魔法少女リリカルなのは〜夜天に浮かぶ月〜   作:すこすこノ助

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お気に入りの数が増えているのを見ると嬉しくなりますね。



第15話 砂漠の世界

無限書庫で闇の書の情報収集を開始して数日が経った。

新たに分かった事は多くなく、闇の書には管制人格というユニットが存在するという事くらいだった。

 

「うーん…やっぱりプログラムの修正方法とかは出てこないなぁ…」

「それは、どんな風に改変したのか記した記述が出てこない限りは不可能だよ。」

「記述を残している可能性も考えられないしね…」

 

カイトはなんとか闇の書のプログラムを修正する方法を探すが己の欲の為にプログラムを改変する欲の塊の様な人物が自分以外に情報を与えるとは二人共思えなかった。

カイトは、これ以上捜索しても目新しい情報は出てこないと思っていた。

 

「カイト君!今大丈夫!?」

「エイミィ?どうしたの?」

 

クロノに報告して今後の方針を固めようかとしていた時、慌てた様子のエイミィから通信が入った。

 

「守護騎士を捕捉したんだけど、今こっちの戦闘要員は三人だけなの!」

「なんてタイミングの悪い…」

 

リンディは対闇の書用にアルカンシェルという武装を搭載したアースラの試験航行の為に本局に行っており、クロノも不在だ。

 

エイミィの話によると文化レベルが皆無の無人世界で守護騎士二名を捕捉。

こちらにはフェイトとアルフが向かった。

なのはは待機していたが別の世界でさらに守護騎士一名が捕捉されたので、そちらに向かってもらったらしい。

 

「エイミィ。どっちに行けばいい?」

「フェイトちゃんはまだ蒐集されてないからフェイトちゃんの方が危険なんだけど、なのはちゃんの方の守護騎士は闇の書本体を所持してるの!だから…えっと…どうしよう?」

 

闇の書の蒐集は魔導師一人につき一度だけだ。

そうなると、すでに蒐集されているなのはは比較的安全と言える。

 

「エイミィ落ち着いて。この際、闇の書本体の事は考えない方がいいと思うよ?フェイトの方が危険だ。」

「分かった!座標送るね。転送ポートには連絡しとくから!」

「了解。じゃあユーノちょっと行ってくるよ。」

「うん。気を付けてね。カイト。」

 

カイトは無限書庫を出て本局の転送ポートへ走り出した。

すでに戦闘は開始されているだろう。

フェイトが簡単に負ける事は無いだろうが仮面の男の事を考えるとのんびりとはしてられなかった。

 

「砂地か…これは厄介だね。フェイトはどこかな?」

《少し離れた所にフェイト様の魔力反応が確認出来ました》

 

全速力で転送ポートに向かい指定の座標へ転送されると辺り一面砂だらけの砂漠世界だった。

カイトは辺りを見回すが近くにフェイトの姿は無く少し離れた所で戦っている様だ。

柔らかい砂地は踏ん張りが効きにくい上に足を取られたりするのでカイトの戦闘スタイルでは少々分が悪い。

 

「さて、フェイトは前回同様一対一で戦うはずだから…俺の役目は…」

《仮面の男の無力化ですね》

 

フェイトと守護騎士が戦っている所に仮面の男が現れる可能性はフェイトがまだ蒐集されていない事を考えると非常に高い。

 

「じゃあ、月下(げっか)。作戦開始だ!」

《了解。術式を展開します》

 

 

 

フェイトとシグナムと名乗る守護騎士が戦い始めて数十分が経っている。

近接攻撃が主体のシグナムに対してフェイトは射撃等も織り交ぜながら、カイトとの模擬戦で鍛えたクロスレンジで応戦していた。

 

(クロスレンジもミドルレンジも圧倒されっぱなし…ソニックフォーム使うしかないかな…?)

 

何度も互いのデバイスで斬り結び、少し間をおく為にシグナムから離れたフェイトは相手の圧倒的な力量に元々薄い装甲を更に薄くして自身の機動力を底上げするソニックフォームの使用を考えていた。

 

「え?」

 

目の前のシグナムに全神経を集中し過ぎていたのか、フェイトはいつの間かすぐ横に現れた気配に反応が遅れた。

気配を察知し、すぐ横に居たのが仮面の男だと気付いた時にはすでに遅くフェイトは身構える事も間に合わなかった。

仮面の男は左手をフェイトの背中を突き刺す勢いで伸ばしてくる。

 

(仮面の!?ダメだ!やられるっ!)

 

 

 

「させないよ。」

 

 

フェイトは聞き覚えのある声に振り向くと仮面の男の腕を掴んでいるカイトの姿が目に入った。

仮面の男はカイトの手を振り払い後ろに飛んで距離を取った。

 

「カイト?えっと…」

「フェイト。説明してる場合じゃないよ?俺は仮面の男の相手をするから守護騎士の方をお願い。」

「うん。分かった。」

 

カイトとフェイトはそれぞれの相手に目を向け、同時に走り出し再び戦いの火蓋が切って落とされた。

 

カイトは仮面の男に近付き横薙ぎに一閃、仮面の男はしなやかな動きでそれを避けるとカイトの顔面目掛けて鋭い蹴りを放つ。

カイトはしゃがんで蹴りをギリギリかわすと今度は拳が目の前に迫って来ており避けれずに拳を顔面に喰らってしまう。

殴られた衝撃で顔が上に向いたカイトに仮面の男は肘を打ち下ろして追撃を加えてくる。

迫り来る肘打ちに合わせる様に刀を振るうと肘と刀身が衝突した。

カイトは踏ん張りそのまま肘と刀身で鍔迫り合いの様な状態に持って行く。

 

「何で闇の書の完成を手助けする!?目的は何だ!?」

「答える必要は無い…」

 

鍔迫り合いの様な状態でカイトは仮面の男に目的を聞くが、仮面の男は答えずに肘を引いて刀身を振りほどきカイトの体勢を崩してきた。

仮面の男は肘を引いた状態からまたもカイトの顔面を狙って拳を振るう。

 

カイトは顔を横にズラして拳を避けると少し前に踏み出し仮面の男の横腹目掛けて斬撃を振るう。

当たると思われた斬撃は後ろに飛びながら体を捻った仮面の男に避けられ空を斬りカイトに隙を与えてしまう。

その一瞬の隙を逃さない仮面の男は斬撃を避けた動きのまま回転し後ろ回し蹴りをカイトの側頭部に叩き込んだ。

 

「がはっ!」

「…邪魔をするな…」

 

遠心力も加わって強力になった蹴りを喰らって吹き飛ばされ倒れたカイトの所に一瞬で移動した仮面の男はカイトをバインドで縛ると鳩尾に拳を叩き込んだ後にフェイトとシグナムの方へ目を向けた。

 

「うぐ…やめ…ろ…」

「お前も後で蒐集されるんだ。それまで大人しくしておけ…」

 

仮面の男はそう言うと先程よりも強い力でカイトの鳩尾に拳を叩き込んだ。

強烈な一撃を受けたカイトは衝撃と共に意識を失った。

 




ちょっとだけエイミィにはポンコツになってもらいました。
それと気絶エンド使いやすい。
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