デート・ア・ディフェンダー   作:名無しのめがね

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6話目です


レイディフェンダー6

最悪だ、最悪だ、最悪だ!本当に最悪だ!

どれぐらい最悪かというと買おうと思って楽しみにしてたガンプラを買いに来たら既に転売ヤーに買い占められてた時ぐらい最悪だ!

(良い子のみんなは絶対に転売したり転売ヤーから物を買ったりしないようにね?……転売ヤー死すべし)

 

「ここで掃除をしているのは本当だ。なにせ、俺の本業は清掃業なんでね」

 

手を軽くはたきつつ、懐からつい先程手渡されていた校内への入校許可証と、清掃業者である証明書を提示する。

 

「流石に精霊を守ってばかりじゃ俺も食っていけないんすわ。まぁその話は置いときまして、いやー、偶然って怖いね!こんな所で会うなんてさ!」

 

なるべく軽やかに、それでいてどこか憎めない調子を出しつつ俺はベラベラと喋った。

 

ここで嘘を看破されても何に対しての嘘なのか

バレなければ俺の勝ち!

 

「ついでに言っておくが昨日保護した少年は記憶処理を施して、五体満足の状態で解放しといたから、傷ひとつ付けてないぜ?」

 

「それに関しては此方でも確認している。

もし、かすり傷一つでも付いていたら

貴方は今ここで死んでいた」

 

サラッと恐ろしいことを言ってるが

とりあえず殺気は抑えてくれた。

……てかいつ士道君が無事なのを確認したんだ?

彼は彼で結構遅くに家に帰り着いたはずなんだが

 

まぁいいや!

兎にも角にも、常日頃から命を取り合うようなやりとりをしなかった事が良かったのだろう。

 

普段、鳶一女子は精霊を殺すため、俺は守るために

戦場で顔を合わせている。

俺は守ることが目的なので、ASTの連中

もとい鳶一女子にはあまり攻撃を加えてない

それが今回は良い方向に働いた、と思っておこう。

 

正直に言って、この鳶一折紙という少女は

得体が知れないというのが本音。

なので今、何を考えているのか、

昨日の士道くんに対しての異常な執着。

もっと言えば精霊に対しての異常な殺意などなど。

……まぁ考えたところで分かんないんですけどね

 

とりあえず今は、

「じゃあそろそろ仕事を再開しても良いですかね?流石に初日から仕事サボるのは気が引けるので」

 

「……」

 

「……どーも」

 

俺が少し大袈裟に仕事を再開したいような素振りを見せると、鳶一は無言でコクリと頷き、そのまま去っていった。

もっとコミュニケーション取りませんか?

おじさん寂しいや……

 

何はともあれ、最悪の事態は免れた。

場合によってはここでドンパチするかと思ったが、何もなく無事に事が済んで良かった良かった。

 

鳶一女子の殺気で目が覚めた事だし

真面目に仕事しますかなぁ。

昼寝は無しだな、もし鳶一女子に

見つかった時が怖すぎる。

 

 

 

 


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