拙い素人の作文ですが時間を潰す程度にでも楽しんでいただけたら幸いです。よければ、アドバイスとかお願いします。
ピピピピ・・・ピッ。
目覚ましを止めて目を開ける。
なんてことはないいつもどおりの朝の日常だ。
朝起きて仕事をして夜は家に帰る。
気が付けば体に染み込んだサイクルだ。
代わり映えのない平和な日常と言えば聞こえばいいが実際は作業をしている。それだけだ。
支度を終えて、出勤電車に乗るために道路を歩くいつもどおりただ歩くだけ、そう思っていた。
ふと、視界に横断歩道を渡る子供の姿が見えた。
これから学校に行くための登校なのだろうとても楽しそうだ。
俺も昔はあんな頃があったんだと思うが当時の俺が今の姿を見たらなんて思うだろう。
そんなふうな思考に更けていたら気づいた。
スピードを緩める様子もなく走ってくるトラックに、考えるより早く体が動いた。
ガンッ!!!────キキキキーッ。
気が付けば、青空を見上げていた。
あぁ、俺。庇ったのか。子供は大丈夫だろうか。
「ひぐ・・・えぐ・・・・」
そばですすり泣く声が聞こえる。残る力を振り絞り顔をそちらに向ける。
擦り傷は負っただろうが大怪我をすることもなく無事だったようだ。
離れた場所からはがやがやと人の声が聞こえるが上手く耳に入らない。
(俺、死ぬのか・・・)
不思議と怖くはなかった。子供を助けれた満足感があるからだろうか。
けど・・・少しだけ、大きな夢を持つこともせずただ周りに合わせて生きてきたことが後悔でもあった。
そんな事を長く考えることは叶わず次第に意識は遠のいていった。
ふと、気がついた。けど体は動かせないし瞼を開くこともできない。
(どこだ、ここ。それに俺死んだと思ったが。助かったのか?)
「・・・」
声だけでもと思ったが声を出すことすらできなかった。
けど、なにか暖かい例えるなら赤ん坊が母親に抱き抱えられてるようなそんなぬくもりを感じた。
(あなたは今、生を終えました)
どこからか女性の声が聞こえる。
(しかし、本来のあなたの生はまだ終える時ではあらずあと数十年は約束されたものでした)
(寿命がまだ来てなかった・・・?)
声が出せないのならっと頭の中で声を意識してみた。
(その通りです。ですが、既にあなたはあの世界で生を終えてしまいました。ゆえに、あなたが望むのなら別の場所で新たなる生を与えましょう)
(生き返るってことか・・・?)
(今までと別の世界という条件付ですがそのような解釈で間違っておりません)
(そうか・・・、ならそれもいいかもしれない)
今まの代わり映えのない日常が変わる。それは少しだけ興味があった。
(分かりました。あなたに女神の祝福があらんことを・・・)
その最後の言葉を聞いたあとまた意識が遠のいていった。
チュンチュン。
(ん・・・)
鳥の鳴き声が聞こえ目が覚めた。
どうやら森の中にいるようだ。
起き上がろうとする。しかし、体が動かない。それにやけに周りが大きく見える気がする。
「・・・ぁぅ・・・」
声も出せない。それに何やら幼いような・・・。
(な、赤ん坊になってる・・・!?)
自分が赤ん坊の姿になってるのに気づいた。
(新しい生って赤ん坊からなのか!?それにここ森だろ!どうすりゃいいんだよ!!)
「ぁー・・・ぁー・・・!」
必死に声を出そうとするが全く声を出せない。赤ん坊だからそれも仕方ないだろうが。
ガサガサガサ。
何かが近づいて来る音がする。
(ちょっとまって、ここで獣とかきたらどうするんだ!)
「…たしかお告げだとこの辺り、・・・・いた!居ましたよ!赤ちゃんです!」
草をかき分けてこちらに近づいてきたのは綺麗な金髪をなびかせて綺麗な碧い目をした女性だった。そしてその耳は少し尖っている。
(エ、エルフ!?)
物語で見るようなまんまなエルフがそこにいた。
そして、彼女のその声に従いほかにも同じようなエルフが集まってくる。
「よしよし、こんなところで一人で怖かったですね。もう大丈夫ですよ」
そう言って彼女は俺を抱き抱える。
「これは、人間か?しかし、この感じは…」
そばに居る厳格そうな男のエルフが何か言っている。
「そうですね。しかし、まずは村に戻りましょう」
「そうだな…」
そして彼女たちの村に連れて行かれた。
それが彼女たちエルフとの出会いだった。
10年後…。
時間が経つのはあっという間というが本当だ。彼女に拾われてからもう10年。
俺は今年で10歳になる。名前はエルス。あの厳格そうな男に付けられた。
この10年でわかったがここはRPGの世界みたいな世界だ。っと言っても知ってる範囲は村と周辺の森だけだが。
エルフは魔法をつかい弓矢や剣で狩りをしてその日の食事を用意したりしていた。もちろんここには電話やテレビといた電化製品なんてものはない。
今日は森で狩りをして獲った鳥を担いで家に帰ってるところだ。
「よう、エルス。また狩りしてきたのかお前はなんでも出来てすげーからな」
「みんなの教えが上手だからだよ」
彼はラルフ、村の自警団の青年だ。っと、言っても自警団の仕事なんてたまに来るモンスターを追い払うといった簡単なものだ。
そう、この世界は野生の動物とまた別にモンスターが生きている。
「ほう、それは俺の剣の指導もちゃんと入ってんだろうな!」
「もちろんだよ」
俺は彼に剣を教えてもらってる。エルフはそもそもあまり剣を使わないのだが彼は弓も魔法も才能がなく剣しかないからである。
「おっと、そろそろ俺も行かねーと団長の小言が・・・んじゃシルフィムによろしくな!」
「はいはい」
そして今の自宅につく。
「ただいまー」
「おかえりなさい。怪我とかしてない?」
「大丈夫だって、シルフィムは心配性だなー」
「そう?それならよかった」
そう言って笑いかけてくれる彼女はシルフィム。俺を森で見つけたあのエルフの女性だ。
「おかえり、お兄ちゃん」
彼女後ろからひょこっと顔を出して迎えてくれたのはミルム。
シルフィムの妹に当たる。生まれるのが俺が村に来た一年後のために俺のことも兄としたってくれている。
「ただいま、ミルム。ちゃんとお留守番できてたか?」
「うん、おねいちゃんと。いっしょに遊んでてちゃんとお留守番、できた!」
「そうか、よしよし。えらいぞー!」
そう言っていつものように撫でてあげる。
「えへへ・・・」
以前は妹なんていなかったからだいぶ甘やかせてるが妹が居るってすごくいいものだ。
「それじゃ、これもらっていいかな?」
「うん、ほら」
そう言って鳥を渡した。
受け取ったシルフィムはそのまま台所に持っていった。
「お兄ちゃん・・・、えっと!あそぼ!」
「よし、何する?」
「んと、お散歩がいい!」
「んじゃ行くかー。ミルムと遊びに行ってくるー」
そう家の奥に声をかける。
「夕御飯にはちゃんと戻ってくるんだよー」
奥からは返事が聞こえる。いぜん、遅くまで遊んだら鬼のような笑顔で怒られてそれいらい。時間は必ず守るようにしている。
「今日はどこに行く?」
「えっと、おはなのとこ!」
「わかった行こうか」
村を出て小さい丘を登ったところに広い花畑がある。
妹はそこで花冠を作るのが大好きだ。
本当は俺以外の子供は村を出てはいけない。自分の身を守る技術が培ってないからだ。
俺は子供の身だが大抵の大人とも張り合えるくらい身体能力が不思議とあった。女神の祝福ってやつかもしれない。
「んしょ…んしょ…」
ミルムが花冠を作ってる間、そばの石に座って彼女を見守る。
そしていつも時間が過ぎるのをぼーっと待ってるのだ。
しばらく時間が経つと、ふと煙の匂いが鼻に入った。
「ん・・・。ミルム、村に戻ろう。なんか嫌な感じとそれに煙の匂いがする」
「え、う、うん」
ミルムの手を引いて村に戻る。
煙の匂いはどんどん強くなっていきそして森の中から村が火に包まれてるのが見えた。
「きゃぁっ・・・!お兄ちゃん、おうち!燃えてる!」
「・・・お兄ちゃん、ちょっと村を見てくる。ミルム、絶対ここに隠れてて動いちゃだけだからね」
「え・・・。すぐ、戻ってきてね・・・?」
「約束する」
そう言って彼女を草の中に隠し腰の短刀に手をかけて村の中に走っていった。
辺は火の海あちこちの家は燃えてところどころ血の跡そして死んだエルフの村人達が横たわっていた。
「・・・!?」
生焼けの匂いが漂ってきてその匂いに吐き気がこみ上げてくるがそれを手でふさぎ必死に抑えて自分の家に向かう。
そこには一人の男と戦うラルフとシルフィムの姿があった。
「・・・おっと、探していた子供がそちらから来てくれましたか」
そう言って、男はこっちを見てきた。見られたとたん背筋がゾクリとし今まで味わったことない悪寒を感じた。
「・・・ちっ。シルフィム、エルスを連れて逃げろ!」
「でも!」
「早くいけ!ガキが邪魔だ!」
何か言いたげのシルフィムはこっちに来て自分を抱き抱え村の外に走り出した。
「おやおや、二人で立ってるのがやっとの貴方に一人で私の相手が務まるとでも」
「へっ・・・。しぶとさだけは自慢なんだよ!」
最後に聞いたラルフの声はそれだった。
村の付近までつくとシルフィムは自分を下ろした。
「エルス、ミリムはどうしてる?」
しゃがんでこちらに目を合わせて話しかけてくる。
「ミリムは今は外に・・・」
「そう、よかった・・・。いい、二人で遠くまで逃げて!お願い!」
「え、シルフィムは!?」
「私はラルフを助けに行く」
「あれは強いよ!戦ったら・・・」
「うん、わかってる。けど、ラルフをほっといて逃げたくないんだ」
「ねぇ、エルス。最後のお姉ちゃんとの約束をして欲しいな」
「最後って・・・」
「【ずっと…元気で二人で笑っていて】」
そう微笑んで伝えると踵を返して村の中に走っていった。
「・・・っ!」
自分も村に背を向けて村の外に走り出した。
ミリムが隠れてるところにつく。
「ミリム、走るよ」
「ぁ・・・お兄ちゃん!」
安堵の表情を見せるがすぐ曇らせて。
「お姉ちゃんやみんなは?」
「あとで追いかけるってさ」
「・・・うん」
妹の手を引いて走り出した。
どれくらい走ったかは分からないが辺は既に暗くなりかけてる。
それにポツポツと雨も降り出してる。
「どこか雨を休めるところ探さないと」
「お兄ちゃん、あそこ・・・」
そう言ってミルムが指を指す。そこには洞窟があった。
「よし、あそこまで走るぞ」
だんだん雨は本降りになっていき。その勢いを増していく。
「出来るかぎり奥のほうがいいのかな。行こう」
「うん・・・」
冷たくひんやりした洞窟を進んでいく。
(そういえばモンスターとか見ないな)
道を進んでいくと大きな湖についた。
「地底湖かな。・・・魚もいる。今日はここで一夜明かそう」
「うんっ・・・・くしゅん」
「濡れたからな。焚き火でもしよう」
乾いた木片を集めて魔法でミルムが火をつけた。魔力を変換して炎や氷を出すらしいが魔力が分からない自分には魔法が扱えなかった。
「暖かい・・・」
「ミルムはここで待ってて魚を獲ってくる」
「うん、頑張って。お兄ちゃん・・・」
「おう、任せとけ」
上着を脱いで水に飛び込んでいく。
(水が透いてて綺麗だ。それに結構深い。けど、魚は浅場にもいるし動きがゆるいからこいつで斬りつけるなり刺すなりすれば・・・)
そう思って、しばらく魚を追うが。やはり上手くいかない。
ある程度魚を追ったが一匹も捕まえることができず仕方なくミルムの元に戻っていった。
「すぅ・・・すぅ・・・」
ミルムは焚き火にあたりながら横になって眠っていた。
「待ちくたびれて眠っちゃったか。・・・あれ」
ミルムの側にかなりの大きめの魚がなぜか置かれていた。
ミルムが捕れるわけもないし誰かきたのかもしれない。
「ミルム、ミルム」
ミルムを揺さぶる起こす。
「ふぇ・・・。ぁ・・・お兄ちゃん・・・。わぁ、おっきいお魚!」
「え、あぁ、大きいだろ。・・・誰かきたのか?」
「誰も来てないよ?お魚ってお兄ちゃんが捕まえたの?すごーい!!」
「いや、俺じゃ・・・」
「??」
「・・・あぁ、そうなんだ。すごいだろ。焼いて食べようか」
「うん!」
その日はその場で魚を焼いて二人は眠りについた。
それを水の底から眺める二つの目には気づかずに・・・。
エルス
10歳(転生前を含めると37歳)
生前はIT企業に就職した彼女無の一人暮らしだった。
事故で子供をかばいこの世界に転生をする。
本来の口調はぶっきらぼうな俺口調だが小さい頃にその口調で話したら怒られたため今はもう少し子供っぽい柔らかい口調で話すよう気をつけてる。
種族:人間(ヒューマン)
性別:男
ミルム
9歳
エルスの義妹。
血のつながりは全くないがエルスは実の妹のように可愛がりミルムも実の兄のように慕っている。
少し人見知りで臆病なところがある。
種族:エルフ
性別:女
シルフィム
???歳
エルスの義姉かつミリムの実姉。
エルスを森で見つけたのが彼女でそのため彼女の家で暮らす事になった。
厳格な父の元親子で暮らしていた。
ラルフとは恋人同士である。
実年齢は不明。
種族:エルフ
性別:女性
ラルフ
94歳(自己申告)
村の自警団に所属しエルスに剣を教えていた兄貴分。
魔法の才能がないらしく剣一筋で生きてたらしい、
シルフィムとは恋人同士である。
種族:エルフ
性別:男性