パパス達がまだはぐれメタル狩りにせいを出している頃。
どこかの祠
厳重な鍵で閉じられたはずの門が計り知れない力で壊され、屈強な門番は屍すらなく消し炭になっている。祠の中はというと長い螺旋階段が地下まで続いている。その螺旋階段を降りきったところには、蒼白い光を放つ大きく、奇妙な形の壺がある。その壺をいやらしく見つめる男。姿形は神に仕える神官や大僧正のようであるが、そのような清々しさ神々しさは微塵もなく、まさにその対極となる禍々しさが感じられる。顔も人間のそれではない。
「ほお、この封印を人間が施すとは大したものだ。だが人間にしてはというだけだ。復活したばかりでまだ本調子ではないがこれぐらいなら。」
と呟くと、おもむろに壺に手を触れる。
その手からも禍々しい力が強く感じられる。
するとそれまで静かな蒼白い光を放っていた壺がその男と同種の、いや警告を伝えるような赤色を発し始める。
「これぐらいまで封印を弱めておけばいずれ自分で出てこよう。出れたならばせいぜいうさを晴らすがいい。」と赤色を発する壺に語りかけるように呟くと満足そうな顔をして去っていった。
サラボナルドマン邸
「ルドマン様!」ルドマン家の兵士が血相を変えてルドマンの元に走ってきた。
「こんな朝早くになんなのだ?要件をいいなさい。」眠っていたところを起こされたルドマンは眠そうに目を擦りながら、不機嫌そうにそう言う。
「北の祠が何者かの手によって襲撃されました。」
「!!!」
それまで眠そうにしていたルドマンだが、兵士の報告を聞いたとたんに水をかけられたかのように意識が覚醒し、蒼白い顔をして取り乱している。ルドマンの隣にいる妻がなだめることにより少し落ち着くと、
「すぐに祠の中の壺の発する色を見にいかせなさい。」
と指示を飛ばすとその兵士は直ちにと言い走っていった。
ルドマンは兵士が帰ってくるまで祈るような気持ちで待っていた。ルドマンからはかなり深刻な感じがするので妻以外の誰もが近づけない感じが漂っていた。
約二時間後兵士が帰ってくる。ルドマンはいてもたってもいられず自ら兵士のところに赴き、尋ねる。
「どうであった?」
「あ、赤い光を発していました。」
ルドマンの願いは届くことはなかった。
愕然とし、呆然と立ち尽くすルドマン。誰も声をかけることすらできない。
立ち直り、意識を取り戻すまでかなりの時間を要したが、ルドマンお抱えの兵士を全て集めた。
「皆の衆よく集まってくれた。皆の働きに今後のサラボナの命運がかかっている。
皆は各地に赴き、いくらかかってもいいから腕のたつ者を集めてきてくれ。そして腕のたつ者の募集を各町でさせるのだ。」と指示を飛ばすと兵士達は急いで行動を起こす。
「何故今なんだ。まだ大丈夫なはずであったのに…」ルドマンの悲嘆にくれた呟きが口からこぼれていた。
そして今の時間軸に戻る。
「頭が割れるように痛え…。」「あぁ。頭がガンガンする。」「あれだけ飲めば当然ですよ。」
ポートセルミの宿を出ると、バルバルーとパピンが悲痛な声を上げ、レイシアがそれに返す。バルバルーとパピンは二日酔いに悩まされていたが、足を止めるわけには行かない。というわけでポートセルミの町を出るとルラフェンまで行くためにレイシアはルーラを唱える。
ルラフェンについた瞬間バルバルーとパピンは走っていき。もどしていた。二日酔いの上空を飛んだので当然といっても言い反応ではある。「レイシアよ。この町にお前の知り合いの魔法研究家がいるという話ではあったが、合いにいかなくてよいのか。」
「ええ。今はいいです。いずれ時間ができたらここにまた来ますので。」
パパスとレイシアはバルバルーとパピンを無視して話している。サンチョは二人の背を苦笑いをしながらさすっている。
少し収まったということでサラボナまで向かうことになる。
「パパス、わりいが今日は戦闘パスさせてくれや。ルドマンだかゴールドマンだか知らないが、そいつのところに着いたら今日の分まで働くからよ。」
「すいません。今回は、足を引っ張ってはいけないので私もパスさせてください。」
バルバルーとパピンが戦闘不能ということになった。
サラボナまでの道のりではミステリードール、キラーパンサーなどが現れたがパパスの威圧を受け逃げ去ったり、動けなくなったり、恐怖から襲いかかってくる魔物もいたがパパスが出るまでもないということで、サンチョが相手をすることになる。グランバニア周辺より遥かに弱い魔物なのでウォーハンマーを一振りするだけで吹き飛びいきたえていく。約6時間ほど歩き続け洞窟を抜けサラボナ周辺になると、よく兵士や腕に自信のありそうな旅人を見かけるようになる。
「ルドマンどのが集めているという兵士や旅人がたくさんいますね。」
「たいしたことねえやつらばかりだがな。」
「お前からすれば誰もがたいしたことなくなるぞ。」
サンチョ、バルバルー、パピンが話をしながら話している。
「なにか立て込んでいるようなのですぐに話をすることはできそうにありませんね。」
「ああ、気長にまつことになりそうだ。まあ暇潰しに参加してもいいしな。」レイシアとパパスも話をしている内にサラボナにとうちゃくした。