ついにマリアもバーストリンカーとなって、初めての加速と対戦フィールドを体験する。
《ソレイユ・アンブッシュ》となったマリアは、デュエルアバターとなった自分の姿を確認しつつ、テルヨシの話に耳を傾ける。
「んーと、まずは視界の自分の名前に触れてステータスを確認しようか。表示されるのを口に出して読んで」
「えっと……A……アビリティ? 英語……読めないから綴りで……『I.n.c.u.b.a.t.i.o.n』。それだけある」
ブレイン・バーストはプレイできるプレイヤーのほとんどが学生であるのに、システム表示が全部英語なため、まだ9歳のマリアには難しいらしい。
しかしテルヨシもまた英語は得意とするところではないため、綴りがわかっても和訳まではすぐにできないので、それは現実に戻ってから調べることにして話を進める。
「必殺技とかそういうのないか?」
「ううん、これだけ……あ、何かあった」
他に何かないかと尋ねたテルヨシに対して、何もないと答えそうになりながら、通常技のタブとアビリティタブの他にもう1つタブがあるのに気付いたのか、それに切り替えたような操作の後、前言を撤回。
開いたのがおそらくアイテムストレージであることから、十中八九《強化外装》であることがわかったので、綴りを聞いて単語の読みを教えて早速それを呼び出してもらった。
「えっと……《シャープネス》」
マリアのボイスコマンドに応えて、その強化外装は光を放ちながら両手に収まる形で出現。
いきなり手に収まったために重さでバランスを崩したマリアだったが、倒れるのは堪えてその手に収まった強化外装を見る。
強化外装は等しく持ち主であるデュエルアバターと同じ装甲色になるため、これも例外なくマリアと同じ色でまとめられていて、その形はマリアの身長の7割ほどはある長銃。
ゴツい印象はなく、無駄な部分は極端なほど省いた形状で、細長い銃身がスマートなおそらくは狙撃銃に分類されるもの。
「遠隔の赤らしい強化外装だな。とりあえずまずは撃ってみるか」
――ヒュンっ!
マリアのシャープネスを見て、とにかく試射くらいはしてみようとテルヨシが言った直後。
テルヨシの頭を掠めたのは、マリアのシャープネスから放たれた銃弾。
あまりにいきなりで固まるテルヨシに、撃った本人も銃口をテルヨシに向けたまま放心していた。
「おいマリア?」
「……撃てって言ったから……」
「オレを狙えなんて一言も言ってないよ!? そこら辺のものに向かって撃つのが普通だよ? テルヨシお兄さんビックリしすぎてリアクションに困っちゃったよ!」
まさかマリアが壮絶なうっかりをするとは思わなかったテルヨシは、怒ってはいないがそんなツッコミをしつつ注意するが、その時にあることに気付いていた。
発射音と放たれた銃弾が恐ろしく静かで速かったのだ。
かなりの至近距離にいたテルヨシでも「ぱしゅっ!」という減音機能でも付いたような音しか聞き取れず、掠めた銃弾が痛覚を刺激するのが遅れてやってきた。
これはおそらく、マリアのアバターのポテンシャルがあの強化外装に注ぎ込まれている可能性があるからだと予想したテルヨシは、今度はちゃんと見ようと改めてシャープネスでどこかへ撃ってもらおうとしたが、撃とうとするマリアに異変があり、どうやら銃弾が発射されないようだった。
それでテルヨシがシャープネスをじっくり観察すると、どうやらシャープネスはボルトアクション式――1発1発銃弾を装填して撃つタイプ――の狙撃銃のようで、一応それ系のアバターとの戦闘経験がある知識で排莢をしてあげて、動作を教えてから元に戻してみる。
こういう実弾系の遠距離武器の装填については自動装填――時間経過で新たなマガジンが出現したりなど――なのかと思っていただけに、次に起きた出来事へ対応ができなくなった。
「……弾、出ない」
「…………ワッツ?」
マリアの衝撃的な言葉に、ろくに話せもしない英語の疑問符を発するテルヨシ。
マリアもマリアでどういう事態なのか把握しきれなくてキョトンとした雰囲気を出すので、親として戸惑うところを見せるわけにもいかなく、わからないことは後で考えようと話を進めた。
「まぁ撃てないとかは『専門の子』がいるから、放課後にでも改めて意見をもらうとして、とにかく、そういう武器とかで相手を攻撃して上のHPゲージを削り合って勝敗を決めるのが、このブレイン・バーストっていう対戦格闘ゲームの基本的な遊び方。今は一辺に説明したからわかんないことが多いだろうけど、ちょっとずつ理解していこうな」
「……これで加速? が終わっても、現実では数秒なの?」
「そうさ。だからオレも加速する前にあんなに余裕ぶっこいてたわけ。これ以上はちょっと頭で整理しないとダメだろうし、一旦やめようか。この対戦は引き分けにするから、今度は加速を終了するコマンドを言うんだ。オレが先に加速を終わらせるから、同じように言って続いて」
言いながらマリアに対戦のドロー申請を出しつつ、それにサインしたのを確認してから、自分が先に《バースト・アウト》し、対戦フィールドから離脱し現実に戻る。
加速世界での数秒の誤差は現実での一瞬にも満たないので、テルヨシが加速を終えたのとほぼ同時に現実に戻ってきたマリアは、まずは現在の時間を確認したようで、それでまだ5秒程度しか経ってないことを知って、改めて加速の理解がされたようだった。
そんなマリアからXSBケーブルを片付けつつ登校のため移動を開始するテルヨシは、この後の注意をしておく。
「それでだ。このブレイン・バーストは同じネットに繋がってて、いくつかに分けられた同じ戦域にいる相手と対戦ができるから、基本的にグローバル接続は切っておくこと。とりあえずは放課後、バイト先に着くまではグローバル接続禁止な」
その言いつけに素直に首を縦に振ったマリアの頭を優しく撫でてから、切り替えるようにして一緒に登校し、他愛ない話をしながら別れて、各々の学校で授業を受けていった。
「そうか。テルもとうとう子を持つようになったか」
学校に着いて初めの休み時間。
いつも昼休みには真っ先にハルユキと会うために食堂へ行ってしまう黒雪姫。
それを見越してこの時間に話しかけて自らが子を作ったことを話せば、何故か我が子の成長を感慨深そうにする親みたいな反応をしたため、テルヨシは苦笑。
確かに親が早々に離脱したテルヨシにとって、黒雪姫やパドといった人物は親代わりと言っても間違いないが。
「それはあれか? 最近一緒に暮らすことになったという……」
「察しが良いな、その通りだ。一応デビュー戦は慎重に行くつもりだから、朝にグローバル接続は切らせておいた」
「…………お前、1つ大事なことを説明し忘れたんじゃないか?」
テルヨシの子の予想が流石は鋭い黒雪姫。
特に隠すつもりもないために正直に肯定し、これからのこともちょっとだけ話したのだが、それを聞いた黒雪姫は唐突にそんなことを言うため、テルヨシは首を傾げる。
「グローバル接続を切れば確かにそちらからの乱入は回避できるだろうが、もしも『学内』にバーストリンカーがいて、そいつがポイントを問答無用でむしり取るような輩だったら、デビュー戦も何もないぞ」
「…………やべぇ……」
黒雪姫に言われて学内にバーストリンカーがいた時の対処法を話し忘れていたテルヨシは、途端に顔が真っ青に。
「本当に話してなかったのか……親の立場というのに慣れてなかったのだろうが、もっと慎重になるべきだぞ」
「どうしよう姫……これで次会った時にマリアが全損してたりしたら……」
「ん、それは大丈夫だろ。不注意なお前に意地悪な言い方をしたが、そのマリアの通う学校は松乃木学園の初等部なのだろう? ならば全損などあり得ん」
そう言い切る黒雪姫に当然のごとく疑問が浮かぶテルヨシだったが、言い切るからには何かあるのだろう。
そう思ってそこを尋ねてみると、
「偶然ではあるが、私の調べであの学校にバーストリンカーが『1人しかいない』ことはわかっている。そいつは新人をいたぶって全損させるような非道なやつでは決してないし、おそらくは今後とも仲良くやっていけるだろうさ」
やはりリアルを知るのだろうバーストリンカーがいるようで、黒雪姫からは絶対の信頼を置かれていることも口振りからわかる。
それを聞いてテルヨシもホッと息を吐くが、そんな話の最中に仲間に入れてくれとばかりに近寄ってきた恵に話は中断。
「何を話していまして?」
「ん? いやね、うちのマリアは可愛いなぁって話」
「マリア? って、先週からテルの家に住むことになった女の子ですの? もうメロメロになってるなんて、親バカですわね」
「それで今度、その溺愛するマリアとやらを見に行こうと話していた。恵も行くか?」
「あら、それはいいですわね」
「マジ? やった! 姫と恵を家に呼べるのか!」
「仕方なく、だがな」
「仕方なく、ですわね」
「そこ強調するところじゃないっしょ……」
もう話を逸らすのもお手の物なテルヨシと黒雪姫は、打ち合わせなどなくとも自然な会話で恵を加えてそんな話をするが、この2年でテルヨシへの対応に全く変化がないことに肩を落とすのだった。
そんなこんなで放課後。
それまでに朝で得たマリアのアバターに関する情報を整理していたテルヨシは、バイト先に着くまでの間に色々と自分なりの推測をしていた。
まずはマリアのアバター名の《アンブッシュ》とは、和訳で《伏兵》を意味するらしく、強化外装が狙撃銃であることからも相応しいと考え、戦い方もだいたい固まりそうだった。
続けて正体不明のアビリティは、英単語を読んだところ《インキュベーション》というらしく、和訳では《潜伏》などの潜むことを意味する。
この事からテルヨシは朝の対戦時に起こった不具合が不具合ではなく、『アビリティによる効果』だったのではと予想。
弾が再装填されない現象に関しては、遠距離武器を持たないテルヨシでは予想するのも難しいため保留。
しかしこれからバイト先でやることは放課後すぐの時点で根回しをして決定していた。
そうして辿り着いたケーキ屋には、すでにイートインスペースにユニコの姿があり、下校して直行したのか、足下には真っ赤なランドセルが置かれていて、テルヨシの姿を見るなり指をクイ、クイと動かして呼び寄せるので、テルヨシもそれに従って近くに寄る。
「あたしが色々言っていんだな?」
「任せるよ。オレは『行動で示す』のが性に合ってるし、補足したりはニコたんが適任だと思う」
事前に話は通していたので、確認するようなことだったが、テルヨシの言い分にユニコも「確かにそうだわな」とそれ以上なにも言わずにマリアの到着を待つ。
その十数分後にマリアが店に到着し、イートインスペースにいたユニコと合流したのを見てから、テルヨシはマリアに言って自分とタッグを組んでから、グローバル接続をしてすかさず加速。
待機していたタッグに対戦を挑んだ。
構築された《荒野》ステージに降り立って、余計な障害物が少なく視界が良好なステージを引いてラッキーと思うテルヨシは、すぐ近くにいたマリアを呼び寄せると、ちょっと離れたところからスタートした対戦相手の合流を待つが、それも10秒足らずで達成。
「へぇ、これがマリアのアバターか。確かに純粋な遠隔って色じゃねーな」
合流して早々。
対戦相手のユニコは若干戸惑うマリアに近寄ってじっくりと見てそんな感想を漏らすと、マリアも目の前の《スカーレット・レイン》がユニコであることに気付きちょっと落ち着く。
「レベル……9……」
「ん? ああ、まぁそういうこった。あいつからちょっとは聞いたんだろうが、あたしはテルよりつえーからな。あとこっちではアバターの名前で呼ぶようにしろ。リアル割れに繋がっからな」
それで改めてユニコの表示を見て驚くマリアだったが、何故かユニコの言葉は素直に受け入れるためうんうん頷いて、言葉のあとはレインと呼ぶようになり、その様子に苦笑するテルヨシだったが、そのあとにはユニコとタッグを組んだパートナーも自らのアビリティで優雅に空から降下してきて、ほとんど無音で地面に着地。
「待たせたの」
現れた《カーマイン・ボンバー》ことバーちゃんは、本来はパドが務めるはずだったタッグに割り込んで入ってきていて、今はギャラリーの1人として観戦するパドに悠長に手を振っていた。
わざわざ割り込んできた理由についてはおおよそ見当はついてるテルヨシだけに、ちょっとテンションは低いのだが、バーちゃんはやる気満々。
「ふむ、では主の子のために『対戦とはどのようなものか』を見せてやるとするか」
「とか言いつつさ、バーちゃん絶対『新技』の扱いに慣れたいだけだよね。オレと対戦する機会なんて領土戦か日曜日しかないし」
「まぁよいではないか。主とタイマンでやる機会などずいぶん減ってしまったのじゃからな」
そう言うバーちゃんに対して確かにと思ってしまった時点で、テルヨシにもう退路はない。
しかしそれも対戦を申し込んだ時点で腹を括ってたので、相手がパドからバーちゃんに変わっただけと割り切り集中し始める。
これで駄々をこねてユニコと交代などと言われたら、それこそ地獄絵図と化してしまう。
そうしてテルヨシがやろうとしていることは、まだブレイン・バーストの対戦を見たことも体験したこともないマリアに、その対戦を見て学んでもらうために、自らが戦うこと。
その際に近くに入ってくる情報を補足したりするための人がいてほしいということからタッグ戦――ギャラリーは対戦するアバターに10メートル以上近づけないため――にしていた。それにどちらかが倒されても対戦が即終了とはならないため、死亡状態を説明するにも最適なのだ。
「おら、早く始めろー。チンタラやってんだったらあたしが横槍入れんぞ」
と、この対戦の意図を念頭に入れながら準備していたら、さっさと始めない2人に対してすっかりリラックスしてマリアと並んで岩に座るユニコが野次を飛ばすので、2人もそれを合図に完全に切り替わる。
バーちゃんも《エピナール・ガスト》と同様に、《災禍の鎧》の件以降、そのレベルを1つ上げて自身の強化を果たしていた。
本人談によると、アビリティ《リトル・ボム》の威力はほとんど頭打ちとなって――必殺技が即死レベルな時点で十分凶悪――しまっているらしく、アビリティ強化の方向性が変わったとかで、最近は新たに加わった攻撃に四苦八苦している様をよく見かけていた。
それを踏まえた上で先制を仕掛けたのはテルヨシ。
バーちゃんがどんな強化をしようと、テルヨシ自身は接近戦しかできないのだから、遠間からリトル・ボムを投げるだけでリーチを稼げるバーちゃんに近付けなければ勝機すらない。
しかしバーちゃんもテルヨシを近付けまいとリトル・ボムを数個生成し、扇形に広がるように投げ放つと、テルヨシは急ブレーキと数歩の後退をして襲ってきた爆発の範囲から離脱。
爆発の煙に紛れる形で再スタートして潜り抜けると、正面にはバーちゃんの姿はなく、すかさず気配のする右方向へ視線を向けると、スライド移動しながらのバーちゃんが今まさにリトル・ボムを投げるところで、バーちゃんがいつもアバター本体を狙う投げ方じゃなく、その足下へと投げて誘爆させる安定の攻撃をすることから、そのまま直進することで回避することを選択した。
だが、背中でリトル・ボムの爆発を感じながら切り返した瞬間、テルヨシの目の前にリトル・ボムが映り、それはテルヨシの頭の上から垂直落下してきていた。
そして襲ってきたのは凄まじい爆発。体を焼くような炎と聴覚を揺さぶる爆音に、視界をホワイトアウトさせる閃光。
それらを全て至近距離で受けたテルヨシは、直前で後ろに転がるようにして後退していたが、数秒間思考が停止する。
爆発による爆風で余計に転がったテルヨシは、その動きを止めて地面に倒れてから、ようやく思考が回復して素早く立ち上がると、視界上をすぐさま確認する。
たったの一撃でHPは半分も削り取られ、体も正面と顔を庇った両手が熱を帯びて変色してしまっていたが、そのかわりに必殺技ゲージは8割チャージされていた。
やられた、と思わざるを得なかった。
今の一撃は自分の攻撃がどう避けられるかと、テルヨシの最良の行動を読んだ上で仕掛けられた罠だった。
牽制の爆発による煙幕で視界を塞いだところで、バーちゃんは真上にリトル・ボムを投げ放ってから移動を開始していたのだ。
テルヨシが正面から突っ込んでくることも、急な切り返しなどで回避しないことも読んで、自分がいた地点へと誘導し攻撃を成功させた。
《逃走王》と呼ばれるようになってずいぶん経つテルヨシだが、こうして見事に攻撃を当てられると実感してしまう。
何も成長しているのは自分だけではないと。テルヨシの動きだって日々対策を練られてきて、最近のバトロワ祭りでも一瞬の油断が敗北へと繋がるほどにシビアな状況も少なくない。
バーちゃんもおそらく、テルヨシ攻略のために色々な策を練ってきていたのだろう。
それがわかるとなんだか無性に楽しくなってきたテルヨシは、マリアのための対戦だということも忘れて、万全のバーちゃんをどう倒すかに意識が向いていた。
そんなテルヨシの雰囲気を察したのか、バーちゃんも淡々とリトル・ボムを生成して指の間でストックし、いつでも迎撃できるように準備を怠らない。
それでもテルヨシは真正面からバーちゃんに突っ込んでいき、放たれるリトル・ボムを今度はジャンプと空中に足場を発生させる《インスタント・ステップ》による強引な前進で直撃を避けると、バーちゃんとの距離が30メートル以内に入って着地したのと同時に必殺技を発動。
「《インパクト・ジャンプ》!」
これによってすでに放たれていた残りのリトル・ボムを爆発するより早くすり抜けて置き去りにし、一気にバーちゃんとの距離をゼロにしたテルヨシだったが、加速する直前でバーちゃんが後ろへ後退するのと、それと同時に必殺技ゲージが2割ほど減ったのを確認して嫌な予感がする。
とはいえ、テルヨシの加速はバーちゃんが射程から離れるより速く、予定通りバーちゃんの体を蹴り飛ばすことに成功するが、しっかりと両腕でガードもされていたし、バックステップで威力も減少させられたこともあり一撃必殺にはならず、遠くの岩に激突したところでHPゲージは残り1割を残して止まってしまう。
――ピピピッ!
そして訪れた不吉な警告音。
テルヨシはバーちゃんと入れ替わるようにその場に留まって着地するが、その足下からそんな音がしたかと思えば、瞬間、テルヨシはまたも深紅の爆炎に身を焦がすのだった。
リトル・ボムの新バリエーションとして加わった《
バーちゃんとのあと1歩のところでの駆け引きで負けたテルヨシは、自分のHPが無くなるのを確認しつつ、その耳でマリアの残酷な一言を捉えてしまった。
「テイルって、弱いの?」
自らの子からの悪意なき一言。
これを聞いてテルヨシは泣くしかなかったのだった。