上条with絹旗   作:たけんちゅ

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Act.32

 

 

 

 「ここをこうして・・・んで・・・ここに・・・よっし着れた」

 

 

当麻は一般的に知られる、紺が基調の甚平を着る。

 

 

 「しっかし、親父のも着れるんだなぁ~」

 

 

刀夜から『花火大会に制服なんてもったいない、これ着ればバッチリだろう』と半ば強引に渡された甚平。

 

 

 「何がバッチリなのかよく分かんないけど・・・」

 

 

両腕を伸ばしたりして身体と甚平のサイズを確認する。

何故甚平を着ると普段頼りない男も出来るように見えるのだろうか。

粗方、黒や紺色のイメージとして引き締める感じが反映されているからだろう。

逆にいえば体型がもろに出る色でもあるのだが、当麻は寧ろ筋肉もあれば背もある。

 

 

 「上条当麻の男ランクが2程アップしたんじゃなかろうか」

 

 

と、こんな事を言っている場所、ここは寮の風呂場である。

 

 

 「帰ってくるなり吹寄が訪問してきたと思ったら『男は出て行く!』って言われこの様・・・」

 「貴様、なんか言ったか?」

 「何でもないです」

 

 

浴室の扉の向こう、リビングの方から吹寄の声が聞こえる。

 

 

 「というか吹寄、何やってるんだ?」

 「ん? 貴様の妹達に頼まれたからこうして来てやってるんだが?」

 

 

どうやら吹寄が今、最愛に何かをしているようで、あの小うるさい最愛が静かにしている・・・。

いや、それよりもフレメアや打ち止めも静かなのがやけに怖い・・・。

 

 

 「最愛達に? 何を頼まれたんだ?」

 

 

というか今何をしているんだと聞きたかったが、まずはこの質問。

 

 

 「焦るな、もうじき見せてやれる。それよりもまだ来るなよ」

 

 

布が擦れる音がする。

 

 

 「はいはい、俺はいつものように風呂場の座敷わらしの如く尻に根を張ってますよ」

 「ああ、そこは貴様の寝床なんだっけか」

 

 

いつぞや聞いた、当麻が浴槽で寝てる説。

 

 

 「心の中で笑ったろ」

 「いや・・・そんな事は・・・ない」

 

 

何とも歯切れの悪い返事が吹寄から帰ってきた。

 

 

 「嘘だ、絶対『寝床とかバカじゃないのかコイツ』とか思ってたろ」

 「・・・思ってた」

 「やっぱりな~。だろうと思った」

 「何でそんな所で寝てるの?」

 

 

いつもの吹寄のテンションとは違う、気遣う声色。

 

 

 「ん?そりゃあ最愛がいるから・・・」

 「だからってそんな所で寝てたら身体傷めたりするでしょ?」

 「ああ、まあ伸び伸びは出来ないな」

 「貴様、学生の本分を知っているか?」

 「勉強だろ?」

 「してない貴様が言うな」

 「すいません」

 「勉強より・・・もっと大切な事があるだろう」

 「なんだそれ」

 「・・・毎朝元気に登校して来て、クラス全員の顔を見て挨拶する」

 「それは吹寄が学級委員だからだろ?」

 「じゃなくても心配だろう、特に貴様の事だ。妹にだけ食事を作り自分は食べない・・・なんて事も平気でするだろう」

 「・・・否定できない」

 「貴様が・・・上条がいなかったら・・・何も楽しくないだろ・・・」

 「それは乱闘っていう意味で?」

 「・・・・・・」

 「ごめん、冗談。そっか、心配してくれてんだな」

 「当たり前だろう。それに・・・ほら、子萌先生が泣いて授業が進まないし」

 「あー、誰か休むと一日中心配するもんな」

 

 

休んだ生徒がよほど心配なのだろうか、目に涙を浮かべながら授業をする事が多い。

 

 

 「貴様の時はそれの倍だ」

 「は?」

 「一向に進まなくなる」

 「申し訳ない」

 「貴様がここ数日入院してたからな、その分進んでないんだ」

 「そりゃあ悪いことしたな」

 「だから・・・彩月花祭終わったら勉強に付き合え」

 「その時はぜひ宿題を・・・」

 「お前の自慢の妹じゃなくていいのか?」

 「吹寄の方が教え方いいんだ」

 「貴様、忘れて無いか?ここにその妹本人いるんだが?」

 「ああ、そういえば何してるんだ、最愛達」

 「それは貴様自身で確かめればいいことだろう。もう大丈夫だぞ」

 

 

許可が出たので、早々に浴室から出る。

 

 

 「これで見に行ったら不幸な目に合う~なんて事ないよな・・・」

 「貴様、これを不幸とか言ったら頭突きでは済まされんからな」

 

 

恐る恐るリビングを覗くと、

 

 

 「折角皆して黙ってたのに・・・まあやっぱりお兄ちゃんですね」

 

 

白地で青い水玉模様の入った浴衣を着た最愛と、

 

 

 「でもちょっと良い感じになってたよねってミサカはミサカはやきもち妬いてみる」

 

 

黄色地で緑のカエルのキャラがあしらわれた浴衣を着た打ち止め、

 

 

 「二人とも声には出してなかったけど、もの凄い形相してたんだよ」

 

 

ピンク地に赤い花があしらわれた浴衣を着たフレメア、

 

 

 「で、今の私達見て不幸か? 上条当麻」

 

 

紫地に朝顔が所狭しと咲き誇る浴衣を着た吹寄がいた。

 

 

 「いや、正直眼福です」

 

 

そんな皆の姿を前にし、つい本音が出てしまう当麻。

 

 

 「ってあーっ! 今のナシ!!」

 

 

口から出た本音は今更取り消せるわけも無く、

 

 

 「貴様、せめて『不幸じゃない』くらいで良いものの!」

 「お兄ちゃんもそろそろ分かってきましたね」

 「こうしてどんどんミサカの得点をアップして・・・ってミサカはミサカは顔を真っ赤にしてみたり」

 「みんな顔真っ赤。にゃあ」

 

 

そういうフレメアも顔が真っ赤・・・、最愛も打ち止めも吹寄も当麻も。

言った側も言われた側も、全員の顔が真っ赤になる始末。

女性陣は勿論、眼福と言われた事に対する嬉しさと恥ずかしさ、当麻の甚平姿への素直な気持ち、当麻は・・・色々と男子高校生的に考えた上での眼福発言だったのだろう。

暴れまわりたい吹寄も、流石に今の浴衣姿で暴れると・・・という事もあるので、口だけ出すが、打ち止めとフレメアは嬉しさのあまり部屋中を走り回る。

 

 

 

そんな騒がしい部屋のすぐ隣、

 

 

 「青春だにゃー」

 「青春ですたい」

 「「アイツだけ・・・」」

 

 

土御門の部屋には土御門と青ピがいた。

 

 

 「まあ、俺には舞夏がいるが・・・青ピ・・・お前・・・」

 「俺が男だからいけないんじゃ・・・いっそ今流行りの”男の娘”に・・・」

 「その体格じゃあ100%無理だろうな」

 「それでも駄目だ、下手したら自分に萌えてしまう・・・!」

 「自分すらも守備範囲か・・・、それだから彼女いないんじゃないか?」

 「・・・」

 「なんか・・・ごめん・・・」

 

 

男二人、果てしなく気分は下がっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ツッコみはしてくれるなよ土御門」

 「それはツッコめというフリだろ? なあ、カミやん」

 

 

土御門が掴むドアがミシミシと音を立てる。

 

 

 「顔がマジだぞ」

 「なぁに、別にカミやんに嫉妬してるとか怒ってるとかそういうのじゃなくて、別に浴衣姿の美人所ばっか引き連れてていいなぁとか、そういうのじゃないんだよ!」

 

 

足元が蜘蛛の巣状にひび割れていく・・・気がした。

 

 

 「にゃーはどうした」

 「私を呼んだ?にゃあ」

 「ちょっとアンタ、早くこっち来なさいよ!」

 「上条、こんな世界よりそっちの方がいいって、あんたはそっちの気があるのね。人に散々言っておいて」

 

 

リビングの方から、楽しそうな会話と共に聞き捨てならない言葉が混じって聞こえる。

 

 

 「それを言うならよくミサカを置いて一方通行とも喋っています、とミサカはその間の何とも言えない友情に踏み入ることも出来ずに蚊帳の外で退屈な時間を過ごしていることを思い出して・・・イライラします」

 「将来はかみじょうのそういう所も目を離しちゃいけないんだね」

 「滝壺が完全に将来を見据えてる・・・私も負けられないって訳よ」

 「まったく・・・お姉様含めどの方も・・・」

 「そうそうって、ミサカはミサカはお淑やかなグループでお茶をススーとすすりながら皆お子様ね!なんて出来る大人の女アピールしてみたり」

 「ほうほう、初春ー、今日は一段と気合いが・・・」

 「ちょっと佐天さん、折角着付けた浴衣を捲らないでください!」

 「薄々気付いてたんだが上条当麻、あの男はもしかして年下好きか・・・?」

 

 

時計は午後4時。

少し早めではあるが、約束どおり当麻と一緒に行くメンツは揃った。

上条当麻の部屋で部屋で一番人が集えるリビングには、色とりどりの浴衣を着た少女ら、総勢11人(フレメア、御坂、麦野、御坂妹、滝壺、フレンダ、白井、打ち止め、佐天、初春、吹寄)が所狭しと座って浴衣談義+当麻への無言アピールをしている。

あまりの隣室の騒々しさに文句を言いに来た土御門を待っていた光景・・・それはまさしく

 

 

 「どこのキャバクラの控え室だこコレは」

 「それは俺も思ったことだ」

 「金を取れるぞカミやん、色々な客層にウケる」

 

 

ビシッと親指を立ててキメる。

 

 

 「そうだったら食費一つで騒ぐことも無いんだろうなぁ・・・」

 「悲しいことを言ってくれるな」

 

 

男二人、悲しく自身の金銭面に嘆いていると、

 

 

 「「だ・か・ら・!! こっち来いって言ってんだろ!!」」

 

 

能力ではなく、麦野を御坂の持つ”雷”が当麻に落ちる。

 

 

 「はい、すいません」

 「カミやんは100%奥さんの尻に敷かれるタイプだにゃー・・・」

 「兄貴ー、分かってないなー。ああ見えていざと言うときに格好良いんだぞー上条当麻は」

 「舞夏、まさか・・・」

 「兄貴もああいう男になるべきかもだぞー。まあ全部見習っちゃ兄貴じゃなくなるけどなー」

 「さすが我が妹よ!!」

 

 

 

 

 「何の用で?」

 「「これ、どうよ?」」

 

 

御坂は少し恥ずかしがりながら、麦野はむしろ自身たっぷりに胸を張りながら浴衣姿を見せてくる。

 

 

 「御坂、お前はいまだにそのカエルのキャラクターか」

 「かっ・・・可愛いからいいじゃない!」

 

 

打ち止めが着る浴衣にいるカエルのキャラクター、のお面を首から後ろに掛けている。

黄色地で何とも目立つその浴衣なのにも関わらず、それすらを凌駕する緑色のお面。

キャラクター愛が凄すぎるというかなんというか、そんなの何処で売ってたんだと言いたいくらいのもので。

 

 

 「打ち止めがすりゃまだ許されるんだけどな、その格好」

 「そこで打ち止めの名が出るほど親密に・・・と、ミサカはここ数日で相当離された事を危惧します」

 

 

そう言いながら近くにやって来た御坂妹の浴衣は・・・意外にもキャラクターが写っていない、至ってシンプルな白い着物に黄色い帯。シンプルとは言っても、勿論元が良ければ何だってシンプルでは無くなるのだが。

 

 

 「お姉様も20001号もあのような幼稚な格好で来るのは分かっていましたし、雑誌でシンプルな浴衣程男性の目を惹くという記事を読みました、とミサカは現時点で一致団結という形をとったMNWの総意を告げます」

 「ん? そういえば御坂妹だけか?」

 「そもそも招待を受けたのはこのミサカだというのに他のミサカ達も躍起になっていたので、では(上条当麻を賭けた)MNWジャンケン大会を開催し、このミサカが見事優勝、今この場にいるということです」

 「ジャンケン?」

 「互いの意思が読み取れるが故に手を出す最後の一瞬まで心理戦となりました」

 

 

御坂妹の脳裏には、その光景が鮮明に映し打される。

 

 

 「だろうな」

 「それに・・・お姉様と貴方の前以外で複数のミサカが現れることで色々と面倒なことになりますから、とミサカは波乱万丈だったんだから何か一言言って欲しいなぁなんて目で合図してみます」

 「色々大変だったんだな」

 「それだけですか?」

 「そういう意味では打ち止めや御坂よりちょっとだけ大人なのかもな(精神年齢的に)」

 「その言葉の裏にある言葉、それはミサカに対する誉め言葉として受け取っておきます」

 

 

そういうと一瞬だけ、頬を緩めた。

 

 

 「「何々? 何の話してるの?」」

 「お姉様達は知らなくて良いことです、とミサカは二人だけの秘密を得たことを嬉々とします」

 「え~、教えなさいよ~」

 「こういうときはミサカの権限で~ってあれ~、厳重なロックが敷かれてる!!」

 「この秘密は墓まで持っていきます」

 

 

一人誇っている御坂妹に対して御坂と打ち止めが何があったのかと追求している。

こう見ると誰が姉で誰が妹なのか良く分からなく光景だ。

 

 

 「ちなみに他の個体についても情報の漏洩は有り得ません、とミサカは抗議してくる他のミサカの声をシャットアウトします」

 

 

 

 「それで上条。私はどうかしら?」

 

 

この一連の中、一向に胸を張る姿勢を崩さなかった麦野。

いわゆる"花魁"と呼ばれる人達と同じ衣装、髪型。

真っ赤な生地に白や金と言った・・・目がチカチカするぐらいの柄・柄・柄。

胸元もセクシーを通り越してただただエロいに尽きる一言しか出ないほど開いている。

 

 

 「心臓に悪いです」

 「あらら、それはトキめいてるって事でいいのね?」

 「トキめき以前に寒くないのかなぁとかそういう心配で」

 「アンタはおばさんかっ!」

 「年寄り扱い!?」

 「考えが一々年寄りくさいのよ」

 「じゃあどうしろと」

 「そこは『綺麗だぜ』ぐらいの誉め言葉言っときゃいいのよ」

 「あ、麦野さんってばそういう人?」

 「今アンタの話してるんでしょうが!」

 

 

 

 「上条さーん」

 

 

少し離れたところ(と言っても同じ部屋だが)にいる佐天と初春に呼ばれる。

薄青地に黄色い星の模様が付いた浴衣を着る佐天は、後ろ髪を左右にまとめて垂らしている。

 

 

 「おお、佐天さんに初春さん」

 「そうだ!上条さんにだけお教えしますよ、実は今日初春・・・」

 「佐天さん! 何言ってるんですかっ!」

 

 

当麻に耳打ちしようとする佐天を物凄い早さで制止する初春。

ピンクの浴衣にピンクの帯、何とも初春らしい姿ではあるのだが・・・。

やはり目立つのは頭上の花飾り。

なのだが、いつも見ているほど茂って(?)はいない。

カチューシャのように細くなっている。

もしかしたらあの花(なのかも定かではないが)には服装に合わせて変化も出来るのかもしれない。

 

 

 「お、そんなに初春さんが慌てるほどの秘密なのか?」

 「そりゃあもう! 上条さん、知りたいですか?」

 「ああ」

 「上条さんが聞いたところでなんっっっにも、面白くない話ですから!」

 「え~、初春連れないなぁ」

 「そこまで言われるともっと興味あるんだが・・・」

 「・・・あれですね、上条さんってば意外にえっちぃんですね」

 「は?」

 「上条さん・・・そういう人だったんですね・・・」

 「え、何コレ」

 「まあ今に限った事では無いけどな。貴様は万年発情期だからな」

 「えぇぇ~」 

 

 

いきなり会話に入ってきたかと思えば失礼極まりない発言をする吹寄。

浴衣は全体的に紫で、胸元が大きく開いたセクシータイプ。

制服姿ばかり見ているせいか、良い意味での違和感を感じる。

 

 

 「そういう誤解を招く言い方をされると・・・、ああほらもう食いついてきた」

 

 

懸念してた事態、それは。

 

 

 「そういうアブナイ人は拘束・・・でしょうかね。ふっふっふ」

 

 

持ち前の能力で、追跡においての検挙率100%を誇るジャッジメントでお馴染みの白井の襲来。

紫地にチェックの帯。赤いツインテールととても合う組み合わせなところがまた白井らしい。

 

 

 「口を開けば拘束・・・か。どっちがアブナイ人なんだろうな」

 「お姉様を含めてここにいる皆様の安全確保にと・・・」

 「それ以外の気持ちは一切無いんだな?」

 「くっ・・・」

 「あるのかよっ! ったく、もう白井の分の弁当も作ってやんねぇぞ」

 「お弁当?」

 

 

食べ物の話になると食いついてくる滝壺。

いつものジャージと同じピンクの浴衣なのだが、大きさが合わないのかブカブカしている。

それも滝壺らしいといったららしいのだが。

 

 

 「あぁ・・・お腹空いた・・・」

 

 

そういうと滝壺は当麻の腕をつかむ。

 

 

 「ちょ・・・」

 「早く行こう。全部の出店の全部を食べよう」

 「まだ早すぎる、というか今のニュアンスは店の在庫全て食らい尽くすみたいな言い方じゃなかったか?」

 「焼きそば、たこ焼き、わたあめ、リンゴ飴、チョコバナナに・・・」

 「ああもう駄目だ、何言っても聞かなくなった・・・」

 

 

彩月花祭に並ぶ露天は、日頃学園都市で販売される実験的な内容の店は並ばない。

本当に昔ながらの射的であったり、食べ物の屋台が並ぶ。

その意図は能力が付きまとう"日常"から、能力に縛られない”非日常”を体験して欲しいとの事。

なので、日々研究や教鞭を振るっている大人達も多く参加し賑わいを見せるだろう。

と、彩月花祭のパンフレットの内容を租借するとこんな感じだ。

 

 

 「早く金魚すくいしてみたいなぁ~」

 

 

ポイをもって水に入れる動作をするフレメア。

 

 

 「フレメア、金魚掬いっていうのは入水角度とかいうのが大切なんだって」

 「お姉ちゃん、にゅうすいかくどって何?」

 「それはほら・・、水にあの・・・あれをドボンって入れる角度の事よ」

 「あれって何?」

 「あれはあれよ・・・あの・・・掬うやつ」

 「・・・」

 「・・・」

 「にゃあ。お姉ちゃん、なぁーんにも分かってないんだね」

 「私だって色々あってまだやったこと無いって訳よ!」

 

 

と、初の祭りに姉妹揃ってドキドキワクワクしているという微笑ましい光景を見ながら、

出発時間までほんわか談笑タイム、となった。

 

 

 

 

 

ちなみにその後の滝壺と白井と吹寄と当麻。

 

 「あいつは万年発情期だから気を付けるんだぞ」

 「それには心当たりが大アリですの」

 「普通の人ならピンクのオーラが出るけど、かみじょうは何も見えないから判断しようがない・・・」

 「えっ、そのような非科学的な事が・・・?」

 「おい、ウソだろ」

 「うん、嘘」

 「嘘って・・・」

 「でもかみじょうがそういう事考えてれば、私分かるよ」

 「わ、私もですわ。特にこう・・・」

 「特になんだ」

 「・・・」

 「おい、無言で『思い当たる節が多すぎて例に挙げきれない』って顔してこっちみるな」

 「そうだな」

 「そうだね」

 「またそういう展開?」

 「だってそうでしょう、そこまで発情期の殿方がこのような場所に居ては・・・ねぇ」

 「不埒だぞ、上条当麻」

 「かみじょう、えっち」

 「不幸だ・・・」

 

 

 

 

 

 

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