アクセル・ワールド~蒼き閃光~   作:ダブルマジック

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Acceleration Memory2

 2047年6月上旬。

 早ければ学校によっては衣替えが行われるこの時期。

 梅雨前線も本格的に嫌がらせを始めて、それが過ぎ去れば今度は暑い夏到来と人によっては鬱気味になるような季節ではあったが、子供というのはそういった天候の変化すら楽しんでしまう無邪気さを持っている。

 この日。空一面を灰色の雲が覆い隠す曇天に、ポツポツと降り続く雨が少しだけ鬱陶しい中、学校から1度帰宅して着替え、花柄プリントのされた傘をさし、オレンジ色の長靴を履いてお出かけをした悠木麻理亜は、高円寺駅近くにある自宅マンションからまっすぐに東へと向かって歩き始めて、杉並区から隣の中野区へと足を踏み入れる。

 様々な事情で今は血の繋がっていない、ましてや元はただの洋菓子店のバイトのお兄さんだった中学生、皇照良と一緒に暮らしているマリアは、今日もバイトで練馬区桜台の洋菓子店へ行ってしまったテルヨシに朝の段階で少し寄り道してからバイト先に行くことを告げていた。

 その理由はマリアが現在、唯一プレイしている対戦格闘アプリケーション《ブレイン・バースト》で対戦をするためだ。

 

「…………よしっ」

 

 中野区に入って少し。

 雨宿りできるデパートの出入り口付近に移動したマリアは、そこでグローバル接続を切っていたニューロリンカーに触れて接続をオンにし、その瞬間から二分された中野区の対戦戦域の1つに対戦待ち受け状態とすると、他のプレイヤーに対戦を申し込まれる前に自分から対戦を仕掛けるため、

 

「《バースト・リンク》」

 

 周囲に響かない小さな声でコマンドを発声。

 瞬間、マリアの見る世界は青く染まって停止する。

 否。厳密にはソーシャルカメラが捉えた映像を1000倍に加速した思考が捉えて見ている超スローモーションの映像。

 その中でマリアは普段、仮想現実の世界で使用するマッチ売りの少女を模したアバターで放り出され、青い世界の中で動かない自分自身の現実の姿を確認しつつ、ブレイン・バーストのアプリを開き対戦相手を表示するマッチングリストを見て、そこにあった現在同じレベルの相手を選択してデュエルボタンを押す。

 瞬間、青く染まった世界は燃えるように消え失せて今回戦うことになるフィールドの地形を形成。

 これもソーシャルカメラが捉えた映像を元に構成されるため、現実の地形がほぼそのまま再現されることになるが、構成される地形の属性は毎回様々でその都度、臨機応変で柔軟な対応が求められる。

 今回構築されたフィールドは、時代を遡ったかのごとく現代では当たり前のコンクリの地面は消え失せて小石などが散りばめられた砂利道となり、周囲の建物もそのほとんどが木造建築の平屋や五重塔のような建築物となって美しい景観を作り上げていた。

 

「《平安》ステージ。うーちゃんが好きな属性だ」

 

 その綺麗なフィールドに対戦用のデュエルアバターの姿で降り立ったマリアは、同じ学校に通う親友にして先輩プレイヤーの名前を呟きながら自然と笑顔を作っていたが、視界に表示された【FIGHT!!】の炎文字を見てすぐに気を引き締めて移動を開始した。

 マリアの操るデュエルアバター《ソレイユ・アンブッシュ》は、システムによる分類上では《遠隔の赤》と《間接の黄》のほぼ中間に当たる色を持つ。

 それを証明するようにマリアの持つ唯一の武器、強化外装《シャープネス》は狙撃銃型。

 それを扱うために様々な銃弾を作り出すアビリティ《バレット・クリエイション》を持つ。

 さらに名前のアンブッシュ。

 《伏兵》を表すように、通常ならば対戦開始時から常に視界下に表示される相手のいる大まかな方向を指し示す《ガイドカーソル》が、相手のみ表示されないアビリティ《インキュベーション》を持ち、これによりマリアは一方的に相手の位置を把握し狙撃をすることができる。

 とはいえ相手のいる方角しかわからない状態で、制限はあるとはいえ広いフィールドで見つけるためにはマリア自身が広い視野を確保する必要がある。

 なので対戦開始から一直線に周囲で一番高い塔へと登ったマリアは、最上階でガイドカーソルの示す方向を向いて伏せた状態でシャープネスを構え、備え付けてあるスコープを覗き込む。

 シャープネスにはその構造上、銃弾は1発しか入らず、ボルトアクション式という1発1発を手動で装填する必要はあるが、弾詰まりなどの問題が起きにくい単純で堅牢な作りとなっている。

 実際はデュエルアバターのポテンシャルの関係で堅牢という長所は失われているのだが、発射音がほとんどしないという別の長所も持ち合わせている。

 そのシャープネスのスコープから見える視界に集中したマリアは、自分の居場所がわからないために見当違いの方向へと進むガイドカーソルを追随して狙いを調整。

 その姿が見えるのを静かに待ち続ける。

 今回マリアが対戦相手に選んだのは《アイリス・アリス》というレベル4のプレイヤー。

 マリアとそう変わらない時期にデビューし、その対戦を何度か観戦したこともある《近接の青》に分類されるF型のデュエルアバターである。

 青系の色は比較的打たれ強い分類なのだが、アリスは少し特殊で耐久度で言えば遠隔のマリアとほとんど変わらないほど打たれ弱い。

 その分、恐ろしいまでの敏捷性を持ち、そのスピードで翻弄しながらのヒット&アウェイは耐久度を犠牲にしただけの威力を誇る。

 それだけにマリアは絶対にアリスの接近を許してはいけない。

 確実に最初の一撃を命中させ、残りの時間を逃げ切って判定勝ちするくらいの気持ちでなければ、アリスに勝利することはできないだろう。

 絶対的有利なファーストアタックは毎回緊張するものの、狙撃はそれを圧し殺して指先に全神経を集中し引き金を引く。

 もう何度も繰り返してきたそれを未だに慣れることなくできるマリアは、狙撃手として向いているとテルヨシに言われていたが、それが何故かはマリア自身よくわかってなかった。

 しかし最近は感覚的にその意味について理解してきたようなそうでないようなといった感じにはなっていた。

 そうこう考えていたらスコープにようやく対戦相手であるアリスが映り、マリアも一層の集中力を持って引き金に指をかけ狙撃のタイミングを計り始めた。

 アリスは身長130センチ程度の小柄な薄い青色の装甲色をしていて、同色のスカート部分がフワッとしたワンピースと前につばが広い帽子のアイテムを装備した可愛らしいアバターで、動きに合わせてなびく長い髪パーツもキラキラと輝いていた。

 

「…………誘ってる?」

 

 そんなアリスは、現実世界では交差点に当たる開けた通りのほぼ中心で立ち止まって周囲へと視線を動かし続けてその場から動く気配を消す。

 それはおそらくマリアのアビリティや戦術を向こうが理解した上で、ファーストアタックへの警戒を強めあえて狙わせているように見えていた。

 向こうからすればマリアがどこから自分を狙っているかわからない状態。

 そんな状態では対戦にならないのは誰が見ても明らかで、それならばもう一撃もらう覚悟で攻撃の軌道を把握しマリアを見つけ出すのが最善の選択となる。

 当然、そうした作戦を取られることは今までの対戦の中でもあったし、それを破るために開発中の技もある。

 だが今回は命中率を重視したいマリアは、開発中でまだその辺が安定しない新技の使用は避けて、あえてその誘いに乗ることを決める。

 どのみちファーストアタックは当てないと次に繋げられないのもあるし、耐久度の低いアリスならばクリーンヒットで良くてHPゲージを3割は削れそうな気配はあるのだ。

 バレット・クリエイションはその作り出す銃弾の種類によって使用される必殺技ゲージの量が違う。

 いま装填されてる通常弾ですら、1発作るのに必殺技ゲージを3%消費するので、ファーストアタックを外せば必然、マリアはどうにかして狙撃以外で必殺技ゲージを確保しないといけないが、耐久度の低いアバター本体とシャープネスではオブジェクトによっては破壊すらままならなく、平安ステージのオブジェクトは残念なことにその部類に入ってしまうため、ダメージと必殺技ゲージのチャージ量が割に合わない。

 それは最終手段と心に誓いつつ、キョロキョロ視線を動かすアリスになかなか撃つタイミングを掴めないマリアだったが、ある瞬間に突然集中力がより研ぎ澄まされる時があり、それが奇跡的にこのタイミングで訪れ、スローモーションで捉えたアリスの視線がちょうど後ろを向いた時、マリアはシャープネスの引き金を引き銃弾が音もほとんどなく発射される。

 ――ガヅンッ!!

 距離を無視したような速度で飛んだ銃弾は1秒とかからずに振り向きかけたアリスの側頭部に直撃。

 HPゲージを3割近く削り、衝撃で吹き飛び地面に倒れたアリスと、必殺技ゲージのチャージがされたのを確認しすぐに伏せたまま塔の階段へと下がって急いで降り始めたマリア。

 ここからは時間との勝負。

 相手が立ち上がり距離を詰めるのが先か、マリアが見つからず別の場所へと移動し次の狙撃ができるようになるか。

 アリス以上とは言わないまでも、同じスピード重視のアバターを操る親のテルヨシに時々ではあるが対戦の指導をしてもらっているマリアは、こういった場面での逃げ方をちゃんと教わっていた。

 まずは何がなんでも全速で平地まで降りて、その間に見える範囲で敵を捕捉しておいて移動ルートを予測。

 そこを通らないようにできるだけ遠回りに遮蔽物を利用しながら確実に移動する。

 それを自分よりも数段、経験も対戦勘もあるテルヨシ相手にやってきたマリアの逃げ足は相当のもので、倍近くは速度差があるアリス相手にも絶対的な距離が縮まることもなく確実にアリスの探索範囲から離れていた。

 このまま別の隠れ潜める場所に移動してタイムアップを狙えば勝利は確実。

 だが移動しながらマリアはそれで終わりにするのは勿体ないと考える。

 この勝ち方は今まで何度もやってきたマリアの勝ちパターンの1つだし、それを卑怯などと思うプレイヤーもいないだろう。

 でもこれから先、この戦術が全く通用しない時が来ないとも限らないし、勝ちパターンは多いに越したことはないのだ。

 現にテルヨシもその時々で勝つための戦術を考えて特定の勝ちパターンというのは存在していない。

 

「……スティングにも、負けたくないし」

 

 そう考え至ってからマリアはその足を止めて、認めたくはないが初対戦後からライバル関係となってるプレイヤーの名前を呟いてその手のシャープネスを持ち上げる。

 残りの時間を逃げ切るのではない。残りの時間で相手を倒し切る。

 それができれば最善であることは間違いないのだから。

 とはいえみすみすアビリティによるアドバンテージを失うのはいただけないので、基本戦術は変えずに隠れ場所の確保はせず一撃離脱の間隔を狭める。

 来た道を少しだけ戻って、先ほど自分がいた塔から出てきたアリスは、まだマリアを発見できていないようでまたキョロキョロと周囲に目を向けていたが、今度は必殺技ゲージに余裕ができたので、開発中の技を使用するために通常弾を生成しシャープネスから空の薬莢を排出。

 新たな銃弾を装填して、必殺技ゲージのわずかな減少に気付いて身構えたアリスを狙う。

 その警戒するアリスにはギリギリ発砲音の届かない距離を保っていたマリアは、今度はアリスの視線をあまり気にせず、その狙いだけに集中。

 それだけ神経を使う技だからだが、心を落ち着けて放った銃弾はアリスのすぐ近くの石造りの塀を1度掠めるように当たり、オブジェクトを破壊しないレベルで銃弾の軌道だけを変更。

 30度程度曲がった銃弾はアリスの体のどこかへと当たる軌道に乗ったのだが、塀を掠めたわずかな音に反射的な動きを見せたアリスはそれを奇跡的に回避。

 とまではいかないまでも肩が少し弾かれた程度に留めてみせた。

 『跳弾撃ち』と名付けた自分の居場所を正確にわからせないための技を、完全とはいかないまでも避けられたことに少し動揺してしまったマリアは、撃った後に硬直。

 その間に銃弾の軌道を辿ったアリスは、その先が壁であることで自然とその横に開けた道を見通して、その先にチラッと見えたマリアを捕捉。

 それにすぐに気付いたマリアは姿を隠して走り出したが、もう遅い。

 マリアのアビリティ、インキュベーションは絶対的なステルス性能を持つが、1度でも相手に視認されるとアビリティの効力は切れてしまうのだ。

 つまり今、アリスの視界にはいつも通りにマリアのいる方向を指し示すガイドカーソルが表示されていることになる。

 最大のアドバンテージであるガイドカーソルの非表示を失ったマリアは、その時点でもうかなりの勝機まで失ったに等しい。

 曲がり角をひたすらに利用しながらシャープネスに新たな銃弾を装填しつつ、かなりの速度で右往左往するガイドカーソルを視界に捉えて、それが自分が曲がった経路を辿っていることに気付いて、真後ろを向くガイドカーソルを確認し曲がり角を曲がって少し直進し立ち止まり振り向いてシャープネスを構えてアリスを待ち構える。

 

「きて、《クイーンズ・アストロロジー》」

 

 ガイドカーソルが角から待ち構える道を示す直前、研ぎ澄ませたマリアの聴覚がアリスのそんなコマンドを捉えるが、攻撃しない選択肢はないと無視してためらいなく角から出てきたアリスを即座に撃つ。

 ――ガァアアン!!

 しかしマリアの放った銃弾は、今のコマンドで呼び出したド派手な星などを装飾した巨大なハンマーに弾かれてあさっての方向へと飛び、勢いそのままに突っ込んできたアリスに対してほとんど防御もできないでハンマーの餌食となってしまう。

 想像するよりも重い一撃。

 アバター本体が敏捷性に特化したタイプからはあり得ない攻撃力を生み出したハンマーを受けて勢いよく後ろへと吹き飛んだマリアは、今の一撃だけでHPゲージを4割も削られて痛みで思考も鈍るが、それでも満タン近くまで溜まった必殺技ゲージを8割ほど消費して銃弾を生成。

 なんとか地面に倒れる前に体勢を立て直して両足で地面を捉え着地するも、すぐに膝を折って座り込んでしまう。

 あの敏捷性にハンマーによる攻撃力。

 近接戦が苦手なマリアにとって厄介の盛り合わせみたいなアリスに攻略の糸口が見えなくなってしまうが、それを探す暇さえアリスは与えてくれない。

 吹き飛んだマリアは素直に吹き飛んだゆえにその追撃が少し違ったが、吹き飛んでいる最中にも距離を詰めていたアリスはマリアの着地とほぼ同時に追いついて再度ハンマーを振りかぶり正面からマリアへ振るってきて、それを小ジャンプしてスネで受けたマリアは再び後ろへと吹き飛び、HPゲージも残り3割を切る。

 先程よりもダメージは抑えたものの、これでHPゲージでもアリス圧倒的優位になってしまい、ハンマーの一撃ももう受けられない瀬戸際に追い込まれてしまう。

 若干打ち上げられる軌道で吹き飛んだマリアは、さすがにジャンプ力まではカバーできずに落下点への移動を始めたアリスを視界に捉えながら、また溜まった必殺技ゲージを4割消費して銃弾を生成。

 それを空中で装填して落下点に辿り着いていたアリスめがけて発射。

 当然、銃弾はアリスのハンマーに弾かれてしまうが、銃弾はハンマーに当たった瞬間にドォォオオン!!

 凄まじい爆発を生んでアリスを襲い、その爆炎の中に落下していたマリアも突っ込むが、炎熱ダメージを少し受けただけで落下点にいたアリスとぶつかり少しダメージを受けながら煙の中から脱出。

 そして今の攻撃でアリスのHPゲージは4割を切り、これで最後になるだろう溜まった必殺技ゲージを4割消費して銃弾を生成。

 装填を完了させて煙の中にシャープネスの銃口を向ける。

 いま使ったのはレベル4になった時にレベルアップボーナスで強化したバレット・クリエイションのバリエーション《炸裂弾》。

 着弾によって割と大規模の爆発をするため、回避という選択肢を捨て防御したアリスには効果テキメンだったが、マリア自身も残りのHPゲージを1割にまで減らしてしまった。

 煙が晴れて、呼吸には支障ない――そもそもデュエルアバターは呼吸という機能はない――はずだがむせていたアリスは、それでもシャープネスを向けるマリアにすぐに気付いてハンマーを構えてみせたが、今の炸裂弾によって防御という選択肢を安易に選べなくなって攻めに迷いが生じていた。

 その絶好の機会を逃すほどマリアは甘くはない。

 動けずにいたアリスに対して、マリアはシャープネスを向けたまま左手に持った2発の銃弾をアリスへ向けて放り投げる。

 それは先の攻防の中で生成した炸裂弾。

 たとえシャープネスから発射されなくても、強い衝撃を受ければ爆発するそれを、アリスはハンマーで弾いて処理できない。

 その一瞬の判断の遅れを見逃さずに瞬時にシャープネスの引き金を引いたマリアに、アリスの反応は少しだけ遅れて、放たれた炸裂弾はアリスの体の中心に命中し凄まじい爆炎がアリスを襲う。

 そしてその爆発に先に投げていた2つの炸裂弾が誘爆。

 更なる爆炎がアリスを襲い、残り4割はあったHPゲージは一瞬にして吹き飛んでしまった。

 

「…………か、勝ったぁ……」

 

 爆発の熱気を間近で受けながらも、視界に表示された【YOU WIN!!】の炎文字を見た瞬間にその場で尻餅をついて座り込んでしまったマリア。

 以前、似たような状況で自爆特攻に近いことをやった経験から、そこまで追い込まれる前にどうにかしようと考えてやったことが上手くいった。

 その事実にちょっとだけ感情を面に出したマリアは小さくガッツポーズをして喜びを表現するも、すぐに周囲から湧いた拍手喝采に握り拳を引っ込める。

 この対戦を見ていたギャラリーは、毎日対戦が盛んなこの中野第2戦域ではよく見る顔ぶればかりだったが、それでも今日のマリアの勝利は今までと少し違った形だったため、リアクションもひとしきり違っていた。

 

「ありゃー、うちのアリスちんが負けちったかぁ。さすがテイルの秘蔵っ子だねぇ」

 

 そのギャラリーの中で、アリスにブレイン・バーストをインストールした親である《オレンジ・ラプター》が、マリアに拍手を贈りながらそんなことを言ってきて、そのラプターの隣には《バイオレット・ダンサー》と《アルミナム・バルキリー》の姿もあり、マリアもそちらにペコリと会釈すれば、向こうもそれぞれ軽い会釈で返してきた。

 

「今日はアリスちんが負けちゃったけど、次は負けないからねぇ。ってことをアリスちんの代わりに言っとくね」

 

「はい。次も負けません」

 

 それが済んだところでラプターは死亡マーカーとなって物言えぬアリスに代わってマリアにそう宣言したが、それに臆することなく力強くそう返したマリアに、ラプター達は手を振ってフィールドから抜けてしまい、他のギャラリー達もあらかた抜けていったのを確認したマリアもこの対戦を終了するために加速を解くコマンドを発してフィールドを閉じたのだった。

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