「レイシアさんは果たして大丈夫でしょうか?」
「オジロンちゃんもまだまだね、ああいう女は案外ドSだったりするのよ。オジロンちゃんも女を見る目を養わなくちゃ。いやいいや。オジロンちゃんはわたしだけを見ていれば」
オジロンとカカロンが話している。
オジロンは椅子に座りながら、カカロンはそのオジロンに後ろから抱きつきながら。オジロンは赤くなりながらも、周りからの突き刺さるような視線(主に男)に耐えながら話をしている。
死んだオジロンがいるということはここは天国ということであろうか?いや違う。
かれこれさかのぼること18時間ほど前。
「で、なんでここに来て挙げ句のはてにあんなけものをかばったのよ、レイシア。」
ギロリとカカロンはレイシアを睨み付けながら問いただす。
「今からその事については説明しますが、その前にオジロンさんを。あのままでは浮かばれません。」
「わかったわ。でも浮かばれないというのは許せないわね。
これからは生きてわたしと共に生きていくことになるんだから。」
と言いオジロンに
「ザオリク」
と魔法をかける。
だがそこでレイシアは驚愕していた。
人間なんて虫けら同然のように思っていたのに、何があってこんなにベタぼれしているのかと。
とレイシアが考えているうちに緑色に包まれていたオジロンがむくりと立ち上がった。
「ここは天国なのか。
あれカカロンさん。
も、もしかしてカカロンさんもお亡くなりになったのですか?」
「おはよう、オジロンちゃん。でなに言ってるのよ。幻魔のわたしが天国行けるはずないでしょ。あなたは生き返ったのよ。」
カカロンから驚くべき言葉が発せられた。
オジロンは驚きながらどういうことですかと尋ねる。
この世界では寿命で亡くなるのではなければ、魂の器つまり体が残っていればザオリクという高等魔法によって蘇生することが可能なんだという。
驚愕の事実である。
だがそのことがあまり知られていないのは、ザオリクという高等魔法を体得した者が少ないからなだけである。「じゃあ、オジロンちゃんも起きたことだし先ほどの話の続きを聞こうかしら。」
「ええ、その事なんですが。
お姉さまは知らないと思いますが、このグランバニアのお妃様のマーサ様が魔物に先日拐われたのです。
そのマーサ様を救出すべく色々準備をしている訳なんですが、マーサ様の情報は全くといっていいほどないんです。」
とそこまで言うと
「あのけものに聞こうという訳ね。」
とカカロン
「はい。あの魔物はこの塔に派遣されたことを考えると高位な魔物だということが分かるので、少し情報をお聞きしようということです。」
レイシアは笑いながらそのように言った。
「では、明日尋問することと、事後処理、それにオジロン様が疲れているようなので帰りましょうか。」
と言い、皆と虫の息のキングレオを連れてリレミトとルーラを使ってグランバニアに帰還した。
ということがあって現在に至る。
「でもなんでレイシアさんはキングレオを外で拷問するというのでしょう。たしかに大きいですが城のなかでもできると思うのですが。」
「なんでも城の中だと色々と被害がでるかもしれないって言ってたわ。レイシアのことよりオジロンちゃんはわたしを見ていればいいのよ。」
「あの…。いつから僕たちはそのような関係になったのでしょうか?嬉しいのですが皆の視線に耐えられなくなってきました。」
「なに言ってるのよ。デモンズタワーで「愛するカカロン様を助けれて良かった。ぼくと永遠に添い遂げてください。」って言ったじゃない。」
としれっとかな~り誇張と脚色をして言うと、
「えっ、僕はそんなこと言いましたか。」
「言ったわよ。悲しいわ。忘れてしまったの。」
とカカロンは続け泣きまねをする。
オジロンは女性に対しての耐性が低いのでオロオロしながら
「すいません。
忘れてしまい。
泣かないでくださいカカロンさん」
と必死に謝りつづける。
そうすると、泣き止んだふりをし、目を袖でぬぐい
「ゆるしてあげるもしかしたらザオリクで生き返る前の記憶が少し混濁しているのかもしれないから。」
というとオジロンは
「そうだったのか。」
と簡単に言いくるめられてしまう。
グランバニアは次の王がこのようで大丈夫なのだろうか。
ところ変わってグランバニア近くの野原
鎖でぐるぐる巻きにされ、動きを拘束されたキングレオとレイシアがいた。
「では、今からあなたにお聞きしたいことが多々ありますので、素直に答えてくださると助かります。」
「…」
にこやかにレイシアは話すがキングレオは黙して語らない。
「やはりそうですよね。では気はすすみませんが、お体にお聞きすることにしましょうか。」
レイシアは冷笑する。
ところまたまた変わり何処かの塔の一室
「…様。デモンズタワーのキングレオが捕らえられたということです。」
「そうですか。まあ、いいでしょう。キングレオも腐ってもわたくしの配下。死んでもなにも話すことはないでしょう。ホッホッホッホッ」
とローブの男と馬?が話している。
「ほっておいてもよいでしょうか。たしかにキングレオはどんな目にあってもなにも話さないとは思いますが。」
「たしかに、キングレオが捕らえられたことと、グランバニアの近くということは気になりますが、今は伝説の勇者を誕生させないほうが重要ですよ。
まあいづれ挨拶には出向こうとは思いますがね。」
とローブの男?が歪んだ笑みを浮かべまたお決まりね笑い声をあげた。