前回より文字数が少ないです。
月代家に戻りカイトは呼び鈴を鳴らす。
玄関の扉が開くと、耳の辺りまでの長さの黒髪に黒い瞳の男性が出迎える。
「父さん!?今日は早く帰れる日だっけ?」
「仕事が早く片付いてな、早く帰らせてもらったんだ。はやてちゃんもいらっしゃい。」
「お邪魔しますーソウジさん」
カイトの父『
「父さん!じゃあ稽古付けて!」
「あぁ良いぞ、夕飯までだがな」
「やった!」
「じゃあ、わたしはエレナさん手伝ってくるなぁ」
はやてはそう言うと台所へと向かう。
三年前からお互いの家を行き来しているので場所等は把握している。
「エレナさん、こんばんは手伝いますよ」
「はやてちゃん!ありがとう!助かるわ」
腰辺りまである赤みがかった栗毛と蒼い瞳をしたエレナは日本人ではないので和食を作るのが少し苦手らしく、安堵した表情で礼を言う。
一方、リビングから出た所にある庭ではソウジとカイトが木刀を持ち向かい合っている。
「カイト、どのくらい振れる様になったか見せてみろ」
「はい!」
カイトは木刀を振るう、上段から斬り下ろし、横薙ぎに斬り払い、袈裟斬り等を数回繰り返した
「よし、前回より早く鋭く振れる様になっているな!だが、まだまだ足りんぞ!」
「はい!」
「じゃあ、かかってこい」
ソウジが教える『月代流剣術』には決まった型などは少なく、どれだけ早く鋭く振うかに主眼を置いた古流剣術である。その為、早く鋭く振るう為の基礎練習を繰り返し、その後は試合形式での実戦で高めていくのが昔からの修行方法だ。
ニヤリと笑うソウジに若干寒気を感じつつカイトは姿勢低くし走り出した。
猛スピードでソウジに接近し胸目掛けて横薙ぎに一閃するも簡単に防がれる。
ならば、と横薙ぎに斬り払った勢いを止めずに一回転しながら、さらに姿勢を低くし今度は足を払うべく一閃するが軽くジャンプされ躱される。
跳んだなら、と勢いを止めずに一回転しながら捻りを加えて跳び上がり頭上から斬り降ろすもソウジは木刀を横にし高く上げカイトの木刀を受け止めた。
(しまった!誘われたっ!)
「月代流剣術
木刀を受け止めた後少し剣先を下げ、カイトの木刀を滑らすとそのまま大きく弧を描く様に木刀を振るう
その軌道はまさに夜空に浮かぶ上弦の月そのままの綺麗な半円を描きカイトに直撃した。
「いつ見ても常人離れした動きやなぁ二人共。ホンマに同じ人間かいな」
夕飯の支度を終え二人を呼びに来たはやてはいつもと変わらぬ感想を抱き呆れるのであった。
ご覧いただきありがとうございます。
という訳でカイト君は剣術を習っています。
作者は剣術や剣道等一切やった事がないので色々間違っているかも知れませんが、まぁその辺はフィクションとして捉えていただければ幸いです。