「え?」
僕がISを稼働させてしまった瞬間、今までおしゃべりしていた男子生徒もみな示し合わせていたかのように静かになり、皆一瞬呆然となった。
そんな中誰が一番最初に我にかえったのかというと、意外なことに当事者の僕だった。予想外の事態に直面するのは生徒会長時代に慣れていたからだ。あと、何かいやな予感が頭をよぎったからだろう。とりあえず、今しなければならないことは一つしかない!!
僕はゆっくりと周りの様子、詳しくは三人いる黒スーツの役人さんたちの様子をうかがった。黒スーツの役人、面倒くさいからもうA,B,Cさんでいいか。三人はやっと我にかえったようで顔を見合し何か話し合いをしようとしている。つまり、こっちに注意は一時的に向いてない!
やるなら今しかない。僕は滑らかな動作でクラウチングスタートのポーズを取り次の瞬間、、、、入り口めがけてダッシュした。三十六計逃げるにしかず、だ。
僕が2分の1ほど進んでやっと、Aが、いや、あの声はBかな?まあ、どっちでもいいけど
「あいつ、にげたぞ!!追え!」
という声のあと慌てて追いかけてくる音が聞こえる。それにしても反応が遅くて助かったな。
僕のほうが若いし先手もとった。足も少々自信のある僕は、これなら行ける!と淡い期待を抱き体育館の扉を開けようとした瞬間、背筋にぞくりとした感覚がよぎった。まさかA達に追いつかれたのかと思い後ろを振り向こうとした瞬間腰に重いタックルを食らった。みんな冷静になって考えてみほしい。僕がとびらの目の前にいた状態でそのようなタックルをくらえばどうなるかは一目瞭然だろう。次の瞬間金属の扉に頭を思いっきりぶつけ僕は崩れ落ちた。だが、最後の最後にこの僕の一世一代の逃走を阻んだ猛者の顔を見てやろうと薄れゆく意識のなかで僕は後ろを振り向いた。誰だ?Aか?いや、あのひとは明らかにこんなに早く走れるような体形ではなかったはず。じゃあ、B?C?といろいろと考えとうとうそいつの顔が目に入り、、、、
「って、お前かよ!修!」
僕にタックルをかましたやつ、修に心からのツッコミを放ち僕は意識を手放した。
「やっば、、これはやりすぎたかも」
自分のすぐ下で気を失ってる親友、そして、ISを動かしてしまった三条礼夷をみて、俺、吉川修は思わずつぶやいた。そもそも修は別に礼夷を止めるつもりはなかったのだ。逃げる前に少しISに乗ってるところを見てみたいと思い追いかけ肩をつかもうとしたらその手前で足がすべり、、、ということである。
すまん、親友、と手を合わせた。
「黒スーツさんたち、悪いんだけど車だしてもらってもいい?こいつを家まで送ってほしいんだけど」
黒スーツたちは何やらひそひそと話している。
「おーい」
「わかった。我々も上にほうこくする必要があるのでな。そこのかれには後日自宅に伺うと伝えてくれ。」
「りょーかいっす」
そういうと俺は礼夷のの腕を自分の肩に回し運ぶことにした。
何やら後ろのほうで後輩たちが騒いでる声が聞こえるがひとまず礼夷のほうが先である。
修と黒スーツがISと礼夷を回収して出て行ったあと、体育館は騒がしいことこの上なかった。黒スーツは去り際に、このことはまだ機密事項だ。くれぐれも他言すること無いようにといい残していたが、、、、
「俺たちすごい瞬間にたちあったんじゃねえか?」
「いや、でも三条元会長なら、なるほどって思っちまうよな」
「そうそう、あのひと見た目は優しくて押しの弱そうな人に見えるけどな」
「さっきのダッシュもやばかったよな、速すぎでしょ」
「それに追いつく修先輩もやばいけどね、、、」
「あの二人はもはやこの高校の伝説だしな」
いつの間にかISの話から礼夷の生徒会長時代の功績に話が脱線していっていた。
「ん、んー、っは!」
ここはどこだ?見慣れた天井である。間違いない僕の部屋。ってことは、あれ、全部夢か、よかったー、IS動かしてしまう夢とかたちわるす・・・ってマテ、となると合格発表も夢か?嘘だろまた見に行かなくてはならないのか?僕が一人でうーとかあーとかベッドで悶えていると、母さんが部屋に入ってきた。三条さやか、とても二人の子持ちとは思えない美しさと若さを誇っている、、、と思う。うん、僕は別にマザコンじゃないよ!
「あ、かあさん、おはよう、実はこんな大事な日に限ってすごい変な夢を・・・」
「あら、礼夷君、起きたのね。なんか修ちゃんがすごい謝ってたわよ?あんなきれいなタックルを決めてほんと申し訳ないって」
「え?」
冷汗があふれ出す。いや、そりゃね、ほんとは僕だってわかってるよ?でも、少し事実から顔を背けたくてね?
「あ、遅くなったけど大学合格おめでとう!頑張ったかいがあったわね、うふふ」
「あ、うん、ほんとよかったよ。」
頼む、母さん、いや、母上様、そこで終えてハッピーエンドにしてくれ!!
「あ、あと
修ちゃんが礼夷のやつががIS動かした。って言ってたけどどういうこと?」
「ははうえーー!!!!!」
はい、アウトーー、もう100%でてしまいましたよ。
ニコニコしながら聞いてくる母上様、もとい、母さんにもうなんでもいいやと開き直った僕は昼間あったことを話した。
「なるほどね、ということは後日くる黒スーツの人達は政府の方ってことね、納得だわ」
は?ナニソレ、ボクナニモシラナインダガ
「修ちゃんからの伝言よ。」
あいつのこと、一回殴りたくなった僕は悪くないと思う。全部あいつかかわってんじゃん。でもまあ、もう慣れたからいらだちはすぐ消えた。それより、これからのことである。しっかり考えないと、大学通いながらIS関連の研究所とか通ったりするのか?うーん、わからん
「礼夷君、もう夜ごはんだから下りてきてね?そろそろ、春名も帰ってくるだろうし」
「了解、すぐ行く」
ちなみに、春名とはわが妹である。今年から高校生であの倍率がとんでもなく高いIS学園に合格した、自慢の妹だ。さすが僕と同じで賢い。
あいつに僕がIS動かしたこと教えたらどんな顔するかな?ソレを想像すると少し面白そうなことになりそうなので、少し気分がはれた。
「れーいくーん、早く来なさいー、冷めちゃうわよ?」
おっと、急がなくては、とりあえずこれからの事は黒スーツさんたちがきたら何かわかるだろうし、あんま深刻にならなくてもいいかな。
さて、今日の夕飯は何かな、合格したら好きなもの作ってくれると言ってくれていたので僕は少し急いでかいだんを下りるのだった。
なかなかIS学園に入れない(笑)
あと、オリ主の名前は三条礼夷とかいて、さんじょうれいです。
あと、1、2話挟んだら原作には入れると思います!!
オリ主は運動神経とかはめちゃいいです。でも、周りにそれ以上の修がいるので凡人ぐらいだと思ってます。