魔法少女リリカルなのは〜夜天に浮かぶ月〜   作:すこすこノ助

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挿話挟みまーす。
時系列的には一章と二章の間ですね。



挿話 魔力適正検査

月代親子がミッドチルダに移住してすぐの頃、カイトはエレナに連れられ時空管理局の本局に来ていた。

 

「リンディ提督お久しぶりです。」

「エレナ本当に久しぶりね。その子が今日検査を受ける息子さんね?」

「初めまして!月代カイトです!」

「初めまして。私は、リンディ・ハラオウン。そしてこっちが息子のクロノよ。」

「クロノ・ハラオウンだ。よろしくカイト君。」

「はい!よろしくお願いします!」

 

リンディは母エレナが管理局にいた時の直属の上司で提督、そのリンディの息子クロノは執務官であると二人の階級が高い事をエレナから教えられておりカイトは結構緊張している。

 

「では早速始めようか。エイミィ!」

「はいはーい。えーと、カイト君だっけ?じゃあ始めるよー!」

「え!あ、はい!」

 

リンディとエレナが談笑するのを尻目にクロノに連れられ検査をする場所に移動すると検査を担当するエイミィに指示され検査を開始した。

様々な検査を行い結果が出るまで外で若干緊張しながら待機していると、名前を呼ばれ結果を聞く為に部屋に戻った。

 

「じゃあ検査の結果を伝える。先に言っておくが非常に微妙な結果が出た…覚悟しておいてくれ。」

「えぇっ!」

「それじゃ説明するねー。」

 

エイミィが検査の結果を説明する。

まず魔力量はCランク。

成長するにつれ魔力量は増えるらしいが、成長しても精々Bランクくらいが限界との見立てだった。

 

そして肝心の適正はというと空戦適正はまずまずだが、射撃の適正がほぼ無く砲撃の適正が若干あるらしい。

そして適正が高いのが身体強化と魔力付与のみといった感じだった。

 

「えぇっと…つまり?」

 

一通り説明されたが、カイトはイマイチピンと来ていない表情を浮かべてクロノとエイミィを見た。

 

「ハッキリ言おう…総合すると君の魔導師しての能力は高くない。」

「そうなんですか…」

「クロノ君ハッキリ言い過ぎだよ…」

 

何とも微妙な空気になっている部屋に談笑を終えたリンディとエレナが入ってきた。

変な空気に気付いた二人は検査結果を確認し、結果を見たリンディは物凄く微妙な結果に少し残念そうな表情を浮かべていた。

 

「やっぱりね。こんな感じになると思ったわ。」

「エレナ?あなた分かっていたの?」

「地球にいた時に簡易的な検査はしましたし、大体予想通りですね。」

 

エレナのあっけらかんとした言い方に少し驚くリンディだったが、何故かエレナの表情は嬉しそうだった。

 

「射撃の才能は無いのは元から分かってましたよ?この子ったら魔力弾の生成も上手く出来ないんですもの。」

「エレナさん?射撃の才能が無くても魔力弾の生成だけなら誰でも出来ると思いますが…」

 

クロノの言う通り魔力弾の生成だけなら術式通りにやれば誰でも出来る。

検査の結果は魔力弾を飛ばしたりコントロールしたりする適正が無いと出ている。

エレナがカイトに何か指示しカイトが術式を起動させ手の平に魔力の塊を出し魔力を操作して魔力弾を生成しようとするが、手の平の魔力の塊はドンドン小さくなりやがて炸裂し消滅した。

 

エレナはそれ見たことかと言わんばかりの顔をしていたが、クロノはしばらく考え込むと何か思い付いた様な表情の後、部屋の中を物色し鉄の棒を持ってきた。

 

「カイト君。これに魔力を付与させてくれないか?」

「あの…魔力付与ってどうやればいいんですか?」

 

魔力付与のやり方を知らなかったカイトにクロノは唖然とするが、クロノがやり方を教えるとカイトは少々手こずりながらもなんとか鉄の棒に魔力を付与させた。

クロノは更に魔力を込める様に指示しカイトは指示通りに魔力を込めた。

 

「エイミィ!付与されている魔力を解析してくれ!」

「はいな!解析完了っと!…え?魔力の濃度が濃くなってる?」

「やはりか…魔力が圧縮されてる。」

 

クロノ以外の全員が頭に疑問符を浮かべる中でクロノはカイトが持つ魔力資質を説明した。

 

「つまり僕は魔力を勝手に圧縮出来るって事ですか?」

「そうゆう事だ。」

 

しかし、勝手に圧縮されるだけであまり使い道が無い事を説明すると部屋の中にいる全員が黙ってしまった。

 

「くくっ…あっははは!も、もうダメ!あははは!」

「か、母さん?」

「ちょっとエレナ!?」

 

沈黙を破ったのはエレナの笑い声だった。

笑うエレナに全員が困惑しどうすればいいのか分からない状態に陥った。

 

「いやぁ、ごめんなさいね。あまりにもカイトの魔力適正がカイトらしいものだからつい…ね。」

「カイト君らしい?エレナ?どういう事なの?」

「そうですね…説明するより実際に見てもらいましょうか。カイト?木刀は持ってきた?」

「え?うん。持ってきたよ?」

「じゃあクロノ君。カイトと模擬戦してくれないかしら?」

 

エレナの急な申し出に呆気に取られたクロノだったが、リンディが了承したので訓練室に向かった。

 

カイトはエレナから何かアドバイスを貰ってからクロノの前に立ち木刀を構え、模擬戦開始の合図と共にカイトは猛スピードで接近し斬撃を放った。

クロノはカイトのあまりのスピードに回避が追い付かず障壁を展開し斬撃を受け止める。

カイトは更に木刀を振るい次々と斬撃を放っていく。

 

「こ、これは…」

「魔法は身体強化と魔力付与しか使ってませんよ?」

「信じられないわ…」

 

先程エレナは身体強化魔法を使って木刀に魔力を付与していつも通り戦えばいいとカイトにアドバイスしていたのだ。

 

目の前で苦戦するクロノを見てリンディは驚愕の表情を浮かべ、それとは対照的に誇らしげな表情を浮かべながらエレナは息子の勇姿を見守っていた。

 




ちょっとした主人公設定みたいな挿話でした。

通算UAが5000を突破しました。
そしてお気に入りも40に増えて嬉しい限りです。
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