ドラゴンクエストⅤ パパスと優秀な軍師   作:寅好き

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吹き荒れる魔法、ワニの教祖様の本領発揮?

「はあはあ…」

「やっと魔力(MP)が尽きたみてえだな。」

巨体を揺らしながら肩で息をするラマダを見て、バルバルーは不敵な笑みを浮かべながらポツリと呟いた。

ラマダが高位の魔法を使うという事が分かってからバルバルーは戦闘に加入したプオーンと共に距離をとり魔法を使わせ続け、予定通り魔力切れを起こさせたのだ。

「よし、距離詰めて一気にぶっ殺すぞ!!」

「うん!」

バルバルーは強く踏み込みラマダとの距離を詰める。

ラマダは距離を詰められるのを嫌い巨大な棍棒をバルバルーに向けてフルスイング、しかし突如バルバルーの影から小さな影が飛び出し、唸りを上げて向かい来る棍棒の前に立ちふさがった。

棍棒とその小さな影はぶつかりあい金属音を鳴らす、受け止めた影は蹄から火花を散らしながら押されたが、確実に棍棒の勢いを奪い失速させ、止めることに成功する。

「今だよバルバルー!」

棍棒を噛みつき受け止めたプオーンはバルバルーに向かい声をかける。

その口許からは黄金の光が漏れる。

「よくやった!死にさらせ、ギガスラッシュ!!」

棍棒を受け止められて守るものがなくなったラマダに、バルバルーは雷を纏いバリバリと音を鳴らす大剣を逆袈裟斬りの要領で切り上げる。

「グギャーーッッ!!」

身体を斜めに両断されたラマダの断末魔が轟く、雷を纏った大剣であるために焼き斬られた為に、一滴の血も垂らすことなく霧散して消えていった。

「お前それどうしたんだ?」

バルバルーはラマダが霧散したことを見届けた後にプオーンの口許を指差し尋ねた。

「これはね《オリハルコンの牙》っていうんだよ。

さっきパピンがくれたんだ。

パピンが倒したテリーっていうイケメンさんが持っていたのを譲り受けたんだって。」

嬉しそうに話すプオーンに言うことはしなかったがバルバルーは心うちでは

(パクっただけだろ!)

と突っ込みを入れていたようだ。

 

――――

イブールに放ったはずのメラゾーマがなぜかレイシアに迫ってきていた。

「マヒャド」

レイシアは急遽防壁となす為にマヒャドで氷の壁を作り出すが、メラゾーマは少し勢いを削がれただけでレイシアに到達した。

巨大な火柱を上げて燃え盛っていた。

「レイシアー!」

パパスはイブールへの追撃も忘れて迫り来る熱をもものともせず、レイシアの元に走りより、焼け焦げたレイシアにホイミをかける。

「やはり、パパスさんのホイミは凄いですね。」

パパスが唱えたホイミは完全にレイシアを癒していた。

完璧にチートホイミである。

ホイミであるのにあるときは毒を癒し、あるときは傷を完全に癒し、あるときは死者をも蘇生させる。

さすがに勇者の祖父となるものである。

「そんなことはどうでもいい。

大丈夫か?」

笑顔で称賛するレイシアを制止し、声をかけるパパスに満面の笑みを浮かべて「大丈夫です」と答えた後に真剣な表情で

「あのイブールには常にマホカンタがかかっているようです。」

「マホカンタ?」

聞きなれない魔法の名前に聞き返すパパス

「マホカンタとは一部の魔法を除き、殆どの魔法を相手に返すという魔法使い殺しの魔法です。」

レイシアの説明を受けたパパスはそんな魔法があったのか、と戸惑いながらも、とある疑問が浮かぶ。

「レイシアはそのマホカンタは使えないのか?」

「一応使えますが…」

使えると言いながらも苦笑いとともに少しスッキリしない言い回しで後を濁している。

「何故使わないのだ?」

当然の疑問、そんなに良い魔法があるのに何故使わないのか、

「説明だけを聞けば完璧な魔法だと思うんですが…回復魔法まで跳ね返してしまうんです。」

レイシアが困ったような笑みを浮かべて話すことを聞いて、使わないことにパパスは納得せざるを得なかった。

「ゴチャゴチャと五月蝿いぞ!イオナズン!!」

イブールがなかなか話を止めない二人に業を煮やし、攻撃を再開する。

丁度レイシアとパパスの間の空間が揺らぎ、空気が収縮し始める。

「危険です。逃げてください!」

レイシアとパパスはその場から直ぐに離れる、収縮した空気が弾ける、建物を揺るがす爆発が起こり、爆風が二人の背を押し、壁際まで吹き飛ばされ打ち付けられる。

「こんな地下でイオナズンを使うなんて…さすがにワニですね……。」

レイシアがうつむきかげんで呟く。

長い髪で表情は見えないが、腹を立てているのは用意に想像できる。

「神殿の主が神殿のことを考えずに魔法を放つなら私も手加減抜きにしましょう……。」

壁に打ち付けられたダメージなどまるでないかのように、レイシアはすっと立ち上がり、賢者のローブの誇りを払う。

無言でイブールに手を向けると手のひらからすべてを剥ぎ取るような、不可視の波動のようなものがイブールを吹き抜けた。

「なに!?わしのマホカンタがとけるだと!」

驚き焦るイブールにレイシアは

「手加減抜きでいきますよ」

綺麗な笑顔であるが、それを見たイブールはなぜか嫌な汗が止まらなかった。

ワニの教祖様VS底知れぬ魔法使い

人智を越えた魔法がぶつかり合う。




ええ、パパスは主人公です。
しかし、次回は休憩です(汗)
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