唐突な第三者からの言葉の横槍で我々三人は一瞬沈黙した。
その一瞬で一輝やステラは何を考えていたのかオレが知る由もないが、オレは『何この空気、喋りずらい』などとくだらないことを思っておった。
「これからの3年間を同じ学び舎で共にするのだから、後腐れ無くこのゴタゴタをハッキリさせたらどうだ?お前ら」
間髪入れずにまたも新宮寺理事長が我々三人に提案を投げかける。
すると、
「いいじゃないそれ。学生騎士らしく勝った者の言い分が正しいってことで」
ヴァーミリオンの姫が一番にその提案を受け入れ、その鋭く赤い眼光を黒鉄一輝と剣崎吉亜に向けた。
「僕もAランク騎士と戦えるなんて願ったり叶ったりだ。理事長の提案には僕も賛成するよ」
そして、そのステラ姫の言に呼応するかのように一輝もその戦闘意欲を示した。なんとも血の気の多い勇ましい物言いである。どうして学生騎士ってヤツはこうも血気盛んなヤツらしかおらんのだ!あっオレも学生騎士だった。
「オレと一輝は頭髪の色的にもうシロクロついているんで帰っていーですか?」
Aランク騎士とレッツゴーアヘッド!なんて冗談じゃなねぇ!絶対大怪我不可避じゃねえか!下手すりゃそのままGO to HELLじゃんかよ!
そして説明しよう。剣崎吉亜は白髪である。
「何よアンタ、さっきまで私に啖呵切っておいて逃げるの?」
ステラ姫の挑発に図星を突かれ
「上等だゴラァ!!Aランク騎士だろうが、ヴァーミリオン皇国の第二皇女サマだろうが容赦しねえかんな!!」
勢い任せでとんでもないことを口走ってしまった!!どーしよ後に引けない感じやないですか!?
「まあ仲良くやることだ、黒鉄とヴァーミリオンに関してはルームメイトになるんだしな」
「ってオレやっぱり関係無いヤツじゃないですか!貰い事故って!?えっ!?」
一輝とステラ姫の問題なのに関係無いオレが真っ先に反応してしまった。てか理事長今なんつった!?
「「えええええええええええええ!?!?!?」」
一輝とステラ姫がナイスなシンクロ芸を披露してくれてことが荒立ってまいりましたあ!!男女でルームメイトってどゆことなん!?
「完全な実力主義。完全な実戦主義が私が理事長に就任した今年度のからの教育方針だ」
あっ、んなこと言ってたわ、確か。
「ちょっと!そんなのって」
ステラ姫が当然な反論をしようとするが、
「これを守れないと言うなら例えヴァーミリオン皇国の姫君であろうと特別待遇などせず、即刻退学にするが?」
理事長に遮られてしまった。
「くっ、折角日本にまで来てそんなこと私のプライドが許さないわ」
「傅きなさい!《妃竜の罪剣_レーヴァテイン》!」
瞬間、ステラ姫の両手に理事長室を極光で照らし出す炎を纏った黄金の大剣が顕現した。
そして、その黄金の大剣は真っ直ぐに一輝の身体を切り断とうと振り下ろされた。
「来てくれ!《陰鉄》!」
鴉のように黒い鋼の日本刀を顕現させ、一輝は黄金の大剣の斬撃を受け切った。
「中々の反応ね」
「いきなり何を」
一輝が最もな反論を口した瞬間、
「もうシロクロつけるだけじゃ済ませないわ。勝った方が部屋のルールを決める。どう?」