いだの面倒だの、文句を言うのも今と変わらない。

 それでも、クロの背中の温かさが忘れられなくて。

 途中からはわざと寝ている振りをしてしまって。

 

 

「アイズ君は、クロ君が大好きなんだね」

 

 

 ヘスティアの問いに、アイズは迷いなく答える。

 

 

「……はい」

 

 

 風が息吹くように。

 アイズの浮かべた微笑に、女神(ヘスティア)は心奪われ、見惚れてしまう。

 浮かべた本人も、悠久の時を生きるヘスティアも理解していないそれは。

 

 ――誰がどう見ても、恋する乙女の表情そのものだった。

 

 

 

 

 

 ◆  ◇  ◆  ◇

 

 

 

 

 

「ごめんね、二人とも。こんな夜遅くまで手伝ってもらっちゃって」

 

「気にしないでくださいよヘスティア様。どうせアイズの奴は暇してたんで」

 

「……どうしてクロが答えるの」

 

 

 満点の星が散りばめられた夜空の下、廃教会の前に三人はいた。

 

 

「でも、おかげで引っ越しも完了したし、今日から此処がボクのホームさ! ……でもクロ君、本当によかったのかい? アイズ君から聞いた話じゃあ、ここは君の秘密基地なんだろう?」

 

「昔の話ですよ。今はほとんど使ってないですから、気にせずバンバン使っちゃってください」

 

「……時々、遊びに行きます」

 

「クロ君、アイズ君……! まったく世の中不条理だよ! どうしてこの子たちがロキのところなんかに所属してるんだ!」

 

 

 感極まって涙を流し、ヘスティアはぷんすか怒り出す。

 感情豊かな女神に背を向け、クロとアイズは廃教会もとい、ヘスティア・ファミリアのホームを後にした。

 

 

「いやー、腹減ったぜマジで」

 

「……おなかへった」

 

「うし、さっさと帰ろうぜアイズ。晩飯が俺たちを待ってる」

 

「……屋根を伝って帰る?」

 

「馬鹿野郎。ご近所様に迷惑だろうが。近道して帰るぞ」

 

「……クロが常識を語ってる」

 

「僕が常識を守るのはいつものことです」

 

 

 胡散臭い笑みを浮かべたクロは、裏路地に入っていく。

 アイズも遅れてクロを追従し、曲がり角を曲がって、

 

 

「……クロ?」

 

 

 行く先に腕を翳され、アイズは足を止めた。

 見上げた先で見たのは、真剣なクロの横顔。纏われた雰囲気は戦闘に挑む時のそれ。

 自然、臨戦態勢へ移行するアイズの前に、彼女はなんの前触れもなく現れた。

 

 

「月が綺麗ね、クロ」

 

 

 世界が、彼女の登場を祝福する。

 炎を象った煽情的な衣服を纏う、完成された肢体。蠱惑的な笑みを携えた、至高の尊顔。

 美の化身。そのあまりの魅力に、アイズは魂を抜かれたように呆けてしまう。

 だが、次の瞬間、乱暴な手付きで頭に置かれた掌に、はっと正気に戻る。

 

 

「テメェだけくたばってろや、フレイヤ」

 

 

 クロは吐き捨てるように言葉を紡ぎ、腰の斬魄刀に手を掛ける。

 それが、この長い夜の幕開けとなる合図となった。

 

 

 

 

 




……おや!? ティオナの様子が……!
やっぱりベートきゅんの存在って偉大だわと思った作者だった。

予告(たぶん
次話は≪BLEACH≫的な展開になると思う。
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