いまだ文章は稚拙ですがよろしくお願いします。
今まで投稿してきた文章は随時直させてもらいます。
パパス一行は目を疑った。
あるものは憤り、またあるものは悲しみ、そしてまたあるものは憎しみさえも覚えていた。
少し前までは戦場に赴く前の一時ではあったが、空の旅を、そして眼前に広がる壮大な光景を楽しんでいた。
しかし、それも一変してしまった。
パパス一行の気分をそこまで変えたものとは何か。
戦場の舞台となる作りかけの大神殿、しかしそこで働いているのは、年端もいかない少年や少女などがほとんどである。
そして、その子供たちの足には手枷、足枷がはめられ、着るものもボロキレ同然のものであり、監視役の小太りの男たちが鞭を打ち強制的に働かせていた。
少年、少女の目には生気すら感じられず、ただ黙々と働き、誰かが鞭打たれても気にすら止めなくなるというまで蝕まれた状態である。
その情景を見て憤りを隠せないパパスではあるが、皆で話し合った結果少し様子を見ようということになっているので、必死に飛び出していこうとするのを押さえている。
「あれが魔界に通じるゲートが存在する大神殿だ。
まだ地上部分はできあがってはいないが地下の部分はできあがってはいるはずだ。
どうする今日は様子見で天空城へ戻るか?」
マスタードラゴンは悲惨な状況にも動じる気配もなくパパス達に問い掛ける。
しかし、パパス達はその問いに答えることはできない。
確かに今日は様子見であり、一旦戻るのが筋であるが、このような光景を眼前で見せられたのだから答えに窮していた。
だがここでレイシアが苦虫を噛み潰したような表情でパパスを諭し始める。
「パパス様、ここは帰還するべきです。」
そのレイシアの言葉にパパスは憤りを押さえられずに反論する。
「分かってはいるがこの惨状を突きつけられてもそのように申すか。」
恐ろしい剣幕でレイシアに迫るがレイシアも引き下がることはしない。
「確かに薄情ではあるかもしれません。
しかし、彼らを救えるのは私達だけなのです。
一時の感情で飛び出して私達が全滅したらもう彼らは救われることはないのです。
彼らを完全に救い出すためにもここは堪えて帰還し、しっかりと策を考えてから行動すべきです。」
パパスはレイシアをみてハッとする。
レイシアの手はギュッと握られ、間からは血も滲んでいた。
そのさまを見てパパスは冷静になろうとしたが、現状がそれを許さなかった。
突然、下から悲痛な悲鳴が轟いたのだ。
「すいません。お許しください。」
いたいけな少女が小太りの男の前に跪き涙ながらに、土下座をして謝罪をしている。
「貴様俺の足に岩を落としてただですむと思っているのか。」
男の怒声が辺りに響き、また降り下ろされ打ち付けられる鞭の音も響き渡っている。
どうやら少女が運んでいた岩を男の足に落としてしまったことが問題らしい。
必死に少女は謝罪をしているが男の怒りは尋常ではなく、鞭を打ち付けることが止めどなく続く。
その度に、少女の悲痛な叫び声が辺りに響きわたる。
「ふん、まあいいだろう。
ただし条件がある。」
男は鞭を振るうのを止めると少女に語り始める。
「なんでもします。」
少女がすがるように男に懇願すると男は醜く歪んだ笑みを浮かべて
「ではお前の体で償ってもらおう。」
男は言うやいなや少女を倒し馬乗りになり、少女の服に手を掛けた。
少女は必死に助けを求めるが誰もが目を背けていた。
「もう我慢ならん!」
その光景を見ていたパパスは速かった。
マスタードラゴンの背から剣を抜きながら飛び出した。
「しょうがないですよね。」
レイシアもなにか安心したように続く。
「それでこそ尊敬する王です。」
パピンも嬉しそうな笑みを浮かべて続く。
「パパス様ついていきますぞ。」
サンチョもリュカを大事に抱えて飛び出した。
「やっと楽しくなってきたぜ。」
「パパスさんはそうでなくちゃ。」
バルバルー、プオーンも宙に身を投げ出していた。
マスタードラゴンは次々と宙に飛び立つパパス達を見て深いため息を吐きながらも、予期していたかのように頷いていた。
着地してからパパスの行動は迅速であった。
少女に覆い被さる男に引き剥がし、流れるような動きで柄で鳩尾に一撃をいれ昏倒させた。
少女だけではなく、回りの少年、少女、また監視役の男たちすら唖然とし、動くことはなかった。
「みんな行くぞ。ただし子供達にはトラウマにしたくはない。ひとまずは意識を刈り取るぐらいにしておけ。」
パパスがメンバーに命令を告げる。
『はっ(おうよ)』
すかさず了承を告げると皆それぞれ監視役と思われる小太りの男たちを制圧にかかった。
男たちはたいしたこともなく役5分ほどで制圧が完了した。
「大丈夫かい。安心しなさい。おじさんたちが助けてあげるからね。」
パパスが襲われていた少女や回りの子供たちに優しく話しかけていた。
ある子供は声を上げて泣き、またある子供は声をころして泣いていた。
しかし子供たちの涙は安堵と嬉しさ、緊張が解かれたことにより自然と流れるものであった。
「パパス様全て片付きました。」
「ご苦労。」
パピンの報告に頷くパパスは何か考えこんでいた。
その様子を見てレイシアがパパスに声をかける。
「この子たちをどうしようか考えておられるのですが?」
「おっ、おう、その通りだ。
このままここに置いたままでは可愛そうだし心配だからな。」
急に声を掛けられたことに驚きながらもパパスはどうしたらよいものかとレイシアに問い掛ける。
「一旦グランバニアに保護しましょう。
そしてそれから対策を考えればよいと思います。」
レイシアの意見にパパスは同意し、他の囚われの子供たちはいないかしっかり確かめた上で、レイシアの
「ルーラ」
で一度グランバニアに戻ることとなった。