魔法少女リリカルなのは〜夜天に浮かぶ月〜   作:すこすこノ助

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後編ですよー
主人公目線に戻りますー



第4話 違法研究所 後編

カイトは用心棒達を制圧した後、研究所に入りデータをチェックしていた。

研究所の職員達は部隊のみんなが捕縛して研究所の鎮圧は完了している。

 

「どうだい?何か出たか?」

「ブラウン隊長。まぁ違法な事を研究していたのは間違いないですね。」

 

カイトはコンソールを操作しモニターを表示させた。

モニターには野生の魔法生命体を改造して生物兵器の作成を行っていた時のデータが表示されている。

 

「ふむ。だが弱いな…」

「確かに…あれだけの用心棒を雇っていた割には…ん?」

「どうした?」

 

魔法生命体の改造も違法なのは間違いないのだが、そんな研究所は基本的に改造した魔法生命体に守護させるのでわざわざ用心棒を雇わない。

二人はそれぞれ疑問を口にしているとコンソールを操作していたカイトの手が止まった。

 

「いや、異常にセキュリティが厳重な所があるんですけど…」

「ほう。クサイな。破れるか?」

 

やけに厳重なデータを見つけ報告すると怪しいと踏んだブラウン隊長が迷いなく指示を出す。

二人の後ろでは研究所の所長らしき人物がバインドに拘束されながらも安堵の表情を浮かべている。

どうやら相当厳重なセキュリティが施されているらしく破れる訳が無いと踏んでいる様だ。

 

「多分、大丈夫です。月下お願い。」

《了解しました。解析を開始します》

 

カイトと所持しているデバイスであろう声を聞いて驚愕の表情を浮かべる所長を他所に作業は進んでいく。

 

カイトのデバイス『月下』には高度な解析プログラムが搭載されており、ブラウン隊長はカイトの戦闘能力とデバイスの解析能力を目当てに毎回協力を要請している。

 

何故、高度な解析プログラムを搭載しているかというと、元々は魔法もプログラムで成り立っている事を知ったカイトが戦闘中に相手の魔法を解析して弱点を見付け出し、その弱点を突く為に搭載した。

しかし、いざ使ってみると解析まで時間がかかる上に他の魔法が使えなくなる事が分かったので戦闘中は使えないが、こういった任務では大活躍している。

 

《解析完了。セキュリティを突破しました。モニターに出します》

「ん。ありがとう月下。」

 

バインドで拘束されている所長がさらに驚愕した表情を浮かべた。

解析を開始してから五分も経っていないので驚くのも無理はない。

 

「こ、これは!人造魔導師の製造と成長記録?」

「いや、それだけじゃないな。ここを見たまえカイト君。」

 

モニターに映し出されたのは人造魔導師の製造を記録したデータだった。

しかし、それだけではない様でブラウン隊長がある項目を指差す。

 

「記憶転写クローン…じゃあこれはプロジェクトFの研究記録…」

「どうやらそのようだな。おい!とっとと連れてけ!」

 

プロジェクトF。

まずはクローンを作り素体の記憶を転写する事により素体そのものを作り出そうとする技術。

倫理的な観点から見て違法とされている行為なのでブラウン隊長の指示で青ざめた表情の所長が部屋から連れ出された。

 

「月下。違法研究のデータを抽出してブラウン隊長に送って。」

《了解しました。データ抽出を開始します》

「ところでカイト君。今回もまたプロジェクトFの研究所だった訳だが…君はこれをどう思う?」

 

カイトがプロジェクトFの研究所を捜査したのは初めてではない。

最近になって急にプロジェクトFの研究所の捜査が増えた事についてブラウン隊長はカイトに意見を求めた。

 

「えっと、このプロジェクトFっていうのはすでに完成しているんだと思います。」

「ほう。それで?」

「研究者ってのは誰もやった事が無い事を追い求めると思うんです。しかしそれを追い求めるにはどうしても資金が必要です。だからすでに完成された技術を使って資金を稼ごうとした…」

「プロジェクトFは商品になっていると?」

「はい。プロジェクトFで資金調達が可能という事は需要があるという事なので商品として取り扱っている組織があるかも知れませんね。」

「うん。流石だな。」

「ブラウン隊長も同じ事を考えていたんじゃないですか?」

 

実は、ブラウン隊長がカイトを評価する中で一番評価しているのがこの洞察力なのだ。

ニヤリと意地の悪い笑みを浮かべたブラウン隊長を見てこの人には敵わないなと思うカイトだった。

 

「ところでカイト君はまだ本格的に入局しないのか?」

「まだまだ色々な事を知りたいので今はまだって感じですね。」

 

データの受け渡しも完了し研究所から出て乗ってきたジープまで歩いているとブラウン隊長が正式に入局を勧めてくる。

このやり取りは最近任務終わりに毎回している。

 

「ははは!またフラれてしまったな。」

「いつもすいません。」

「まぁ本格的に入局する際には真っ先に声をかけてくれ。いつでも歓迎するからな!」

 

今回も勧誘に失敗したブラウン隊長はおどけながらカイトの背中をバンバン叩き自分が乗るジープに向かって行った。

 

『本当に熱心に誘ってくれるなぁ…』

《ブラウン様はマスターの事を真剣に考えてくれていると思います》

『うん。それは俺も思うよ。うーん…クロノに相談してみようかな。』

《そうですね。クロノ様に通信繋げますか?》

『いや、今度会った時に話すよ。ありがとう月下。』

 

隊長の後ろ姿を見送り、自分が乗ってきたジープに向かいながら念話で月下と話しなにやら真剣に考える表情を浮かべたカイトを乗せジープは帰路に就いた。

 




カイト君と月下が有能な件について。

解析プログラムはセキュリティの解析や魔法の解析等が可能です。
結界等も邪魔が入らなければ解析して破壊できます。
まぁ破壊は割込みプログラムを構築して割込みをかけて物理で壊すのがカイト君のやり方です。
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