ルドマン邸大広間
大きな部屋で、豪華な調度品や、素晴らしい盾が飾られた部屋に家の主のルドマンとその妻、パパス、レイシア、ブオーンがいる。サンチョはパピンを宿に連れていき、宿に預けたリュカを迎えに行ったためにここにはいない。バルバルーもあらたまった場は苦手ということで宿屋にいるということであった。ルドマン邸は今でこそ落ち着いているが、パパスがやって来てブオーンの消え去り草の効果が消え、姿を現した時には騒然となりルドマンはパニックを起こし気絶したりした。今落ち着いているのはパパスとレイシアがルドマン達にブオーンの意思を伝えたことと、ブオーンの純粋な目を見たルドマンの妻が、ルドマンをなだめブオーンの話を聞いてあげましょうと言った為だった。
ルドマンの前に立ったブオーンは頭を下げ、
「ごめんなさい。サラボナの皆さんに迷惑をかけてしまい。」と誠実に謝った。
謝られたルドマンは目を丸くして驚いていた。確かに姿を現したブオーンは純粋な目をしていおり、パパス達にも話は聞いていたが、ここまで別人のように変わっていたとは思わなかったのだ。
ルドマンは意を決したようにブオーンに尋ねる。
「君のこれほどまでの変わりようと、我が祖先ルドルフとの関わりについて、パパス殿に簡単には聞いたが、君自身の口から聞きたいのだが、話てくれるかな?」
「はい。僕も聞いて欲しいです。」
「では、お願いする。」
「はい。」
過去 ブオーンの話ーーーーー「~~てことがあってよ。本当に大変だったぜ。」
「ルドルフらしいね。」
「そうか。ブオーンお前ならもっと上手くさばけると思うがな。」
「そんなことないよ。」
ああルドルフと話すのは楽しいな。少し前まで人間とこんなに仲良くなれるとは思わなかったな。
「おい、ブオーン?」
「なに?」
「いやボーッとしてたからな。前に話たことなんだが、急なんだけどよ、明日お前にサラボナのみんなに会って欲しいんだが。」
「エッ、そんな急に、心の準備が。」
「関係ない。明日だ。来いよ。」
「うん。」
ルドルフはいつも急に話を進めたり、思いつきで行動を起こしていたけど、いつもそれが上手くいっていたから僕はルドルフを信頼していた。僕は魔物ということで、ルドルフ以外の人間とは仲良くなれないと思っていたけど、ルドルフが上手くまとめてくれて仲良くなることができた。本当に嬉しかった。
サラボナの人とブオーンが仲良くなって数ヵ月後
「ルドルフさんブオーンさん、大変だ。町の東門からメタルハンターの群れが、町の南門からは突撃兵の群れがやって来て門番だけじゃ耐えきれない。助けてくれ。」
「分かった。俺は南門に行く。ブオーンお前は東門に向かってくれ。」
「うん。分かった。ルドルフも気を付けてね。」
「誰に言ってやがる。」
町の東門
「ブオーンさんが来てくれたぞ。」
「これで大丈夫だ。」
僕は町に被害が出ないようにするために、激しい炎や雷を使わずに、一体一体踏んだり、殴ったりしながら倒していきなんとか、メタルハンターが町に侵入するのをおさえることができた。最近は世界的にも闇の力が感じられるようになり、弱い魔物が凶暴化し、普段は町を襲うことなどないのに、今では襲われることが増えてきた。
「ありがとよ。お前がいてくれて本当に助かったぜ。」
「いいんだよ。僕もみんなの役にたてて嬉しいんだ。」
そのような幸せな時は長くは続かなかった。
日増しに闇の力が強くなっていくと、僕の記憶が抜け落ちることが起こり始めた。気がつくと僕のいる周りが荒れ果て、近くにいるルドルフが辛そうな顔をしていた。
僕はルドルフや町のみんなに聞いてみたけど、誰もが「何でもないよ。大丈夫。」と弱々しく笑いそう言った。その後、記憶がとぶことが頻繁になった。そうするといくら鈍い僕でも気づいた。僕もあの魔物達と同じように暴れているのではないかと。みんなは僕を気遣って本当のことを隠していると。僕は記憶がないときとはいえ、サラボナのみんな、そしてルドルフに迷惑をかけているということに胸が張り裂けそうなほど苦しんだ。そして決意した。
「馬鹿いうなよ。なんでお前を封印しなくちゃいけないんだ。」
「もうこれ以上みんなに、そしてルドルフに迷惑かけたくないんだよ。」
「迷惑なんて。」
「僕は知っているんだ。記憶がないときに暴れまわっていることを。」
「……。」
「僕は親友を記憶がないときにに傷つけたりしたらと思うと…うう…ぐす。」「ブオーンお前…。」
「お願いルドルフ。僕を友達と思ってくれるなら、今のうちに封印してよ。」「…。分かった。お前の意思が固いことを。世界の闇の力が少しでも弱くなったらすぐに出してやるからな。それとこれを。」
ルドルフは鍵を僕にくれた。
「この鍵は俺とお前の友情の証だ。この鍵を使えばいつでも俺の家に入れる。」
「僕の大きさじゃ、入らないよ。」
「うるせえ。話の腰を折るな。この鍵があるかぎり俺とお前は親友だ。」
「うん…。じゃあお願い。」
「分かった。さよならは言わねえ。また必ず再会するんだからよ。またな…親友!」
そうルドルフは言うと僕に封印をかけた。僕が最後にルドルフを見たのは、今まで見たことがないルドルフの泣き顔だった。そこで僕の記憶が途切れた。
皆がブオーンの話を黙って聞いていた。話を聞き、ルドマンの妻とレイシアは涙を流している。
そんな中、ルドマンがなんとか口を開く。
「ありがとう。こんな辛い話をさせてしまいすまなかった。ルドルフと仲が良かったのなら私達とも仲良くしてほしい。」
「えっ、いいんですか。」
「当然だよ。それに良ければルドルフとの思い出のつまったこの町にずっと住んでくれないか。」
「ありがとうございます。本当に嬉しいです。でも今はパパスさん達についていきたいんです。僕はルドルフと僕を別れさせ、ルドルフを泣かせたやつを許せないんです。それに友情の証の鍵も持っていかれちゃったみたいなので、取り返さなくてはならないので。」
「分かった。仕事が終わったらいつでもこの町に帰ってきておくれ。」
「はい。」
ルドルフはなくなってしまったが、子孫のルドマンとは仲良くやっていけそうだった。
「ああ、そういえば、パパスどのの願いも叶えなくてはな。このように最善の方法で解決してくれたのだから。」
「では、ポートセルミの船を貸して欲しいのだが。」
「なんとそんなことでいいのか。貸すなんて言わずに、差し上げよう。」
「本当にいいのですか。」
「ああ、構わんよ。それと今夜は宴会をしたいと思うので、宿屋にいる仲間も連れて今夜またきてくれないか。」
「喜んで参加させてもらいます。」
ということでルドマンからパパス達は船を譲渡してもらえることになった。
おまけ
「おお、パパス殿いける口ですな。」
「ルドマン殿もそのように見えますな。」
二人はかなりよっているように見られた。
「ところで、パパス殿。貴方には御子息がおられるようで。うちにも娘がおりまして。わしはあなたたちを気に入ってしまった。良ければうちの娘フローラを許嫁にしてほしいのだが。」「おお、構いませんぞ。」
「いいのですか。ああ、いい日だ。ハッハッハ。もっと飲んでくだされパパス殿。」
「おおっとっと。ハハハ。朝までいきましょう。ルドマン殿。」
リュカ、フローラの意思は関係なく、酔った父親同士で許嫁の約束がかわされてしまった。その後、パパスはレイシアにこっぴどくそのことについて叱られることになる。
私はビアンカをゲームでは選びましたが、この物語ではリュカの嫁がフローラになってしまいました。ルドマンさんならこういうこと言いそうだと思いまして。すいません。
またブオーンの過去についてはフィクションですのでゲーム本編とはまったく関わりはございません。