ドラゴンクエストⅤ パパスと優秀な軍師   作:寅好き

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大神殿の主登場。

「喰らえや!!」

バルバルーが荒々しく、力強い一撃をメタルドラゴンの前足部分を横凪ぎするように振るう。

金属と金属がぶつかり合う激しい音が鳴り響く。

「ダリャアッ!!」

前足の部分で止まった大剣を力で無理やり押しきる。

メタルドラゴンの足はその力業に耐えられずあえなく粉砕され、足の役目を出来なくなる。

メタルドラゴンの巨体は前足を失ったことにより地に伏せる。

そのまま地面に伏した長い頭にまっていたかのように、パパスの洗練された一撃が降り下ろされ、ライトメタルボディも関係無く容易く切り裂き、胴と頭が分断された。

頭部の目はしばらく赤い光を灯していたが、少し経つとその光も命が消えるように光を失った。

「見た目に反してたいしたこたあなかったな。」

バルバルーが大剣を肩に乗せ余裕ある表情で今戦っていたメタルドラゴンの感想を言う。

 

「我々も強くなったということだろう。」

パパスもバルバルーの意見に同意する。

「何かありますぞ!」

メタルドラゴンの残骸を見ていたサンチョが声をあげる。

その声に引き寄せられるように皆が集まる。

サンチョが指を指した場所には宝箱のような物があった。

どうやらメタルドラゴンの体内から出てきたようである。

「少し待っていてくださいね。」

レイシアがおもむろに宝箱に近づき手を当てると

「インパス」

と呟く、呪文がかけられた宝箱は青く光る、それを見たレイシアは表情を緩めて

「この宝箱は安全です。

開けていいですよ。」

とパパスに宝箱を開けるように促した。

「よし開けるぞ。」

パパスが宝箱を開けると白銀に光るいかにも防御力ありますよ的なゴツい鎧が入っていた。

 

その鎧をまじまじと見たレイシアは驚きと喜びが混じりあった声をあげた。

「すごいですよ。

この鎧はあの天空の鎧をもうわまわると言われたメタルキングの鎧ですよ。

私も初めて見ました。

(はぐれメタルの鎧なら店で見たことはありますが。)」

普段クールな彼女が子供のように期待に目を輝かせながら続けて言った。

「ぜひ着てみてください。」

「ああ、分かった。」

今まで見たことがない表情をレイシアがしていたので、パパスも圧倒されながらも、期待を込めて装備をしてみる。

「すごいな。確かに少し重いが、どんな攻撃も跳ね返せるような気がする!」

パパスも装備してみてそのすごさが分かったようで、嬉しそうにメタルキングの鎧をさすっている。

「幸先がいいぞ。

このまま進み、二人が到着した時には全てが片付いている状況にして驚かせてやろう。行くぞ皆。」

力強い声でパパスが宣言すると大きな扉を開け放った。

 

開かれた扉の先に広がっていた光景は、広い室内に敷き詰められた赤い絨毯。何かの祭壇のような前で祈りをあげる巨大な影があった。

「貴様がここの統治者か?」

以前としてパパスに気づいていないのか振り向きもせずに祈りを捧げる巨大な影に、パパスは問いかける。

「我の祈りを妨げるのは何者だ?」

巨大な影がパパスの方へ振り向く。

大僧正のような立派な格好をした…ワニだった…。

『(ワニだ)』

いかにもな格好をしていたので少し期待していたパパスたちであったが、期待が大きく裏切られることになった。

「ライオン(キングレオ)に馬(ジャミ)に猪(ゴンズ)と来て今度はワニ(イブール)か。」

パパスはため息を吐きながらも剣を構える。

「そうか。お前たちがデュランとゲマを倒したという者たちか。

ここに来たということは魔界を目指してここに来たということだろう。

あの警戒網の中やって来るとはたいしたやつだ。

その勇気に免じて完璧な状態で戦わせてやろう。」

イブールはそう言い、杖を振るうと空間が歪み何かの影が現れる。

しばらくしその影が明確になると呆然と何があったのかと疑問符を浮かべる、パピンとプオーンだということが見て取れた。

「お前の仲間をここに連れてきてやった。

次はこちらの番だ。」

再度手に持つ杖を振るうと、またもや空間が歪み、何者かが現れた。

「イブール様、いかがなさいましたか?」

現れた巨体の魔物はイブールに何かありましたかと問い掛ける。

「こやつは我の部下のラマダという。

役者は揃った。お前たちも我が主の供物として捧げてやろう。」

イブールの一声で戦いの幕がきって落とされた。

――――

 

とある薄暗い一室で水晶玉に映ったイブール達とパパス達の戦いを、歪んだ笑み口元に浮かべながら見ている男がいた。

「楽しくなってきたな。

私の思い通りになるといいが、まあならなくとも他にも手はある。そして楽しみが増えるのでどちらでも私を楽しませてくれていいがな。」

男はクックックックと笑い声を堪えられないといった様子で声をあげ、禍々しい愉悦の表情を浮かべていた。

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