明けましておめでとうございます。
毎週火曜と金曜に更新という事は…
元日にも更新するという事!
小学校に入学してすぐの頃。
出世番号順で前の席に座る栗毛の少女とカイトは初めての日直の仕事をこなしていた。
「えっと、このプリントを職員室まで持っていけばいいんだっけ?」
「うん、そうだよ。あっ半分持つの」
「このくらい大丈夫だよ。」
「え…でも…」
結構な量のプリントだったが日頃から鍛えているカイトにはこれくらい造作もなかったが、すぐに手が塞がってしまう事に気付いた。
「じゃあ、扉開けてよ。」
「あ、うん分かったの!」
手伝える事が嬉しいのか笑顔で教室の扉を開ける栗毛の少女。
しかし扉を開けてすぐに飛び込んできた光景にカイトと栗毛の少女は言葉を失った。
「返してよぉ…それ大事な物なの…」
「いいじゃないの!ちょっと見せてって言ってるだけでしょ!」
ブロンドの髪の少女が紫髪の少女のカチューシャを取り上げていた。
唖然とするカイトだったが、とりあえず止めて事情を聞く為、持っていたプリントを隣の少女に渡そうとしたが、隣にいたはずの少女はすでに走り出していた。
バチンッ!と廊下に響く乾いた音の方を見ると、さっきまで隣にいた少女がブロンドの髪の少女に平手打ちをしていた。
「痛い?でも大事な物を取られた方がもっと痛いんだよ?」
「何すんのよっ!」
さらに唖然とするカイトだったが、そんなカイトには見向きもせずに取っ組み合いの喧嘩に発展する二人の少女。
その喧嘩の後ろでは、あわあわとどうしたらいいか分からず慌てていた紫髪の少女がカイトに目線で助けを求めてきた。
恐らく見るのは人生初であろう少女達のガチ喧嘩に呆然としていたカイトはその目線に気付きハッと我に返った。
「ごめん、ちょっとこれ持ってて。」
カイトは紫髪の少女にプリントを渡すと喧嘩する二人の間に一瞬のうちに移動し、平手打ちを繰り出そうとしていたブロンドの髪の少女の腕を掴み、さらに平手打ちに応戦しようとしていた栗毛の少女の腕も掴んだ。
「はい、ストップー。」
「な、何なのよアンタッ!」
「ふぇ?いつの間に?」
止められてさらに怒るブロンドの髪の少女と一瞬で現れたカイトに驚き変な声を漏らす栗毛の少女。
「ちょっと離しなさいよっ!アンタには関係ないでしょ!」
「関係あるよ。間違った事をしてるから注意するんだ。約束だからね。あ、それと先生が来るまで離さないよ。」
「約束?」
「誰か先生呼んできてよ。」
「あなた達何をやってるの!」
カイトが周りの生徒に先生を呼んできてくれる様に頼むと、すでに誰かが呼びに行ってたらしくナイスタイミングで先生が到着する。
四人は職員室に連れられて行き、職員室で事情を説明し説教を受けた後、少女三人は仲直りしたらしく三人揃ってカイトに謝りにきた。
それを笑って許したカイトだが、いつの間にか名前で呼ばれている事に少々驚いていた。
「カイト君、あの…さっきの約束って?」
「あぁ幼馴染と間違った事をしてたら注意し合おうって約束してるんだ。」
「すっごく素敵なの!」
なのはは日直の仕事である黒板消しをしながら先程起こった出来事の最中にカイトが言った約束の事が気になり聞いてみると思ったより素敵な約束事に胸の中が暖かくなるのを感じた。
「僕も止めようとしたんだけど、完全に出遅れたよ。悔しいな。」
「にゃはは、体が勝手に動いてたの。でもカイト君の方が凄かったの!いきなり現れたから驚いたの!」
「僕、剣術をやってるからあれくらいは普通だよ。」
「ふぇ?うちのお父さんとお兄ちゃんとお姉ちゃんも剣術をやってるよ?」
それを聞いたカイトはテンションが上がり高町家の剣術について聞いたり、自分の父親がどれだけ強いか語ったりしてしばらくなのはを困らしていた。
過去話を書きたくて挿話という形で書いてみました。
本編とは関係ない話って書くの楽しいですねw
次の更新から通常ペースに戻ります。
毎週火曜と金曜に更新!