『みぃ、みみぃ!』
「はいはい、ご飯はしっかりあるからな」
俺が森で小さなドラゴンを拾って数ヶ月たった。
小さなドラゴン、当初は警戒心を示していたが、俺が必死に傷の手当てや、食糧を分け与えたのがよかったのか、どうやら警戒心は解いてくれたようだ。
いまでは、ご飯をねだる可愛い奴になっている。
「うーん、可愛いな!ちょっと触らせても・・・」
『みぃ!』
バシッ!
「・・・だめか、いてて」
この数ヶ月、この小さなドラゴンを手当てしたり、なおしたりして分かってきたことがある。
このドラゴンは相当に賢い、俺の言った言葉にもしっかりと反応を示しているし、意味も理解してる
さっきだって俺が触ろうと言ったとたん、尻尾を手にあてて妨害したのだから
『みぃ!みみみぃ!』
ドラゴンはひとしきりご飯を食べた後、ドアを尻尾で叩きながら合図をする。
この合図は散歩に行きたいという合図だ
「はいはい、散歩だな」
俺はドラゴンの合図通りに、ドアを開けた。
『みぃ!』
ドラゴンは嬉しそうに
「・・・今日も飛ばないか」
このドラゴンはいままで一度も飛んだところを見たことがない、翼もしっかりと治っているはずなのにだ。
何か飛ぶことにトラウマでもあるのだろうか
俺はそんなことを思いながら、ドラゴンについていくことにした。
『みぃ・・・みみみぃ・・・』
ドラゴンはいつもの散歩を終わらせた後、俺がドラゴン専用として作った寝床に向かい、ぐっすりと眠っていた。
「よく寝るなぁ・・・」
このドラゴン、わりとよく眠るのだ。それこそ、飯を食べたらすぐ眠ったりすることもあるくらいに
「・・・傷が治りきっていないのか?」
ドラゴンの傷は俺がみた限りでは治りきっている。だけど、もしかしたらどこか治りきっていない所があるのかもしれない、それがよく眠ることに繋がっているのかもしれない。
俺がそんな風に考えている時
『・・・ユウキというもの、今すぐ外へ出ろ』
外から見知らぬ声が聞こえた
こういうのには従ったほうがいい、俺はそう思い、言われた通りに外にでた。
そこには村人達が勢揃いしており、その中心になにやら豪華そうな格好をした人がいた。
「あ、あのー。私になにようでありますか?」
その格好に気を取られてやけにへりくだった俺はきっと間違っていないはず、うん。
その言葉に反応したのか、豪華な人はごほんと咳払いしながら、こう言った
「うむ、単直に言おう・・・私は王国の役人だ
お前が匿っているドラゴン、私達に引き渡したいと思ってな」
「・・・・・え?」