ドラゴンクエストⅤ パパスと優秀な軍師   作:寅好き

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エピローグ

「ウ、ウ~ン」

「お、起きたかリュカよ。なにやらうなされていたようだが、悪夢でも見たか」

「うん。お父さんやみんなが、赤い大きな魔物や白い魔物と戦っている夢を見たの。とても怖かった」

「ハハハ、それは怖かっただろうな。だがもう夢から覚めたんだ。大丈夫だ。そういえば、そろそろこの船も港につく。船長さんたちに挨拶をしてきたらどうだ」

「はい」

僕はリュカ、今話していたのは父さんのパパス。

とっても強くても優しい、自慢のお父さん。

 僕は今世界を旅行している最中なんだ。

 僕はベッドの横に立てかけられている『ひのきのぼう』を背中に背負い、タンスから『皮の帽子』を出しかぶり、扉を開けた。

 爽やかな潮の匂い、眩しく輝く太陽、空を飛ぶカモメが僕が船に乗っていることを教えてくれている。

「おはようごさいます坊っちゃん」

「おはようサンチョ」

僕に最初に声をかけてくれたのは、僕のお世話をしてくれるサンチョ。

 お父さんほどじゃあないけど、とても強かったみたい。

 だけど、僕はサンチョが戦っているところは見たことなくて、優しいところしか見たことがないから分からない。

 僕は、辺りを見回す。

 悪夢で見て心配なことがあったから。

「よおリュカ。オメエも飲まないか」

「ダメですよ、バルバルー」

「相変わらずかてえなあ」

「おはようバルバルーさん、パピンさん」

今僕の前で二人で酒盛りしているのはバルバルーさんとパピンさん。

 二人ともグランバニアで兵士長をしている。

 バルバルーさんはあんまり真面目じゃないけど、お父さんと同じぐらい強いみたい。

 パピンさんは、真面目な時とそうじゃない時の差が大きい。

 前に、お風呂を覗いていたみたいで、奥さんにボコボコにされていたから、あんまり強くないみたい。

「やあリュカ。おはよう」

「あ、プオーン。おはよう」

小さい羽をもった犬みたいな魔物のプオーン。

 プオーンは僕の親友なんだ。

 よく背中に乗せて、外に連れていってくれる、魔物が来ても火を吹いて助けてくれる、ほんとうに便りになる僕の自慢の友達なんだ。

「おはようございます。リュカ様」

「あ、レイシア姉さん」

僕は走っていってレイシア姉さんに抱きついた。

「どうしたんですかリュカ様?」

「夢のなかで黒くなった魔物と一緒にレイシア姉さんが消えちゃった夢をみて…とても悲しくて、心配になっちゃって」

「私はどこにもいきませんよ。私のことを心配してくださったんですね」

「うん」

「ありがとうございます。リュカ様は私のこと好きですか?」

「うん」

「では、私を…痛い」

「何いっているのよレイシア。私はリュカの奥さんが私より年上なんて許さないわよ!」

「私は永遠に16歳ですよ」

「なにいっているのよ。もう百何十歳のお婆さんのくせに」

レイシア姉さんは、僕に呪文や勉強を教えてくれる優しいお姉さん。

 でも、昔から全く変わらない不思議なお姉さん。

 前に聞いてみたら、

「女の人には必ず秘密があるものなんですよ」

と笑って言って教えてくれなかったんだ。

レイシア姉さんと言い争っているのが、マーサお母さん。

 とっても優しいんだけど、お父さんもかなわないほど強いお母さんなんだ。

「リュカの話で思い出したのだが、あの時は本当に焦らされたな」

お父さんが僕の肩に手をおきながら話始めた。

◆◇◆◇◆◇

「なんということだ。エビルマウンテンが跡形もなく消し飛んでしまったぞ」

光の柱が天にそそりたった次の瞬間、巨大なエビルマウンテンが跡形もなくなくなっていたことに、パパスたちは衝撃を受けていた。

「あれは多分禁忌の呪文『マダンテ』よ。使った者はその威力に耐えることができないというほどの呪文で、今は使える者はいない伝説の呪文のはずなんだけど。まさかレイシアが使えたなんて……」

「ではレイシアは…」

「……いいえ、レイシアは帰って来るっていったわ。絶対生きているはずよ」

「そうだ絶対に生きている。皆レイシアを探すんだ!」

「はい(おう)」

僅かな望みにかけてパパスたちはエビルマウンテンが存在していた辺りを捜索し始めた。

 エビルマウンテンが存在していたはずの場は、瓦礫さえも残っていなかった。

 存在するものを、空間ごと消し去ったかのように。

 誰もがレイシアはもう…と思った時だった。

「あなた、皆来て!レイシアがいたわ!」

皆が全速力で走り出す。

 マーサがレイシアを抱き起こしている。

「奇跡が…起こった」

「レイシア起きて、目を開けて」

マーサがレイシアを揺する。

「ウ~ン、ここは、マーサ様も天国へ?」

レイシアが目を覚ました次の瞬間、その役目を終えたとでも言うように、淡い光を放っていた『黄金の腕輪』が崩れさった。

「お父さんが守ってくれたのかな」

「ええ、きっとそうよ」

◇◆◇◆◇◆

「ということだったな」

「ええ、勇者様が果たすことができなかったことも無事に果たせましたし、『進化の秘宝』もこの世から消すこともできました。そして、約束を果たすことができました」

「ああだが、この世にはまだまだ問題も多い。一つ一つ解決していかないとな」

「はい」

 パパスたちは魔王を倒し、マーサを救いだした。

 しかし、だからといって全てが上手くいくこともなかった。

 魔物よりも欲望にとりつかれた人間の方が恐ろしく、ラインハットは御家騒動の末に第一王子ヘンリーは、暗殺され、皇后の欲望のまま治められ、ついには滅びさった。

 これもいくつもあるうちの一つの世界のお話の一つ。




処女作であり、大変お見苦しい作品で、皆さんにも御迷惑をおかけしました。
申し訳ありません。
大変ありがたいお叱りや、痛烈なお叱りもあり心がおれかけたこともありましたが、なんとか終わらせることができました。
本当にありがとうございました。
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