2043年の夏。
例年よりも平均気温が高くなった今年は、本日も朝からムシムシとした暑さから始まり、正午を回った昼下がりには34度を記録。
そんな日に外で遊ぶというのはハードすぎるため、家族3人で台場で行われると情報のあったトレンディードラマの撮影を見学に来ていた押留竜司ではあったが、興味津々だったのは両親の方で、暇そうにしていたリュウジはついでといったところ。
そんな然したる興味もないドラマ撮影を太陽の照りつける中で見学する元気もなかったリュウジは、早々に近くの大型デパートの屋内に避難。
クーラーの効いた店内をアテもなくブラブラしながら時間を潰していたが、それも1階をひと回りして飽きたので備え付けのベンチに座って別のことをしようとニューロリンカーの切っていたグローバル接続をオンにしてとりあえず放置。
――バシィィイイ!!
そうしていること約3分でリュウジの脳内にそうした音が響き渡り、次いで視界には【HARE COMES A NEW CHALLENGER!!】という炎文字が表示されて消えると、リュウジは現実世界から時間の流れが違う加速世界へと誘われてその姿を《レイズン・モビール》へと変えてソーシャルカメラが捉えた映像を元に作られた対戦フィールドに降り立ちすぐに周囲を確認。
「うん、《工場》ステージか。で、乱入してきたのは……」
手慣れた感じですぐに情報を入れていくリュウジは、様々な蒸気を出す機械オブジェクトやらの確認も少しにして視界上の対戦相手に目を移せば、そこにあった名前は《Crimson Kingbolt【LEVEL6】》の表示。
「わおっ! クリキンかぁ! 半年ぶりくらいかな?」
その名前を見た途端、テンションの上がったリュウジはすぐに視界のガイドカーソルの示す方向を確認して屋内から外へと出て一直線でクリキン。《クリムゾン・キングボルト》の元へと走り出した。
ローラーブレード型強化外装《ドンキー・ライダー》の機動力で平地をスイスイ進んだリュウジは、視界の先にようやくクリキンの姿を捉えて笑顔になるが、そのクリキンは辺りの壊せそうな金属オブジェクトをせっせこせっせこ壊しては道の真ん中に集めるという奇行を繰り返していたが、リュウジを発見すると持っていた金属オブジェクトをガシャンと落として停止。
「ちょ、ちょっとタンマ! マジちょいタンマよモビール! まだ準備できてねーのよこれ!」
「あー、うん。そうだろうね。明らかに効率も悪そうだし、当たりだけど外れ引いた感じ?」
「そうなんだよなぁ。工場ステージは金属オブジェクトが豊富なのは良いんだが、俺のアバターだと壊すのに一苦労で……ってさりげなく得物出してんじゃねーよ!」
「えっ?」
リュウジを見て慌てふためくクリキンではあったが、冷静に会話に応じたリュウジに平静を取り戻して普通に話してしまっていれば、リュウジがその手に重槍型強化外装《ユニコーン・ランス》を装備し再び慌て出してしまう。
「いやぁ、丸腰の相手が目の前にいるとつい」
「つい、じゃねーんだよ! だいたい対戦始まってまだ100秒も経ってねーのに近づくの早いんだよ! もう少しゆっくり歩いて来いや!」
「それは流石に自分勝手な言い分だよね」
顔合わせから叫んでばっかりのクリキンにちょっと面白いからと付き合ってはみたリュウジだが、自分の接近にどうこう言ってきたのは流石にどうだろうとクリキンに冷ややかな視線を送ると、いきなり仕掛けてこなかっただけマシなリュウジにクリキンも言葉が詰まる。
しかしリュウジもクリキンがそうして金属オブジェクトを集めていることには理解があるので、せっかくの対戦だからとユニコーン・ランスを肩に担いで慌てるクリキンを他所に近くのオブジェクトに向かっていき、それを壊して必殺技ゲージを溜めつつクリキンに壊れた金属オブジェクトを投げ渡す。
「対戦は楽しまないとね。丸腰のクリキンを倒すなんて簡単だし、ギャラリーだってそんなのより君のロボが戦う姿を見たいだろ。だから手伝うよ。その代わりに必殺技ゲージは溜めさせてもらうけど」
「モビール……お前……」
意外なリュウジの行動に立ち尽くしていたクリキンだったが、その心意気にギャラリーがワッと盛り上がれば、別に涙が出たわけではないのだが、行動として涙を拭う動作をしたクリキンは、リュウジと一緒に必要十分な金属オブジェクトを道の真ん中へと集め始めた。
対戦開始から600秒とかけて山のように集まった金属オブジェクト。
それを見てすでに達成感で満足しそうになっていたリュウジとクリキンだったが、これからが本番だということを同時に思い出して一旦距離を開く。
「さてと……どうやって攻略しようかな」
「おいおい、手伝っておいてそれ考えてねーのかよ。大した余裕だな」
「余裕っていうか、勝ち負け考えてなかっただけっていうか……だね。まぁやってればなんとかなると思うし、遠慮はいらないよ」
金属オブジェクトの山の隣で腕組みしていたクリキンの偉そうな態度はツッコむべきかどうか一瞬考えてスルーし、これからクリキンの本領が発揮されることに対する心配を口にすると、呆れ気味のクリキンがガクッと崩れかけるものの、次の言葉でなんだか「モビールだし仕方ないか」みたいな空気で笑うので、少しムッとしてしまったリュウジ。
しかし周りから早く始めろと催促する声が多くなったので会話もそれで終了。
いよいよやる気になったクリキンが組んでいた腕を解いてピョーン。
金属オブジェクトの山の真上へと跳ぶと、その頂点で必殺技発声。
「《メガマシーン・アウェイクニング》ゥウ!!」
その発声のあと、元々大きなボルトに手足を生やしたようなアバターだったクリキンは、その手足をガシャシャンと胴体に集めて本当に1つの真っ赤なボルトへと変貌すると、そのままの状態で回転を始めてドリルのように金属オブジェクトの山へと突っ込む。
そして金属オブジェクトはクリキンの必殺技によってその形を変化させていき、次々と綺麗に整った人型ロボットのパーツとなり組み合わさって巨大化。
金属オブジェクトの山は見る間に男子憧れの合体ロボットのような姿になった。
クリキンのメガマシーン・アウェイクニングは、自分自身がパーツの中心となってある一定量の金属オブジェクトを巻き込んで巨大ロボットを作り出すとんでも必殺技。
これによって作られた通称《クリキンロボ》はクリキンのアバター色である《遠隔の赤》を体現するに相応しい遠距離火力を満載しており、現在の加速世界においては最大級との呼び声が高い。
そのためクリキンの参加するタッグ戦やら領土戦やらの集団戦では『クリキンがロボになれるかで勝敗が決まる』とさえ言われるほど圧倒的火力なのだが、金属オブジェクトのないステージなどを引けば……という結構極端な性能。
さらに個人戦ともなれば今回のようにリュウジが協力でもしなければ必殺技の発動もなかなか難しい。
その発動難易度の高さゆえの超性能なのだが、いざ体長10メートルくらいあるクリキンロボを目の前にすれば、対戦相手の戦意を根こそぎ奪い取るだけの存在感と攻略難易度はひしひしと伝わるため、リュウジも自ら望んで招いた状況とはいえどうしたらいいかの考えがまとまらない。
「そんじゃ遠慮なくいくぜモビール!」
そこにクリキンからの声がかかってクリキンロボが動き始めたため、まとまらないながらもとりあえず道のど真ん中にいる今がかなり危険な状況なのはわかってるので、ドンキー・ライダーの機動力で移動を開始。
すぐに指先を向けてそこから弾丸の雨を放ってきたクリキンロボの攻撃を建物オブジェクトを利用して回避した。
「あれを突破する装備は……どれが最適だろうか……」
建物オブジェクトを盾にして1度立ち止まったリュウジは、真後ろを指すガイドカーソルを見ながら今回で最適な装備をいくつか思い浮かべる。
まず物理攻撃。
ここではリュウジのアバター本体の攻撃力として与えられるダメージはまず皆無。
だから素手での戦闘など不可能なので除外だ。従っていま持つ6つの強化外装でクリキンロボに立ち向かわなければならない。
次に初期の強化外装では耐久値その他で太刀打ちできそうもないため、自身が持つ唯一の必殺技《ブレイク・グラトニー》での強化外装の強化とその取捨選択。
1度破壊し強化に使用した強化外装はその対戦中は使えなくなるデメリットを考えて、伸ばすべき強化外装と捨てるべき強化外装を熟考。
「確かクリキンロボって炎熱属性にもそれなりに耐性があったっけな。とすると強化はこいつと……って!!」
そうして1度目の強化までが決定したところで、いきなりリュウジのいた場所に影ができて何事かを上を見れば、建物オブジェクトを飛び越えてクリキンロボが姿を現しリュウジを捕捉。
道に着地するとなりふり構わずに肩の装甲を開いてそこから追尾性のあるミサイルを発射してきたため、再び移動をしながら追いかけてくるミサイルに対して聴覚妨害型強化外装《ライオン・バインド》を左手に装備して即座にバック走へと変化させてライオン・バインドをミサイルへと向けて咆哮させる。
それを受けたミサイルは発生した強烈な音。つまりは振動を感知し着弾したと見なされて爆発。
なんとかギリギリミサイル攻撃は回避し再びオブジェクトの陰へと身を隠したが、ガイドカーソルは無情にもクリキンロボの方向を指しているため、向こうにも大まかな位置は丸わかりだ。
「《ブレイク・グラトニー》」
それならば判断と行動にも迅速性を。
そう思ったリュウジは右手に持っていたユニコーン・ランスを1度壁に立てかけて火炎銃型強化外装《フォックス・ファイア》を取り出して即座に必殺技を発動し破壊。
出てきた強化選択肢からユニコーン・ランスの強化を選び、槍先のドリル回転が可能となったユニコーン・ランスを再び右手に持って移動を再開。
何故ならもうクリキンを指すガイドカーソルが消えてそこまで接近を許していたから。
極力クリキンと直線上に並ばないように曲がり角とオブジェクトを利用して残りの強化プランを考えていたリュウジだが、流石にホーム戦域とあって地の利は向こうにあって逃げながらも自分がどんどん台場の端の方へと追いやられているのを遅まきに理解した頃には、建物オブジェクトもほとんどない拓けた平地へと追い詰められていた。
さらに戦域境界ではないだろうが台場は周りに海が広がっている。
そこに入ろうものなら機動力は極端に落ちてクリキンの猛攻からは逃げられなくなる。
「……これはピーンチ」
「とか言って全然そんな声色してねーじゃんよ」
「これはやせ我慢というやつで、マジでピーンチ」
「だからそう聞こえねーんだよ!」
リュウジ的には嘘は言ってないのだが、緊張感が少し欠けた感じの言い方にクリキンはいまいち信じられなかったようで、その両肩の装甲を開いて中に搭載されたミサイルを発射。
逃げ場が少ない拓けた平地では全てを回避するのはドンキー・ライダーの機動力でも無理。
だったらと横に動いたリュウジはその進行方向からのミサイル数発を受ける覚悟で突撃。
後方から迫るミサイルをライオン・バインドで誤爆させると、自動防御型強化外装《スコル・スカル》を呼び出して前方で発生した爆発にワンクッションの盾を挟み直撃を避けて脱出。
全強化外装中でも最大の耐久値を誇るスコル・スカルが破壊されることはなかったが、その防御範囲はそこまで広くないためにHPゲージは一気に4割近く削れるが、そんなことを気にしてる場合でもないのであと数発で壊れるだろうスコル・スカルは早々に破棄。
左手にユニコーン・ランスを持ち替えて右手でスコル・スカルに触れて必殺技を発動。
それによって得られたポテンシャルは機動力の要、ドンキー・ライダーへと注がれて、ひと回り車輪を大きくしたドンキー・ライダーはその最高速度を1段階上げてクリキンの射撃に速度で対抗。
機銃掃射のようなクリキンロボの攻撃をその周囲を旋回するようにギリギリでしのいでみせる。
さらにリュウジはクリキンが速度慣れする前にマーキング型強化外装《ドッグ・マーカー》を呼び出して即座に破壊。
そのポテンシャルを左手のライオン・バインドへと注ぎ、咆哮の到達距離を伸ばすと、丁度ホーミング性能付きのミサイルを発射しようとしていたところを狙って咆哮させると、発射直後にミサイルは誤爆。
クリキンロボは見事に自爆する形になったのだが、元々の耐久値も高いので装甲表面が焦げついた程度のダメージ。
噂ではあの《爆弾魔》のロマン砲《デンジャラス・タイマーボム》を爆心地で受けて立っていたというのだから、その耐久値は並みではない。
やはりクリキンロボの撃破にはこれしかないかと、自爆の結果から決断したリュウジ。
それさえ決まればあとは強化プランも自ずと決まるというもの。
自分のミサイルを受けてもピンピンしてるクリキンロボは、リュウジの動きを先読みするように射撃を行って旋回移動を妨げ、動きさえ止まらなければ追尾性があるミサイルもなんとかなると考えたリュウジもバック走に切り替えてから一旦ユニコーン・ランスを投げてその間にライオン・バインドに右手で触れて必殺技発動。
そのポテンシャルをドンキー・ライダーへと注ぎ、急な制動制御とハイジャンプの能力を追加して空中のユニコーン・ランスをジャンプしてキャッチ。
その華麗な技にギャラリーからも歓声と拍手が巻き起こるが今はそれにリアクションする余裕もない。
着地後にすぐに転回して通常走行に切り替えて再びクリキンロボの猛攻を回避するリュウジは、前後進を一瞬で切り替えられ、ジャンプまで出来るドンキー・ライダーの高機動力でクリキンロボの狙いを的確に外して反撃のタイミングを探るものの、一向に弾切れの様子がないクリキンロボの搭載火力にちょっと気持ちが折れかける。
もちろん無限ではないのだろうが、おそらくは放出と充填が途切れないように各部の火力を順々に使って擬似的な永久機関を可能としている。
と考えないとやってられないのでそういう前提で仕掛けるタイミングを作り出すように動き始める。
過去の数ある戦略からクリキンロボは総合的に足下が弱いことを思い出したリュウジは、そこを目指すことにするがそんな接近をしようものなら必ずクリキンロボの攻撃を正面から受けるタイミングがあるため、やれても1度きりがせいぜい。
やるとなれば一撃でクリキンロボを倒さなければHPゲージにも余裕はないし、失敗すればそれはすなわち敗北を意味する。
「さーて……どこかクリキンに付け入る隙はないかなっと……」
依然続くクリキンロボの猛攻は止む気配がないが、高機動力にイライラしているっぽいクリキンの攻撃は若干狙いが雑になってきていたため、リュウジにも攻撃を先読みする余裕が少し出てきたのでクリキンロボの動きをついでに観察。
いくら無敵のロボと言えど操縦してるのはクリキン。つまりは人なのだ。
未完成で未成熟な人の動きなら必ずどこかに隙はある。そう信じてクリキンロボの動きを見ていると、気付いた。
クリキンロボの大きさや形は金属オブジェクトの量で多少変化はするのだが、装備自体はほとんど変わらない。
そこから考えてクリキンロボ最大の攻撃と思われる胸部装甲に隠れた超大型のカノン砲攻撃がまだ1度も使われていないのだ。
あれは速度的にも威力的にもリュウジを一撃で葬るに値するわけで、使わない理由を考える方が難しい。
これがもし予備動作の問題で回避される可能性を考慮してるなら……ここに活路はあるかもしれない。
「クリキーン! ゴツいロボの割に攻撃がしょぼくない?」
「お前がちょこまか動くからデッケェの撃てねんだよバカ野郎が! んなこと言うなら正面からぶち当たってこいや!」
なのでとりあえず挑発するようにクリキンから情報を引き出してみると案の定、自分の動きが面倒臭くて機動力が削げて確実に当たるタイミングを見計らっていたみたいだった。
そうとわかれば一か八かだ。
クリキンロボの機銃掃射をハイジャンプで1度回避し、綺麗な月面宙返りを決めて着地したリュウジは、そこでビタッとその動きを止めてクリキンロボを正面から見据えて、様子の変わったリュウジにクリキンロボも両手の先を向けながらも撃たずに止まる。
「そう言われちゃうと僕が逃げ腰みたいだから嫌だね。いいよ。その挑発に乗ってあげるよ」
言いながらゆっくりとバック走して距離を開いて停止したリュウジに、少しキョトンとしたクリキンだったが、デカイのを撃てなかったストレスもあったのか高笑いしてから両手を下ろす。
「いいね! 俺にクリキンとかいうあだ名付けたのは今でも気に食わねーけど、そういうとこは気に入ってんだ!」
笑いながらにリュウジへと称賛の言葉を送ったクリキンは、クリキンロボの胸部装甲を開いて、そこから大口径の砲塔を出現させると、狙いを明確にリュウジに向けて砲塔を伸ばす。
その光景にリュウジは思わず笑みがこぼれる。まさにこれが狙いだったのだから。
「持ってくれよ、レイズン・モビール……」
とはいえ成功するかはアバターの耐久次第。
なのでそうやって自分自身に言い聞かせたリュウジは、今日一番の光をアイレンズに点したクリキンロボめがけて全速の突撃を開始。
当然、向かってくるリュウジに対してクリキンロボは特大の砲弾を射出。
放たれた砲弾は一瞬でリュウジへと到達し破壊的なダメージを与えようとするが、発射のタイミングを驚異的な観察力で見切ったリュウジはこれをハイジャンプで辛くも回避。
しかしジャンプでの回避は折り込み済みとばかりに避けられた瞬間、空中のリュウジに向けて肩のミサイルと胸部装甲に残された散弾を発射。
が、ここを同じように読んでいたリュウジはユニコーン・ランスをドリル回転させて迫り来るミサイルや弾丸をいくらか弾くも、やはり威力は凄まじくアバター本体にもダメージが届きビシバシ、と爆発やらが命中しHPゲージが1割を切って真っ赤に染まった。
だがダメージはそこで止まって自由落下によって攻撃範囲から抜けたリュウジは着地から即座に前進。
もうクリキンロボも肩のミサイルを撃つには苦しい距離になったので両手を向けてきたが、それより早くまたハイジャンプ。
今度は前に吹き飛ぶような勢いで跳んだリュウジは、空中でボロボロになったユニコーン・ランスを左手に持ってドンキー・ライダーに右手で触れて必殺技発声。
即座に破壊されたドンキー・ライダーに注がれていたポテンシャルの全てを残るユニコーン・ランスへと全振りすれば、蘇ったようにピカピカの新品となったユニコーン・ランスはその石突きに3つのブースターのようなものを付けてだいぶゴツくなるが、それも無視してクリキンロボの真下。
ちょうど両足の間に来たところでユニコーン・ランスをドリル回転させ、さらにブースターのようなものを点火。
勢いよくそれを真上へと投げ込むと、ユニコーン・ランスは重力を無視してブースターの力でクリキンロボに突貫。
その突進力は凄まじく、クリキンロボの硬い装甲を見事に正中線で貫いて頭から突き抜けると、ロケットのごとくあっという間に空高くに打ち上がって見えなくなってしまった。
見ればクリキンのHPゲージが一気に8割も削れて、さらにクリキンロボは大爆発の予兆まで見せて勝ったと思ったのも束の間。
リュウジはいま自分が勢いよく地面に落下中ということも忘れて盛大に地面に激突。
ギャラリーの大歓声とクリキンロボの大爆発を聞きながら、そのHPゲージを先に全損させたのだった。