Fate/Fox Chronicle    作:佐々木 空

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お待たせしました。
現実(リアル)でちょっとした問題があって随分と空けてしまいました。主に学校関係なんですけどね。

これからもよろしくお願いします。



デート・ア・フォックス

冬木市。

 

周囲を山と海に囲まれた自然豊かな地方都市である。数多くの外国人が観光で来ており、その中には町の情景や住み心地を気に入り、居を構える人間も少なくはない。

 

名前に『冬』と付き何とも寒そうなイメージが纏まり付いており、事実四つの季節のうち『冬』が最も長く続いている。

しかし、実際には温暖な気候でそう厳しい寒さに襲われることは無い。

地質にも恵まれているようで、適当に掘ったら温泉の一つや二つ湧き出るのではないかと言われている。実際に温泉を掘り当てた者が居るのかどうかは定かではないが……。

 

日本でも有数の霊地であり、根源に至るほどではないがかなりの歪みを抱えている。

質の高い霊地と魔術協会や聖堂教会に目を付けられにくい極東の地ということで時のアインツベルンによって聖杯降霊の地へと選ばれた経歴を持っている。

 

 

その影響の所為かどうかは定かではないが、数多くの魔術師が移住してきており、知らず知らずに祖先が魔術師だった、というような話も珍しくはない。

 

 

 

 

冬木市 新都。

 

「~♪ ~~♪」

 

冬木は主に東の『新都』と西の『深山町』へと区分されている。

 

東側の新都では近代的な文化を積極的に取り込んでおり、歴史通りの発展を繰り広げている如何にも都会といったような場所だ。

 

対して西側の深山町では、新都とは対照的で古くからの町並みを数多く残している。新都と比べ、小さな民家や洋館といった西洋の建物が多く、学生が多く通っている学校や骨董品店などもこちらに集中している。

 

 

冬という時期もあって数多くの観光客が行き交っている冬木であるが、その中でも彼女は他よりも抜きんでていた。

 

 

ピンクを基調としたストライプ柄のパーカーに黒のホットパンツとニーソックスの服装をした女性。

整ったスタイルから近寄りがたい感じがするが、胸元の白いリボンとショートブーツに施されている黒のリボン、さらに目元を上手く隠しているパーカーに付けられたウサギの耳の付いたフードと微かに聞こえてくる鼻歌によって、その近寄りがたい雰囲気を払拭している――――。

 

漂わせる不思議(ミステリアス)と仄かに香らせる可愛さ(キュート)

 

相反するその二つの要素を、彼女は完璧に備えていた。

 

 

噴水前にいることから何かしら待ち合わせをしているのであろうが、その雰囲気と場所と相まって道行く人の多くが何度も何度も見ている。

 

 

人が行き交う中で不思議(ミステリアス)可愛い(キュート)な美女が一人きり。

 

 

当然、そんな状況を逃す手はないと考える輩は数人は出てくる。

 

意を決し、声を掛けようとして――――

 

 

「悪い、待たせた」

 

 

――――その足を止める。

 

 

「いえいえ、そんなに待っていませんので♪」

 

「でも待たせたのは事実だろ? 何かお詫び出来たらいいんだけど……」

 

「本当に大丈夫ですってば。そんなことより早く行きましょうよ。ね?」

 

「……そうだな」

 

女性に黒いコートを着込んだ男が話しかけると先ほどまでの静かな雰囲気から見ただけで嬉しそうな明るい口調で返事を返す。

確かめるまでもなく、今しがた到着した彼が彼女が待っていた人物なのだろう。黒い髪に黒いコートを着込んだ如何にも日本人といったような男だった。

 

男に話しかけられ、女も目元まで被っていたパーカーを外し、その太陽のような笑顔を一人の男に振りまいている。外国人特有の日本語の違和感が無いことから、女の方も恐らく日本人なのだろうと判断する。言葉や外見はともかくピンク色の髪の毛というまるで違和感しか感じられないような色をしているが、彼女の人間性によるものか、はたまたその服装のお陰なのかは定かではないが、全くと言っていいほど違和感がなくむしろこれが自然であっているような錯覚すら感じるほどだ。

 

一通り話し終え、二人は噴水を後にする。

 

 

後に残っていたのは『早く声掛ければよかったなぁ……』や『あの女の人すごく綺麗だったよね!』といったような羨望や嫉妬といった感情が漂う雰囲気だけだった。

 

 

 

-------

 

 

 

「それにしても、なんで先に出たんだ? 朝一緒にいたんだから待ち合わせする必要は無かったと思うんだけど」

 

「も~~ご主人様は分かっていませんねー。思い人と! 噴水で! 待ち合わせをして! 『ごめん待った?』『うーうん! 今来たところ!』という女の子なら誰しもが憧れる理想の状況(シチュエーション)!! これをやらなければそもそもデートすらですらありません!! あるとすればそれは最早デートではありません! デートに見えるただの何かです!!」

 

「お、おう……」

 

現代風の衣装に身を包み、顔を寄せながら力説するキャスターに言葉にできない気迫めいたものを感じ思わず仰け反る零司。

 

とは言っても、本人がそこまで力説するということはそれほどまでに嬉しいことであったのだと零司は理解していた。

霊体化していない今は本人の呪術で隠しているが、もし尻尾があればフリフリと振って本人の感情を代弁していたことだろう。

 

 

「それにしても本当に驚きました。まさかご主人様がデートを許してくれるなんて……」

 

「俺の方が驚いたよ。君みたいな綺麗な人が俺みたいなのとデートしてくれるなんて」

 

「綺麗と言われてかつてないほどに愛を叫びたいですが、私が驚いたのは朝のやり取りの方なんですけど………」

 

そう言いながら今回のデートの発端となった朝の出来事を思い出す――――。

 

 

 

 

 

 

昨晩のマケドニアの大王と普通の民家で酒盛りという、歴史研究家に聞かせれば馬鹿にするのもいい加減にしろと言われても可笑しくない出来事から一夜明けた今日。

 

ことの顛末を聞かせられ頭が痛くなった雁夜と昨夜の疲れがまだ抜けきっていないのかいつもより遅めに起きてきた桜と共に朝食を摂っていた時だった。

 

 

「マスター? 今日の朝昼って何か用事があったりしますか?」

 

器用に箸を使いながら何気なしにキャスターが尋ねてくる。

 

サーヴァントには食事は必要なく、霊体化していれば魔力消費も抑えられるのだが、本人曰く……

 

『現代日本を知るのもかつての皇女の役割なのです。決してご主人様の手作りご飯が美味しいからとか同居ライフを楽しみたいからとかではありません。ええ、ありませんとも』

 

なのだそうだ。

 

召喚されてからの行動を考えるにその言葉が嘘八百なのは疑う余地のないことだが、そこはあえて無視しておくのが優しさというもの。

 

 

「いや、特にないけど……」

 

「では今日は完全に自由時間(フリー)ということでよろしいですか?」

 

「そういうことになるな」

 

ではでは、と零司の言葉を聞き元気よく前のめりになるキャスター。その直後、聖杯戦争に参加しているマスターとサーヴァント全員が耳を疑うこと間違いなしの爆弾発言が投下された―――――。

 

 

 

 

ご主人様(マスター)、デートしましょう♪」

 

「いいよ?」

 

 

 

 

 

 

 

自分でもとんでもないことを言った自覚があるが、その後の零司(マスター)の何でもないような反応には流石に凍り付いてしまった。

あまりの反応に何度も何度も確認したほどだ。

 

「まぁ、何とかデートにこぎつけることが出来たので無問題にしますか……」

 

「ん? 何か言った?」

 

「いえいえ何も。それよりもせっかくの新都ですので現代風デートと洒落込むとしましょうよ!!」

 

そう言いながら天を突かんとする勢いで右腕を振り上げ、叫ぶキャスター。

 

普段の振る舞いから何となく分かってはいたが、やはり相当街に興味津々だったようだ。無理もない。いくら町並みや文化が変わり果ててしまっているとはいえ、ここは彼女が……玉藻の前が人間として生まれた故郷なのだ。

 

 

「(せめて……彼女には良い思い出を作ってやらないとな………)」

 

 

――――どんなに思い焦がれようとも、自分には二度と出来ないのだから……。

 

 

 

-------

 

 

 

最初に言った通り、新都は現代の様々な文化を取り入れた冬木において最も発展した地域である。

その発展具合は、海外の人間も移住を考えるほどの豊富さから日用品から電化製品まで事欠くことは無い。

 

 

「――――何ですか、これは……」

 

 

……そう、欠くことは無いのだが。

 

「何で、何で………」

 

 

「何で何処もかしこもスマホも高性能薄型テレビもルンバも無いんですかあああぁぁぁぁぁッッ!!!???」

 

キャスターの魂の叫びが人目も憚らず、街のど真ん中に木霊する。

 

キャスターの叫び声に圧倒されながら、だから言ったのに、と案の定思っていた通りの展開になったなと心の中で呟いている。

 

 

召喚された時からずっとキャスターは現代のことについて聞いていたのだ。

英霊(サーヴァント)は召喚される時代に応じて、聖杯から一般的な常識などを前もって与えられ、魔力によって現界する。

それによって、生前生きていた時代との違いや価値観などの差異を予め知っておくことで戦いに余計な心配を持ち込むことなく万全の状態を臨むことが出来る。

 

当然それはキャスターも例外ではなく、むしろ玉藻の前(彼女)が日本に住んでいたという経歴もあって祖国の発展を心から喜んでいた。『ナチスの科学力がなんぼのもんですか!! わが祖国の文化力こそが世界一ィィィイイイイ!!!!!』と今からすでに展開しつつある娯楽の数々を見たときに感極まって叫んだほどだ。

 

その台詞の情報源を一体どこから取り入れたのかは定かではないが……。

 

 

話を戻して。現代文明について前もって話していた零司であるが、転生直後は色々と不便だと思う状況が多々あった。

 

 

零司が生前生きていたのは2015年であったのだ。そして、今現在第四次聖杯戦争が行われているのはその21年前の1994年。ざっと20年程文化や技術力に差があったのだ。

その時代にあって今の時代には無かったもの。出てくる兆候があっても出てきていないもの。少し先の未来では携帯電話を持ち歩く人数が遙かに多い時代だが、今は自宅で黒い電話を置いている人間が多い時代。

そんな時代なのだからキャスターに話すのは今の時代についてだけと決めていたのだが、説明の中でもう少し先の時代から転生したと嗅ぎ付けたキャスターが零司の生きていた時代の話までしてほしいと要求してきたのだ。

 

正直言って、いずれこの世界にも浸透する技術や産物とはいえ話しても無駄なのではと思ったが、期待の眼差しで見つめてきたキャスターに観念し話した――――。

 

 

 

――――結果。

 

 

 

「動くお掃除ロボットとか高画質テレビとか見たかったのに………時代はなんてゆっくり(スロウリィ)なのでしょう……およよよ」

 

予め期待するなと言っておいたのにもかかわらず、一人で盛り上がって盛大に落ち込んでいた。

 

「だから言ったのに……。まぁ、高性能な電子機器が無くても今の時代ならではの物がたくさんあったじゃないか? それに午後は深山町に行く予定だったろ?」

 

「それはそうですけど………」

 

深山町(むこう)新都(こっち)と違って、昔ならではのものがあるからそれに期待しよう。な?」

 

「ううぅ……それもそうですね。では、そろそろお昼時ですからランチにでも行きましょう!」

 

『さぁさぁ、レッツ・ゴーですよ!!』と手を引っ張られて、歩き出す零司。

やはり女の子には笑顔が一番だな、と改めて思うのだった―――。

 

 

 

 

 

 

 

「みこっ? これはもしや……」

 

冬木で有名なお好み焼き屋でお昼ご飯を食べた後、新都と深山町をつなぐ冬木大橋を渡って少し歩くと緑の屋根で塗装されたような建物が見えてきた。

 

建物の隣には大きなネットが連なっており、時折カキーンというような音が聞こえてくる。つまりここは―――

 

「バッティングセンター、だな」

 

「なるほどここが……」

 

「入ってみる?」

 

「いいんですか?」

 

「興味があるんだったらどんなものでも大歓迎だよ。食後の運動にもってこいだしね」

 

そう言いながら、店の入り口へと向かう。

 

新都では自動ドアが多かったが、こちらは対照的に手動で開ける扉のようだ。

中に入ると、何人か人がいるようだった。どうやら、学校が早く終わったのか学生の姿もちらほらと見える。

 

「ここにするか」

 

開いているところを見つけて、コートを脱ぐ。

 

「キャスターはどうする?」

 

「私は後からで構いません。あっ、コートお預かりします」

 

『ん、ありがとう』と礼を言い、中に入って機械にコインを入れる。

横にあるバット立ての中からいくつか持って重さを確かめ―――

 

 

「これでいいか」

 

 

―――選び終え、ピッチングマシンに向かって構える。

 

 

「(そういえば、ここってどれくらいの速さが出るんでしょう?)」

 

来るのが初めてだったので、零司の案内のまま場所を選んでしまっていてボールの速度の確認をしていなかったなと今更ながらに思い、改めて確認する。

 

プレートには”120キロ”と書かれていた。

 

直後、ボールを打った音が聞こえ、慌てて視線を元に戻すとすでに一球目を終えたようで、バットを再び構えなおしている。ボールはどうやら少し離れたところにあるホームランと書かれた的の近くを通っただけのようだ。

 

それから2球目、3球目と順当に打っていき、10球目あたりからは次々とホームランの的に命中し、全50球の内40球を的に当てることに成功したという結果になった。

 

 

「マスターってスポーツが得意だったんですね」

 

「生前は興味本位で色々なスポーツに手を出していたからな。といっても少し齧った程度だけど」

 

それにしても変化しない球ぐらいホームランに出来なきゃな~、と呟く零司にコートを返し、キャスターも中に入る。

 

「キャスターも出来るのか?」

 

「むっふっふ~~。これでも私サーヴァントでキャスターですよ? 魔力で身体能力を強化すれば速いだけのタマっころなどお茶の子さいさいなのです!」

 

そう自信満々に言うが、果たしてそれは胸を張ってドヤ顔出来るものなのだろうか?

 

 

「とぉぉぉぅぅうりゃあああぁぁぁっっ!!!」

 

叫び声と共にバットをフルスイングするキャスター。ボールはバットに見事命中し、零司と同じように的の近くへと飛んでいく。

 

「さぁ、どんどん来なさい!! けちょんけちょんにしてあげますとも!!」

 

ピッチングマシンに向かって予告ホームランの様にバットを構える。相手は機械だし、そもそも一体どうやってボールを飛ばすだけなのに相手を叩きのめすことが出来るのだろう………。

 

その後も掛け声とともに順調にボールを打ち込んでいき、残すは最後の一球のみとなった。

 

 

零司の目にはピッチングマシンのカメラが太陽の反射によって光り、キャスターの対する闘志を燃やしているようにも見えなくもなくもない。と言うより、絶対に気の所為である。

 

最後の一球が放たれ、キャスターがバットしっかりと構える。

 

 

「これで……とどめだぁぁーーーーーーーーー!!!!」

 

 

キャスターの力を込めた渾身の一撃(?)がボールを捉え、凄まじい速度で飛んで行った。

 

 

―――弧を描くこともなく、真っ直ぐに………。

 

 

 

 

 

 

「すいません。マジすいません」

 

若干不機嫌そうにしている店長に向かって、深々と誠心誠意頭を下げる零司。もちろんその横には一緒になって頭を下げているキャスターの姿もある。

キャスターの放った強烈な一撃はバッティングマシーンに向かって真っすぐに飛んでいき、その姿を完全なスクラップへと変えてしまっていた。まさかの展開に零司も、そして放った張本人であるキャスターもただ茫然と立ち尽くす他無かった。

 

 

「……まぁ、元々ガタが来ていたしな。ワザとじゃないようだしもういいよ。気にしないでデートの続きでもしてきな」

 

「本当にすいません……いつか絶対に弁償しますので。ほらキャスターも」

 

「誠に申し訳ありませんでした………」

 

「本当にもういいって。男はともかく女にいつまでも頭を下げさせるのは男の名折れだからな」

 

「はい………」

 

いつか絶対に弁償をしようと心に誓い、店長に見送られながら店を出る。

 

 

 

 

「冬木を出る時にもう一度ここに立ち寄るぞ俺は」

 

「ピッチングマシーンって確かすごくお金かかるんですよね? 資金の宛てはあるんですか?」

 

「伊達に危険な仕事はしてきていないさ。それに見合った報酬はきっちりと貯めこんでるからな。怪物狩りに使うより一バッティングセンターの店長に使ってもらった方が遙かに良いだろう?」

 

そう言いながら歩く零司だが、気になっているのは弁償の為の資金ではなくもっと別のことであった。

 

「それにしても……さっきのピッチングマシーンって……」

 

「マスターも気になりますか?」

 

ああ、と返事をし、先ほどのピッチングマシーンのことを思い出す………。

 

 

キャスターの一撃を受け、完全に壊れたと立ち尽くしたその直後に二人が見たのは驚くべき光景だった。

壊れたと思っていたピッチングマシーンが動き出したかと思ったその時、先ほどまでのボールとは比べ物にならないほどの強烈なストレートを叩き込んできたのだ。

 

その速さ実に160キロ。

 

突然の出来事に驚いていたがその時にはピッチングマシーンは完全に動きを止め、完全に沈黙していたのだった――――。

 

 

「あそこは間違いなく120キロのストレートを投げるように調整されていたんだよな……。いくら打ち所が悪かったとはいえあそこまでの真っ直ぐなストレートを投げるものなのかな……しかも、ちゃんとストライクゾーンに入っていたし………」

 

「————実は、完全に壊れる前に妙な声が聞こえてきたのですが……」

 

「声?」

 

「はい……その声というものが――――」

 

 

――――『もう、誰にも、打たれない』

 

 

「―――というものなんですけど……」

 

「それって状況から考えても……」

 

「はい。十中八九あのピッチングマシーンですね」

 

壊れる寸前のピッチングマシーンが剛速球を叩き出し、声を発した後に完全に沈黙した―――。

 

状況だけ見ればそうと結論付ける他無い。普通ならば信じないのだが、世の中には魔術師やら吸血鬼やらがいることを知っている二人からしてみれば今更な話だ。

 

しかし、考えれば考えるほど奇妙な話だ。妙だと思い軽く調べてみたのだが特に魔術的な施しがされたわけでもない。この店の中に魔術師なんかが居れば出来なくはないのだろうが、そもそもそうする理由がどこにもない。

 

「特に魔術的な使用は施されていなかったんだよな? だったら一体………」

 

「ええ、魔術の痕跡は何処にもありませんでした。魔術の痕跡(・・・・・)は……でしたけどね」

 

何やら含みのあるような言い方をするキャスターに疑問を抱く。

魔術的な痕跡はない、という所を強調するということはそれ以外の何かがあったということなのだろうか?

 

「ご主人様は『付喪神』というものをご存知ですか?」

 

「ん? 知ってるよ。百年経てば物に幽霊やら精霊やらが宿るあれだろ………って、おい、まさか」

 

付喪神。

 

現在では『九十九神』とも言われる霊的存在の一つだ。

 

百年使われ続けた物には魂が宿るとされ、恐れた昔の人々はどんなに使い続けても99年で捨て、魂が宿るのを防いでいたという伝説がいくつか残っているほどだ。

 

 

「いいえ。あれは付喪神ではありませんよ? それに近い何かではありましたけど」

 

「近い何か?」

 

「はい。あのピッチングマシーンに思い出深い誰かが毎日近くにいたか、もしくは人の執念にあてられたか何かでしょうね。この冬木が高度な霊地の影響かああいったものが生まれやすいようです。幸い人に害は無いようですけど」

 

「ふ~ん……色々大変だな冬木の管理者は」

 

将来的に家訓を継ぐ遠坂の少女に圧し掛かるであろう負担を考えると何とも微妙な気持ちになる零司だった。

 

 

 

後にバッティングセンターの息子によって修復されたピッチングマシーンが勝手に剛速球やら変化球、それに加えてライジングボールやらを投げるようになり、多くの人が挑戦しようと冬木を訪れる事態になるのだがそれはまた別のお話であった―――――。

 

 

 

 




暑苦しい野郎どもの殺し合いよりも可愛い女の子との日常回があったっていいよね!!
……という訳で唐突な日常回です。

まぁ、日常でないと出来ないことやネタを注ぎ込みたいだけですけどね。
長くなりそうだったので前後編にしました。後編もお楽しみください。


では、超個人的なFGOのガチャの結果でもしますかね。

ダ・ヴィンチピックアップでは礼装目的で一回だけやったんですけど一回目でまさかのダ・ヴィンチゲット。
何でこういう時に出るんじゃい。持ってなかったからいいけど。

続いて星5確定ガチャですが、ランサーアルトリアが出て欲しいと思いながらいざ挑戦。
モードレッドが出てきて終わりかと思いきや最後ら辺で虹演出でカルナが来てくれました。

水着ガチャでは呼札五枚でランサー玉藻が来て、二十連でランサー清姫が来てくれました。

イリヤガチャは呼札で茨木童子が、四十連でナーサリーライムとメディア・リリィ×2が来て軽く落ち込みましたが五回目でイリヤが来てくれましたよ!!


とりあえず次は七章に向けて、コツコツと貯めましょうかね。
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