目が覚めるとそこは、蒼々と澄んでいる空に麗美な緑をした木々にかこまれていた。周りは人気がなく静かでそよ風の音が心地よく聞こえる。
「ん?ここは?」
俺は状況を理解しようとまわりをくまなく確認する。
「ここは『異世界』ですよ。百輝さん」
優しく優美な声が耳に入ってくる。
その声のする方にさっと振り向く。
腰のあたりまである長い髪でその髪は綺麗に澄んだ黄色、いや黄緑色をしている。
白を基調としたワンピースから出ている肢体はとても美しくとても魅力的だ。
瞳の色は淡い碧色をしていてその瞳は見るものを吸い込んでしまいそうなほど澄んでいる。
こ、こんな美少女がいていいのか……
「そうか俺は異世界に来たのか」
だってこんな美少女が現実にいるとは思えない。うん思えない
やっと状況が飲み込めてきた。
「ああそうだ、神様質問いいかな?」
「私のことはユースと呼んでいいですよ。もちろんどうぞ」
天使のような囁きで神様はそう言った。
「ああ、ユースほんとに記憶を集めれば悠二は助かるのか?あの時は混乱してつい信じ込んだんだが……」
俺は少し怖そうな声でユースに聞いた。それが嘘でないようにと祈りながら。
「それは本当のことですよ。私はこれでも一応神ですからね!」
調子付くようにユースは言い放った。
「そうか、なら安心した」
強ばっていた顔がもとにもどり安堵の表情に変わる。
「あ、んであと一つ聞きたいことが、【記憶】を一体なんで集めなきゃいけないようになったんだ?」
俺にはそれが気になって仕方がなかった。
ユースはそのことが聞かれると分かっていたのかすぐに話し始めた。
「私は昔【神殺し】という神に反抗する力をも持つ種族に捕まり、その者たちに基本的な知識以外の記憶を奪われたのです。私の記憶を取り戻すためにはその【神殺し】たちに奪われた記憶を取り返すしかないんです。」
なにかすごい事に巻き込まれているような気がするが気のせいという事にしておこう。そうしよう。
「でもなんで俺の力がいるんだ?ユースは神なんだろ?」
「【神殺し】は神にはめっぽう強い種族なので私では太刀打ちできないのです」
この質問に対してユースは申し訳なさそうな表情をした。自分でできないのを申し訳ないと思っているのだろう。
というか、神を超えるやつってどんだけつよいんだよ。
俺で勝てるのかよそんなやつ……
「とりあえず、その神殺しって種族やらから取り返せばいいんだな」
「そうなりますね」
ユースが首を縦にふってうんうんと頷く。
あとはこの世界について少しは知っておかなけりゃな……
まだ何が起こってるか把握しきれてないし、どんな世界なのかも分からない。
「なあ、ユース時間とかは大丈夫なのか?」
大事なことなので聞いておく。
「はい!取り戻すことさえできれば大丈夫ですよ」
「ならしばらくは世界を探索だな」
こうして俺は未知の異世界をまずは探っていくこととなった。まあユースもいるし大体のことは理解できるだろう。
「とりあえずこの場所からは離れて街にでも行こうか」
「はい!」
外が暗くなってくると道も分からない俺達からすると痛すぎるのでとりあえず街に向かうことにする。
『悠二絶対助けるからな!』
心にこのことを誓いつつ、俺は街へと向かって歩き始めた。
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