俺の異世界転生記   作:紅露雨

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本当はあと2章あるけど、シンラがあれよ、ロキと世界から逃げてその他のメンツで日常回書いてるだけだから。
終わらせる区切りここしかないから、この話は原文にないよ。
だから、台本書きじゃないし、句読点もある。
そんな空間。


14話 【最終話】 非台本書き

「待ってよ!」

 

 矢追に呼び止められる。

 拒絶したのに――敵のはずなのに。

 

「まだ、何かあるのか?」

「森羅が居なくなったら、僕はどうすればいいの?」

「俺には関係ない……」

 

 心に渦を巻く黒い感情。

 止められない、止まらない。

 

「ミネアさんは? 光輝だっている」

「俺じゃなくたっていいだろ」

 

 そうだ、俺じゃなくても別にいいじゃないか。

 矢追だって今や世界最強の一角、ミネアは使い魔が獣神で、光輝も歴代最強の勇者。

 俺が入り込む余地なんて存在しない。

 

「……黒夜君だって、黒夜君の妹ちゃんだっているんだ……帰ってきてよ森羅ぁ!」

 

 顔に珍しく涙を浮かべ、絶叫。こんな矢追を俺は見たことがない。

 ほら、やっぱり俺が居たらダメじゃないか。

 

「壊したなら……壊してしまったものなら、作り直せばいいでしょ」

「……光輝」

 

 こんな俺でもやり直せるのか?

 薄汚い感情に流される俺でも?

 

「話を聞いてはいけないよ。行こうシンラ」

「……止めてくれ」

 

 ルイを汚すな。

 

「どうしたの? 早く、ね?」

 

 ――ヤメロ。

 

「痛つつ……。いつだったか、お前にハーレムを作る気か聞いた事があったの覚えてっか?」

「来るものは拒まないと、俺は答えたやつか」

「お前を中心に起きる争いって、別に全てが悪いわけじゃない」

 

 裏切りが悪いことじゃない?

 鼻で笑いたくなる。力を持つもの同士の争いは、いつ死人を出すかわからない。

 不意討ちの危険性は最低にすべきなのに。

 

「恋慕ってのはたしかに、いつ起爆するかわからん爆弾だが――お前、あいつらが喧嘩で泣いてたのを見たことがあるか?」

 

 ……思い返せばたしかにない。

 いや、なくはない。けれども、すぐに仲直りしている。

 

 考えれば考えるだけ、俺がいかに矮小な存在か思い知らされる。

 

 感情のぶつけ合いですら、結局コミュニケーションの一つだったんだな。

 

「殺して?」

 

 目を閉じ、魔武器の短刀を俺に向けて殺せというのはロキ。

 ――いや、ルイか。

 

 その様子を黙って見ていられるはずもない。

 他の面々はルイを押さえつけようと近づく。

 しかし、主導権が離れようとも、神性を持たぬ人間にはロキに近づけない。

 

 殺すしかないのか。

 それでも――

 

「……嫌にきまってるだろ」

 

 好きな人を殺せるわけないだろ。

 

「シンラのバカ……私だって、死にたくないよ……」

 

 よく見ればウィンディーネがルイの体を拘束している。

 半透明、現界できるギリギリで。

 体の所有権がルイにあるのかロキにあるのか、ひと目で理解できた。

 いや、考えるまでもない。俺を刺したのがルイの意志でない以上、ロキ以外有り得ない。

 

「だめだ森羅!」

 

 ルイの手から短刀を抜き取る。

 その煌きは、ただの魔武器でないことを本能に語りかけた。

 

 ――予定調和だったとでもいうのか。

 

 俺が持つ神殺しは、短刀から槍へと姿を変えていた。

 

「――さよなら」

「ありがとう、シンラ」

 

 ルイの心臓を穿つ槍。抵抗は存在しない。

 

「森羅!!!!」

 

 ロキの抵抗も消えた。

 だから、矢追や光輝達がこちらに来るのも当たり前か。

 

 取り乱して走る二人とは対照的に、光はルイの体をみて何かをつぶやいている。

 やめろ、触るな。

 

「とりあえず落ち着けお前ら」

 

 いつも通りの冷静な声。

 この場においては異常とも取れる。

 だが、光はルイを指して言った。

 

「死んでないぞ」

 

 しっかりと心臓を刺した。

 ロキの反応がなくなったことから、間違いではない。

 

「冗談は顔だけにしてくれ」

「魔力こそ完全に消失したが、死んでいない」

 

 ――予定調和だったのだ。

 

 こうして、ロキに憑かれることも。

 俺に、殺されることも。

 

「良かった……本当に良かった」

「刺した本人がよく言うぜ、全く」

 

「はぁ……良かった。誰も死なずに、終わったんだ」

 

 涙を拭きながら、矢追が零す。

 そう、終わったんだ。

 

「――帰ろう」

 

 それぞれが支え合い、帰路に着く。

 失ったものは大きい。家が家だから尚更のこと。

 それでもいいんだ。

 だれも死んでいないのだから。




投げやりだね。
初完結だしこんなんでいいかな。みたいなね。
近々リメイク書くので、ここまで読んでくれた人いないと思うけど、いたらリメイクもよろしくお願いします。
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