結局、テルヨシは翌日の朝までマリアと一緒に病院に居続けていた。
夜中に泣き疲れて寝てしまったマリアを膝枕して、自分もマリアを落とさないように仮眠を取って朝まで過ごすと、マリアの親戚が数人、病院側から連絡を受けて朝方に到着。
1日中マリアのそばにいたテルヨシは、そんな説明を受けた親戚から感謝を述べられてから、後のことはこちらでやるという話を受けて帰宅するよう言われる。
テルヨシ自身もこれ以上はできることもないと判断し、その通りにした帰り際。
起きてからはほとんど落ち着いていたマリアは、テルヨシとの別れを惜しむような切ない表情を見せるが、2度と会えないわけではない。
また店に来たり、いつでも連絡していいと諭してから、今の精一杯の笑顔で別れたのだった。
それから自宅へと帰ってきたテルヨシは、マリアを気遣うことですり減らした神経を回復させるように眠りに就き、目が覚めたのは昼の2時を少し過ぎた頃。
おもむろにグローバル接続をしてみると《エピナール・ガスト》から昨日のメールの返事と、今日のバトロワ祭りのスターターはやるのかという2通のテキストメールが届いていて、だいぶ放置してしまったことに気付く。
昨日の領土戦をドタキャンされたこともあり、そこら辺の話もできなかったので怒っているかと思いきや、メールの内容はそれよりもテルヨシのことが心配だったらしいことが書かれていた。
――悪いねガッちゃん。昨日はちょっと領土戦より優先することができちゃって。体調が悪かったとかじゃないから――
そんな旨のメールを遅ればせながらに送っておくと、ものの数分で返事が来てちょっとビックリ。
――そうなんだ。なんだかテイルにしては余裕ないなぁって思ったけど、元気ならいいわ。それに加速世界のことが現実世界より優先されちゃダメよ。それが逆転したら、今よりずっともっと『変わっちゃう』から――
――ありがとねガッちゃん。それで今日だけど、スターターはオレがやるから、ガッちゃんはバトロワ祭りが始まるのを待ってて。今日は先週のリベンジする予定――
――それは難しいんじゃない? なんか噂だと今日はアキハバラBGの猛者もあんた狙いだって。名が上がるとかでこっちまで出張る気みたいよ――
――そりゃまた。パドが最近そっちに行ってないみたいだから、標的が定まってないのかね。まぁ返り討ちだがな――
心配させたガストに、安心させるようにそんないつもの調子で話をしていたテルヨシ。
ガストもそれに安心したのか、テルヨシの言葉に楽しそうに返して「じゃあまた向こうで会いましょ。会ったら潰すけど」という恐ろしいメールを最後に話を終わらせてしまい、それに背筋が寒くなるが、テルヨシも負けてやるつもりはなかった。
が、結果としてテルヨシは始まったバトロワ祭りにおいて、出会い頭のレオニーズの《フロスト・ホーン》との戦闘に気を取られすぎて、横から割り込んできたプロミの《ブレイズ・ハート》によってあえなく撃沈。
対戦終了まで死亡マーカーとして対戦フィールドに留まり続けることとなってしまった。
テルヨシの体調が悪かったわけではない。
対戦の前には十分な睡眠は取れていたし、中野に移動する際にも体は軽いと感じるほど好調だった。
だが、ブレイン・バーストは現実の身体がどんなに好調でも『心』が乱れればそれは如実にアバターへと影響を及ぼす。
対戦の最中でもテルヨシの頭にあったのは、つい数時間前まで一緒にいたマリアのこと。
ホーンを前にして戦っていても、テルヨシには勝とうとする意思がほとんどなく、ただ目の前の現象に対処していただけで、その結果がハートの割り込みにすら対応できないお粗末な対戦となったのだ。
加速世界で凄まじいまでの重く速い連撃を繰り出すことから名付けられた《蒼き閃光》も、あらゆる攻撃を紙一重で躱し生き延びることから付けられた《逃走王》の2つ名も、今のテルヨシを現すには勿体なさすぎると思うほどに、今日のテルヨシは酷い対戦をしていた。
翌日。
学校にいても心ここにあらずなテルヨシは、日課である黒雪姫との対戦をするが、たった1手交えただけで黒雪姫にその胸中を看破されてドロー申請を出されてしまい、「今のテルと戦っても楽しくない。そんな対戦はテルとしたくない」と言われて突っぱねられた。
そして学校が終わればバイト。
しかしそこでは店に入るより前に珍しく制服姿のパドからストップをかけられて休憩室へと連行。
促されるまま椅子に座って対面に座ったパドの話を聞く。
「昨日の対戦はハートから聞いた。らしくない戦いをしたって。それにガストまでテルが心配だから気にかけるように連絡してきた。テルが対戦で調子を崩すなら、現実でも影響が出る。そんな人に店に入ってほしくない」
それを言われたテルヨシは、何も言えない自分が堪らなくなった。
心配かけまいとした行動が、かえって周りに心配をかけてしまう悪循環。
マリアには誰かに悩みを話してみろと言っておきながら、自分も同じように胸に抱え込んでしまってるのだから仕方がない。
「何か気がかりがあるなら解決する。それがテル自身のことじゃなくて、誰か別の人のことなら、悩んでること自体がテルらしくない。私が知ってるテルなら、悩むよりまず行動に移す」
「…………正直、オレが出来ることはないと思うんだ。ただ、何も出来ない自分が嫌で、何かしてあげたいって自分がずっといる。それはあの子のことを知ってしまったから。踏み込んでしまったからかもしれないけど、もしもまだ何か出来るならオレは……」
「K。今日のバイトは私が替わる。テルは優しくて意思が強い。それが前面に出てれば、きっと大丈夫」
それだけ言ってパドは席を立って着替えるためか移動してしまい、自分の心を見透かしているようなパドの言葉に本職を取られたような気分になるが、それで心が決まったテルヨシは、グローバルネットに接続してからマリアへとメールを送る。
その内容は家の所在を聞くもの。
おそらくはおばあちゃんの葬儀もだいぶ落ち着いているはずなので、テルヨシが疑われるようなことがなければ返事は必ず来ると信じ、店から出て一応は杉並区目指して移動を開始。
その途中で早くもテルヨシの不調を耳にしたバーストリンカーが乱入してくるが、もうやると決めたテルヨシに迷いはなく、ほとんど相手を寄せ付けない圧勝で対戦は終了した。
杉並区へと戻ってマリアから届いた家の所在の書かれたメールの通りにそこへとやって来たテルヨシ。
なかなかに立派な一軒家には、マリアの親戚であろう人達が結構集まっているようで、暗くなってきた外に合わせて家の明かりも点けられていた。
その家の玄関前でメールを受けたからなのか、喪服を身に纏ったマリアが扉を背に立っていて、テルヨシの姿を発見すると一目散にテルヨシへと近寄ってその体に抱きついたが、そうされたテルヨシはマリアの体が震えていることにすぐ気付く。
「何かあったのか?」
テルヨシのその問いに対して、マリアは何も答えない。
しかし、テルヨシはここに来るまでに。ひいてはおばあちゃんが亡くなった時から、ある可能性について考えが及んでいた。
マリアはおばあちゃんと2人暮らしだという話だった。だとしたらそのおばあちゃんがいなくなってしまったマリアの今後はどうなるのか。
普通なら未だ健在のマリアの両親が育てていくことで丸く収まる。
だが、マリアの両親は育児放棄をして海外へと行ってしまっていて、報せは受けてこっちに戻ってきてはいるだろうが、マリアを連れて海外に行くという選択をする可能性は低い。
そうなると次は親戚が引き取ることになるだろうが、果たしてその親戚が『今のマリアの環境』を変えずに引き取れるかと言えばそんなことはないだろう。
つまりマリアはここ東京都。杉並からいなくなってしまうかもしれなく、下手をすればテルヨシ達とも会えなくなってしまうかもしれない。
テルヨシが感じたマリアの恐怖と不安はおばあちゃんのことだけではなく、もしもおばあちゃんがいなくなってしまった時のことも含まれていたのだろう。
それがあってテルヨシは対戦に身が入らなかったり、現実でもらしくなかったのだが、だからこそ自分がどうすることも出来ないと悩んでいたのだ。
何はともあれ、まだ寒い2月にいつまでも外にいるわけにもいかなかったので、2人でマリアの家へと入り、親戚に挨拶したテルヨシは、もう火葬を済ませたおばあちゃんの遺骨などの前でお線香を供えて、隣に来ていたマリアと一緒に両手を合わせる。
その最中。マリアがいる前なのに、マリアの今後の話をする親戚の話に耳を傾ける。
そこから聞こえてくる話はあまりにも予想通りのもので、テルヨシの耳には実際に聞こえる話より鮮明に、その話の真意。副音声の方がはっきりと聞こえていた。
「奥さんのところは歳の近いお子さんもいますし、仲良くやっていけますでしょ?」
――他人の子の面倒なんて見てられない――
「それでしたらお子さんが自立なされて寂しいでしょうし、賑やかになりますわ」
――これ以上子供が増えたら面倒なんて見きれない――
「まぁまぁ、まずはご両親の到着を待ってからでも遅くはないわけですし」
――実の両親が育てればそれで済む話じゃないか――
「だからそのご両親がこの様だからこうして話を進めてるわけで」
――まったく面倒な親戚がいると苦労する――
どいつもこいつもマリアを厄介者としか見ていない。
それが話の内容だけで苛立つほどにわかってしまったテルヨシは、両手を合わせながら込み上げてくる気持ちを必死に押さえる。
誰か1人くらい、マリアを快く引き取ってくれる人がいるならと淡い期待を抱いていたテルヨシだったが、誰も彼もマリアを『家族』として迎え入れる気はなく、出てくる言葉は全てマリアの押しつけ。
そんな人達がマリアからどんどん笑顔を奪っていくのが目に見えるようで、胸が苦しくなる。
「だいたい、あの子には遺産は相続されないんでしょ? それで預かるとなるとお金の問題も……」
「誰が引き取っても学校は転校になるし、この家も売り払うことになるわよね。おばあさん、この『家だけ』はあの子に所有権を持たせたみたいだから、学費くらいはなんとかなるかもしれないけど……」
しかし、次に聞いたその話でテルヨシの心が決まる。
どんなにマリアにしてあげたいことがあっても、テルヨシがやろうとしていたことは金銭的な問題が大きかった。
そこをクリアできないために決心が揺らいでいたが、それがクリアできるならもうテルヨシに迷いはない。
話を聞いて両手を離したテルヨシは、1度隣のマリアの頭を撫でてから、クルリと座ったまま親戚の人達に向き直ると、意を決して話を切り出した。
「あの! ものは相談なのですが、マリアを僕が引き取ってもいいでしょうか」
その言葉に、話をしていた親戚達は驚きのあまり沈黙。
隣にいたマリアですら信じられないといった表情でテルヨシを見る。
「お話は失礼ながら耳に入りました。しかしどなたがマリアを引き取っても、ここ杉並を出ることになるとあっては、僕もマリアが心配です。マリアは人見知りで人と話すことが得意ではありません。でも、最近は僕や友達と楽しそうに話す姿をよく見るようになりました。僕はそうやって変わってきてるマリアの今の環境を変えてやりたくないんです。聞けばこの家を売ればマリアの当面の学費などは問題ないという話なので、1人暮らしの未熟な学生の身ではありますが、マリアが1人でやっていけるまで責任を持ってお世話をします。何か問題が起きたなら、その時は改めてどなたかが引き取ってくださって構いません。どうかご一考のほどをよろしくお願いします!」
そうして自分の思いの丈を言い尽くしたテルヨシは、全ての想いを乗せて頭を下げて土下座。
そんなテルヨシに面食らう親戚達は、どう返していいのかわからずに互いに顔を合わせるだけに留まる。
そうしてその場に長い沈黙が流れ始めるが、テルヨシはこれ以上なにを話せばいいのかわからなくて、何か返事がくるまで下げた頭を上げることもできなくなっていた。
そんな沈黙を破ったのは、テルヨシの隣にいたマリアだった。
マリアは土下座をするテルヨシにならうようにして自分も親戚達に向き直ると、少しだけ目に涙を溜めて口を開いた。
「私は、ここから離れたくない、です。テルともお友達とも、会えなくなるのは嫌です。ご迷惑は、かけません。だから、お願いします。私をここに、いさせてください」
若干泣きそうになりながらも、いつもは言葉足らずになりがちなマリアが、精一杯の言葉で思いを語ってから土下座。
そこからは小さな嗚咽を交えて、ただ頭を下げ続けた。
テルヨシとマリアの言葉は、親戚にはしっかりと届き、杉並に一番近い親戚――とはいえ長野県――が時々様子を見に来る形で収めてくれたが、最終的な決定はやはりマリアの両親と意見を交えてからがいいだろうということで、その両親の到着を待つ形で翌日を迎え、昼過ぎに到着予定と聞いたテルヨシは、今週の金曜日に控えている卒業式の準備で午前授業となった放課後にマリアの家へとまっすぐに向かって、親戚の人達の後ろ楯も得た状態でマリアの両親の到着を待った。
そうして待つこと30分ほど。
やって来たマリアの両親は、まず最初におばあちゃんへの供養と親戚への感謝や挨拶をしてから、最後に見慣れないテルヨシと向き合う。
マリアの両親は、父親が生粋の日本人で見た目も黒髪の黒目。パッと見では優しそうな印象はあるが、テルヨシの目は誤魔化せない。
対して母親はマリアと同じ金髪と蒼い瞳をしていて、移住先のイタリアの血が入ったハーフのようで、こちらは体裁として来てはいるが、考えていることはまったく別のことのようで、それもおそらくは仕事のこと。
2人とも親戚から話は通っていたのか、テルヨシを見てこれといった反応はなかったが、話すべきことは決まっていたのか、挨拶もろくにせずに本題を始めた。
「マリアを引き取りたいと願い出たようで悪いんだが、マリアは我々が責任を持って育てることを決めた。それに伴ってこの家を売却。マリアもイタリアへ移住してもらう」
「あちらでの仕事もようやく軌道に乗ってきたし、マリアの面倒も見られると思いますし、あなたには悪いのですが、この話はお断りさせていただきます」
それがマリアの両親の答えだった。
普通に聞けば育児放棄をした親からはまず出てこない友好的な言葉で、親戚も驚きを隠せないようだったが、テルヨシの見る目は違った。
今の言葉。話にはマリアの意見がまったく尊重されていない。全て両親の側が勝手に決めたこと。
さらにテルヨシはこの言葉に隠された両親の世間体を気にする節を見逃さない。
おばあちゃんがマリアの面倒を見る分にはまだ世間も事情があるだろうと納得できるところがあったが、赤の他人であるテルヨシが引き取って世話をするとあっては、世間の風当たりは強いものとなる。
つまりは自分達の顔が潰れるから、マリアを連れていくと言っているのだ。そんな言葉にテルヨシが素直に納得するはずがない。
現に今もマリアの話をしているのに、そのマリアとは目も合わせていないし、マリアもテルヨシの隣でその袖を掴んで俯いていた。
「あなた方は、マリアの言葉を聞かないんですか?」
「何を言っているんだ? ちゃんとマリアのことを思って世話をすると言ってるだろ。失礼なことを言わないでくれ」
「あまりやりたくなかったですけど、実際に会って、見てよくわかりました。あなた方はマリアを見ていない。見ているのは世間の目だけ。そんなに『育児放棄した親』というレッテルを貼られるのが嫌なんですね」
「あなた! 子供だと思って……」
「憤り。焦り。動揺。今の言葉に対してあなた方が抱いた感情はそれですね。ただの子供になら納得してもらえたでしょうけど、生憎と僕はただの子供ではありません。下手に口を開けば、あなた方はどんどん丸裸になっていきますよ。もっとも、口を開かなくても顔を見ればわかることもたくさんありますがね」
今の言葉でテルヨシはこの場の主導権を握った。
言われたことが図星だったからか、母親の方はそこから口を閉ざしてしまうが、不敵な笑みを浮かべたテルヨシに対して父親の方はあくまで冷静に言葉を紡ぐ。
「君がただの子供でないとかは関係ない。我々の決めたことに反発する権利は君にはない。我々がマリアの親だ。親が子を連れていくのに、君の納得が必要なのかね? ないだろう? だから私は決定事項を先に述べたまでだ」
「…………僕は別に反発しているわけではないですよ。ただ聞いただけです。あなた方はマリアをちゃんと見ていますかと」
「見ているさ。だからこそイタリアで一緒に住もうと……」
「マリアの友達の名前を、知っていますか? マリアがどんな時に笑うか、知っていますか? 何が好きか、嫌いか、あなた方は答えられるんですか? どんなことができて、何が得意で、何が苦手か知っていますか? マリアのおばあちゃんは全部知っていました。人見知りで話すのが苦手なマリアを知っているからこそ、僕なんかに……オレなんかにマリアとずっと仲良くしてやってほしいと言っていました。マリアがここを離れたくないと言っていたことを知りながら、あなた方はそれでもイタリアへ連れていこうとしてるんですか? それにマリアが納得してるんですか?」
自分を押さえていたはずのテルヨシだったが、言葉でだけマリアを理解してると言う親に、ぶつけていく言葉が段々と熱が入っていくのを自覚しながらも、言わないと決めていた言葉まで口から出ていくのを止めなかった。
「マリアを理解しようともしないあんた達にオレが『はいそうですか』と納得してやるつもりも、マリアを連れていかせるつもりもない! オレはマリアが離れたくないと言ったこの場所にいられるように、この家のような帰るべき場所になると決めた。子の幸せを一番に考えない親に、マリアは渡さない! 仕事が大事ならさっさとイタリアへ帰れ! マリアは、オレが守る!」
最後はマリアの前に立つ形で、まだ杖なしではおぼつかない足ながらに片膝をついて言い放つと、テルヨシに賛同した親戚の人達が、言い返せずにいたマリアの両親を半ば強制的に家から追い出してしまい、完全に出ていったあとはテルヨシの言い分に気分を良くしたのか、みんながテルヨシを称賛。
マリアに至ってはテルヨシを押し倒してその胸で大泣きしたのだった。
「というわけで一緒に住むことになりました」
「ました」
と、2人が報告したのは、それからすぐに向かったバイト先のパドと店に来ていたユニコ。
家の売却と引っ越しは春休みに親戚の人達にも手伝ってもらってやることになり、これからテルヨシのバイト中は店にいさせてもらうための許可も兼ねて言った言葉に、パドもユニコも言葉が出ない。
「店にいる間は休憩室で大人しくしてもらうから、頼むよミャア。家に1人でお留守番は可哀想だしさ」
「……K。それはいいけど、何か間違いがないか心配」
「テルにエロいことされたら迷わず訴えろよ。つーかいっぺん殺せ」
「冗談だとしても2人とも酷すぎる……」
マリアを連れてくることには了承してくれたパドだったが、次には2人ともが真顔でそんなことを言うので肩を落とすテルヨシだったが、それを見て笑うマリアの笑顔は、誰が見ても幸せだと思えるほどに晴れやかだった。